a letter from Nobidome Raum TEE-BLOG

東京演劇アンサンブルの制作者が、見る、聞く、感じたことを書いています。その他、旅公演や、東京公演情報、稽古場情報など。

無実の日々 …感想文

2014-09-25 00:47:24 | 東京公演
『無実』
たくさんのご来場ありがとうございました。
と場からいただいた和牛のネックでこしらえたシチューや、
たくさんの差し入れのお酒、
食材、
ありがたくいただきながら、
楽しい打上げの夜を過ごしました。
たのしかったね~!!!!!

小森明子





アンケートより

9/11 空間を上手く使えていて魅せられました。
ケルティックハープもとてもよく合っていました。
わたしたちはみんな無実でいたいのよ、という言葉が、人間らしくて印象的でした。

9/12 深く、リアルでした。
自分にあてはめて、自分におきたこと、したこと、考えさせられます。(女性)



9/13 ブレヒトの芝居小屋に入ると、一気に自分の中の空気がかわり、何か心がビリッとする。
これから目の前で起きる出来事に期待し、胸がふくらむ。
そして今回も、たくさんの言葉と“生き方”が押し寄せてきて、頭はパンク状態。
「わからない、わからない……」けれどその「わからない」ことが自分の今までの切ない経験と重ねあわせ、
いろんなことを創造させてくれる。
いつも小屋を出るとき、フッと新しい風と空気を感じて、新しくなった自分に気づかされる。
かわったいきたい自分がいる。
今回も素敵でした。ありがとうございました。(34男性)



9/15 セットを見た時、除染の砂袋とすぐつながりました。
観始めてしばらくはストーリー的に結びつけようとしたけれどやめました。
これは一人一人の人間の心の中であり、その人にとって何が幸福で何が不幸で喜びなのかはその人にしか分からないのだと思うと同時に、
何か他人には分かり得ない切なさのようなものを感じました。(郡山在住・女性)



9/15 舞台の様子から「なんでフクシマの世界なんだろう?」と作品中も「?」がたくさん頭の上に浮かんでいましたが、
アフタートークで公家さんやお客さんの話を聞き、やっと噛み砕くことができました。
観終わったあとも、ズンーッと心の中に重みを残してくれ、
「あれはどういう意味なのかな?」
「これはどう考えていけばいいかな?」
「自分はどうしていこうか?」
たくさん考えさせてくれました。
わたしが観た感想を話したら、母も急きょ観に行ってました。
母とじっくり話し、アンサンブルが投げかけていることを深めていくのがたのしいです。



9/15 難しかった。
そして救いがないと思う。
誰ひとり救われなかった。
その「救いがない」ということで、何を伝えたいのか、正直、一度見ただけではわからない。
いや、何度見てもわからないのかもしれない。
でも、そんな救いのない景色はどこかで見たことがある。
今なお多くの人が苦しみ、先の見えない生活を送っている福島、生きる希望やしあわせが見出せない今の日本。
それらにつながっている気がした。
あと、「生」「生きる」っていうことをものすごく感じる作品だと思った。
エラと殺された少女の父と母がすごく良かった。(19女性)



9/18 劇場と役者の雰囲気がとても好きでした。今回のお芝居は一生忘れません。(28男性)

9/19 各俳優さんの熱演が素晴らしかったです。
ハープの生演奏にビックリ!!
次回の出し物が気になりますね!!
映像が美しかったです。(51男性)

9/20 セットがすごかったです。話が少し難しかったけど、とても楽しめました。(15女性)

9/20 話が進む度に内容が色んなこととつながっていくのが面白かったです。やくどう感がありました。(12女性)



9/20 印象的な台詞が多く、しかもそれらが凄まじい圧力をもって迫ってきて、文字通り圧倒されました。
各々の登場人物についての話が重ねることで、言葉には表しにくいモヤモヤしたものが心に残りました。
ありがとうございました。(32男性)

9/20 最初は不条理劇として見るのか、
プロットごとのアフォリズムを楽しめばよいのかと思っていましたが、
最後になってストーリーがつながって、
意図するところが見えてきました。
いろいろな見方のできる、
大変おもしろい演出だったと感じました。
長いとは全く感じられず、
楽しませてもらいました。(男性)



9/20 個人的な話だが、トラウマと母親というテーマから拝見しました。
余りにも濃い体験で、うまく言葉にできませんが、西田や西谷の哲学の限界からも読むことができるようにも。
音楽、演出との関係がすばらしく感じられました。(女性)

9/20 救いのないようでありながら美しい。
ラストシーンには圧倒されました。
今回は本多さんの大統領がこれまた圧倒的においしい!(47男性)



9/20 今回もアート的に満足できる作品でした。
セリフの長いところが少しむずかしかったですが、2時間20分、あっという間でした。(38女性)



9/20 台詞の一つ一つが胸に突き刺さってくる2時間でした。
生きることが絶望的なのはわかり切ってることだけど、
目をそむけずに向き合っていけば、
そこに何かがみつかるのかも、
そんな思いが残りました。
わたしは神も運命も信じない、
信じられるのは科学と人間の意志だけ――でも科学が人間を裏切り、
人の意志がこんなにももろいものだとしたら、
いつも罪の意識にさいなまれ、
そこまで考えなくても良心の呵責で眠れない日が続くとしたら、
でもそれでも牢獄のレンガを掻きつづけることができるのか…… 
考えこんでしまいました。
それぞれの人がそれぞれの人生と重ね合せて見ることができる、
そんな芝居になってたと思います。(56男性)




ご来場、ありがとうございましたー!

無実  アフタートーク3  菊地尚子 × 公家義徳

2014-09-20 08:16:43 | 東京公演
9月17日に行いましたアフタートークの様子です。

アフタートーク3
菊地尚子(振付) × 公家義徳(演出)




勇気ある劇団の挑戦を褒めていただいております。
劇団としても新たな出会いに感謝したいと思います。





上記リンクが張ってありますので、名前部分をクリックしてください。

残り3ステージ。
皆様のご来場をお待ちしております。


★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆


東京演劇アンサンブル 創立60年記念公演2
無実



デーア・ローアー/作
三輪玲子/訳(論創社刊『無実・最後の炎』より)
公家義徳/構成・演出

音楽/坂上真清 熊地勇太
舞台美術/池田ともゆき 
照明/大鷲良一 
映像/高橋啓祐
衣裳/稲村朋子
音響/勝見淳一
振付/菊地尚子
宣伝美術/久保貴之 奥秋圭
舞台監督/入江龍太
制作/小森明子 太田昭


2014年9月11日 (木) ~2014年9月21日 (日)
9月11日(木)19:00
9月12日(金)19:00★
9月13日(土)14:00
9月14日(日)14:00 坂上真清(ケルティックハープ)=音楽×公家義徳=演出
9月15日(月)14:00 三輪玲子(ドイツ演劇研究)=訳×公家義徳=演出
9月16日(火)休演
9月17日(水)19:00★ 菊地尚子(舞踊家)=振付×公家義徳=演出
9月18日(木)19:00
9月19日(金)19:00
9月20日(土)14:00
9月21日(日)14:00

チケット料金
前売:一般3,800円、学生3,000円(税込)
★=Low Price Day=2,500円
当日=4,500円
東京演劇アンサンブルwebチケットセンター

会場 ブレヒトの芝居小屋

アフタートークのお知らせ
各日、公演終了後に行います。
チケットの半券をお持ちであれば、
どなたでもご参加いただけます。


9月14日(日) 坂上真清(ケルティックハープ)=音楽×公家義徳=演出
9月15日(月・休) 三輪玲子(ドイツ演劇研究)=訳×公家義徳=演出
9月17日(水) 菊地尚子(舞踊家)=振付×公家義徳=演出



出演
エリージオ (黒人の不法入国者) 大多和民樹
ファドゥール(黒人の不法入国者)  小田勇輔
アプゾルート(盲目のダンサー)  永野愛理
ミセス・ハーバーザット(身寄りのない女)  志賀澤子
フランツ(遺体処置係)  尾崎太郎
ローザ (その妻)  奈須弘子
ミセス・ツッカー(ローザの母)  真野季節
エラ (老いゆく女性哲学者) 原口久美子
ヘルムート(その夫、金細工師)  篠澤寿樹
殺された少女の父 竹口範顕

殺された少女の母 町田聡子
自殺者1 篠原祐哉
自殺者2 熊谷宏平
若い男の医者 三木元太
大統領 本多弘典

東京演劇アンサンブル
TEL:03-3920-5232
FAX:03-3920-5232
tee@tee.co.jp

無実  アフタートーク2  三輪玲子 × 公家義徳

2014-09-19 13:17:45 | 東京公演
9月15日に行いましたアフタートークの様子です。

アフタートーク2
三輪玲子(翻訳) × 公家義徳(演出)




勇気ある劇団の挑戦を褒めていただいております。
劇団としても新たな出会いに感謝したいと思います。
下記に要約を掲載しました。




アフタートーク 2014/09/15
『無実』終演後、翻訳者で上智大学教授の三輪玲子さんと、演出の公家義徳が対談しました。
その要約を掲載します。(文責:小森明子)

公家 翻訳をなさいました三輪玲子さんです。
三輪 三輪と申します。(拍手)
公家 まず三輪さんに、デーア・ローアーという作家についてお伺いできたらなと思うんですが。
三輪 むしろ演じられた方やご覧になった方にどういう風に思っていただけるか、そういうのを共有したいっていう気持ちの方があったりするんですけれども……。
ドイツでは1992年のデビューで20年以上のキャリアがあって、世界でもたくさん翻訳をされて、ドイツ語圏演劇を牽引する第一人者の一人という風に認識されている作家です。最初は戯曲じゃなくても何でもよかったみたいなんですけど、とにかく書きたいっていうエネルギーは若いころから持っていた女性です。たまたまシナリオライティング・コースがベルリンの芸術大学に新たに開設されます。そこではハイナー・ミュラーがそのコースの先生をしているんですが、「書けるんであれば」ということで、大学卒業してしばらくたった20代半ばくらいでそこに入学をしました。書いたものが一年二年のうちにヒット作になっていってたくさんの賞を受賞し、書いたものはどんどん初演され再演され、というような、書き手としてはデビュー作から順風満帆な成功をおさめてきています。毎年必ず作品を書いていくので、かなり多作、何も書かないでブランクになる年っていうのは殆どない感じです。この作品は2003年の作品ですので、今までのキャリアのちょうど中間地点に書かれました。
ローアーというのは、こういう社会的なテーマは扱うんだけれども、でも言語的にはかなりポエジーというか、コンパクトでリズムのある、一つも言いすぎることなく、最小限ミニマムな表現でリレーしていく、というような作品を書いていきます。この頃は、認められてハンブルクの劇場の座付き作家となり、彼女の理解者の演出家で、日本でもオペラの演出で来てますアンドレアス・クリーゲンブルクとチームを組んで、割と安定した地位・ポジションではありながら、でもまだ、いわゆるベテランまではいかないという時期です。今はベルリンに移ってるんですけれども。最近の作品よりは、この10年ぐらい前の作品は、実験的な要素とか、いい意味でのルーズ感とか、敢えてオープンにオープンに、あまり決まりきらないようなシーンの構成とか、ことばの持っていき方とかにチャレンジしてるような作品だと思います。いったいそれをどういう風に演出家がやってくれるんだろう、どういう風に上演してくれるんだろう、っていう、それが楽しみで。

公家 ローアーとずっと組んでるクリーゲンブルクっていう有名な演出家、たいへんですよね、ローアーと組むって。
三輪 たいへんだったみたいですね、すごく。
公家 ドイツ演劇では、物語というものを拒否してどんどん解体していく、というある時代があって、そのあとの世代のデーア・ローアーは、その解体されたものを繋げてまた物語にしていくといいうような書き方してますよね。ブレヒトの後継者の一人なんだなあととっても思って読んでるんですけれど。でもなにしろ一回読んだぐらいじゃまったくわかんないんですよ。誰が喋るのかも書いてないし、小説のようにただダーッと文字が書いてあるページがあったりとか、何を思ってこういうこと書いてるのか、ってことをどんどん書いてくんですね。でも読んでるとおもしろいんです、わかんないんだけど。で、今回三輪さんの新刊『泥棒たち』がちょうど舞台の初日に出版されたんです。これが終わってゆっくり読もうと思ってたんですけど、我慢できなくてちょっとだけパラパラパラって読んでみたら、やっぱりまったくわかりません。何が書いてあるのか。こういうのを毎年一作ずつローアーさんから「お願いね」って渡されるクリーゲンブルクっていう人はたいへんだなあ、って、これもうやだよって思うぐらいの本ですよね。
三輪 そうですね。何作か続くとさすがにクリーゲンブルクももたなくなるみたいで、ここ最近は海外の劇場で新作を書いたり、オペラのリブレット(台本)みたいなものを書いてちょっと休憩が入ったりしてます。でもまた戻ってきて、クリーゲンブルク用にも書くと思うんですよね、そのうち。
公家 初期のローアーの作品で、800人収容の劇場であまりに作品が暗すぎて600人帰ったっていう(場内笑い)
三輪 これ本人からは公表してほしくないって。
公家 ああそうなんですか、あ~言っちゃダメなんだ、ごめんなさい…(場内笑い)
三輪 あのあまりにも良き思い出ではないというのもあるんですけれども、でもその作品はその年の劇作家賞をとるんですよね、『アダム・ガイスト』という作品は。保守的なお客さんにとってみれば、「なんだこれは」って思うとドイツのお客さんはすぐ帰っちゃいますから。でもじわじっと、手法の新しさというか、そこに抉られているものがしっかりと伝わると評判に繋がっていくんですね。
公家 その『アダム・ガイスト』が初演された時にそんなに酷い目に遭ったのに作品賞をとってしまう、っていうのは、どんなねじれがあったんですかね。
三輪 そうですね。初期の頃とこの『無実』の頃の周辺とはまたちょっと作風が変わってくるところもあって、最初は『タトゥー』っていう近親相姦、お父さんから娘への性暴力というどす黒いテーマを扱っていて、細かく見ていくと部分的にはすごく乾いたコメディになっているところもあるんですけれども、ただトータルには非常に暗いテーマ性があったり、ドイツ赤軍の話で『リバイアサン』であったり、初期のうちは割と、女性が、ステレオタイプで見る被害者とまた違う意味での細かい問題性を炙りだすような、詩的なテクストを書くっていうようなことで注目されていきました。その時期が過ぎると、多少コメディというか即興性とかコメディ性喜劇性みたいなっていうものにチャレンジする、そういう時期にこれは書かれてる作品です。ひょっとしたらローアーもクリーゲンブルクも、どす黒いのばっかりやってると、お客さんのこともあるし、もうちょっと即興性のあるようなちょっとコメディタッチのものもと思ったのかもしれませんね。向うで上演されているクリーゲンブルクの上演なんかでは、割とエリージオとファドゥールの即興タイムみたいなものもあったりするような、割とフリーな、オープンな、上演の仕方になっているみたいですけれど。
公家 コメディで書いてあるのは非常によくわかるんですけれど、去年僕ボートー・シュトラウスの作品やって、あれもコメディ。これもコメディだけれども、これ日本人笑わすのたいへんですよね、すごくテーマが重いし。でもドイツだと相当笑ってみんな観るんじゃないかなと思ったりもするんですけれども、どうなんですかね。
三輪 多分即興的なこととか。やっぱり日本人だったら絶対笑わないな、っていうところでも、もうちょっとなんでも笑う感じがありますよね、向うの方だと。自分の感覚で、その時パッとツボに入ると一人でも大声出して笑われますんで、お客さんの方が。みんなが共有してほしいっていうよりは、その時その時の自分のツボで好きに笑ってるっていう感じの。前に公家さんが喜劇だけどチェーホフ的な喜劇っていう感じのこともおっしゃってましたけど、コテコテで笑うよりは、なんとなく声にはならないけれどこの辺で受け取るコミカル、ということなのかなと思いますけれども。
公家 三輪さん、で、今回この芝居いかがでしたでしょうか。(笑い)
三輪 いや、あのローアーのテキストはほんとうにそぎ落としてそぎ落として最小限にしてあるみたいなテキストなので、言ってみればド直訳愚直訳してあるだけなんですけれども、ただ、三人称語りが入ってきますし、ダイアログ以外の要素もたくさんあるので、そういうところが演劇にしてどうなのかな、っていうのは心配というか、どうなのだろうと思っていたところなんですけれども、そこがむしろ面白いんだなっていうのを、ちょっと観てて発見しました。ローザがここから出て来て、ローザの語りだけで進行していく終盤のあのシーンがあったりしますけれど。
公家 あそこはローザが話すっていう風には何も書いてないんです。あそこは文字しか書いてない。
三輪 だからそこをどうするかが演出家次第なんですけど、でも、あっこういう風に演劇的にとおせるものなんだなっていうのは、観てて発見させられました。
公家 なんとなく循環の構造がこの脚本の中にあって、脚本には、まず最初入水する女性が出てきますよね、でラストはローザが未来へ向かって歩いて行く、っていうト書きで終っているんですよ。ちょっと待ってもう勝手なこと書かないで、って思ったりしながらずっと稽古してると、飛び降りをする2人の人が、「いま死ぬってどういうことだ」「医者の禿げ頭を自分で見てる」「じゃそれはどういうことだ、彼らは死んでなかったんだ」っていうようなことを語るシーンがあって、そのシーンとあのシーンが僕のなかでだぶってきて、ローザがそこにいて見ててもいいじゃないか、ということでそんな風にしたんですけど。どうやれとも書いてないんで、たいへんでした。
三輪 たいへんになってください、っていう感じで、もうとにかく右から左へ訳すしかどうしようもないようなテキストなんで、これは。
公家 三輪さんはそういうふうに翻訳されて、僕も何も変えてないんです。僕が特別何か持ち込んだのは、まあこの福島の風景なんですけれど。自殺をするってかなりテーマが重いんですけど、ドストエフスキーが、自殺をするってことは社会の枠構造の中から出ることなんだからいいことじゃないか、みたいなことを書いたりしてるんですよ。ああ、そんなことも一方で考えてるんだ、と。いま現代を生きている人たちは、ほんとうは自由を探すだったはずなのに、線引きして自分が自分で自分を管理しはじめてしまう。でその枠の中に入ってしまう、っていうようなことが言われていて、そこから脱出するにはじゃあ自殺すればいいじゃないか、ってドストエフスキーは言ったらしくてですね、ああなるほどなあ、なんて思って。で、僕この作品読んだときに、飯館村の酪農家のおじさんが「原発なんかいらない」って壁に落書きをして亡くなった、自殺した。それがこのローザと僕のなかで重なったんです。それから、ここに出てくる人たちってなんとなく失われた愛を取り戻そうとしている気もしたし。コミュニストも出てくるんですけど、コミュニズムっていうのは人間の幸せを、人間の知によって、科学の力によって、その社会構造を分析して、今日も「シャーレの中から革命が生まれる」なんてエラが言ってましたけど、社会構造を全部分析して、経済システムを変えたり、その化学式によってそこに立つ人間の欲望のその本質自身変わって、で人間が美しくなれるだろう、世の中が美しくなるだろう、というふうに社会主義、コミュニズムっていうのはすべて計算式の中で世界をつくっていったんですね。ということは、科学なんです。で福島のことも科学なんで、科学ってものが人間を幸せにするためのものなのに、そのやっぱりどこかで亀裂が入ってしまうっていうようなことと、この作品とが、僕の中ではマッチしちゃって、こういう風に置きましたけれども、ほかは一切何も変えないで脚本の通り、まじめに全部やった。
三輪 はい、もう、ドストレートにやってくださって、全19場どこもカットすることなく。
公家 すみません、長くて……。
ええ、もう今17時なんで、17時までという風に言われてますので。おひとりおふたりぐらい、何か質問かなにかある方がいらっしゃいましたら、三輪さんがなんでも答えてくださいますので。


谷川道子 折角なのでエールを送ります、三輪玲子さんと公家くんに。あのぅ、公家さんがなんでいまこの『無実』ローアーをやりたかったのかなあ、ってことが、わたしはドイツ演劇やってるもんで、見てわかったことがいくつかあって、で、前ボートー・シュトラウスで、あのブレヒトとミュラーの線を継ぐ二人の女性劇作家がドイツ語圏にいて、ひとりがイェリネックでもう一人がデーア・ローアーじゃないかと。この二人は、ポストドラマ的なところは似てるけど、ボートー・シュトラウス、ミュラーにつながるところはむしろこのデーア・ローアーにあって、アイリッシュハープっていうのがね、どう使われるのかなあって思ったら、ああこう来たかと。すごいエレジーで。あとブループラネットという踊り子のところ、あれは地球は青かった、っていう、地球ですよねブループラネットって。勝手に解釈するけど、地球のなかに棲む一人ひとりの人間の、なんかこういっぱい、深い思い、みんなもの凄く孤独なんだけど、何かをみんな求めてる、それが神だったり、愛だったり、なにか出会いだったり、といった、それを求めながら求めながら、モノローグとディアローグと、だけどみんなが求めてるコロス、集団の声っていうのかな、一体誰が誰に向かって何を語ってるかわかんないんだけど、耳を澄ますと聞こえてくるような地球の声、一人ひとりの切実な声みたいなのが、みんな繋がってるようで全然繋がってないじゃないですか、出会えてない。ものすごく孤独なんだけど求めてる、切実な、エレジー、みたいなものがね、あのアイリッシュハープの世界とブループラネットと、女のことが重なって。だからこうそういう中から何か求めていくのが演劇、というのかなと思いながら、演劇の可能性みたいなものを探ってる公家さんがいるわけしゃないですか、舞台で。今じゃほっといたら物語も成立しなくなってきている世の中で、人と人とが出会っても出会いと感じないし、愛も生まれないし物語も生まれないし。でも何が、何かを求める契機をつくるか、そういうものがいっぱい詰まってる作品なんだなあと思いました。そしてもの凄く暗示的じゃないですか。ミセス・ツッカーってのはお砂糖で、糖尿病の人だからツッカーってもいえるし、ハーバーにしたって何も持たない人だからああいう名前なんだみたいなのが、暗示的で抽象的なんだけど、エレジー、もの凄く寂しい地球と、寂しいからこそ何かを求める内なる内なる声、そういうものが聞えないコロス、聞こえてこないコロス劇、だからすごい切ない芝居だなあと思いました。(東京外語大学名誉教授/ドイツ演劇)

三宅晶子 折角なので感想を少しお話させていただければと思っております。わたしちょうどいまナチスとか戦後のことをやっていて、カール・ヤスパースの『罪責問題』という本を読み返していたところなんですね。このタイトル『無実』っていうのはドイツ語では“Unschuld”っていうんですけど、この“Schuld”って何か、Schuldだらけだったと思うんですが、ヤスパースが戦後、ホロコーストの罪を問うときに、四つSchuld 罪を分けて、最後に形而上的Schuld、形而上的罪、ということを使ってるんですね。それが非常に抽象的で、わかりにくいんですけれど、今見ていて非常にそれを感じた、ですね。ちょっと説明すると長くなりますけれども、その政治的罪でもないし、刑法上の罪でもないし、道徳的な罪が問われるというわけでもない。だけれどもホロコーストっていうあの体験をした人たちが、例えば目の前でユダヤ人が連れて行かれるそれを自分の命を賭けて止めなかった、というのは、実際には道徳的罪に問われることではないのかもしれない。でもやはりそれを止めた人も、命がけで止めた人もいるし、それを見てしまったということ、それから生き残ってしまったということに、罪を我々は感じるんだ、生き残った罪ですね。でもそれを感じることによって、自らで、誰から問われるわけでもないんだけれども、感じることによって、変わるんだ、人間は変わる可能性を持つんだ、っていうことを最後のところで述べていて、まさにあの女性が死んだ、それを見てしまった、直接罪に問われるものではないけれどもそれを悩み続けている、それが彼らを少しずついろんな形で変えていった。その状況をさっき円環っておっしゃったんですけれども、やっぱり徐々に変わっていっていますよね、それぞれが最後に夢のところなんかは、あのぅガソリンスタンドで爆発して死ぬっていうのから、生きることを含めた夢を語っていて、死、まさにその形而上的な罪Unschuld無実じゃなくて罪を感じることで、生きることも変わっていく、世界を少しずつ内側から変えていくっていうその状況が、それがまさに福島の状況としてだぶりました。わたしたちも共同体として罪を負ってしまっているし、どうしようもなくて、何ができるわけじゃないけれども罪を感じてしまっているその状況とほんとにだぶって、いっぱいの遺体が並んでいるような、多分身近で感じられた、或いはもしかしたらご自身でご覧になった状況がもう胸に迫って、非常に「日本のことだ」というふうに感じると思いませんでした。ありがとうございました。(千葉大学教授/ベンヤミン研究)

公家 ありがとうございます。このへんで終わりにしたいと思います。今日はどうもありがとうございました。(拍手)三輪さんの『泥棒たち』受付にありますのでみなさんぜひ!!





上記リンクが張ってありますので、名前部分をクリックしてください。

残り3ステージ。
皆様のご来場をお待ちしております。


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東京演劇アンサンブル 創立60年記念公演2
無実



デーア・ローアー/作
三輪玲子/訳(論創社刊『無実・最後の炎』より)
公家義徳/構成・演出

音楽/坂上真清 熊地勇太
舞台美術/池田ともゆき 
照明/大鷲良一 
映像/高橋啓祐
衣裳/稲村朋子
音響/勝見淳一
振付/菊地尚子
宣伝美術/久保貴之 奥秋圭
舞台監督/入江龍太
制作/小森明子 太田昭


2014年9月11日 (木) ~2014年9月21日 (日)
9月11日(木)19:00
9月12日(金)19:00★
9月13日(土)14:00
9月14日(日)14:00 坂上真清(ケルティックハープ)=音楽×公家義徳=演出
9月15日(月)14:00 三輪玲子(ドイツ演劇研究)=訳×公家義徳=演出
9月16日(火)休演
9月17日(水)19:00★ 菊地尚子(舞踊家)=振付×公家義徳=演出
9月18日(木)19:00
9月19日(金)19:00
9月20日(土)14:00
9月21日(日)14:00

チケット料金
前売:一般3,800円、学生3,000円(税込)
★=Low Price Day=2,500円
当日=4,500円
東京演劇アンサンブルwebチケットセンター

会場 ブレヒトの芝居小屋


アフタートークのお知らせ
各日、公演終了後に行います。
チケットの半券をお持ちであれば、
どなたでもご参加いただけます。


9月14日(日) 坂上真清(ケルティックハープ)=音楽×公家義徳=演出
9月15日(月・休) 三輪玲子(ドイツ演劇研究)=訳×公家義徳=演出
9月17日(水) 菊地尚子(舞踊家)=振付×公家義徳=演出




出演
エリージオ (黒人の不法入国者) 大多和民樹
ファドゥール(黒人の不法入国者)  小田勇輔
アプゾルート(盲目のダンサー)  永野愛理
ミセス・ハーバーザット(身寄りのない女)  志賀澤子
フランツ(遺体処置係)  尾崎太郎
ローザ (その妻)  奈須弘子
ミセス・ツッカー(ローザの母)  真野季節
エラ (老いゆく女性哲学者) 原口久美子
ヘルムート(その夫、金細工師)  篠澤寿樹
殺された少女の父 竹口範顕

殺された少女の母 町田聡子
自殺者1 篠原祐哉
自殺者2 熊谷宏平
若い男の医者 三木元太
大統領 本多弘典

東京演劇アンサンブル
TEL:03-3920-5232
FAX:03-3920-5232
tee@tee.co.jp

無実  アフタートーク1  坂上真清 × 公家義徳

2014-09-16 00:39:20 | 東京公演
9月14日(日)公演終了後
アフタートーク1
坂上真清(音楽・ケルティックハープ) × 公家義徳(演出)



youtubeにupしました。
今回の公演のために書き下ろしていただいた2曲のノーカット版の演奏入りです。
ご覧下さい。
(アフタートーク1のタイトル部分をクリックしてください。)









なお、明日は休演日です。
明後日9月17日はLow Price Dayで、
2500円均一です。
まだ、残席ございますので、お早めにお申し込みください。
劇団事務所 TEL:03-3920-5232


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東京演劇アンサンブル 創立60周年記念公演2
無実



デーア・ローアー/作
三輪玲子/訳(論創社刊『無実・最後の炎』より)
公家義徳/構成・演出

音楽/坂上真清 熊地勇太
舞台美術/池田ともゆき 
照明/大鷲良一 
映像/高橋啓祐
衣裳/稲村朋子
音響/勝見淳一
振付/菊地尚子
宣伝美術/久保貴之 奥秋圭
舞台監督/入江龍太
制作/小森明子 太田昭


2014年9月11日 (木) ~2014年9月21日 (日)
9月11日(木)19:00
9月12日(金)19:00★
9月13日(土)14:00
9月14日(日)14:00 坂上真清(ケルティックハープ)=音楽×公家義徳=演出
9月15日(月)14:00 三輪玲子(ドイツ演劇研究)=訳×公家義徳=演出
9月16日(火)休演
9月17日(水)19:00★ 菊地尚子(舞踊家)=振付×公家義徳=演出
9月18日(木)19:00
9月19日(金)19:00
9月20日(土)14:00
9月21日(日)14:00

チケット料金
前売:一般3,800円、学生3,000円(税込)
★=Low Price Day=2,500円
当日=4,500円
東京演劇アンサンブルwebチケットセンター

会場 ブレヒトの芝居小屋


アフタートークのお知らせ
各日、公演終了後に行います。
チケットの半券をお持ちであれば、
どなたでもご参加いただけます。


9月14日(日) 坂上真清(ケルティックハープ)=音楽×公家義徳=演出
9月15日(月・休) 三輪玲子(ドイツ演劇研究)=訳×公家義徳=演出
9月17日(水) 菊地尚子(舞踊家)=振付×公家義徳=演出




出演
エリージオ (黒人の不法入国者) 大多和民樹
ファドゥール(黒人の不法入国者)  小田勇輔
アプゾルート(盲目のダンサー)  永野愛理
ミセス・ハーバーザット(身寄りのない女)  志賀澤子
フランツ(遺体処置係)  尾崎太郎
ローザ (その妻)  奈須弘子
ミセス・ツッカー(ローザの母)  真野季節
エラ (老いゆく女性哲学者) 原口久美子
ヘルムート(その夫、金細工師)  篠澤寿樹
殺された少女の父 竹口範顕

殺された少女の母 町田聡子
自殺者1 篠原祐哉
自殺者2 熊谷宏平
若い男の医者 三木元太
大統領 本多弘典

東京演劇アンサンブル
TEL:03-3920-5232
FAX:03-3920-5232
tee@tee.co.jp

無実な日々 …18

2014-09-09 23:11:21 | 東京公演
アフタートーク
9月14日(日) 坂上真清(ケルティックハープ)=音楽×公家義徳=演出
9月15日(月・休) 三輪玲子(ドイツ演劇研究)=訳×公家義徳=演出
9月17日(水) 菊地尚子(舞踊家)=振付×公家義徳=演出




無実 (19場)

TEE東京演劇アンサンブル創立60年記念公演Ⅱ
Dea Loher作 三輪玲子/訳 公家義徳/演出
9/11~21 ブレヒトの芝居小屋

今日から照明入りの稽古。
それでも最後の猛烈ノック中。

不法移民のファドゥールは、大金の入ったゴミ袋をみつけます。
彼は神の遣わした金だと信じ、何かでかいことをやってやる、と決意します。
「まだ望みが叶ってないやついるか。」

「まだチケット申し込んでない方いらっしゃいますか?」

演出の公家は、執拗に、役者の心が動くことを要求し続けています。
その粘りと空間構成、池田ともゆきの美術は空間を圧倒(迫)し、
菊池尚子と熊地勇太のコロスのシーンは二つとも独立して一つの作品、
天からは坂上真清さんのケルティックハープの清らかな音色が降ってきて、
勝見淳一の音響が空気を震わせたりコメディを演出したり、
そして稲村朋子の衣裳は人物たちが現実からはみ出していることを描きます。
ここに大鷲良一の照明と高橋啓祐の映像がコラボ。
ビジュアル的にもかなりユニークな空間が生まれる予定。

ぜったいお見逃しなく!!!!!




東京演劇アンサンブル
制作:小森明子

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東京演劇アンサンブル 創立60周年記念公演2
無実



デーア・ローアー/作
三輪玲子/訳(論創社刊『無実・最後の炎』より)
公家義徳/構成・演出

音楽/坂上真清 熊地勇太
舞台美術/池田ともゆき 
照明/大鷲良一 
映像/高橋啓祐
衣裳/稲村朋子
音響/勝見淳一
振付/菊地尚子
宣伝美術/久保貴之 奥秋圭
舞台監督/入江龍太
制作/小森明子 太田昭


2014年9月11日 (木) ~2014年9月21日 (日)
9月11日(木)19:00
9月12日(金)19:00★
9月13日(土)14:00
9月14日(日)14:00 坂上真清(ケルティックハープ)=音楽×公家義徳=演出
9月15日(月)14:00 三輪玲子(ドイツ演劇研究)=訳×公家義徳=演出
9月16日(火)休演
9月17日(水)19:00★ 菊地尚子(舞踊家)=振付×公家義徳=演出
9月18日(木)19:00
9月19日(金)19:00
9月20日(土)14:00
9月21日(日)14:00

チケット料金
前売:一般3,800円、学生3,000円(税込)
★=Low Price Day=2,500円
当日=4,500円
東京演劇アンサンブルwebチケットセンター

会場 ブレヒトの芝居小屋


アフタートークのお知らせ
各日、公演終了後に行います。
チケットの半券をお持ちであれば、
どなたでもご参加いただけます。


9月14日(日) 坂上真清(ケルティックハープ)=音楽×公家義徳=演出
9月15日(月・休) 三輪玲子(ドイツ演劇研究)=訳×公家義徳=演出
9月17日(水) 菊地尚子(舞踊家)=振付×公家義徳=演出




出演
エリージオ (黒人の不法入国者) 大多和民樹
ファドゥール(黒人の不法入国者)  小田勇輔
アプゾルート(盲目のダンサー)  永野愛理
ミセス・ハーバーザット(身寄りのない女)  志賀澤子
フランツ(遺体処置係)  尾崎太郎
ローザ (その妻)  奈須弘子
ミセス・ツッカー(ローザの母)  真野季節
エラ (老いゆく女性哲学者) 原口久美子
ヘルムート(その夫、金細工師)  篠澤寿樹
殺された少女の父 竹口範顕

殺された少女の母 町田聡子
自殺者1 篠原祐哉
自殺者2 熊谷宏平
若い男の医者 三木元太
大統領 本多弘典

東京演劇アンサンブル
TEL:03-3920-5232
FAX:03-3920-5232
tee@tee.co.jp

無実な日々 …17

2014-09-05 08:34:58 | 東京公演
アフタートーク
9月14日(日) 坂上真清(ケルティックハープ)=音楽×公家義徳=演出
9月15日(月・休) 三輪玲子(ドイツ演劇研究)=訳×公家義徳=演出
9月17日(水) 菊地尚子(舞踊家)=振付×公家義徳=演出



無実

東京新聞が掲載!!
前田さんと五十住さんに大大感謝です!!!!!

本日は照明の仕込日。
大鷲さんと劇団員が吊りこみ吊りこみ。
衣裳部屋では昨日の直しをこつこつと。


「東京新聞 2014年9月4日 朝刊より」
思索の秋にドイツ演劇
秋の演劇シーズン。東京では今月、ドイツ演劇がそろった。
古典あり日本初演あり、音楽劇があれば心理劇あり、とバラエティーに富む。(前田朋子)

 
「無実」福島への祈り重ねる
 ドイツ戯曲の巨匠の名を冠した劇場「ブレヒトの芝居小屋」(練馬区関町北四)を拠点に活動する東京演劇アンサンブル(TEE)。
創立六十年記念公演に選んだのは、現代ドイツを代表するデーア・ローアーの「無実」。これが日本初演だ。
不法入国者や挫折したコミュニストなど、社会からはじかれて生きる人々がある出来事を機につながる姿を描く。
堅いと思われがちなドイツ演劇だが、演出家の公家義徳は「『私は存在するのかしないのか』なんてことを常に考えている。
哲学がある国は強い」と魅力を語る。昨年もボートー・シュトラウスの難解な現代劇「忘却のキス」に挑戦した。
 二〇〇三年に発表された「無実」はイラク戦争を意識して書かれたとされるが、
福島県出身の公家は東日本大震災や原発事故で傷ついた故郷と、登場人物が立ち上がり、つながる様子を重ね合せる。
「福島のためになにかしたいとずっと探していて出会った作品。
失われた時がそのまま戻ることはないけれど、
『あきらめずに今という時間を生きていれば、別な形での幸せが訪れる』と祈るような気持ちを込めた」と語る。
 公演は十一~二十一日。十六日休演。問い合わせはTEE=03-3920-5232。



写真はもう一人の主役、小田勇輔/ファドゥールです!!



チケットのお申込みはお済みですか?
無実 UNSCHULD
Dea Loher作 三輪玲子/訳 公家義徳/演出
9/11~21 ブレヒトの芝居小屋



東京演劇アンサンブル
制作:小森明子

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東京演劇アンサンブル 創立60周年記念公演2
無実



デーア・ローアー/作
三輪玲子/訳(論創社刊『無実・最後の炎』より)
公家義徳/構成・演出

音楽/坂上真清 熊地勇太
舞台美術/池田ともゆき 
照明/大鷲良一 
映像/高橋啓祐
衣裳/稲村朋子
音響/勝見淳一
振付/菊地尚子
宣伝美術/久保貴之 奥秋圭
舞台監督/入江龍太
制作/小森明子 太田昭


2014年9月11日 (木) ~2014年9月21日 (日)
9月11日(木)19:00
9月12日(金)19:00★
9月13日(土)14:00
9月14日(日)14:00 坂上真清(ケルティックハープ)=音楽×公家義徳=演出
9月15日(月)14:00 三輪玲子(ドイツ演劇研究)=訳×公家義徳=演出
9月16日(火)休演
9月17日(水)19:00★ 菊地尚子(舞踊家)=振付×公家義徳=演出
9月18日(木)19:00
9月19日(金)19:00
9月20日(土)14:00
9月21日(日)14:00

チケット料金
前売:一般3,800円、学生3,000円(税込)
★=Low Price Day=2,500円
当日=4,500円
東京演劇アンサンブルwebチケットセンター

会場 ブレヒトの芝居小屋


アフタートークのお知らせ
各日、公演終了後に行います。
チケットの半券をお持ちであれば、
どなたでもご参加いただけます。


9月14日(日) 坂上真清(ケルティックハープ)=音楽×公家義徳=演出
9月15日(月・休) 三輪玲子(ドイツ演劇研究)=訳×公家義徳=演出
9月17日(水) 菊地尚子(舞踊家)=振付×公家義徳=演出




出演
エリージオ (黒人の不法入国者) 大多和民樹
ファドゥール(黒人の不法入国者)  小田勇輔
アプゾルート(盲目のダンサー)  永野愛理
ミセス・ハーバーザット(身寄りのない女)  志賀澤子
フランツ(遺体処置係)  尾崎太郎
ローザ (その妻)  奈須弘子
ミセス・ツッカー(ローザの母)  真野季節
エラ (老いゆく女性哲学者) 原口久美子
ヘルムート(その夫、金細工師)  篠澤寿樹
殺された少女の父 竹口範顕

殺された少女の母 町田聡子
自殺者1 篠原祐哉
自殺者2 熊谷宏平
若い男の医者 三木元太
大統領 本多弘典

東京演劇アンサンブル
TEL:03-3920-5232
FAX:03-3920-5232
tee@tee.co.jp

無実な日々 …16

2014-09-03 22:37:58 | 東京公演
アフタートーク決定!!
9月14日(日) 坂上真清(ケルティックハープ)=音楽×公家義徳=演出
9月15日(月・休) 三輪玲子(ドイツ演劇研究)=訳×公家義徳=演出
9月17日(水) 菊地尚子(舞踊家)=振付×公家義徳=演出




『無実』

赤旗が載せてくれました。
寺田さんに感謝です!!
9/11-21 ブレヒトの芝居小屋


稽古場は濃密な二日間。
昨日は映像の高橋啓祐さんが来てくれて、もろもろダッシュで打合せ。
翻訳の三輪玲子さんも来てくれて、興奮さめやらず。
音楽の熊地勇太さんは音響の勝見淳一さんとスピーカーをあれこれ試していて、
装置の池田ともゆきさんはいつも、いつのまにかそこにいて、いつのまにか消え、新たなプランが。
本日は衣裳パレード。
稲村ジェーンがやってきて……



マーメイドに巨人にバービー人形にクイーン、そして超賑やかなおばさまたち!!
(裏方や劇団員の協力のもと、できたね!!!!!)
振付の菊地尚子さんがずっと通して観てくれて、コロスの動きにアドバイス。
スタッフの集中と、キャストの真剣が、盛り上がってきました。
公家の魔法がやっとかかったみたい。
いい日。



「まだチケット申し込んでない人いますか?」
9/11~21 ブレヒトの芝居小屋
12と17は2500円の日です。
14と15と17にはアフタートークがあります。
14は坂上真清さんと公家、15は三輪玲子さんと公家、17は菊地尚子さんと公家。

そのお知らせも兼ねた絵葉書も届きました!!




東京演劇アンサンブル
制作:小森明子

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東京演劇アンサンブル 創立60周年記念公演2
無実



デーア・ローアー/作
三輪玲子/訳(論創社刊『無実・最後の炎』より)
公家義徳/構成・演出

音楽/坂上真清 熊地勇太
舞台美術/池田ともゆき 
照明/大鷲良一 
映像/高橋啓祐
衣裳/稲村朋子
音響/勝見淳一
振付/菊地尚子
宣伝美術/久保貴之 奥秋圭
舞台監督/入江龍太
制作/小森明子 太田昭


2014年9月11日 (木) ~2014年9月21日 (日)
9月11日(木)19:00
9月12日(金)19:00★
9月13日(土)14:00
9月14日(日)14:00
9月15日(月)14:00
9月16日(火)休演
9月17日(水)19:00★
9月18日(木)19:00
9月19日(金)19:00
9月20日(土)14:00
9月21日(日)14:00

チケット料金
前売:一般3,800円、学生3,000円(税込)
★=Low Price Day=2,500円
当日=4,500円
東京演劇アンサンブルwebチケットセンター

会場 ブレヒトの芝居小屋


アフタートークのお知らせ
各日、公演終了後に行います。
チケットの半券をお持ちであれば、
どなたでもご参加いただけます。


9月14日(日) 坂上真清(ケルティックハープ)=音楽×公家義徳=演出
9月15日(月・休) 三輪玲子(ドイツ演劇研究)=訳×公家義徳=演出
9月17日(水) 菊地尚子(舞踊家)=振付×公家義徳=演出




出演
エリージオ (黒人の不法入国者) 大多和民樹
ファドゥール(黒人の不法入国者)  小田勇輔
アプゾルート(盲目のダンサー)  永野愛理
ミセス・ハーバーザット(身寄りのない女)  志賀澤子
フランツ(遺体処置係)  尾崎太郎
ローザ (その妻)  奈須弘子
ミセス・ツッカー(ローザの母)  真野季節
エラ (老いゆく女性哲学者) 原口久美子
ヘルムート(その夫、金細工師)  篠澤寿樹
殺された少女の父 竹口範顕

殺された少女の母 町田聡子
自殺者1 篠原祐哉
自殺者2 熊谷宏平
若い男の医者 三木元太
大統領 本多弘典

東京演劇アンサンブル
TEL:03-3920-5232
FAX:03-3920-5232
tee@tee.co.jp

無実な日々 …15

2014-09-01 18:03:53 | 東京公演
アフタートーク決定!!
9月14日(日) 坂上真清(ケルティックハープ)=音楽×公家義徳=演出
9月15日(月・休) 三輪玲子(ドイツ演劇研究)=訳×公家義徳=演出
9月17日(水) 菊地尚子(舞踊家)=振付×公家義徳=演出




2014年8月31日


無実

18

世界の不確実性

「みんなでひとつずつ願い事ができるとしたら、今、ここで、何をお願いする?」


今日は稽古場を抜け出して、鵜飼哲さんの講演会に浮気してきた。
いま鵜飼さんはパリ第三大学に客員教授として招ばれていて一時帰国。
ガザをめぐるフランスでのデモの話と、フランス政府の対応について詳しく聞いた。
ガザの戦争(リンチ)に対するデモが反ユダヤ主義だとフレームアップされ、
デモが禁止された。禁止したオランド大統領も内務大臣カズナーヴも、
第二次インティファーダの頃は社会党員としてともに戦っていた人たち。
それがイスラエルに急接近している。
(オランドに何もできないことはみんなわかっているのだが、
絶大なる権限のあるフランス大統領は、
亡くなるか降りるかしない限り変らないのだと。)
移民系青年層はガザに心を寄せている。
しかし社会党政権への絶望から彼らは極右の国民戦線に投票してしまう。
彼らにそもそも中東問題とはなんなのか、
フランスの植民地主義とはなんなのか、
を根気強く教えて極に走らないよう勧めている団体もある。
パレスチナ解放運動は、二極化する政治の間をつなぐ唯一の活路。
トータルな反植民地主義の運動を継続すること。

下手なまとめ方だけど。いやあ~ 濃密だった。
大統領? 『無実』に出てくるし。
移民? 『無実』に出てくるし。
パレスチナ? この間パレスチナの演劇人に会ったばかりだし。
いろんなピースがはまってくる…
そしてこの18場は、やはり、いろんなピースが集まってくるシーン。
まさにいまの世界。

愚者は自分を愚かだと思い、賢者は自分を愚かだと思い、その中間に誇大妄想がはびこる。(12場/エラ)
デーア・ローアーおそるべし。

ええと、世界の状況とリンクするけど、ちょっと変わった現代のメルヘンです!!
「みんなでひとつずつ願い事ができるとしたら、今、ここで、何をお願いする?」



無実 稽古場

熊地さんが来てくれて、いま、音響の勝見さんと公家と打合せ中。
それから、劇団のかわいい妹のふうかがドイツ留学から帰国中。
もうドイツ語ペラペラになっている!!!
明日から9月。
超追い込みに入ります。
ほんとに素敵な舞台になりますから、ぜひご覧ください。

それから、吉報。
なんとか間に合って、パンフレット校了。
って責了だから、まだ奥秋さんに迷惑かけつつ…
感謝です!!!


『無実』UNSCHULD
Dea Loher作 三輪玲子/訳 公家義徳/演出
9/11~21 ブレヒトの芝居小屋
★アフタートーク
9/14 坂上真清×公家義徳
9/15 三輪玲子×公家義徳
9/17 菊地尚子×公家義徳

先週金曜日に日刊ゲンダイに掲載されてます!!!
チケットのお申込み、お忘れなく。



東京演劇アンサンブル
制作:小森明子

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東京演劇アンサンブル 創立60周年記念公演2
無実



デーア・ローアー/作
三輪玲子/訳(論創社刊『無実・最後の炎』より)
公家義徳/構成・演出

音楽/坂上真清 熊地勇太
舞台美術/池田ともゆき 
照明/大鷲良一 
映像/高橋啓祐
衣裳/稲村朋子
音響/勝見淳一
振付/菊地尚子
宣伝美術/久保貴之 奥秋圭
舞台監督/入江龍太
制作/小森明子 太田昭


2014年9月11日 (木) ~2014年9月21日 (日)
9月11日(木)19:00
9月12日(金)19:00★
9月13日(土)14:00
9月14日(日)14:00
9月15日(月)14:00
9月16日(火)休演
9月17日(水)19:00★
9月18日(木)19:00
9月19日(金)19:00
9月20日(土)14:00
9月21日(日)14:00

チケット料金
前売:一般3,800円、学生3,000円(税込)
★=Low Price Day=2,500円
当日=4,500円
東京演劇アンサンブルwebチケットセンター

会場 ブレヒトの芝居小屋


アフタートークのお知らせ

各日、公演終了後に行います。
チケットの半券をお持ちであれば、
どなたでもご参加いただけます。



9月14日(日) 坂上真清(ケルティックハープ)=音楽×公家義徳=演出
9月15日(月・休) 三輪玲子(ドイツ演劇研究)=訳×公家義徳=演出
9月17日(水) 菊地尚子(舞踊家)=振付×公家義徳=演出




出演
エリージオ (黒人の不法入国者) 大多和民樹
ファドゥール(黒人の不法入国者)  小田勇輔
アプゾルート(盲目のダンサー)  永野愛理
ミセス・ハーバーザット(身寄りのない女)  志賀澤子
フランツ(遺体処置係)  尾崎太郎
ローザ (その妻)  奈須弘子
ミセス・ツッカー(ローザの母)  真野季節
エラ (老いゆく女性哲学者) 原口久美子
ヘルムート(その夫、金細工師)  篠澤寿樹
殺された少女の父 竹口範顕

殺された少女の母 町田聡子
自殺者1 篠原祐哉
自殺者2 熊谷宏平
若い男の医者 三木元太
大統領 本多弘典

東京演劇アンサンブル
TEL:03-3920-5232
FAX:03-3920-5232
tee@tee.co.jp