
「創作生け花と焼物オブジェ」で大型の陶器に花などが生けられ、旧家の門前に飾られていた。素人目にはその創作の狙いは理解出来なかったがオブジェとして見るといい飾りに感じた。
「生け花」といいながらその花材は自然にあるものがそのまま利用されていた。花のほかに枝、葉、茎、果実、つる、枯れた古木など様々な自然が織り込まれていた。また、これらの1部加工されたと思われるものもあった。
生け花は天地人の3要素をバランスよく表しそこに自然の美しさを表現する、遠い昔、このような意味の話を聞いた。「生け花の心は天地人」、これだけはいまも1つ覚えで残っている。
生け花は仏教の伝来とともに広まったそうだ。するとそこには深遠な意味を感じるが、天地人の意味は理解していない。
絵のうまい人は華道の先生になれないか、そんなことを話したら、絵は平面だが生け花は立体的に観賞するものだ、とたしなめられたことがあった。一理あると思ったが全面的に賛成したわけではなかった。
あらゆる場所にふさわしく活かされた花は、人の心や気持ちを穏やかにさせてくれる不思議なものを備えている。雑草にも似たような庭の花に水を撒くときふとそんなことを思う。
(写真:多種の花材が生かされた創作生け花の1部)