a letter from Nobidome Raum TEE-BLOG

東京演劇アンサンブルの制作者が、見る、聞く、感じたことを書いています。その他、旅公演や、東京公演情報、稽古場情報など。

Dea Loher "Diebe" TEE vol.4

2017-08-30 16:34:08 | 東京公演
TEE東京演劇アンサンブル公演
『泥棒たち』
Dea Loher作 三輪玲子訳 公家義徳演出
2017/09/08-18 @ブレヒトの芝居小屋
平日19時 土日祝14時


★登場人物の紹介 03
エルヴィン 伊藤克




「ライオン&ラム保険会社」で「天災」を担当していた元保険屋さん。
フィンとリンダの父ですが、いまは老人介護施設に住んでいます。
月に一度、リンダが会いに行くけれど、エルヴィンはフィンが迎えに来るのを待っています。

戦いつづけ勝ちつづけることを求められ、
そこを生き抜いてきたこの男は、
息子にも同じことを求め、娘を軽んじ、息子だけに望みを託すのです。
(うちの父みたい。ゥギャーッッッ)

「おまえが来るたびに憂鬱になる。鬱病のようになる。お前を晴れやかにしてやりたいよ、お前のどうしようもない雨降り顔を。」
「おまえが私をここから連れ出してくれなければ。頼む…息子よ…私を連れて行ってくれ…」

最高齢85才の伊藤克が、この老人ホームに閉じ込められて自由を奪われたと嘆く老人を演じます。
容赦のないセリフのボリュームと格闘しながら。しかし、カッコいいです、伊藤克は。
役者であるってどういうことか、若い人たちにしっかり見せてくれます。
ぜひ、ダンディな伊藤克を観にいらしてくださいっ!!


リニューアルした劇団ホームページもぜひご覧ください。
http://www.tee.co.jp/

Dea Loher "Diebe" TEE vol.3

2017-08-29 12:40:24 | 東京公演
TEE東京演劇アンサンブル公演
『泥棒たち』
Dea Loher作 三輪玲子訳 公家義徳演出
2017/09/08-18 @ブレヒトの芝居小屋
平日19時 土日祝14時

★登場人物の紹介 02
リンダ 奈須弘子



廃業寸前の温泉施設で働くリンダ・トマソン。
フィンとは双子の兄妹/姉弟らしい。
リンダにはアウトドア好きの恋人がいたけれど、オーストラリアに行ってしまった。
どうして人は出ていくのかな、とリンダは思っています。で、
「リンダは狼を見た。帰ったら誰かに話したい、でも誰もいない。」

狼に出会って(?)から、リンダの妄想はぐんぐん拡がっていきます。
誰も来ない温泉に夜ひとりで浸かり、家に戻るといない家族に未来計画を語り……そんなリンダが痛くて仕方ない。
どこまでもポジティブなリンダだけど、"ひとり"ってことをもの凄く自覚してる女。
男と観るより、女同士で観るのもいいかも。うん、女子会盛り上がると思う。
痛いリンダを観にいらしてください!!


重複しますが、劇団ホームページ、リニューアルしました!!
http://www.tee.co.jp/

Dea Loher "Diebe" TEE vol.2

2017-08-27 23:41:57 | 東京公演
TEE東京演劇アンサンブル公演
『泥棒たち』
Dea Loher作 三輪玲子訳 公家義徳演出
2017/09/08-18 @ブレヒトの芝居小屋
平日19時 土日祝14時

★登場人物の紹介 01
フィン 和田響き 



父と同じ、"ライオン&ラム保険会社"の社員で、海外出張を繰り返していた、多分エリート。
けれどもどこかである日ポッキリ折れてしまったらしく、いまは引きこもりです。
舞台では、世の中の騒がしさなど感知せず、一人黄色い床(壁)に落書きしています。

「彼は壁に書きつける、いつ友情が壊れ、あるいはいつ愛が忘れられたか……いや、何でもない、何でもないんだ、僕は疲れてるだけ、疲れてるんだ……」

なんだかわたしには、のたうちまわっているミミズのように見えてきます。
かわいくてかわいそうで愛おしいミミズ。
いつ自分がこうなるのかなあ、と、そういえば、毎日思ったりもします。
この芝居の主役は全員のような気もしますが、確かにフィンは主役です!!
超痛いけど、超共感できる、フィンを観にいらしてください。


HPリニューアルしました!!
公演情報、チケットの申し込みなどはこちらから!
『泥棒たち』

Dea Loher "Diebe" TEE vol.1

2017-08-14 13:47:49 | 東京公演
TEE東京演劇アンサンブル公演『泥棒たち』



デーア・ローアーさんをお招きしました。
各地でローアーさんのトーク企画が組まれました。
来年には文学座も『最後の炎』を上演されるそうです。
ぜひ、ローアーさんの話を聞きに、そして作品を観に、
いらしてください。

『泥棒たち』日本初演!!
2017年9月8日(金)~18日(休)ブレヒトの芝居小屋

■9/8プレミア、9/9アフタートーク
アフタートーク 9/9土14時の回終演後(30~40分ほど) 
デーア・ローアー✕公家義徳(『無実』『泥棒たち』日本初演/演出家)✕三輪玲子(上智大学教授・翻訳/ドラマトゥルク) 通訳:萩原健(明治大学准教授)
→お早目にお申し込みください。ticket@tee.co.jp
TEEwebチケット

●8/30水19:00-21:00 トーク 劇作家・デーア・ローアー氏に聞く 於:国立能楽堂 (入場無料・要申込)
「戯曲を書くこと」話し手 デーア・ローアー 聞き手 伊達なつめ(演劇ジャーナリスト)
主催:文化庁・東京ドイツ文化センター・ITI国際演劇協会日本センター
http://iti-japan.or.jp/announce/4555/

●8/31木19時~20時半 対談:劇作家デーア・ローアーを迎えて 於:フラッグスタジオ (入場無料・要申込)
デーア・ローアー✕笠井友仁(『最後の炎』日本初演/演出家) ✕長澤麻子(立命館大学准教授)
主催:大阪ドイツ文化センター



公演詳細