a letter from Nobidome Raum TEE-BLOG

東京演劇アンサンブルの制作者が、見る、聞く、感じたことを書いています。その他、旅公演や、東京公演情報、稽古場情報など。

2014年、はじまる。

2014-01-16 17:37:59 | Weblog


ということで、
ご挨拶が遅れました。

寒中お見舞い申し上げます。

劇団は新年5日から顔合わせで始まり、
6日には、『屠畜場の聖ヨハンナ』の稽古でスタートしました。

今年は劇団創立60周年。
創立メンバーは、わずかに2名。
しかし、新たな20代からの若者たちが加わっており、
元気に活動しています。

公演としては、
東京演劇アンサンブルらしくドイツ演劇にどっぷり。
タリさんの次世代とも言える3人が演出を担当します。
まずはそのトップを小森明子が、
ブレヒト作品で東京演劇アンサンブル初上演の『屠畜場の聖ヨハンナ』
世界恐慌直後のアメリカを舞台に描かれた作品ですが、
まさに、今の世界とマッチしてしまう物語です。
久々出演の久我あゆみも緊張気味に稽古場に向かっています。
総勢38人プラス1という出演陣。
劇団の総力を挙げて取り組みます。

秋の公演は、
ただいまドイツでは売れっ子作家のデア・ローアー作『無実』
こちらは日本初上演です。
個人の物語が紡がれ、
世界とのつながりを感じるような作品。
『忘却のキス』『修復不能』(紛争地域からの演劇・ITI)の演出で活躍している、
公家義徳が演出。

そして、来年3月。
60周年記念公演の締めくくりとして、
再びブレヒト作品。
『第三帝国の恐怖と貧困』を松下重人が演出します。
保守右翼に急速に旋回を続けるこの国で、
ほとんど同じ思いに駆られるブレヒトの代表作に挑みます。

もちろん、本公演のほかにも、
旅公演などなど、いろいろと上演していきます。
『桜の森の満開の下』
『銀河鉄道の夜』
『ラリー ぼくが言わずにいたこと』
『目をさませトラゴロウ』
『音楽劇 はらっぱのおはなし』
と、忙しくなりそうな予感がします。
2月には研究生たちによる『さるぐつわ』の公演もあります。

すでに、『桜の森の満開の下』の公演班が、
今日から長野演鑑連の旅に行っています。

どうぞこれからの1年も、
昨年同様、よろしくお願いします。
いろんなところで、
たくさんの出会いを求めていきたいと思います。