a letter from Nobidome Raum TEE-BLOG

東京演劇アンサンブルの制作者が、見る、聞く、感じたことを書いています。その他、旅公演や、東京公演情報、稽古場情報など。

文化庁公演その8 『セチュアンの善人』

2007-11-30 01:21:27 | 旅公演
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高知のラスト。
吉良川中から移動30分という、
今回では最短。
あっという間の移動で、
先生たちが待ち受けていた。
元気でのりの良い先生たちが、
がんがん手伝ってくれる。
疲れはピークになるけど、
前日同様、
こういう出迎えは、テンションがあがる。
荷降ろし後も、
帰りがたいようで、仕込みをのぞく先生たち。

大人が楽しみにしてくれる公演は、
きっと成功する。
これまでもそうだった。

フェンくんもあたたかく見守っています。

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翌日、
リハーサルではけっこうおとなしそうな子たちが、
本番になると、
堂々と舞台を歩く。

合唱も良く声が出ていて、
担当の先生が用意した歌詞のカンペもまったく必要なし。
みんな、歌詞、覚えてました。
これなら、「八匹目の象」もできたのに、惜しいなぁ。

近所の小学生たちもがんばって観ていて、
客席はたいした集中力。
今回の舞台は、3方向に客席があるスタイル。
向こう側にいる最前列の知った顔が、
真剣に芝居を観ているのが見える。
それにまた、ハッとしたりする。
そんな刺激的な空間になっている。
今日の公演も、
お互いに見合っていて、
とても面白い空間になった。

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終演後のバラシは、
今日も全校生徒で。
特に女の子たちが積極的で、
楽しくできました。
これにて、5日間連続は、終了。

文化庁公演その7 『セチュアンの善人』

2007-11-29 19:14:32 | 旅公演
高知県室戸市立吉良川中学校。
移動が2時間半で、
けっこう遅くなる覚悟でのぞんだ。
行けども、行けども暗い道。
右側には真っ暗な太平洋。
最後のスーパーから、30分。

到着すると、小さな体育館。
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たくさんの大人が待っていた。
身体はいよいよ疲れていたけど、
先生だけでなく、

たくさんの父母の方々が荷降ろしのお手伝いに来てくれてた。
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これは、テンションあがる!!

小さい体育館なので、
縦に飾るバージョン。
座席部分にござが敷かれて、
まさに芝居小屋気分の再現。
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ワークショップで来た竹ちゃんが、
ずっと気にして、
うたのリハーサルで、声が小さいのに、
「ここの子はね、けっこうシャイだから」
なんて言ってた。
ところが・・・。

この日のソングは、
生演奏。
先生3人が、弾きたい!
ということで、挑戦。
ピアノ、トロンボーン、アルトサックスの編成。
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ちょっとしたジャズアレンジ風に聴こえなくもないが、
良い!
やっぱり、生は良い!

リハーサルでは、1回目は録音したBGMで練習したけど、
2回目は本番同様生演奏で。
そしたら、
声が出る出る。

客席には、
地域の方々も集まってきて、
けっこうな満席状態に。
いよいよ開演。

通行人役の子たちと、教頭先生。
みんな芸達者。

そして、いよいよ生演奏での合唱。
感無量。

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バラシも全校で、
ということだったので、
舞台にみんな残ってもらって、
記念撮影。

せっかくなんで、ね。
俳優も、観客も、
みんな良い顔。
一緒に空間をつくった、って顔してるでしょ?
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まもなく室戸岬。
コンビニなんてないけど、
それには変えがたい人たちがいる。
そう実感できた公演となりました。

文化庁公演その6 『セチュアンの善人』

2007-11-28 19:21:57 | 旅公演
高知県大豊町立大杉中学校。
連続高知3日間です。
高知市に程近い山側の小さな町。
小さな大杉駅の駅舎は、
4年前に大杉中学校の子達が設計から、
製作までしたという。
美空ひばりが若き日に、
事故に遭い、瀕死の重傷を追い、
復帰を誓ったのが、
この中学校の由来ともなっている多すぎだそうな。

前日の仕込には、屈強な(?)、
いえいえ、かわいらしい先生たちがたくさんお手伝いしてくれて、
楽しく搬入が出来ました。
天井が高かったので、
少し時間がかかるかな、と思いましたが、
思ったより順調で、何よりでした。

生徒は全校で70名程度。
近所の小学生と、
もう1項ある中学校からも観に来て、
それでも、150名弱。

ただ、
人数に関係なく、
合唱も、『八匹目の象』のうたも、
みんな声が良く出ていて、
気持ち良かった。

途中、舞台中奥の客席から観てたのだが、
向こう側の最前列の生徒たちの顔がよく観えて、
その真剣なまなざしが、
反対側で観ている自分の気持ちも、
なんだか刺激される気分だった。

それがおもしろかった。

バラシは、全校生徒!
これまた、妙にテンションがあがる。
みんてきぱきと働いてくれて、
搬出も、早く終わった。
終了後に、1枚。
劇団員が、どこかに一人います!
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トラックやバスを見送るのに、
シュイ・タの格好をまねたり、
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道路を先回りして、
陸橋から手を振ってくれたり、
そういうお見送りも、
素直に嬉しかった。

とっても静かな町で、
純朴な生徒たちとの、
短くも濃密な交流となりました。

文化庁公演その5 『セチュアンの善人』

2007-11-27 19:45:57 | 旅公演
徳島県東みよし町立三加茂中学校。
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今週はこのシリーズで、
苦しい5連チャン。
午前・仕込、午後公演、
バラして移動して、夜・次の学校の仕込み。
この繰り返し。
今日の体育館は、校舎を新しくして、
その結果、体育館が建てられず予定地のある中学校。
隣に、町の体育館があるので、こちらを使ってるとのこと。

正方形方で、真ん中が最も高い形状。
一番仕込みづらいかな。
それでも、予定よりは30分早くあがれました。

荷降ろしを手伝ってくれた、
屈強な体育会系の先生方に大いに助けられました。
生徒数はこのシリーズでは多いほう。
そして、良く歌う。
うまいとかじゃなくて、声を出している。
それが嬉しい。
単純だけど、
きちんと声が聞こえるというのは、やっぱり嬉しい。
なんかそれだけで、空間が変わってくる気がする。

「八匹めの象」のうたなんか、
だいぶノリノリで、楽しかった。

終演後に、
柔道部の顧問らしい若い先生が、
ものすごい感動してて、
「なかなか生の舞台観れないし、
ここまで本格的なのは、初めてでした。」
なんて言ってくれて、
それも、こそばゆかったけど、嬉しかった。
前日は黙々と手伝ってくれてたけど、
なんかバラシでは表情まで違う。

バスケ部と柔道部のお手伝いのおかげで、
今日も早く荷積みが出来ました。
けっこう、
劇団員もそれぞれ交流しながらで、
おもしろかったみたい。
「床屋さんの人に、歯医者さんって言っちゃったよ」
だって。

とくに柔道部の、一見こわもての男の子たちが、
がっつり手伝ってくれてたのは、
心強かった。
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文化庁公演その4 『セチュアンの善人』

2007-11-26 19:44:25 | 旅公演
仕込が午後からなので、
校長先生に教えてもらった、

“やまうち”に行く。
ひやあつの特盛です。
(ひやあつとは、うどんが冷たくて、つゆが熱い)
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こんなに並んでました。
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裏口から、ぱちり。
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さて、本題。
ここの体育館は、またもやイントレ仕込。
前回やれなかった、
舞台をななめにふる、という飾りを試してみる。
イントレの位置も変えなければならないが、
飾りはこちらのがきれい。

通行人役は、
リハーサルではしなかったことを、
本番でバンバンするもんだから、
ちょっと、ビビル。
先生がウケ狙いの小芝居なんかするから、
ワン役の浅ちゃんの目がテンになってました。
ある意味、笑えたけど。

生徒参加の部分は、
日々、コレ、決戦???

この学校は、芝居の反応が今までの中学校と違った。
ちょっと、大人っぽいって言うのかな。
今までは、恋だの愛だのの部分は、
あまりリアクションがなかったのだが、
今日はけっこう敏感に反応。

そういう意味では少し大人なのか、
それとも、照れがないのか。
でも、こういう反応も新鮮で、
なんか一緒に客席にいる僕が、
あたたかい気分になりました。

ラストのシェンテのとこが、少し変わったかなぁ。
以前より、なんだかグッと来た。
何がどうなったか、
まだまだわからないんだけど、
もう少しそのことを見てみたいな、と思った。

かわいい中学生たちが、バラシも手伝ってくれて、
無事公演終了。
香川県シリーズ終了。
次は、1ステージだけの徳島へ。
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ぼけたけど、
みんな、手ふってくれてたんだぁ。

このあと野球部は、
整列して礼してくれた。
8人しかいなかってけどね・・・。

文化庁公演その3 『セチュアンの善人』

2007-11-22 23:39:37 | 旅公演
11月22日。
前日の仕込みでは、
先生だけでなく、
野球部も手伝ってくれて、
最短記録で荷降しが終わる。

この学校の体育館というのは、
天井に鉄骨が出てないタイプ。
この場合は、工事用の足場(通称イントレ)を組んで、
そこに照明を吊っていく。
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香川県の丸亀市立綾歌中学校。
ここの担当の先生と、ちょっと行き違いがって、
なかなか僕たちとしては難関でした。
例えば、うどんなんかが注文できると聞いていたので、
けっこう楽しみにしていたら、
「給食を人数分頼みました」……微妙にショック。
細かいこと何だけどね。

後は、客席部分に敷くシートも、
こちらにまかされたりして、
けっこうきつい日程で、
あまり無理させたくないのですが、
劇団員は、文句も言わず手伝ってくれました。
どうもありがとう。

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一面みどりで、まるでフットサル場みたい。

さて、翌日の公演では、
生徒たちは素直で、
何より先生たちもなんか、感じが良かった。
先生が一生懸命歌ってくれたり、
とても真剣に芝居を観ていた。
ずらっと並んだ一番後ろの席で、
食い入るように観ていた先生たちが、
実はとても印象的だった。

野球部だという生徒会長の少年のお礼の言葉も、
飾らない感じで良かった。

文化庁公演その2 『セチュアンの善人』

2007-11-21 23:38:14 | 旅公演
11月21日。
今日は、
香川県立さぬき市立天王中学校。
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ここも担当の教頭先生をはじめ、
荷降ろしを手伝ってくれる先生たちの雰囲気が良い感じ。

仕込みもだいぶ慣れてきて、
これまた順調。
一昨日に比べて、
生徒数が少なく、
純朴な感じ。

ただ、びっくりしたのは、
そんな生徒たちが、頭の通行人役ではかなり芸達者!!
細かいところだけど、
それぞれ思い思いに同じ舞台の友達との関係を作っていて、
なかなかおもしろかった。
先生同士はカップルとして歩いて、
愛の告白なんかしてたけど♪

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カーテンコールでの生徒会長の女の子も、
その場で自分で考えて話してくれたみたいで、
シンプルだったけど、気持ちが伝わってきました。
バラシも大勢の生徒が手伝ってくれて、
かなり早く終わりました。
どうもありがとうございました。

体育館の照明仕込み

2007-11-20 23:23:52 | 旅公演
今日は兵庫県から移動して、
四国入り。
ふたたび? みたび?
何度目かわからない鳴門大橋を渡る。
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予想以上に順調だったので、
仕込み前にさぬきうどん
ワークショップで教頭先生に教わった、

大山うどん。
これがうまいんだ。
素朴な感じ。
3玉入り食べました。
↓食べかけでごめんなさい。
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今日は、
体育館公演の照明の仕込みについて。
これが図面。


学校の体育館公演は、
会館・ホール公演に比べて、特別。
たいへんなのです。
いろいろ条件もあって、
電気の容量とか、
2階にてすりがあるとか、
天井の鉄骨がむき出してあるとか。
↓つまりこんな感じ。
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この鉄骨の隙間に細いロープを通して、
その細いロープの先に滑車つきの太いロープをつけます。
要するに、会館だと照明用のバトンがあるのですが、
それを人力で作るということです。
↓こんな感じで滑車があがって、
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↓こんな感じで滑車の下にロープが入っています。
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このロープの先が、
照明をつった鉄パイプに結ばれます。
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それぞれの照明機材をつなぎ、
電源コードをどちらかの袖の方向に伸ばします。
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このコードがディンマーいう、
音響でいう所のアンプのようなものにつながります。
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このディンマー、
電源を引いてくるベースともなります。
体育館の主電源を落とし、
電源を直接いただきます。
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↑このコードの反対側が、
ディンマーとつながるブレーカーに接続されます。
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すべて接続が終わって、
つながってることをチェックすると、
いよいよ上に上げます。

2階の手すりにあげたロープを結ぶので、
↓こんな感じで、あげます。
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この後は、
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↑このイントレに乗って、
照明のシュート、つまり合わせていく作業に入ります。
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↑このくらいの高さですから、
怖いよなぁ…。
うちの場合は、
照明さんは劇団のちぃこです。
ちぃこが上に上がって、シュートします。

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今日は、主演のむつみの誕生日。
ワークショプで行った不思議な呑み屋に行こうとすると、
ほぼ全員来た。

食べ物1,000円コースにしたら、
恐ろしい量。
おそるべし、きたさん。
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こんな感じでケーキも買って、
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恐ろしい量の食事をしました。
いったい何羽の鳥を食ったのだろう。
鍋、から揚げ、とりの刺身・・・・・・。

しかぁし、
勝ち負けで言えば、
勝ちだろうなぁ。

文化庁公演その1 『セチュアンの善人』

2007-11-19 22:55:58 | 旅公演


昨日仕込んだ学校での公演。
だいぶ冷え込んでます。
体育館にはストーブがたかれています。
この学校、「かいばらちゅうがっこう」と読みます。

『セチュアンの善人』では、
初めての文化庁公演。
『走れメロス』や、
『ちゅうたのくうそう』でやった、
生徒参加型の上演です。
いまや、文化庁が進めている事業の中でも、
かなり推進されてる事業です。

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ワークショップで僕が来た学校なので、
なんだか個人的な思いもひとしお。
一番元気だった記憶。
カラッとした音楽の先生と、
やわらかい校長先生、
笑顔で走り回る教頭先生が印象的だった。

出演者のフェン君も準備万端。
この日は、大失敗をするのですが…、
このときはまだ、彼はそのことを知りません。
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↑こんな感じでリハーサル。

まずは、通行人で参加。
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(フラッシュがたけないので、
なかなかきれいに撮れない・・・)

全校で合唱。

そして、終演→カーテンコール。

中学生だけで観てもらうのが初めてで、
かなりドキドキでしたが、
とにかく静かに魅入っていた。

どんな風に見たのかなぁ、と感想も知りたい。
参加型としては、なかなか微妙な部分もあるけど、
とにかくスタート。

大きな声で生徒が歌ってくれるのは、
なかなか気持ちが良かったです。

この後、
小規模校を回っていくので、
きっと雰囲気が変わるだろうなぁ、
と思いつつ、
迫力ある合唱だったな、と。
教頭先生が、
特に、喜んでくれて、
そういうことも、嬉しいですね。

バラシは先生も、生徒も手伝ってくれて、
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あれだけの舞台が、
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あっという間に片付きました。

少しシャイだけど、
元気な中学生たちでした。
どうもありがとう。

今日の宿は、
食事もおいしいし、
目の前の温泉も良かったし、
何より、
卓球も楽しかった。
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初日、
慎重ながらも順調な滑り出し。
いよいよ明日は四国上陸。

『セチュアンの善人』文化庁公演スタート!!

2007-11-18 23:01:26 | 旅公演
今日から文化庁公演。
体育館での上演です。

普段使いなれた生活空間である体育館を、
劇場に変えていきます。
最初はこんな感じ。
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先生のお手伝いに助けられ、
搬入中。
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基本舞台も、
会館公演とは違って、ちょいと上げてあります。
こんな感じ。
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会館並みに照明を仕込むため、
これだけのロープが必要です。
このロープに、
滑車付きのロープをつけて上げて、
滑車に入ったロープで、
照明を吊った鉄パイプを、
人力で挙げます。
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ほんでもってほぼ完成。
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上から観た図。
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条件の良い体育館だったので、
予定通り終了。

夜はホテルで運営委員会だそうなぁ。