鬼山竜也の住宅業界 商売の王道

良い家づくりに真剣に取り組んでいる方々が、お客様のためにより良い仕事が出来るようになるためのヒントになれば、嬉しいです。

【第1502回】 逆算して組織をつくる

2015年02月10日 | 住宅コンサルタントとして
企業がある一定規模になってくると、マンパワーでは業績は上がらなくなります。

例えば、年間棟数50棟くらいまでは優秀な営業マン数名で達成することができますし、
その段階では優秀な営業マンが1人入ったり退社したりすると、結果に大きな違いが出ます。

しかしながら、年100棟を超えてくると、優秀な営業マン1人が入ったり出たりしても
結果に大きな差がそんなに出なくなります。

個の力より、組織全体の力で結果が大きく変わるようになるからです。

ですから、ずっと少棟数でキラリと光る会社をつくるのか、
それともそれなりの規模にしていくのかを最初に決め、
そこから逆算して経営を組み立てる必要が経営者にはあるのです。

例えば、年間棟数100棟にしたいと考えた場合、
それを実現するために必要な組織構成を考えます。

イケイケの経営者は、生産性が高い方が良いということで、
1人あたり7棟換算で15名の組織をつくろうと考えたりするのですが、
商売は10年後、20年後を見据える必要があります。

一時的に100棟を達成しても、それが10年続かなければ意味がありません。

ですので、25~30名程度の組織で考え、とにかく工事中やお引き渡し後も万全の体制を取り
お客様にずっと満足していただける状況をつくることが重要です。

ここまで考えると、30名くらいの組織をつくるというイメージが湧くのです。

経営者が何も考えないで人を採用していくと、何故か不思議なことに
社員さんがある一定数の段階までいくと、必ず辞める社員さんが出てきて、
ある一定以上の組織にならなくなるのです。

組織の大きさが、トップの器に比例するような感じです。

それ以上の組織をつくろうとするのであれば、
社員さんを採用・育成・定着するしくみをつくっておかなくてはなりません。

そして組織の一体感がやはり強くなるのは、新卒さんの比率が高いケースです。

最終的には、新卒を採用し、育成でき、定着率が高い会社しか残らなくなるような気がします。

逆算して組織をつくる。
難しい課題ですが、これを乗り越えなくてはならないのです。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする