a letter from Nobidome Raum TEE-BLOG

東京演劇アンサンブルの制作者が、見る、聞く、感じたことを書いています。その他、旅公演や、東京公演情報、稽古場情報など。

TEEリレートークVol.21 『ブレヒトの芝居小屋の思い出』 小田勇輔

2019-02-22 19:18:14 | 劇団員リレートーク
こんにちは、小田勇輔です。



ブレヒトの芝居小屋の思い出をお話します。
初めて芝居小屋を訪れた時の印象は、
こんな所が劇場になるのか!?
全く想像がつきませんでした。

初めてアンサンブルの芝居を見たのは今から7年前。
その時観たのは、
ウェスカー連続上演の『僕はエルサレムのことを話しているのだ』と
『大麦入りのチキンスープ』でした。



芝居を観た時、
この建物の中で本当にお芝居をやっている事に感動した日の事を今でも思い出します。

僕も入団し、
この芝居小屋で稽古に打ち込み、
舞台に立ちました。
初めて挑戦した舞台は研究生公演の『猿轡(さるぐつわ)」でした!
初めて自分達の立つ舞台を組み立て、
稽古をした時は緊張と不安でいっぱいでした。
本当に俺達は無事に本番を迎える事ができるのか毎日毎日ドキドキの日々でした。
でもいざ本番を迎えると、
今まで出会った事の無い自分と仲間達が舞台に立っていました。
その時に、あ~これが舞台の魅力なんだ! と感動しました。



僕はこのブレヒトの芝居小屋で数々の感動に出会いました。
次の移転先でも感動するお芝居を作っていきたいです!
そして、次のブレヒトの芝居小屋での最後の本公演『クラカチット』。
僕はホルツと言う役で出演します!
毎日楽しく稽古に励んでいます。
『クラカチット』是非ご期待ください。



では、バトンタッチします!
ひかりさんよろしくお願いします!。

TEEリレートークVol.20 『私の芝居小屋』 仙石貴久江

2019-02-16 17:13:07 | 劇団員リレートーク


私がこの芝居小屋と出会ったのは9年前の『避暑に訪れた人びと』でした。
武蔵関の駅を出て坂を登ったこの場所を一目見たときは正直人がいるのか?(笑)
と思ってしまう外観におどおどとしてしまいましたが、
受付を済ませて入ったロビー、
舞台装置のある空間はとっても不思議でとっても暖かくてドキドキしたのを鮮明に思い出します。



今でも毎回の公演で舞台を十字にしたり、
いつもは客席があるところに舞台が来たりといろいろな使い方、
その発想を生み出すこの空間を、
自分で舞台を作っていてもドキドキしてしまいます。



そして皆の言うこの贅沢な空間も3月の『クラカチット』で最後です。

1月18日から開始したクラカチットの稽古場は、
読んで→直して→読んで→話し合って→直して→読んで→読んで→直して………と、
本当に1から総力戦で挑んでいます。
皆で点から線になったものを一人一人が立体にしていくようで…まるでラリーのダンスです。

そしてそれがとても楽しい!!
でも難しい!!
これから歌もダンスもあるらしいので止まっている暇はありません!!
プロコプのように「僕はこれを発見したんだ!」と皆が言えて、
爆発した芝居にします!!



是非公演に来て劇団員と、
そしてこの芝居小屋と飲みながら!
お話ししましょう!!(笑)

お待ちしております!!



TEEリレートークVol.19 『繋がれる場』 山﨑智子

2019-02-09 13:46:50 | 劇団員リレートーク


皆さんどうもこんにちは、
辻尾さんから引き継ぎ今回リレートークを担当しますのは山﨑智子です。

私は劇団に入団してかれこれ八年目になります。
今思えばあっという間だったような気もしますが・・・

八年前・・・研究生として劇団に入った時、
劇団では改装工事をしていました。
舞台の道具や木材などをしまう為の倉庫を二つ。
劇団員が総出になって土台から…確か朝十時頃から始まって皆でお昼を食べ、
また続きを…という感じだったかと思います。
大工でもないのに自分達で倉庫を作るなんて…
この劇団の人は一体なんなんだと思いつつそんな時間がとても楽しかったなぁ…なんて。
新しい事を覚え、見て、聞いて、その世界何もかもが新鮮でした。





暫くすると銀河鉄道の夜の稽古(旧メンバーによる)が始まりました。
私や他の同期も演出助手やキャストとして稽古に参加しました。
(この時はまさかその数年後自分がジョバンニを演じる事になるとは思ってもみませんでしたが…)

朝から倉庫作りをし、
夕方から稽古をし、
夜には銀河鉄道の夜の舞台装置の直しをし…
本当に朝から晩まで劇団で過ごしました。
当時私は自宅から電車で通っていたのですが、
終電というタイムリミットが鬱陶しくて仕方ありませんでしたね。



少しずつ劇団という空間が私にとってとてもとてもかけがえのないものになっていったんです。
そしてそこに集まる人達が。
在り来りですが、本当に家族のようで。
沢山のお父さんやお母さん、お姉さんお兄さん。
居心地がいい居場所。
時には逃げ場になり…
いつだって帰る所がある。
そう思っていました。
今思えばなんて贅沢だったんだろう。



正直、今でもブレヒトの芝居小屋から離れなければならないという現実を実感出来ていないところはあります。
これからも、2年後も、5年後も、ずっとここには人が集まって繋がっていくんじゃないかなんて思ったりしています。
本当はそうだったら良かった。
けれど弱音ばかり吐いてはいられません。
私達は変化し、動き続けなければ。
前を向いて歩かなければ。
新しい拠点。
人が集まり、繋がれる場所を求めて。
ブレヒトの芝居小屋がそうであったように。
そう言えば私は無機物と会話するのが好きなんですが(所謂独り言)芝居小屋とはまだ一度も話した事がありませんでした。
今度ゆっくり話してみようかな。



それでは次回から三月公演クラカチットの稽古場よりリレーしていきます!!
きくえちゃーーーん!!!!!

ワンコインダンスレッスンのお知らせ

2019-02-07 23:44:20 | 芝居小屋企画
ダンスレッスン、今月の日程が決まりました!

昨年開始したダンスレッスンですが、今年も開始します!

ダンスの経験のない方の参加も多く、ストレッチから始まり、最後の振り付けが終わった後は皆さん「新鮮で楽しかった」といって帰っていくのが印象的です。

では、日程です

・2月8日、15日、22日
・3月1日、8日

全て金曜日で時間は10:00~12:00です。


場所:東京演劇アンサンブル稽古場

料金:一回500円

レッスン内容
・踊るためにも、日々の動作をスムーズにするためにも必要な体幹トレーニング
・柔軟に踊るためのストレッチ
・バーレッスン
・音楽に合わせて短い振り付けで踊る。


インストラクター:洪 美玉(ほん みお)
経歴:日本大学芸術学部演劇学科を卒業
2000年 東京演劇アンサンブル入団
バレエ、ジャズダンス、日舞を経験


いきなり大スタジオにいくのに戸惑われている方、美しく体を動かしたい方、大歓迎です!
東京演劇アンサンブルの若手俳優達とのレッスンになります。
回数を重ねると上達が実感できます♪
一回だけの参加も大歓迎!

午前中を有効に使って一緒にダンスを経験してみませんか?

お問い合わせ、申し込みは03-3920-5232(劇団)まで

第8回 戯曲を読む会のご案内

2019-02-04 23:34:40 | 劇団員リレートーク

第8回 戯曲を読む会


東京演劇アンサンブルでは、昨年6月から月一回を目処に、「戯曲を読む会」を開催しています。

劇団員若手の提案による、いろんな戯曲を皆で声に出して読んでみようという会です。

ワークショップという形式ではないので、どなたでも気軽に参加出来ます。

第8回はイ・ボラムさんの「少年Bが住む家」を読みます。

1月に座・高円寺にてリーディング公演があったばかりの作品です。


戯曲に興味がある方、作品について話し合ってみたい方、「講座に行くほどではないけど演劇ってやってみたい・・・」と思っている方等、お気軽にご参加下さい!

日時 2月16日(土) 18時30分~21時30分
場所 ブレヒトの芝居小屋
参加費 500円(会場費等)

参加希望の方は2日前までに03-3920-5232、もしくはteeyomukai@gmail.comご連絡ください。
ご質問等もお気軽にお待ちしています。


第7回の作品は篠原久美子作「空の村号」でした。

劇団としては「はらっぱのおはなし」の脚本でもお馴染みの篠原久美子さんの作品です。


作品は福島の飯館村がモデルです。モデルとはいってもこれはフィクションです、と作者の篠原さんが冒頭のト書きに書いています。

読後はまさに話が尽きませんでした。
僕らの中に刻まれていることがこんなにもある、と驚いてしまいました。それもまた情けない話ですが。ただみんな心に刻んでいるだな、と。
忘れる事を、拒否する。とても大切な会になったと思います。


この日もプロダクションに所属している俳優の方や、大学生、新社会人、メディア関係勤務の方など、沢山の方が来てくださいました。




チラシデザインは劇団員の山﨑智子です!
そちらもご覧ください!!

東京演劇アンサンブルHP
http://www.tee.co.jp



イ・ボラム
1986年韓国江原道東海生まれ。大学で心理学を専攻。卒業後、韓国芸術綜合学校演劇院劇作科の専門士学位を取得。カウンセリング、会社員または作家、それぞれの経験を活かして作品を書いている。2012年、再開発地域の強制撤去問題を取り扱った『皇帝漫画喫茶』がデビュー作。主な作品として、殺人事件の加害者とその家族を描いた『少年Bが住む家』(2013年度CJ文化財団CREATIVE MINDSに選定)、性的暴行の被害女性の生き方を描く『女性は泣かない』、性的少数者の少年の自殺とその後に触れる『きみがいた景色』(2015年度ソウル市劇団の創作プラットフォームに選定)、強制移住させられていた朝鮮人の跡が残るカザフスタン・ウシュトベを背景とした『記憶の跡』(2017年度ソウル演劇センターニュー・ステージに選定)、民主化運動家の夫が不審死した後の妻の生き方を描いた『二度目の時間』等。社会問題をベースとした斬新なストーリーで注目されている若手劇作家の一人。



京演劇アンサンブル
1954年4月,俳優座養成所を卒業した3期生の有志が結成。初めは劇団三期会を名のったが,67年 12月現名称に改称した。早くからブレヒト作品に取組み,80年元映画スタジオを改装して設けた劇場「ブレヒトの芝居小屋」を開場,活動の拠点とする。広渡常敏演出によるブレヒト作『セチュアンの善人』,『ガリレイの生涯』,チェーホフ作『かもめ』などが代表作。岸田国士作品の連続上演も行なった。


TEEリレートークVol.18 『大阪より』 辻尾隆子

2019-02-02 08:27:56 | 劇団員リレートーク
大阪に先乗り中です。
今日1校『消えた海賊』が決まりました!



私が劇団に入ったのは、ちょうど『広島の夜打つ太鼓』の初日の数日前でした。
芝居小屋より一回り大きな隣にあった小屋での公演で、
アーチ型の窪んだすごい傾斜の舞台を俳優さんたちは平気で歩いているのを見てびっくりでした。
それ以前もアンサンブルの芝居は何本も観ていましたが、
毎回舞台装置が面白くて楽しみでした。



広渡さんには晩年の3年だけでしたが、
ご一緒させていただけて本当に良かっと思っています。
何に向かって芝居をするのか、生き方が問われる毎日でした。
矛盾を抱えながらも自分自身に向き合い自分を掘っていく。
新しい発見を求めて。
とても難しいことですが、ずっと追求していきたいと思っています。









稽古場では『クラカチット』の稽古が進行していますが、
私は稽古場の様子が気になりながら事務所で仕事です。
本番も楽しみですが、
それぞれの俳優が役に向かって挑戦する様や苦悩しながら成長してくのを見るのはもっと楽しいものです。

『クラカチット』がどんな舞台になるのか俳優がどんな意外な面を見せてくれるのか今からドキドキしています。
インフルエンザが蔓延して稽古を休んでいる人が何人かいましたが、
まだまだ油断できません。
体調には十分気を付けながら精一杯稽古に励んでください。

公演が終わったら、旅公演をやりながら引っ越しです。みんな頑張ろう!