就職・アルバイト ブログランキングへ
にほんブログ村
戦後史がクローズアップされる8月のタイミング。
白洲次郎とGHQをめぐるエピソードから
就活にも役立つ『交渉事』のポイントを学んでみよう。
アングロサクソンと渡り合うこと。
★★★定期更新は★★★
原則週2回(水・日)+増刊で予定です。
8月もファイト
★★★☆☆☆☆★★☆☆
■口頭指示には文書化を要求せよ
白洲次郎(1902~1985)の実務的な仕事術に注目しよう。
※※※※
次郎は終戦処理に孤軍奮闘。戦争には負けたが、奴隷になったわけではない。彼は、弱腰の日本の官吏を叱り飛ばし、巧みな英語で司令部の人間と渡り合った。
GHQの指令は文書の形で渡されたが、口頭だけの指示も多かった。そんなとき次郎は「文書にして欲しい」とはっきりと要求した。
あとからGHQに、「日本政府が勝手にやったことだ」といわれても、公的記録がなければ反証できないと懸念したからだ。
彼らに「唯一、従順ならざる日本人」といわれながら、次郎は職責を全うし得た。それは次郎の言辞が、彼らのルールと常識に則した正論だったからに違いない。
※※※※
サライ「大型特集~紳士道を貫いた「昭和の快男児」白洲次郎」小学館2004.5/6号から
口約束でなされた交渉事は
「そんな約束をした記憶がない」と言われたら一方的に負けてしまうものだ。
しかし文書化された交渉事なら「契約として証拠が残る」から互角にわたりあえる。
というわけです。
※※※※
法的扱いに手落ちがあると、人格が豹変する。これがユダヤ人、アングロサクソン人社会の特質なのである。
さすがに神との契約で数千年、法律しか頼るモノがなかった民族の知恵というわけだ。
※※※※
宮崎正弘 「ユダヤ式最強の「反撃話術」」成美文庫2002年から
■記録で証拠を残せ(危機管理の教訓)
記録・証拠を残すということが大切だった、ということを
終戦時のエピソードにからんでもう一つ紹介しますね。
※※※※
「日米戦争は米国が仕掛人で、日本は受けて立たざるを得なかったのだ」と、東京裁判で立証して、日本の戦犯を弁護しようとした一人に、清瀬一郎弁護人がいた。
私(陸軍情報部の横山幸雄元中佐)の記憶では、開戦の頃の国民政府(蒋介石政府)の駐米武官が、本国宛に打った暗号電報の中に、確かに米国が対日戦争を決意して、あれこれと日本を誘い出そうとしていることを報告した解読電文があったと、頭の中に浮かんだ。
だがその解読電文の全資料は(終戦直後)一片の紙も残さず焼却して灰になってしまっていたので、ただの記憶だけで『そんなものを見たようだった』というのでは裁判の立証にはならず、清瀬弁護人を非常に落胆させてしまった。
(tarebon注※陸軍の関係者は終戦後「暗号解読関係者は処刑される」という風聞が伝わったので、全資料を処分してしまったという)
もし全資料を焼却しないでいたら、あるいは東京裁判の計画的筋書をひっくり返して、全世界にワシントン会議以来の米国の野望を暴露させ得たかもしれなかった。
※※※※
堀栄三「大本営参謀の情報戦記」文春文庫版1996年から
・・・・
毎年、就活で企業とトラブルになる事例があります。
インターンシップでのセクハラ、人権侵害まがいの圧迫面接、採用内定の口約束
あるいは不当な内定切りなどです。
就活生が泣き寝入りするパターンは
「具体的な証拠・記録を取ってなかった」というケースです。
いつ、どこで、どのような状況になったのか。
そのときの企業とのやりとりは再現できるか。
■企業側は常に武装している。
企業活動にはリスクがつきもので
そのために会社には法務部があり顧問弁護士が付いているわけです。
たとえ企業側に全面的な非があったと認められても
法務部の社員は会社を守るのが責務であり
顧問弁護士は会社を弁護するわけです。
大学側も当然、学生を守ることはできるわけですが
そのためには学生がしっかり記録・証拠を残しておくことがなにより大切だろうと思います。
・・・・
夏休みの8月でも
まだ就職活動を戦い続けている4年生がいます。
勝つことよりも「負けない戦い」でいこう。
ではまたね。
2014.8.10
★★★定期更新は★★★
原則週2回(水・日)+増刊で予定です。
8月もファイト
★★★☆☆☆☆★★☆☆
☆就活の息抜きはこちらで☆
東京メトロ・リラックマ線が行く~tarebonkumaのブログ~
就職・アルバイト ブログランキングへ
にほんブログ村
にほんブログ村
戦後史がクローズアップされる8月のタイミング。
白洲次郎とGHQをめぐるエピソードから
就活にも役立つ『交渉事』のポイントを学んでみよう。
アングロサクソンと渡り合うこと。
★★★定期更新は★★★
原則週2回(水・日)+増刊で予定です。
8月もファイト
★★★☆☆☆☆★★☆☆
■口頭指示には文書化を要求せよ
白洲次郎(1902~1985)の実務的な仕事術に注目しよう。
※※※※
次郎は終戦処理に孤軍奮闘。戦争には負けたが、奴隷になったわけではない。彼は、弱腰の日本の官吏を叱り飛ばし、巧みな英語で司令部の人間と渡り合った。
GHQの指令は文書の形で渡されたが、口頭だけの指示も多かった。そんなとき次郎は「文書にして欲しい」とはっきりと要求した。
あとからGHQに、「日本政府が勝手にやったことだ」といわれても、公的記録がなければ反証できないと懸念したからだ。
彼らに「唯一、従順ならざる日本人」といわれながら、次郎は職責を全うし得た。それは次郎の言辞が、彼らのルールと常識に則した正論だったからに違いない。
※※※※
サライ「大型特集~紳士道を貫いた「昭和の快男児」白洲次郎」小学館2004.5/6号から
口約束でなされた交渉事は
「そんな約束をした記憶がない」と言われたら一方的に負けてしまうものだ。
しかし文書化された交渉事なら「契約として証拠が残る」から互角にわたりあえる。
というわけです。
※※※※
法的扱いに手落ちがあると、人格が豹変する。これがユダヤ人、アングロサクソン人社会の特質なのである。
さすがに神との契約で数千年、法律しか頼るモノがなかった民族の知恵というわけだ。
※※※※
宮崎正弘 「ユダヤ式最強の「反撃話術」」成美文庫2002年から
■記録で証拠を残せ(危機管理の教訓)
記録・証拠を残すということが大切だった、ということを
終戦時のエピソードにからんでもう一つ紹介しますね。
※※※※
「日米戦争は米国が仕掛人で、日本は受けて立たざるを得なかったのだ」と、東京裁判で立証して、日本の戦犯を弁護しようとした一人に、清瀬一郎弁護人がいた。
私(陸軍情報部の横山幸雄元中佐)の記憶では、開戦の頃の国民政府(蒋介石政府)の駐米武官が、本国宛に打った暗号電報の中に、確かに米国が対日戦争を決意して、あれこれと日本を誘い出そうとしていることを報告した解読電文があったと、頭の中に浮かんだ。
だがその解読電文の全資料は(終戦直後)一片の紙も残さず焼却して灰になってしまっていたので、ただの記憶だけで『そんなものを見たようだった』というのでは裁判の立証にはならず、清瀬弁護人を非常に落胆させてしまった。
(tarebon注※陸軍の関係者は終戦後「暗号解読関係者は処刑される」という風聞が伝わったので、全資料を処分してしまったという)
もし全資料を焼却しないでいたら、あるいは東京裁判の計画的筋書をひっくり返して、全世界にワシントン会議以来の米国の野望を暴露させ得たかもしれなかった。
※※※※
堀栄三「大本営参謀の情報戦記」文春文庫版1996年から
・・・・
毎年、就活で企業とトラブルになる事例があります。
インターンシップでのセクハラ、人権侵害まがいの圧迫面接、採用内定の口約束
あるいは不当な内定切りなどです。
就活生が泣き寝入りするパターンは
「具体的な証拠・記録を取ってなかった」というケースです。
いつ、どこで、どのような状況になったのか。
そのときの企業とのやりとりは再現できるか。
■企業側は常に武装している。
企業活動にはリスクがつきもので
そのために会社には法務部があり顧問弁護士が付いているわけです。
たとえ企業側に全面的な非があったと認められても
法務部の社員は会社を守るのが責務であり
顧問弁護士は会社を弁護するわけです。
大学側も当然、学生を守ることはできるわけですが
そのためには学生がしっかり記録・証拠を残しておくことがなにより大切だろうと思います。
・・・・
夏休みの8月でも
まだ就職活動を戦い続けている4年生がいます。
勝つことよりも「負けない戦い」でいこう。
ではまたね。
2014.8.10
★★★定期更新は★★★
原則週2回(水・日)+増刊で予定です。
8月もファイト
★★★☆☆☆☆★★☆☆
☆就活の息抜きはこちらで☆
東京メトロ・リラックマ線が行く~tarebonkumaのブログ~
就職・アルバイト ブログランキングへ
にほんブログ村
彼の一番有名なエピソードは、GHQのホイットニー准将から「あなたは英語が上手ですね」と言われて「あなたももっと練習すればうまくなります」とイギリス仕込みのキングスイングリッシュで言い返した部分で、それは英語力での交渉とプライドということで賞賛されています。
ただし、そういうドラマティックな英語能力を身に付けるのは至難の業であり、仮に発音が完璧でも、英語文化圏の論理で議論できなければ駄目だよね。
そういう部分を考えて彼に学ぶことがあるとしたら、むしろ彼が英国で身に付けた「アングロサクソン流の論理と思考方法」こそ大学生には学んで欲しいと思っています。
そしてこちらでのみ追記で紹介します。彼を学ぶときのヒントにどうぞ。
↓↓
※※※
斯クノ如クシテコノ敗戦最露出ノ憲法案ハ生ル
「今に見ていろ」ト云フ気持抑ヘ切レス ヒソカニ涙ス。
「今に見ていろ」の気概は、少なくともそこから怨恨を差し引いた形で、われわれが受け継ぐべきものなのではないか。
日本人として英語を使うことの意味を、われわれはもう一度本気で考えてみるべきではないか。
※※※
(白洲次郎の手記)
斎藤兆史「英語達人列伝」中公新書より