
何となく眺めていた本に「生姜は仲秋の季語(植物)」とあり、読み込んだ句が載っていた。季語に生姜があるのか驚きながら物知りになった気がした。思い付きで繰って見ると大根も蕪(かぶ)も季語にある。ならばと繰ったがニンジンは季語になかった。身近なところではキュウリ、ナスも季語になる。桃やスイカの句には出会っている。考えてみれば野菜も立派な季節物だ。
そんなたわいのないことから数日して「一番大きなのを持ってきた」と遠くに住んでいる弟が生姜を袋から出して見せた。最近始めた菜園で出来たという。聞けば高知産を買って植えたが、素人のせいか三分の一は育たなかったという。弟は一番大きい、というが知識の無い私にはその値打ちが分らない。家内は大きさに驚いている。そこで量ってみると約700㌘あった。
生姜といえば辛みと香気があり食用・香辛料としてよく使用する。寒い時期、三交替勤務の夜勤で出勤する前、風邪予防もかねて砂糖を効かせた生姜湯をよく飲んだ。湯でなく酒がいいのは知っているが、運転して出勤なので酒は厳禁だ。もしも私がパイロットだったとしても湯にした。
生姜の文字の後に使いみちを示したいくつかがある。「酒、砂糖漬、酢、茶、糖、味噌、湯」など。その説明を読むと身体を温め発汗作用を促す、食欲増進、菓子、調味などいいことずくめである。天平時代というからおよそ1300年以前の古文書に生姜は載っているというから早くから知られていた食べ物になる。今夜は、おろし生姜と砂糖を加えた酒で大寒波襲来に備えよう。
年々物覚えが薄らいで困っております、
まことに失礼ですがどちらからご訪問いただいたのでしょうか、教示いただければ幸いです。