a letter from Nobidome Raum TEE-BLOG

東京演劇アンサンブルの制作者が、見る、聞く、感じたことを書いています。その他、旅公演や、東京公演情報、稽古場情報など。

新上五島市立若松東小学校

2010-11-30 17:56:46 | 旅公演
11月28日―29日

予定していた佐世保からのフェリーに乗れず、
長崎港からの出発。

そのため到着時間が変更になったのだが、
その連絡が届いておらず、
ご迷惑をおかけしてしまいました。ごめんなさい。

とはいえ、体育館の条件が良かったので、
思いのほか早く仕込みができました。

人懐っこい子どもたちは、
あまりにも変化した学校の様子にびっくり。
その反応を見るのもまた、
体育館公演の醍醐味。
周りの小学校からも観に来てくれて、
200人強の客席。
ぐっと舞台に向かう空気があって、
おもしろい感じ。
先生たちが周りで立って見ているのも、
不思議だけど、
良く見ているなぁ、と。
シーンとしている瞬間と、
わ~~っと湧く瞬間と、
客席の反応にメリハリがあって、
そんなに芝居慣れしている子たちじゃないはずなのに、
子どもたちの適応能力の高さと言うか、
純粋な反応に、ヘンな感心をしてしまった。


お手伝いも子どもたちが無邪気に手伝ってくれて、
時間になっていなくなると、妙~~にさみしい気がしました。
この公演をした小学校は、中通島と言われ、
上五島の中心の島。
20年ほど前に橋によって隣の若松島と陸続きになった。
劇団員の一人が、
僕らが泊まった宿の近くで公演のことを地元の方に話すと、
「ああ、向こうの島ね」
と言われたという。
若松東小学校という名前だけど、
まだ、そういう“距離”のようなものがあるようだ。
橋によって便利で近くなったが、
それによって宿泊を伴う観光客が激減。
人口も減っているようだ。
余談ですが、皮肉な話だ。


もちろん、そんな大人事情は子どもたちには関係なく、
まだまだ半数の過程が漁師関連の仕事をしていると聞くと、
エールを送りたくなってくる。
こういう鬱屈としがちな島の暮らしの中で、
子どもたちの笑顔や笑い声は、
励みになるに違いない。
ありきたりな言葉かもしれないが、
子どもはやっぱり宝だ。
そんなことも考えた公演となりました

終わって、島の高台に夕陽を見に行きました。
島に来たことを実感。




夜は夕食前に旅ミーティング。
若い旅班ではあるが、
着実に経験値をあげている。
今日でちょうど旅の折り返し地点に来たのだ。

佐賀市立春日北小学校

2010-11-27 01:38:28 | 旅公演
11月25日―26日

着くなり、やる気な先生方のお出迎え。
なかなかの速さで荷降ろし。
差し入れまで、いただいちゃいました。
体育館の暗幕の遮光性が弱かったのが、
業者さんにお願いして、
ばっちりな暗幕ができていました。

学校からの風景。


先生方の姿勢と言うか、期待は、
必ず伝わるものだと思う。
そんな雰囲気で、客入れ時から盛り上がる客席。
客席も500くらいで最適。
後ろの方の子が、開演と同時にぐぐっと立ち上がる勢いで、
覗きこむ。
その感じが、見にくくて悪いなぁ、と思う反面、
してやったりと思ってしまう。
あまりに観にくそうな子たちを、こっそりと横に動かしながら、
ずいぶん熱心な客席があたたかい。


このシリーズに来て、
頭のウルフとベッラの会話から、
ビビットに客席が反応するのが嬉しい。
“ことば”が届いているように思う。
数年間続けてきた成果だな、と。
ビジュアル的にも飽きさせない仕掛けの多い舞台だけに、
こちらの狙いであるドラマぼ部分がぶれてしまわないよう、
丁寧に作り上げてきた舞台だ。
こういう反応を見ると、
嬉しくなってしまう。

終演後には、花束が6本。
各学年1人づつと言うことらしいが、
こちらもカーテンコールに並ぶのが6人なので、
ばっちり。
バラシも、先生たちがたくさん手伝ってくれて、
今までで最短時間。
担当の先生たちと話していた時、
もしかしたら、保護者の皆さんが、
考えさせられるような芝居だったかもしれませんねぇ、
という言葉が印象的でした。

この日は、研究生のつるちゃんが、
リハーサル司会デビュー。
案外堂々とやっておりました。

そして、照明助手のMちゃんがラストデーで、
東京演劇アンサンブルのオペデビューとなりました。

そんな話も先生方にしたら、
差し入れなんかもいただいちゃったりして…。
こういう出会いのくりかえし、ですよね。

ホテルでの間違い探し。




劇団からは、記念品をば。
照明さんと言えば、
やっぱ、手袋、ですよね。
ついでに劇団員のお誕生日も祝ったりしてね。

福岡市立愛宕小学校

2010-11-26 08:05:40 | 東京公演
11月24日―25日

17時過ぎに着くと、
勤務外時間なんで難しい…と言われていたのだが、
けっこうな先生方が残ってくれていて、
荷降ろしのお手伝い。
疲労がたまりつつある頃なので、
助かりました。

今日もテックスタイプの体育館で、
生徒数も多く、
電源も100Aしかなくて、
状況はよろしくない。
実はこの公演、
テックス不可、
電源125A以上、
500人以下、
ということが公演の条件となっている。
ただ、なかなかこの条件をきちんと把握して応募しない学校は、
少なくない。
条件が整っていない場合、
当然現場対応になるのだが、
それをお願いするのが心苦しい。
特に、2つ目までの条件は、
費用の問題もあるので、何とも歯がゆい。

結局今回はイントレを立てていただき、
電源の足りないままの上演ということになった。
明りがベストじゃないことと、
児童数が多いということは、
ご協力とご理解をいただく、ということになってしまう。
ただ、前日の仕込をしていると、
クラブ活動を終えたような子どもたちが、
次々に体育館を覗きに来て劇団員に話しかけている様子を見ると、
子どもたちの期待が高いのが分かる。
やはり、彼らには、最善のものを見せてあげたい、と思う。

さて、心配していた客席だが、
先生方のご協力のおかげで、
無事おさまりました。

客入れに少し時間をとってしまったので、
リハーサルも開演も少しおしました。
しかし!!
そのおかげで奇蹟がぁ!!
お願いしていたチャイムが止まっておらず、
いきなり鳴り出した。
もし、時間通りに開演していたら、
開演中にチャイムが…!!
想像するだに恐ろしく、
悪運の強さに、ただ、ただ、驚くばかり。
そして、開演。
客席は、最初こそざわめいていましたが、
舞台には興味シンシンでした。
舞台裏でも、多少のアクシデントがありましたが、
子どもたちは、気がつかなかったぁ…かな?
1シーン、サプライズで参加する先生が若くて、
一緒に出演するグスタフソンよりも……児童にはウケてました~。




終演後は、お手伝いがなく、
若干さみしい気もしましたが、
ところどころで、子どもたちや先生方が、
おもしろかったと声をかけてくれたのが、うれしかったりしました。

余談ですが、
足場を組んでくれた業者のおじさんたち。
開演前からやってきて、芝居をしっかり見てくれました。
バラシのときには、仕掛けが気になったようで、
いろいろと覗きに来ていたのも、
何だかこういう公演ならではだったりしました。

福岡市西南学院小学校

2010-11-24 23:52:14 | 旅公演
11月23日―24日


旅が始まって1週間だというのに、
まだ2ステージ終わっただけ…。
これはさすがに珍しいなぁ。
昨日とはうって変わって、
カトリックではなく、プロテスタントな小学校。
だからと言って、何が変わるわけではないのだが…。
久しぶりのテックス体育館だが、2階。
若干それが大変だったけど、
お手伝いの先生がたくさん来てくれて、
予定通りに前日仕込が終わりました。
楽屋には担当の先生から手作りマドレーヌの差し入れ。

こういうのはめったにないので、
ほんとにうれしくなってしまう。

↑西南学院特製!

新設校のため、
1~3年生だけの観賞だが、
保護者の関心が高く、100人以上は来たと思う。
開演前の生徒参加のためのリハーサルで、
歌う前にリラックス体操をしたのだが、
子どもたち以上に、熱心に身体を動かしていたのが保護者の皆さんという光景が、
とても、ほほえましく感じた。


低学年だけとはいえ、
けっこう頭のシーンからビビットな反応があって、
おもしろかった。
セリフを聞いて、
内容にきっちり反応してくるのが、おもしろい。
素直な反応に、つい舞台よりも、
客席を見てしまう時間が長かった。


サプライズの先生出演は、
衣裳が見事すぎて、
最後の方まで、子どもたちはだれかわからなかったみたい。
セリフを聞いて、「あ!」と思ったようだった。




この日は、カーテンコールでは、
ベッラ役をやった清水優華が花束をもらい、
話もした。
いつもはおじいちゃん役がやるのだが、
彼女は福岡出身で、
この学校の姉妹校出身。
親類がこの学校に来ていたり、
この学校の先生が彼女の恩師の知りあいだったりと、
つながりも深い。
担当のマドレーヌ先生から、
むちゃぶりもありましたが、
小さな観客たちに、
先輩らしい言葉をかけていました。

2階の体育館と言うこともあり、
バラシがきつかった。
それでも、最後まで先生方も手伝ってくれて、
助かりました。
かわいい観客たちは、
サインを求めて劇団員に。
終わった後は学食で遅~い昼食を食べて、
わずか5分という、同じ町内の学校へ移動しました…。

佐世保市立黒島中学校

2010-11-23 07:53:22 | 旅公演
11月21日―22日

移動、休息日を終えて、
佐世保の相浦港から、黒島へ移動。
今日は多くの難関がある。
非常に小さなフェリーで、
潮の都合で桟橋の条件が大きく変わる。
特にうちの4tロングトラックが無事に体育館に辿り着き、
佐世保の相浦港に戻れるか……。

まずフェリーに乗るか?
フェリーは島に降りれるか?
島の狭いポイントを通れるか?
Uターンスペースのない中学校まで上がれるか?
そして帰りのフェリーに乗れるか?
さらに相浦港に降りれるか?

多くのチェックポイントをクリアしないと、
どれも大ごとになってしまうのでが、
まずは無事フェリーに乗船。
マイクロバス組より先行する貨物で出港したトラック班から、
無事島の体育館に上がった報告。

ほっと一息。
とりあえず、問題なく仕込みを進めることができる。
待ち構えているのは中学校のバドミントン部の精鋭たち。
おかげで仕込みも順調に終わりました。

夜は、黒島の味覚で士気を高めました。
20人一度に泊まれる宿がなく、
男と女に分かれて分泊。
こういのも、“小さな島”ならでは、でした。

さて、いよいよ公演。
中学生13人、小学生26人、
先生、保護者、保育園の子たちと、島の皆さんが集まって、
80人くらいの客席。
朝から降っていた雨も、
公演時には上がり、どうやら運はついているようだった。


ほとんど微動だにしない客席。
ピクリとも…。
なんというか、緊張している感じ。
保育園の子たちまで、静かに観ている。
舞台で何が起こっているのか、
見ようとしているようだ。
お芝居に慣れてないと言えば、そうだけど、
こういう真剣さを受け止めるのは、
またおもしろい。
それでも、先生出演の1シーンは、
かなり、ウケテましたけど。

終演後は記念撮影をして、
中学生はバラシのお手伝い。










全校生徒13人というのが、
またちょうど良く、そして、良く動いてくれる。
先生たちも、良く手伝ってくれました。
校長先生も♪


シャイな中学生たちは、
言葉少なくおもしろかったとの感想をちらほら。
学校出るときには、
みんなでお見送り、
けっこう感動的でした。
なかなかこういう場所での、
こういう公演は、
この仕事でしかできないけれど、
やはり貴重な出会いは、大切にしたいといつも思い返すのだった。


壱岐市立鯨伏小学校

2010-11-20 07:46:04 | 旅公演
11月18日―19日

文化庁公演がスタート。
だいたい旅の始まりというものは、
いろいろ起こるものなのだが、
さっそく…。
大阪南港から新門司に着いた後、
動かなくなった2tトラック……。
結局修理のため、遅れることになる。
機材を積んでいるので、
仕込は吊り込み前まで、
ということなのだが、
高~~~い天井に悪戦苦闘。
なかなかヘビーな条件ではある。
結局宿の夕食ぎりぎりまでかかって前日仕込終了。

翌朝は、7時半から仕事の続き。
ここでも、なかなかトラブルが続き、
思うようにいかない。
それでも、たっぷり時間をとっていたおかげで、
なんとか開場前には無事終了となりました。

今日の公演は、
小学生80人、中学生40人で、保護者等入れたら150人くらい。
苦労した甲斐があって、
あたたかい客席に、
あたたかい舞台となった。
小学生たちの反応も、歌や口笛での参加も、
客席と舞台の垣根を感じないものだった。
ラストのシーンで中学生が、
ずっとうつむき加減で見ていた中学生が、
急に背中をしゃんとのばして凝視していた。
そう話してくれたのは、広島からわざわざ見に来てくれたお客さん。

その年齢に応じて、
思うことは様々だろうと思う。
終演後のあいさつで、シンプルに感動を伝えてくれた代表の子も、
熱心にバラシを手伝ってくれた中学生も、
楽屋のおじいさんに握手を求めに走った小学生も、
みんな、それぞれ心動かされる舞台となったようだ。

校長先生から、
ふだん不登校気味の子が、
この日も気乗りしないまま参加したが、
歌うところではみんなと一緒に一生懸命歌っていた、
とのこと。
そういうことも、
演劇なら起こりうる感動だなぁ、と。
公演直前に舞台監督が変わったり、
下見では気付かなかった体育館の条件が出てきたり、
2tが着かなかったりと、
苦労に苦労して仕込んだ体育館。
無事公演初日終了。


子ども☆文化キャンペーン2010

2010-11-14 08:13:16 | Weblog
子ども劇場東京都協議会では、
子ども☆文化キャンペーン2010と称して、
都内の子どもたちのための文化キャンペーンを行っています。

子どもたちが心豊かに生きること
こどもたちが心に夢が描けること
子どもたちが笑顔あふれる地域で育つこと
そんな願いをこめて贈る
2010秋の一大文化キャンペーン


都内27地域の「子ども劇場」が、
子どもも大人も楽しめる音楽、
演劇の鑑賞や、
表現すること・遊びを体験することができる様々な催しを開催します。
今年は87のプログラムが行われる予定です。
あなたにとってトクベツな一日がきっとみつかるはず。

期間:10/30(土)~12/5(日)
会場:都内27地域のホール・集会所など

子どものための文化環境改善のため、
様々な活動をしているのですが、
今回の取り組みは、
子どもたちの文化体験の機会を増やす活動です。

上記のロゴの入ったキャンペーンファイルもあります。
活動の支援にぜひ! という関係者の方々からのおススメでした。

下記のリンクなどから詳細をご覧ください。
http://hpcgi2.nifty.com/tokyo-runrun/spl_diary.cgi?action=showlast&cat=18&txtnumber=log

辺野古を考える

2010-11-06 10:08:40 | Weblog





映画上映会のお知らせです。

劇団員のささき未知が、個人で主催して、
映画上映会を開催します。

2004年から、沖縄・辺野古で撮影を続けているドキュメンタリー映画監督・藤本幸久さんが、
自作を持って全国キャラバンを行っています。

1997年に辺野古が新基地建設の予定地とされてから13年。
これが3度目の辺野古への移設計画となりますが、
いまだに基地が作られていないのは、
それを許さない沖縄の人々の粘り強い闘いと強い意志があるからです。
普天間移設~辺野古への新基地移設は、決して沖縄だけの問題ではありません。
日本に暮らす私たち一人ひとりに関わる問題です。
一人でも多くの人に、事実を届け、ともに考え、行動していただくために……。
(チラシより抜粋)

今回の上映会では、
下記の2作品を上映します。
ぜひ、多くの皆さんにご覧いただきたいと思います。
小さな会場ですので、
必ずご予約のうえ、ご来場ください。
お申し込みは、メールまたはFAXのみになりますので、
ご了承ください。

<一部>

17:30~
『アメリカばんざい』
アメリカ海兵隊のブートキャンプ(新兵訓練所)と帰還兵に焦点をあて、
戦争が社会に与える影響を見つめたドキュメンタリー。
イラクへ行った陸軍兵士ダレルと、
イラク行きを拒否した海軍兵士パブロ。
二人はなぜ兵士になったのか?
ブートキャンプ取材を切り口に、
世界各地の戦場に送り出された若者たちのその後を追い、
今も戦争を続けるアメリカの実情をとらえる。

<二部>

20:00~
『映像レポート また、また、辺野古になるまで』
藤本義久監督との懇談
新基地建設予定地とされる辺野古や大浦湾の海と暮らし。
美しい大浦湾の水中映像。沖縄の人々の闘いと意思。
名護市長選挙・9万人の県民大会・普天間基地包囲行動。
2004年~2005年の海上阻止行動の日々などをまとめた映像レポート。

日時 11月16日(火) 開場17時~ (21時終了予定)
場所 早稲田奉仕園(you-lホール) 定員45名
参加費 前売1,000円 当日1,300円(学生1,000円)
お申込み・お問い合わせ
    Eメール michi-grass@ezweb.ne.jp
    FAX 045-481-3352(15日まで)
主催 辺野古キャラバンの集い

キャラバン、監督、作品などの詳細は下記のHPをご覧ください。
http://america-banzai.blogspot.com/