a letter from Nobidome Raum TEE-BLOG

東京演劇アンサンブルの制作者が、見る、聞く、感じたことを書いています。その他、旅公演や、東京公演情報、稽古場情報など。

『彼女たちの断片』アフタートークのお知らせ

2022-02-27 13:00:00 | 東京公演
作家の石原燃さんとゲストをお迎えして下記の公演後にアフタートークを予定しております。


3月24日14時公演終了後
三宅玲子さん

ノンフィクションライター。熊本県出身。
「ひとと世の中」を取材。現在、予期せぬ妊娠によって人生の転機に直面した女性と、支える人たちの取材をしている。
近著に『真夜中の陽だまり ルポ・夜間保育園』(文藝春秋)。今夏、国内各地の独立書店を取材したルポを出版予定。


3月25日14時公演終了後
長田杏奈さん

美容ライター。
雑誌やwebで美容やフェムケアにまつわる記事、インタビューを手がける。
著書に『美容は自尊心の筋トレ』(Pヴァイン)、責任編集に『エトセトラVOL.3 私の私による私のための身体』(エトセトラブックス)。


3月26日14時公演終了後
田中雅子さん

上智大学総合グローバル学部教授。社会福祉士。
大学卒業後、会社員生活を経て、英国の大学院で「ジェンダーと開発」を学ぶ。2009年まで南アジアとアフリカで国際協力の実務と社会運動に関わる。現在は、移民女性のセクシャル・リプロダクティブ・ヘルス/ライツについて研究。
主な著書に『ネパールの人身売買サバイバーの当事者団体から学ぶ』(上智大学出版、2017年)、編訳書に『厨房で見る夢—在日ネパール人コックと家族の悲哀と希望』(同、2022年)

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TEE 東京演劇アンサンブル公演
  彼女たちの断片 作/石原燃 演出/小森明子

—公演日程
—
2022年3月23日(水)~3月27日(日)

  ★=Low Price Day

—会場—
渋谷区文化総合センター大和田・伝承ホール

—チケット—
全席自由/チケット発売順に整理番号発行・整理番号順の入場

料金:前売一般/3800円 
   前売U30/3000円
 
★=Low Price Day/2500円

   ペアチケット/6000円(2枚セット)

   当日/4500円
 TEE Webチケット

助成:文化庁舞台芸術創造活動活性化事業

協賛:ケンタウルスの会(TEE友の会) 

観劇における新型コロナ感染症対策ご協力のお願い

当日券につきましては、劇団FacebookページTwitterにてお知らせします。

—スタッフ—
音楽/国広和毅

舞台美術/香坂奈奈

衣裳/稲村朋子

照明/真壁知恵子

音響/川崎理沙・島猛

映像/三木元太

宣伝美術/ Judith Clay・奥秋圭 

舞台監督/浅井純彦

演出助手/黒川アンナ

制作/太田昭

制作助手/志賀澤子

—登場人物
—
静谷晶(44)グラフィックデザイナー

 洪美玉
天野ゆき(44)グラフィックデザイナー
 
原口久美子
高崎涼(35)グラフィックデザイナー
 
山﨑智子
静谷葉子(70)日仏翻訳者 晶の母

 志賀澤子
天野みちる(20)大学生 天野の娘

 永野愛理
多部真紀(20)大学生 みちるの友だち

 仙石貴久江
水越まゆみ(52)喫茶店店員 葉子の友だち
 
奈須弘子

—あらすじ—

大学生の多部が望まない妊娠をしてしまった。

友人みちるに相談して、海外の支援団体から「中絶薬」を送ってもらって中絶することにした。
みちるの母の同僚であるにカードを借りて送金し、薬は届いた。
中絶薬は二種類、2日間かけて飲む。海外では広く普及している薬だが、日本ではやっと承認申請するところだ。(2021/12/22申請)
安全な場所は?と考えた末、やはり母の同僚のに頼んで泊めてもらうことにした。

この物語は2日目の薬を飲む一夜を描く。

みちるの行動に不信を覚えた母・天野が、晶の家に乗り込んでくる。行動的なみちるだが、母親とはあまり口をきかず、わだかまりを抱えていた。みちるの妊娠を疑った天野に、多部が、自分が妊娠したのだと告げる。

一方、晶の母・葉子の友達で、総菜の宅配をしているまゆみも定期便を持参した。
この7人の女たちが、中絶の一夜を過ごすことになる。

中絶薬のこと、日本の医療のこと、生殖をコントロールする国家、その歴史などが語られる一方、7人のそれぞれが抱えてきたこと…妊娠、中絶、性、レイプ、家父長制、優生思想等が、モノローグや一対一の会話、更にみんなとのお喋りのなかで語られる。

多部は、6人の大人たちによって守られるなかで、無事に終えることができた。
7人の女たちは、それぞれ、この一夜の経験を持ち帰っていく…。





彼女たちの断片 HP

『彼女たちの断片』稽古場より2

2022-02-26 20:00:00 | 稽古場ブログ
ブログのバトンが回ってきました!
多部真紀役の仙石貴久江です!

多部は望まない妊娠をしてしまい、友達のみちる(永野愛理)や皆に見守られながら中絶をする役です。



いきなりですが、中絶薬って知っていましたか?
ニュースで扱われることが多くなった今なら、知ってる人も多いかとは思いますが、私は全く知りませんでした!
というか、中絶自体あまり深く考えたことが無いのかも知れないです。
中絶のことって、性教育でも良いイメージで教えてもらった覚えはないし、中絶の方法も知らなかったんです。
最初「中絶とは」から調べ始めたぐらいわからないものでした。
中絶って昔どんなだった?と皆で話し合ったことがあるんですが、悪いイメージばかりでした。

皆さんはどうですか?

じつは台本をきっかけに聞ける人には聞いてみたりしてます。20代前半の子にはまだ聞けてないんだけど……聞いてみたいなぁー
皆がどう思ってるのか気になっているこの頃です。


今回はそれぞれの「私のこと」がたくさん入っている芝居です。1つ1つこぼした言葉を皆が見守って包んでいくような優しい芝居になるように、自分の体を知って、相手の心を知って、丁寧に作っていけたら良いなと思います。

皆様のご来場、心よりお待ちしております!!


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TEE 東京演劇アンサンブル公演
  彼女たちの断片 作/石原燃 演出/小森明子

—公演日程
—
2022年3月23日(水)~3月27日(日)

  ★=Low Price Day

—会場—
渋谷区文化総合センター大和田・伝承ホール

—チケット—
全席自由/チケット発売順に整理番号発行・整理番号順の入場

料金:前売一般/3800円 
   前売U30/3000円
 
★=Low Price Day/2500円

   ペアチケット/6000円(2枚セット)

   当日/4500円
 TEE Webチケット

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当日券につきましては、劇団FacebookページTwitterにてお知らせします。

—スタッフ—
音楽/国広和毅

舞台美術/香坂奈奈

衣裳/稲村朋子

照明/真壁知恵子

音響/川崎理沙・島猛

映像/三木元太

宣伝美術/ Judith Clay・奥秋圭 

舞台監督/浅井純彦

演出助手/黒川アンナ

制作/太田昭

制作助手/志賀澤子

—登場人物
—
静谷晶(44)グラフィックデザイナー

 洪美玉
天野ゆき(44)グラフィックデザイナー
 
原口久美子
高崎涼(35)グラフィックデザイナー
 
山﨑智子
静谷葉子(70)日仏翻訳者 晶の母

 志賀澤子
天野みちる(20)大学生 天野の娘

 永野愛理
多部真紀(20)大学生 みちるの友だち

 仙石貴久江
水越まゆみ(52)喫茶店店員 葉子の友だち
 
奈須弘子

—あらすじ—

大学生の多部が望まない妊娠をしてしまった。

友人みちるに相談して、海外の支援団体から「中絶薬」を送ってもらって中絶することにした。
みちるの母の同僚であるにカードを借りて送金し、薬は届いた。
中絶薬は二種類、2日間かけて飲む。海外では広く普及している薬だが、日本ではやっと承認申請するところだ。(2021/12/22申請)
安全な場所は?と考えた末、やはり母の同僚のに頼んで泊めてもらうことにした。

この物語は2日目の薬を飲む一夜を描く。

みちるの行動に不信を覚えた母・天野が、晶の家に乗り込んでくる。行動的なみちるだが、母親とはあまり口をきかず、わだかまりを抱えていた。みちるの妊娠を疑った天野に、多部が、自分が妊娠したのだと告げる。

一方、晶の母・葉子の友達で、総菜の宅配をしているまゆみも定期便を持参した。
この7人の女たちが、中絶の一夜を過ごすことになる。

中絶薬のこと、日本の医療のこと、生殖をコントロールする国家、その歴史などが語られる一方、7人のそれぞれが抱えてきたこと…妊娠、中絶、性、レイプ、家父長制、優生思想等が、モノローグや一対一の会話、更にみんなとのお喋りのなかで語られる。

多部は、6人の大人たちによって守られるなかで、無事に終えることができた。
7人の女たちは、それぞれ、この一夜の経験を持ち帰っていく…。





彼女たちの断片 HP

『彼女たちの断片』 出演者紹介その2

2022-02-26 20:00:00 | 東京公演
石原燃の新作書き下ろし
『彼女たちの断片』
大学生の多部が望まぬ妊娠をした。友人たちの助けで、中絶薬を使った中絶を試みる。これはその一夜を描いた女たちの物語。


出演者紹介 その2
原口久美子 Kumiko Haraguchi →天野ゆき 広告デザイナー
多部が相談した友人みちるの母。晶を誘って自分で会社を起ち上げたバリバリのキャリア。デキ婚でみちるの母となったがその後離婚。忙しく過ごす中で娘のみちるとの間には距離ができていた。天野はみちるの妊娠を疑って静谷家に乗り込んでくる。

原口久美子は劇団を代表する女優。ブレヒトの『コーカサスの白墨の輪』のグルシェで主演して以来、数々の大きな役を担ってきた。『桜の森の満開の下』の女、一人芝居『エレベーターの鍵』、どちらも潔い、最後は決して曲げない強さが原口だと思う。近年では『揺れる』の母の役が印象深い。無償の愛とか究極の赦しは可能なのか? いまウクライナの情勢を思いながらまた考えてしまう…。

今回の天野ゆきは、ある意味、最も普通の感覚で日々生きている人。シングルマザーとして、会社の代表として、たくさんの難関を乗り越えてきた天野。ただ、この夜、自分が当たり前と思って見過ごしたり、知らぬうちに内面化してきた、家父長制的な考え方に気づかされていく。
わたしはこの天野が好きだ。観客は天野とともにこの芝居を観ていけるのではないだろうか。同級生で同僚の晶とのちょっとしたバトルも好き。
(小森)





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TEE 東京演劇アンサンブル公演
  彼女たちの断片 作/石原燃 演出/小森明子

—公演日程
—
2022年3月23日(水)~3月27日(日)

  ★=Low Price Day

—会場—
渋谷区文化総合センター大和田・伝承ホール

—チケット—
全席自由/チケット発売順に整理番号発行・整理番号順の入場

料金:前売一般/3800円 
   前売U30/3000円
 
★=Low Price Day/2500円

   ペアチケット/6000円(2枚セット)

   当日/4500円
 TEE Webチケット

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協賛:ケンタウルスの会(TEE友の会) 

観劇における新型コロナ感染症対策ご協力のお願い

当日券につきましては、劇団FacebookページTwitterにてお知らせします。

—スタッフ—
音楽/国広和毅

舞台美術/香坂奈奈

衣裳/稲村朋子

照明/真壁知恵子

音響/川崎理沙・島猛

映像/三木元太

宣伝美術/ Judith Clay・奥秋圭 

舞台監督/浅井純彦

演出助手/黒川アンナ

制作/太田昭

制作助手/志賀澤子

—登場人物
—
静谷晶(44)グラフィックデザイナー

 洪美玉
天野ゆき(44)グラフィックデザイナー
 
原口久美子
高崎涼(35)グラフィックデザイナー
 
山﨑智子
静谷葉子(70)日仏翻訳者 晶の母

 志賀澤子
天野みちる(20)大学生 天野の娘

 永野愛理
多部真紀(20)大学生 みちるの友だち

 仙石貴久江
水越まゆみ(52)喫茶店店員 葉子の友だち
 
奈須弘子

—あらすじ—

大学生の多部が望まない妊娠をしてしまった。

友人みちるに相談して、海外の支援団体から「中絶薬」を送ってもらって中絶することにした。
みちるの母の同僚であるにカードを借りて送金し、薬は届いた。
中絶薬は二種類、2日間かけて飲む。海外では広く普及している薬だが、日本ではやっと承認申請するところだ。(2021/12/22申請)
安全な場所は?と考えた末、やはり母の同僚のに頼んで泊めてもらうことにした。

この物語は2日目の薬を飲む一夜を描く。

みちるの行動に不信を覚えた母・天野が、晶の家に乗り込んでくる。行動的なみちるだが、母親とはあまり口をきかず、わだかまりを抱えていた。みちるの妊娠を疑った天野に、多部が、自分が妊娠したのだと告げる。

一方、晶の母・葉子の友達で、総菜の宅配をしているまゆみも定期便を持参した。
この7人の女たちが、中絶の一夜を過ごすことになる。

中絶薬のこと、日本の医療のこと、生殖をコントロールする国家、その歴史などが語られる一方、7人のそれぞれが抱えてきたこと…妊娠、中絶、性、レイプ、家父長制、優生思想等が、モノローグや一対一の会話、更にみんなとのお喋りのなかで語られる。

多部は、6人の大人たちによって守られるなかで、無事に終えることができた。
7人の女たちは、それぞれ、この一夜の経験を持ち帰っていく…。





彼女たちの断片 HP

『彼女たちの断片』 出演者紹介その1

2022-02-24 20:00:00 | 東京公演
石原燃の新作書き下ろし
『彼女たちの断片』
大学生の多部が望まぬ妊娠をした。友人たちの助けで、中絶薬を使った中絶を試みる。これはその一夜を描いた女たちの物語。


出演者紹介 その1
洪美玉 Miok Hong →静谷晶 広告デザイナー

中絶薬を飲む場所として自宅を提供したのが晶。日仏翻訳者の母葉子と、出戻りの晶は二人で快適に暮らしている。
晶も学生時代に中絶した経験がある。

洪はTEEでもぴか一のアグレッシブな女優。『消えた海賊』のキャプテンゾフィーでは、舞台から客席まで走り回りすべてを巻き込みながら観客を引き込んでいく。パレスチナのYes Theatreとの共作『ミラー』でも同様。在日である自身のアイデンティティを探り、訴え、表現しつづけていくことが彼女の生業なのだと思う。

今回の晶は、もう少しふわっとした女性。自由で奔放、でもどこか母に対してのコンプレックスも持っているようだ。理論的な母に対して、自分の経験から飛躍して本質を掴んでいく晶は素敵だ。洪美玉の、これまでとはまた違う、素朴な姿も見てほしい。
(小森)






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TEE 東京演劇アンサンブル公演
  彼女たちの断片 作/石原燃 演出/小森明子

—公演日程
—
2022年3月23日(水)~3月27日(日)

  ★=Low Price Day

—会場—
渋谷区文化総合センター大和田・伝承ホール

—チケット—
全席自由/チケット発売順に整理番号発行・整理番号順の入場

料金:前売一般/3800円 
   前売U30/3000円
 
★=Low Price Day/2500円

   ペアチケット/6000円(2枚セット)

   当日/4500円
 TEE Webチケット

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協賛:ケンタウルスの会(TEE友の会) 

観劇における新型コロナ感染症対策ご協力のお願い

当日券につきましては、劇団FacebookページTwitterにてお知らせします。

—スタッフ—
音楽/国広和毅

舞台美術/香坂奈奈

衣裳/稲村朋子

照明/真壁知恵子

音響/川崎理沙・島猛

映像/三木元太

宣伝美術/ Judith Clay・奥秋圭 

舞台監督/浅井純彦

演出助手/黒川アンナ

制作/太田昭

制作助手/志賀澤子

—登場人物
—
静谷晶(44)グラフィックデザイナー

 洪美玉
天野ゆき(44)グラフィックデザイナー
 
原口久美子
高崎涼(35)グラフィックデザイナー
 
山﨑智子
静谷葉子(70)日仏翻訳者 晶の母

 志賀澤子
天野みちる(20)大学生 天野の娘

 永野愛理
多部真紀(20)大学生 みちるの友だち

 仙石貴久江
水越まゆみ(52)喫茶店店員 葉子の友だち
 
奈須弘子

—あらすじ—

大学生の多部が望まない妊娠をしてしまった。

友人みちるに相談して、海外の支援団体から「中絶薬」を送ってもらって中絶することにした。
みちるの母の同僚であるにカードを借りて送金し、薬は届いた。
中絶薬は二種類、2日間かけて飲む。海外では広く普及している薬だが、日本ではやっと承認申請するところだ。(2021/12/22申請)
安全な場所は?と考えた末、やはり母の同僚のに頼んで泊めてもらうことにした。

この物語は2日目の薬を飲む一夜を描く。

みちるの行動に不信を覚えた母・天野が、晶の家に乗り込んでくる。行動的なみちるだが、母親とはあまり口をきかず、わだかまりを抱えていた。みちるの妊娠を疑った天野に、多部が、自分が妊娠したのだと告げる。

一方、晶の母・葉子の友達で、総菜の宅配をしているまゆみも定期便を持参した。
この7人の女たちが、中絶の一夜を過ごすことになる。

中絶薬のこと、日本の医療のこと、生殖をコントロールする国家、その歴史などが語られる一方、7人のそれぞれが抱えてきたこと…妊娠、中絶、性、レイプ、家父長制、優生思想等が、モノローグや一対一の会話、更にみんなとのお喋りのなかで語られる。

多部は、6人の大人たちによって守られるなかで、無事に終えることができた。
7人の女たちは、それぞれ、この一夜の経験を持ち帰っていく…。





彼女たちの断片 HP

『彼女たちの断片』稽古場より1

2022-02-22 20:00:00 | 稽古場ブログ
稽古後に地道に叩いていた舞台装置、粗方建て込みが終わり、立ち稽古に入りました!
近頃シンプルな装置が続いていたので、久しぶりに「木材触ってる~!!」って感じがしております。
まだまだ完成は先ですが。




今回のブログ、天野みちる役を演じます永野愛理がお届けします。
さて、今回の『彼女たちの断片』は、
カナダの支援団体Wowen on Webから取り寄せた経口中絶薬を使って中絶をする大学生と、
その様子を見守る女たちの群像劇です。

昨年12月に日本でも承認申請がなされニュースで話題になった『経口中絶薬』ですが、
みなさんはその存在をどれくらいご存知でしたか?
実は私自身、昨年に作家の石原燃さんから「中絶をテーマにした本を書きたい」と伺うまで、その存在を知らなかったのです。

世界70ヵ国以上で使用され、WHOの必須医薬品にまで指定されているこの薬を、
昨年12月以前に日本に住むどれくらいの人達が認知していたのでしょう?
「何故こんなにも知らなかったんだ?」という疑問を掘り進めていくとぶち当たる
とある壁について、今回の作品の登場人物たちは様々な切り口で語り合います。

中絶を女性自身が選び取れる」権利について話すことは、
同時に「子を持つことを誰にもコントロールされない」権利と同じ地平の話であるはずなのに、
やはり前者にばかりつきまとうタブー感が頭をよぎる時、
女性に課せられたスティグマの根深さを思い知ります。
私の身体は私のもの、こんな当たり前であるはずのことが何故難しいのだろう…。

「妊娠する身体を持った者たち」の物語ですが、彼女たちのことを想うとき、
あらゆる性を持ったすべての人たちの声が聞こえてくるような、そんな作品です。
誰もが当事者で、観ながら自分のことを大切に思う気持ちが皆様の中に芽生えていくような、
そんな芝居になるよう、最後まで稽古に励みます。
まだまだ厳しい状況は続きますが、劇場でお会い出来ることを楽しみにしておりますね。


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TEE 東京演劇アンサンブル公演
  彼女たちの断片 
作/石原燃 演出/小森明子

―公演日程―
2022年3月23日(水)~3月27日(日)

  ★=Low Price Day

—会場—
渋谷区文化総合センター大和田・伝承ホール

—チケット—
全席自由/チケット発売順に整理番号発行・整理番号順の入場
料金:前売一般/3800円 
   前売U30/3000円
   ★=Low Price Day/2500円円
   ペアチケット/6000円(2枚セット)
   当日/4500円
 TEE Webチケット

助成:文化庁舞台芸術創造活動活性化事業
協賛:ケンタウルスの会(TEE友の会) 

観劇における新型コロナ感染症対策ご協力のお願い

当日券につきましては、劇団FacebookページTwitterにてお知らせします。

—スタッフ—
音楽/国広和和毅
舞台美術/香坂奈奈
衣裳/稲村朋子
照明/真壁知恵子
音響/川崎理沙・島猛
映像/三木元太
宣伝美術/ Judith Clay・奥秋圭
舞台監督/浅井純彦
演出助手/黒川アンナ
制作/太田昭
制作助手/志賀澤子

—登場人物―
静谷晶(44)グラフィックデザイナー
 洪美玉
天野ゆき(44)グラフィックデザイナー
 原口久美子
高崎涼(35)グラフィックデザイナー
 山﨑智子
静谷葉子(70)日仏翻訳者 晶の母
 志賀澤子
天野みちる(20)大学生 天野の娘娘
 永野愛理
多部真紀(20)大学生 みちるの友だち
 仙石貴久江
水越まゆみ(52)喫茶店店員 葉子の友だち
 奈須弘子

—あらすじ―
大学生の多部が望まない妊娠をしてしまった。
友人みちるに相談して、海外の支援団体から「中絶薬」を送ってもらって中絶することにした。
みちるの母の同僚であるにカードを借りて送金し、薬は届いた。
中絶薬は二種類、2日間かけて飲む。海外では広く普及している薬だが、日本ではやっと承認申請するところだ。(2021/12/22申請)
安全な場所は?と考えた末、やはり母の同僚のに頼んで泊めてもらうことにした。
この物語は2日目の薬を飲む一夜を描く。
みちるの行動に不信を覚えた母・天野が、晶の家に乗り込んでくる。行動的なみちるだが、母親とはあまり口をきかず、わだかまりを抱えていた。みちるの妊娠を疑った天野に、多部が、自分が妊娠したのだと告げる。
一方、晶の母・葉子の友達で、総菜の宅配をしているまゆみも定期便を持参した。
この7人の女たちが、中絶の一夜を過ごすことになる。
中絶薬のこと、日本の医療のこと、生殖をコントロールする国家、その歴史などが語られる一方、7人のそれぞれが抱えてきたこと…妊娠、中絶、性、レイプ、家父長制、優生思想等が、モノローグや一対一の会話、更にみんなとのお喋りのなかで語られる。
多部は、6人の大人たちによって守られるなかで、無事に終えることができた。7人の女たちは、それぞれ、この一夜の経験を持ち帰っていく…。





彼女たちの断片 HP

第26回 戯曲を読む会のご案内

2022-02-11 09:00:54 | 芝居小屋企画



本日は2月の最初の戯曲を読む会のご案内です。



会の実施に際しまして、新型コロナ感染症拡散防止の観点より、以下のような対応をしてまいります。


・入場時に消毒、検温など感染症予防対策を実施します。
・参加人数に制限をかけさせていただきます。
・普段よりもこまめな換気
・ソーシャルディスタンスを意識した座席配置






この「戯曲を読む会」とは、劇団員の提案による、いろんな戯曲を皆で声に出して読んでみようという会です。


朗読会・読書会の戯曲版、というとイメージしやすいかもしれません。


ワークショップという形式ではないので、俳優ではない方でも気軽に参加しています。



第26回はベルトルト・ブレヒト作『第三帝国の恐怖と貧困』を読みます。


東京演劇アンサンブルでは創立以来何度も上演してきました。

2015年にも「ブレヒトの芝居小屋」で上演しました。


本当は全部読みたいのですが、全部読むと10時を回ってしまいますので、3分の2くらいの抜粋になります。







そして・・・・・・


今回も・・・・・・



「学生無料」になります!!!!


若い方が戯曲に触れる機会を増やせたらと思ってのことです。


この会では長時間の作品や難解な作品はあまり取り上げません。


読んだときの率直な気持ちを大事にする場ですので、あまりハードルを上げすぎず、お気軽に参加してくれればと思います。



もちろん、戯曲に興味がある方や作品について話し合ってみたい方、「少しだけ演劇やってみたい・・・」と思っている方等も、是非ご参加下さい!


日時 2月20日(日) 18時30分~21時00分
場所 野火止RAUM(東京演劇アンサンブル稽古場)
参加費 500円(会場費等・学生無料)


参加希望の方は2日前までに048-423-2521、もしくはteeyomukai@gmail.comご連絡ください。
ご質問等もお気軽にお待ちしています。






これまでに取り上げた作家(敬称略)
アーノルド・ウェスカー、小沢正、アーサー・ミラー、ニール・サイモン、安部公房、篠原久美子、李ボラム、レジナルド・ローズ、坂手洋二、オスカー・ワイルド、岸田國士、J・B・プリーストリー、宮本研、テネシー・ウィリアムズ、カレル・チャペック...等


チラシデザインは劇団員の山﨑智子です!






東京演劇アンサンブルHP
http://www.tee.co.jp



ベルトルト・ブレヒト(1898-1954 ) ドイツの劇作家、詩人 ミュンヘン大学で医学を学び、第一次大戦には衛生兵として従軍。復員後、復学し医学などを学ぶ傍ら、劇場の仕事に従事。1922年「夜打つ太鼓」の初演で注目されクライスト賞を受賞。’28年女優ヘレーネ・ワイゲルと結婚。同年「三文オペラ」で劇作家の地位を確立。’30年共産党に入党し、社会主義リアリズムへ移行。’33年亡命生活に入り北欧、米国などを転々とし、詩、劇作などとその上演を通じて反ナチス運動を展開。戦後東ドイツに帰国、’49年劇団「ベルリーナー・アンサンブル」を妻と設立。’52年国民賞受賞、’54年レーニン平和賞受賞。他の作品に劇作「ガリレイの生涯」等 東京演劇アンサンブルでも設立後の「コミューンの日々」や「コーカサスと白墨の輪」の公演、近年でも「第三帝国の恐怖と貧困」や「トゥランドット姫」等、公演作品は枚挙に暇がない



東京演劇アンサンブル
1954年4月,俳優座養成所を卒業した3期生の有志が結成。初めは劇団三期会を名のったが,67年 12月現名称に改称した。早くからブレヒト作品に取組み,80年元映画スタジオを改装して設けた劇場「ブレヒトの芝居小屋」を開場,活動の拠点とする。広渡常敏演出によるブレヒト作『セチュアンの善人』,『ガリレイの生涯』,チェーホフ作『かもめ』などが代表作。岸田国士作品の連続上演も行なった
2019年、40年間続いたブレヒトの芝居小屋を閉じ、埼玉県新座市野火止へ移転する