a letter from Nobidome Raum TEE-BLOG

東京演劇アンサンブルの制作者が、見る、聞く、感じたことを書いています。その他、旅公演や、東京公演情報、稽古場情報など。

韓国密陽演劇祭・・・おまけ

2007-08-18 23:11:09 | 旅公演
今回の韓国公演では、
また、いろいろな出会いがありました。
なかでも、ドイツ人演出家・エンリコ氏との出会いは、
とても印象深く残っています。

彼の演出論の一端は、
ワークショップをのぞいた時にわかった。
とても好感の持てる雰囲気で、
わかりやすく解説していたし、
何よりブレヒトの演劇論についての考え方が、
僕らに似ていた。

彼もまた、公演を観てくれていた。
打ち上げで、ずいぶん話し込んだ。
最後に彼に、思わず言ってしまった。
「君が演出をすればよい」と。
「もちろん♪ 電話を1本くれればね。」だって。
こんなの実現したら、
ちょっとおもしろいかもしれない。

自分のことを、
ベルリナー・アンサンブルとシャウビューネの中間に位置する演出家だと言っていた。
もし実現すれば、
かなりおもしろい仕事になると思うのだが…。

□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□

そして、
再三、再四、日記に登場した日本人の彼女のこと。
2001年に出会った沖縄の少女との韓国での再会。
そのことが、
いろんな思いをオーバーラップさせた。

いま、アフガニスタンでは韓国人が拉致され、殺されている。
9.11の頃、沖縄に滞在していた僕、
アメリカの報復爆撃がアフガンに向かった頃、
『走れメロス』の沖縄公演で出会った。
そして、テロ根絶を叫び、
アメリカがイラクへの戦争を始めた。
アジアの中でいち早くこの戦争を支持した国。
日本と韓国。
その国の民間人は、
どちらもテロリストによって殺されている。
国家は、彼らを助けることはできなかった。
軍隊を持つ国も、
軍隊を持たない国も、
国は、民間人を助けることはできなかった。

すべては点でしかない。
なんだか強引なつじつま合わせのような気もするが、
細い、細い、糸でつながっている気もする。

いままで、
これほどまでに世界を身近に感じていたことがあるだろうか。
グローバリズムはこれほどまでに身近に、
僕の日常に食い込んでいる。
もはやコソボはどこ?
PKOって何?
と、無知を理由に、
無関係を通せる年齢でもない。

敗戦からのち、
スパイだのアカだのの恐怖が騒がれ、
近年ではテロの恐怖が騒がれ続け、
しかし、いまだにその恐怖を現実的に感じたことはない。

いつでも、目に見えない仮想の敵を作り出し、
国民の安全を守るような法を作り、
軍隊を作り、
いつのまにか戦争を仕掛けられる国になっている。
今、この国はその一歩手前である。

目に見える敵に目をつぶり、
目に見えない敵を相手に闘う。
何かあったら、
「それが敵の一つだ!」
なんて、都合のいい後づけの理由を挙げてみる。

今、稽古場では沖縄の作家・目取真俊の作品を上演しようとしている。
痛みを伴ってしか上演できない公演となるだろう。
例えば、そう、
あの沖縄戦の事を考えれば、
この国の軍隊が、
いかに国民を守らないかが見えてくる。
軍隊ができて、
戦争が起こり、
そのうち兵隊たちが、
「いくら出せば助けてやる」などと言ってきそうな気さえする。
金を持っている奴から守ってやる。

いや、すでに世界はそういう状態なのかもしれない。

うちのお嬢に、
何の財産も残せてやれないだろう僕は、
どんな社会を、どんな未来を彼女に見せてあげられるのだろうか。

旅の終りに思うこと。
必ずしも、明るい未来についてではない。
しかし、
国境を越えた出会いは、
別の新しい、未知の未来を予感させることでもあった。
新しい演出家との出会いになるかもしれないし、
何より、
若い韓国の演劇を志す人たちの誰かと、
きっと再会できるだろうという予感もある。

■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□

人と出会う。
信頼できる人と出会う。
一つ一つの出会いを重ねていくこと。
これ以外に、世界を変える方法はないのではないか、
と、何気に本気で思っている。
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スープ劇場1

2007-08-16 15:46:15 | 東京公演
今週末より、『ブレヒトの芝居小屋 スープ劇場』
と銘打った新しい試みが始まります。
ブレヒトの芝居小屋をさらに活用した、
さまざまな企画公演を徐々に増やしていきたいと考えています。
また、上演とともに、
観客と出演者らの交流も視野に入れた企画で、
終演後に“スープ”を飲みながら交流しようと思います。

まず、その第一弾になります。
8月19日(日) 14時開演
群蝶の木

沖縄の作家・目取真俊(めどるま・しゅん)の作品の上演です。
演出・上演台本ともに三好寛子が担当します。

痛み以外、
表現しようのない小説の舞台化です。
俳優の力量と言うより、
覚悟が問われる様な作品となります。
ヤマトに差別された、沖縄にいながらにして、
加害者側となった沖縄の姿を描く。
痛みなしには語れず、
痛みなしでは、読むことのできない、小説。

めんどくさいことや、苦しいことは、
避ければよいのかもしれません。
わざわざ目にすることは、
ないのかもしれません。

しかし、
毎年訪れえ8月15日という日。
敗戦から62年。
テレビでは、
戦争を語れる世代がカメラに向って語りかけていましたが、
80歳を越える人たち・・・。
ふと、絶望的な思いに落ち込んでしまう。

「なかなか、良い芝居だから観てください。 」
なんてて言えない。
ただ、ただ、一緒に考えたい。
そのことしか言えない。
でも、演劇とは、
そういうものなのではないか、と思っています。

わたくし、心をこめて、スープを作ります。
暑い夏には、熱いスープと、熱い演劇!
お申し込みがお済みでない方は、ぜひぜひ、足をお運びください。
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密陽演劇祭Ⅴ -『セチュアンの善人』韓国公演

2007-08-11 14:24:48 | 旅公演
8月5日(日)

昨日の打ち上げは、
もちろん昨日で終るはずもなく、
朝まで、というか朝食時間まで続いたようである。
その打ち上げで、
この演劇村の村長さんのハ・ヨングさんが話してくれたことを、
忘れないうちに書いておこう。
彼は、劇団コリペのナンバー2の男。

韓国伝統舞踊でもトップの人で、
お父さんが人間国宝であり、
彼も将来は、そうなると約束さpan>れている人だそうだ。

僕らが着く前に、
セミナー講師のフランス人ダンサーと、
彼の即興ダンスコラボレーションがあったと言う。

それもかなり良かったそうな。
観てみたかったなぁ。
ということは、
さて置いといて、
彼はこんなことを話してくれた。

「今までの日本の演劇は、
がなって、セリフが聞きづらく、
とても難しいという印象があった。
しかし、あなた方の上演は、
そういう日本の演劇のイメージを払拭してくれた。
この7年間の演劇祭に、
毎年2劇団くらいが来ているのだが、
それらの劇団が作ってしまったイメージを変えてくれた。

(この中には、日本を代表する小劇場系の劇団もあるんですよ)
芝居の最初から、
静的エネルギーがずっと最後まで持ち続けていた。
日本語の美しさが、聞こえたきた。
それから照明も良かった。
角度や、拡がるところは拡がり、
集まるところには集まるというのも、美しかった。」


そう言ってくれました。

横でメモしたので、
デフォルメしてないと思います。

それから朝まで打ち上げてたTちゃんから聞いた話。
彼はボランティアで手伝ってくれた学生さんたちと呑んでいた。
仕込みの時から、
だいたい同じ顔ぶれの5人くらいの学生たちが手伝ってくれた。
たまたま打ち上げの時も、
通りかかったというか、
隣りで呑もうとしていたようなので、
こちらに引き入れて、
何語か分らん言葉で大交流会になっていた。
彼らは総じて、
レベルの差はあれ、日本語ができる。
おそらく日本に興味のある子たちが、
僕らの公演のサポートにきてくれたのだろう。

昨日も載せたけど、
このへんみんなサポート軍団。
話してるのは、ちょっとお姉さんのNちゃん。
写真

そんな彼らが言っていたこと、
ちょっと驚いた。

「君たちは変な日本人だ。
君たちの前に来ていた日本の劇団は、
ここの食事が合わないとかで、
一度も食堂で食べなかった。
外へ行っていたようだ。
それに、こんなにフレンドリーに挨拶しない。
仕込みやバラシの時も、
紹介なんかされなかったし、
“仕事”という感じだった。」

とのこと。

ちなみにもんPチャンの日記では、
公演が満席で、
彼らも観れるか不安だったとか。
大丈夫、

日本から座布団持ってきましたから、ね。指でOK
無事座席に座れましたけどね。

ええ~exclamation ×2
平気で食ってました。
僕たち。
全然大丈夫でした。
いや、

せっかく出るのに、もったいないじゃん?!
ねぇ。
金持ってンなぁ、というか、
贅沢だなぁ、というか、
このフェスティバルを満喫できてないなぁ、という印象。

でも、これまでの日本の劇団、
何してたんでしょうね。

それとさらに、
「こんな風に一緒にお酒を呑むなんて、
考えられなかったよ」

だってさ。

うれしいねぇ。
そんな彼らに、
じゃぱに~ず・そじゅプレゼント。
芋焼酎に、泡盛。
ま、それを開けて呑んじゃったらしいけど、
うちの劇団員が・・・。
あげたっつうにのにぃとっくり(おちょこ付き)

Tちゃんが、彼らに、
「You are most important
person.」

と言ったら、
涙ぐんだ学生もいたとか。
純だね、いいねぇ。

そうそう、この打ち上げ、
ドイツ人演出家のエンリコも合流。
彼との話もおもしろかったけど、
それはまたの機会に。

何だか、前日の日記の続きになってしまったが、
そんな状態で、
シャワー浴びて、朝飯食ったら、
出発。

朝飯はちなみに、↓撮り忘れたので、イメージ。
写真
例の劇団バスにて、
出発。
写真

再びの密陽駅。
写真
KTXの4人席に、それぞれ分かれて、
一路ソウル駅へ。

写真

写真
ひたすら、寝る。
車窓の写真、ありません。

ソウル駅では1時間ちょいの自由時間。
さぁ、みなさん、
荷物番してますので、大いにお土産買いにいいてください!
てのに、
みんな行かないでやんの。
ちょっとぶらぶらして、
結局行きに入った大食堂で、みんな食事。
写真
そういえば、チゲは今回初。
テンジャンチゲ。豆腐チゲですね。

その後、
リムジンバスに乗って、寝る。
インチョン空港でもんPちゃんとお別れ。
考えたら、
ホントに旅の最初から最後までつき合ってもらって、
助かりました。
チョンマロ、ヨロブン、カムサハムニダ。

帰りの飛行機はちょっと遅れましたが、
無事成田到着。

出発前には、
予期していなかったほどおもしろかった。
また行きたいかと聞かれると、
考えますが、
でも、行って良かったですよ、ホント。
これまでとは違った、
韓国食に囲まれ、
韓国の演劇人に囲まれ、
ついでに、ドイツの演劇人に囲まれ、
それはそれで、幸せな5日間でした。


最後に、舞台での集合写真です。
写真
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密陽演劇祭Ⅳ -『セチュアンの善人』韓国公演

2007-08-11 14:00:35 | 旅公演
8月4日(金)



昨日の初日は、予想通りと言うか、

怒涛の公演となった。
と言っても、
そうだったのは、字幕チームで、

その他は落ち着いた感じだった。
昨年のベルリン公演の経験は、
ここでも生かされてるなぁと思った。


公演直前、

突然の雷雨。雷
うちの劇団の初日は雨が多い。

僕が劇団に入った頃に亡くなった制作の森谷さん。
彼は曰く付きの雨男で、
初日が雨になると、
「あ、森谷さんが観に来た」

なんて言ってたりする。
でも、
昨日は違う。
昨日はタリさんの誕生日。
雨どころか、雷とともに現れるなんざ、


タリさんらしい。 雨雷

一瞬、ほんの一瞬ね。


朝方、
「おもしろかったと」の感想をたくさん聞いたと、
通訳のイ・ミリンが教えてくれた。

終演後にも、その余裕がなくて、
ようやく感想を聞けた。


この日は、夜の公演まで自由時間。

さすがの疲れに10時過ぎまで起きれなかった。
朝礼、さぼっちゃいました。
うちの部屋、全員。

写真


ということで、
朝食も食いそびれ、午前中はこの日記を書いたりだらだら過ごす。

お昼は演劇村の出たとこにある唯一の飲食店に冷麺を食いに行く。

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写真



写真



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演劇村周辺の風景。
この唐辛子は、密陽の名産とのこと。



ところが!

この冷麺屋が、なんと!

写真

焼肉屋でもあったぁ!!!
今回のシリーズではあきらめていた、

夢にまで見た焼肉・・・ぐふふふ。

サムギョプサル↓、

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テジカルビ↓、

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冷麺↓、

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食べちゃった。
毎日のキムチ食に飽きてたので、
ちょっと冷麺でも、と思っていたのが、

思いがけずご馳走に。


一緒に行った人も、
何か、元気になりましたよ、ホント。

写真


午後には、
上演料の受け取りに、
事務局に。

日本円と違って、10,000ウォン札までしかなく、
その札束のすごいこと。
さすがに、びびる。

金額はたいしたことないんだけどね・・・。


残る時間は、昨日の字幕の直し。
今度こそは、ね。

準備万端。

で、夕食。

写真


開場時間には、まだちらほらとしてたお客さんも、
開演時間になると、満席状態。

写真

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イ・ユンテクさんもやってきて、
ど真ん中の座布団に陣取る。

写真


空間としては本当に狭く、
うちの芝居小屋を一周り班くらい狭くした感じ。

舞台の飾りがちょっと地味な印象。
それでも、雑多な路上の雰囲気と、
象徴的に置かれた鉄の木は、印象的。

睦のシェンテに、初めて涙した。
いかんねぇ、涙もろくて。
昨日は集中して観れなかったというのもあるかもしれないが、

切なくて、引き裂かれそうな思いが、
強く前に出てきていた。
まだまだ課題はあれども、
ちょっとほっとした瞬間。

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字幕も順調で、
おかげさまで、ほぼパーフェクトだったと思う。

途中、野暮用で抜けてたイ・ユンテクさんも戻ってきて、
芝居の終わりにいち早く拍手をしていた。
「ブラボー!」と声もかけていた。

終演後の挨拶では、
浅ちゃんの挨拶の後、
彼も舞台に出てきて、話をしてくれた。


韓国でのブレヒトの上演は、難しく、

その中でも、『セチュアンの善人』は難しい。
楽しいのが芝居と思う人には、
難しかったかもしれないが、

(韓国ではその傾向が強いようだ)
演劇と言うものが、世界をどう見るのかということを、
再現する芸術と言う意味で、

まじめな上演だったと思う。
この劇場の薯B落とし公演として、
この作品を選んだことに間違いがなかった。

まさにふさわしい公演だったと思う。
まじめで、お洒落で、
印象的な芝居だった。

写真


なかなか、最高の賛辞でした。

うん、最高。


そのまま怒涛のバラシ。

写真
ボランティアの学生たちが良く手伝ってくれて、
22時前には終了。
その後、劇団コリペの代表作『オグ』を観劇。

満席とのことだが、
最前列に地べたに座って見せていただきました。
ユンテク氏が、「イルボンチーム」とか言って、

チケットなくてもがんがん入れてくれる。


昨日も思ったけど、
かなり、この野外劇場いい雰囲気。

森の劇場と名づけられていて、
バックに森があって、
周りも自然に囲まれていて、

『銀河鉄道の夜』なんかやったら最高だろうなぁ、と。


芝居はとにかく勢いがあって、
みんな芸達者。
女優さんはきれいだし。

歌もうまいし。
楽器なんかもできたりして、
言うことなし。
ただ、うちの傾向とは違うかなぁ。

俄然『肝っ玉おっ母・・・』がどういう上演だったのか、
気になってくる。


そして、ビアガーデンで打ち上げ。

「ある程度まではおごり」ということだったので、
張り切って呑み始めました。
持ってきた焼酎や、
お土産に買ってたマッコリ、

いろいろ呑みました。
食べ放題分は、
思ったより少なかったけど、
でも、飲み物はかなり出してもらったので、
満足。


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団長と、もんPちゃん。

写真
通訳のイ・ミリンちゃん

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重さんと、ブレヒト・シンポジウムパネラーの市川先生

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舞台では、手厚く紹介されたので、
『好きな男といきたいの』♪ 熱唱るんるん



2時半頃にいったんお開き。
僕はここで退却。
それぞれ朝までコースと、
交流を深めていたようだ。

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密陽演劇祭Ⅲ -『セチュアンの善人』韓国公演

2007-08-09 18:18:31 | 旅公演
8月3日(金)


仕込が8時半から。

朝起きるのがなかなかきつかった。
宿舎から、劇場まで徒歩30秒程度なのが良い。
シャワーを浴びて、

いつものキムチメインの朝食を食べて、
いざ仕込みの続き。
写真

そして、
昨日の夜から手伝っている字幕の続き。
実は、事前の打ち合わせでは、

演劇祭側でやるから、
ということだったのだが、
そうではなかったことが発覚!!
セイル君がいつのまにやらやることになっていた、とのこと。

字幕をつくるには、
翻訳→カット→直し→スライド製作。
となるのだが、
カットも終わってなければ、
それを、スクリーンのサイズに合わせて、
カット製作する作業も終わってない!!
聞いてないよ!

ドイツの悪夢が甦る。

カットと直しと平行して、
スライド製作にかかる。
そう、
僕が。
時間的にはぎりぎり。

舞台、照明関係は、
数が少ないこともあるが、
順調に進んでいる。
予定通り13時半からのゲネプロができそう。
写真

そんな様子を横目で見ながら、
ひたすらスライド製作。
ゲネプロには3分の1しか間に合わず、
ゲネプロ終わった頃に3分の2、
と言うところ。
写真

写真

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とにかく平行して作業しているので、
一気にもできない。
18時開演で、
昼飯も食わずに、
ひたすら、作業。
晩飯も食わずに(公演のため、16時半頃、カレーだったらしい)、
ひたすら、作業。
開場時間を遅らせ、
開演までも遅らせ、
なんとか、作業終了。

いつもの、開場の時の出迎えなど、
およそ制作者らしいことができなくて、
申し訳なかった。
何とか間に合った・・・

と、思っていたのだが!!!
なんと、
うまく保存されていなかった。
最後の3分の1。

8場から先。
が~ん!!!!!!
何で!あせあせ(飛び散る汗)

なんでぇexclamation ×2exclamation ×2exclamation & question

とにかくもう1台のPCで、ケツから作り直す。
最後の最後のシーンだけ、
差し替えることができたが、

およそ20分くらい字幕なしだった。
というか、
スクリーンサイズに合わない字幕になってしまった。
それでも、
そのシーンに客席の反応があって、
びっくり。
神さまのシーンは、かなり受けていた。

終演後、
大きな拍手、歓声が上がったが、
脱力感と、くやしさでいっぱい。
どんな感想を持ったのか、
ピンと来ないまま終わってしまった。
途中までは、かなり静かに見てくれていた。
小さな子ども達もいて、
そういう子達は寝たりしてたけど、
総じて、熱心に観ていた。
一般の人と、
演劇祭関係者と半々くらいだろうか。
字幕以外は、かなりうまくいっていたと思う。

あぁ、あぁぁぁぁ。

終演後は、
夜の芝居まで、自棄酒。
お土産に買ったマッコリを呑み干す。
ほろ酔いで野外劇へ。
良い雰囲気の劇場。
まさに森の中、って気分。

写真

演目は劇団コリペ(イ・ユンテク氏の劇団)の代表作。
『脱線・伝統劇』みたいな感じで、
かなり、見た目もおもしろい。
吉本かのような、感じ。
ただ、ストーリーがわからないので、
30分くらいで飽きちゃったけど。

芝居が終わって、
くたくたになって、
今日は、そのまま爆睡でした。
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密陽演劇祭Ⅱ -『セチュアンの善人』韓国公演-

2007-08-08 19:37:30 | 旅公演
8月2日(木)


今日は夜の仕込までは、何もない。
シャワー浴びて、
朝飯食って、
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食堂

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朝食

朝礼に参加。
毎朝、9時から参加している人で、朝礼がある。
今日帰るグループと、
昨日来たグループの紹介。
“イルボンチーム”として、最後に紹介された。
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先発隊も紹介されたらしく、
そのときに、昨年のベルリンフェスティバルの話をすると、
周りの対応がガラっと変わったらしい
日陰の一等席を、譲ってもらったりとか・・・、
さすが儒教の国、
ゲストにも手厚い。

午前中は、
ドイツの演出家のワークショップを覗いたり、
だらだらすごす。
ワークショップでは、ブレヒトの『例外と原則』がテキストにされ、
いろんなレベルの俳優さんたちがいて、
ゆっくり、ベーシックなブレヒトから進んでいた。
まだまだメジャーじゃないと言うか、
ブレヒト初体験、みたいな雰囲気。
最終日に発表会があるそうだが、
残念ながら、それを観ることはできない。

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演出のエンリコ氏は、
ベルリナー・アンサンブルにもいて、
シャウビューネにもいた演出家。
なかなか知的で、落ち着いた雰囲気で好感がもてた。

午後は、昼食後、
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バスを出してもらい、一路買い物へ。

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ジャスコ、みたいな所。
たっぷり2時間。
お土産と、もろもろのものを仕入れて帰る。
車でなければ、買い物も行けない。
帰ってから、
僕らの芝居をする劇場での公演を観る。
それが終わってから仕込。

『老人虐待を防ぐ劇』という、
なんとも、まぁ、福祉協会の啓蒙芝居。
まぁ、ひどい芝居ってこともあり、
がっかり・・・。

終演後、仕込。
このブレヒト劇場は、
今年開場したとのことで、
薯B落とし企画でウチの芝居も上演される。
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日本から、ウチの紹介で参加した大阪外語大の先生も、
この企画のシンポジウムに参加した。

最後の1週間は、“ブレヒト週間”として、
ブレヒト関連の講座、ワークショップ、上演がある。


この日の夕食は、
中華丼だか牛丼みたいな感じ??
写真

劇場のサイズは、ウチよりも狭く、
ほんとに目いっぱい。
もともと図書室だったようなところで、
本棚も、本もそのまま。
天井も低い。
写真

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お手伝いの人も来てくれて、
大きなトラブルもなく、予想通り。
深夜1時半には仕事を終える。

(ビアガーデンが2時まで、ということとは関係ない?!)
写真

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とにかく、 軽く乾杯して、この日は終了。

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密陽演劇祭Ⅰ -『セチュアンの善人』韓国公演-

2007-08-07 17:09:31 | 旅公演
8月1日(水)


いよいよ出発。
成田に集合だが、

今回の後発隊は14人と団体扱いにならないほど小規模。
手荷物も、自分の分だけだったりして、特に問題なく、

15時25分発、アシアナ航空103便にて出発。
機内食はプルコギ弁当。
チューブ入りのコチュジャンをたっぷりかけて、

韓国に行く雰囲気ごと味わう。
着陸の順番待ちで、だいぶ遅れて到着。
お迎えのチャコを不安にさせてしまったが、
無事再会。

さっそく頼もしくリムジンバスのチケットを買い、
一路、国鉄ソウル駅へ。
KTX出発までの小一時間は、

駅構内の食堂にて、それぞれ夕食。
ぼくはビビンバ冷麺を食べる。
みんなもそれぞれ、
韓国食を堪能。

写真
写真撮るの忘れたので、
雰囲気だけでも・・・。

写真


21時50分発、釜山行き。
新幹線と変わらない雰囲気だが、
座席を回すことができず、

真ん中だけが向かい合って4人席になっている。
わざわざその席を確保してくれていて、
車両ばらばらに4人ずつ座る。

写真

写真

写真
途中車内販売でビールを頼んだりしたが、
基本的には車窓も真っ暗なため、睡眠。
24時10分密陽着の予定が、

時間になっても着かない。
と思っていたら、唐突に駅。
停車と同時に車内アナウンス。

あわてて降車
あまりの急な感じで、心配になったが、

みんなの無事確認。

写真

写真




密陽駅には、演劇祭のバスがお迎え。

写真
通訳兼コーディネーターのセイルさんと、
通訳ボランティアのイ・ミリさんがお迎えしてくれる。

ここで演劇祭の説明を色々受ける。


この演劇祭の30%くらいが主催者の劇団コリペの公演。

50人の劇団員が、仕込み、稽古、公演をし、
空いている人が交代で、
バスの運転から、何から、運営スタッフとなっている。

大学生たちの参加も多く、
今回我々の急遽の参加のため、
向かいの農協の倉庫に寝泊りするグループもある、とか。


できる限りの対応をしていただいていることがわかる。

とにかく、この演劇祭は、
駅からも車で10分チョイ、
周りには何もない。
ただ、ただ、演劇三昧を送るフェスティバルなのだ。

バスが着くと、
まだこの日の野外劇が終わってなくて、
コリペの『肝っ玉おっ母とその子どもたち』。

先発隊はここで見ているとのこと。
会場はまさに廃校跡。
懸念だった宿泊室には、
エアコンも今年から付いたということで、

これは、助かった。
日中はかなり暑いらしい。

写真


ちょっとしたビヤガーデンが開いていて、
(これももちろん、劇団員がやっている)

安い!

メニューが豊富とは言い難いが、
ビールが安くて、チヂミがあって、
から揚げがあって、
深夜2時まで営業中。

ここで先発隊と合流し、
とにかく呑む。
みんなで割り勘にして、
一人5000ウォンで余裕。
700円くらいってこと!

ピッチャーの生ビールが、
日本円で約1,100円くらい。安い!
気がつくと、深夜3時になっていて、お開き。

写真
奥の右の黄色いTシャツの女性が、
この日の野外公演『肝っ玉おっ母とその子どもたち』の主演。

僕らは観れなかったが、
先発隊は、かなりおもしろかったもよう。


明日は夜は仕込。
蚊は噂通り多く、早速刺されたりもした。

移動時間はかなりだったし、
どうも、暇な時間も多そうだけど、
夜も更けるほどおもしろくなりそうな予感。
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