a letter from Nobidome Raum TEE-BLOG

東京演劇アンサンブルの制作者が、見る、聞く、感じたことを書いています。その他、旅公演や、東京公演情報、稽古場情報など。

TEEリレートークVol.26 『これまで』 篠原祐哉

2019-03-30 12:08:04 | 劇団員リレートーク


坂本さんからリレートークを引き継いだ篠原祐哉です。
僕が「ブレヒトの芝居小屋」ひいては「東京演劇アンサンブル」と出会ったのは2011年の冬でした。
この劇団の先輩に「うちに来ない?」と誘われて、『道路』の稽古場と本番を観に行きました。
その時率直に思った感想は
この空間で芝居ができるなんてなんて羨ましいんだ
自分たちで舞台装置を造って、
思い通りの演劇空間を造りだすなんて凄い
(『道路』の舞台装置は真ん中にコンクリートで作られた道があってその両脇に客席があるというもの)
劇団員同士の仲がとても良い・・・等々
色々感じたことを思い出します。



劇団に入って1か月ほど経ったころ『銀河鉄道の夜』のスライドに選ばれました。
まだ入って間もないころに旅についたことで嬉しい気持ちと不安な気持ちが入り混じっていました。
当然知らないことばかりで旅に行って実践で学び、
体育館公演の凄さを目の当たりにし、
「仕込み→本番→バラし→仕込み」という1日のサイクルに戸惑いながらも、
今では旅公演が好きになりました。

そして旅班が変わり、スライドから青年へ。
スライドをやっていた時、
どうしても青年のシーン(タイタニック)が何故かわからないけど苦手でした。
その原因は今でもわかりません。
でも青年を演じてみると苦手という気持ち? 意識? はいつの間にかなくなっていました。
青年をやった1年目は道が見えず2年目になってようやくそれがわかり3年目でなんとか1歩を踏み出せた・・・のかな
青年に対する想いはてとも長くなってしまいそうなのでこれぐらいで割愛します笑



今の僕があるのは2012年の秋公演『大麦入りのチキンスープ』のおかげだと思っています。
あの時はみんなで稽古した以外に、
竹口さんと名瀬さんに個人稽古して頂いた思い出があります。
この稽古場で本当にいろんなことを学びました。
そこで得たものが今の僕を形作り、演劇を続けているんだと思っています。



今回、『クラカチット』では最初の1時間は音響オペレーターとして、
そしてそのあとはローラウフ中尉・トメシュの助手として出演しています。
ブレヒトの芝居小屋での本当に最後の公演。
それを胸に抱きつつ今日も行ってきます!

そして次のリレートークは劇団の先輩で照明を担当している、
ちーこさんこと真壁知恵子さんです!

★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆

東京演劇アンサンブル
ブレヒトの芝居小屋最終公演

クラカチット
Krakatit
http://www.tee.co.jp/?p=774

『ロボット』でおなじみのチェコの作家カレル・チャペックの『クラカチット』。
化学者プロコプはなぜ原子爆薬「クラカチット」を作り出したのか? 
人間の欲望を描くSFファンタジーです。


作:カレル・チャペック
訳:田才益夫
脚本 小森明子+桑原睦+BR稽古場
演出:小森明子
音楽:国広和毅
衣裳協力:稲村朋子
音響:島猛
ムーブメント:原田亮
舞台美術:入江龍太
照明:真壁知恵子
映像:三木元太
宣伝美術:奥秋圭
舞台監督:松下重人
制作:太田昭

◆キャスト
プロコプ:雨宮大夢
イジー・トメシュ:大橋隆一郎
秘書 :山﨑智子
大プリニウス:坂本勇樹
ヴァルト教授:松下重人
ヴェールの娘:正木ひかり
アンチ:仙石貴久江
ドクトル:浅井純彦
ナンダ:奈須弘子
カーソン 公家義徳
ハーゲン公:坂本勇樹
ヴィレ王女:永野愛理
ホルツ:小田勇輔
ローラウフ中尉:篠原祐哉
ドレーバイン:真野季節
ポール:永濱渉
シャルロッテ伯母:志賀澤子
デーモン:松下重人
ジョン:洪美玉
ロッソ:永濱渉
娘:正木ひかり
門番:小田勇輔
助手篠原祐哉
少年:山﨑智子
老婦人:原口久美子


2019年3月20日~31日
20日(水)19時
21日(木)14時
22日(金)19時
23日(土)14時
24日(日)14時
25日(月)休演
26日(火)19時★
27日(水)19時★
28日(木)19時
29日(金)19時
30日(土)14時
31日(日)14時

ブレヒトの芝居小屋 (西武新宿線・武蔵関)
全席自由

料金
当日=4,500円
前売一般=3,800円
前売U30=3,000円
★Low Price Day=2,500円(3/26・3/27)

チケット取り扱い・問い合わせ
https://www.confetti-web.com/detail.php?tid=50629&
劇団事務所:03-3920-5232

TEEリレートークVol.25 『芝居小屋とわたし』 坂本勇樹

2019-03-25 15:32:09 | 劇団員リレートーク


こんにちは。
渉に紹介された坂本です。
渉といえば冷静な頭と判断力で今回の『クラカチット』でも、
舞台造りにタイムスケジュールの把握など細かいところに目が行き届き、
稽古場をある意味引っ張っている存在です。



さて初めて劇団に面接で訪れ、
その後小稽古(ロビー)でやっていた稽古を見学させてもらった時の事は、
今でも鮮明に覚えております。
コーヒーの香り、
木の床、
壁に貼られたたくさんのポスター、
灯油のストーブ、
公衆電話、
剥き出しの鉄骨、
木で作られたバーカウンター、
「矛盾した空間の味」と書かれた看板。
そして円形に並べられた長テーブルに座り、
稽古に励む劇団員。

一瞬にして魅せられました。

東京の一角とは思えない不思議で濃密な空間。
懐かしさも感じました。

2回目に劇団に来たのが確か、
本番前の『銀河鉄道の夜』の稽古だったと思います。
作品に向かう劇団員の姿が凜としていて、
人間の純度が高いというか、
清々しくて心を奪われたのですが、
同時におっかない舞台だと思いました。
以来、去年の最後のクリスマス公演までの間、
必要な時以外、この舞台に触れないようにしていました。
盆の上に乗ることなどあり得ませんでした。

その後、本格的に劇団活動に参加するのですが、
まず驚いたことは、人と人の距離が近いということ。
ペットボトルも回し飲みしてるし。
それは間接キスだぞ!
それはいいとしても、すごいところに来たなと思っていました。
いろいろ驚くことばかりでしたが、
その驚きはもう一度、
冷静にそのことについて考えるきっかけを作ってくれました。



その後、初舞台に研究生公演、
本公演に旅公演、
立て続けに着くことになり、
今までの生活とは全く違い、
連続性のある日々になりました。
演劇での生活は、かけがえのないものでした。
叱られることの連続でへこむこともありましたが、
演劇生活にワクワクしている方が勝り続けました。

『明日を紡ぐ娘たち』の初演のパンフレットに掲載されている出演者の文章を読んだ時。
ありのままに事実だけが書かれた文章。
衝撃でした。
決して人には言いたくないであろうことも、
事実だけが記されている文章の中に、
その人の内面がマグマのように沸々と表出して、
正直ここまで書くのかと思いました。
初めて『銀河鉄道の夜』を観た時、おっかないと思ったのですが、
文章を読んだ時も同じようにそう思いました。
自分をさらけ出すというより淡々と内面が表出していく行為が心にずっと留まっています。
そんな演劇行為を支えてくれたのがこのブレヒトの芝居小屋で、
劇団の一人一人が濃密な空間を空気を作り上げていたのだなと改めて思います。



まだまだ、エピソードはありますが、ここで次の人にバトンタッチします。
今回の『クラカチット』では小道具係として深夜まで作業をして、
本番では音響も兼ねてやっている
篠原祐哉くんです。
では、よろしく。



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東京演劇アンサンブル
ブレヒトの芝居小屋最終公演

クラカチット
Krakatit
http://www.tee.co.jp/?p=774

『ロボット』でおなじみのチェコの作家カレル・チャペックの『クラカチット』。
化学者プロコプはなぜ原子爆薬「クラカチット」を作り出したのか? 
人間の欲望を描くSFファンタジーです。


作:カレル・チャペック
訳:田才益夫
脚本 小森明子+桑原睦+BR稽古場
演出:小森明子
音楽:国広和毅
衣裳協力:稲村朋子
音響:島猛
ムーブメント:原田亮
舞台美術:入江龍太
照明:真壁知恵子
映像:三木元太
宣伝美術:奥秋圭
舞台監督:松下重人
制作:太田昭

◆キャスト
プロコプ:雨宮大夢
イジー・トメシュ:大橋隆一郎
秘書 :山﨑智子
大プリニウス:坂本勇樹
ヴァルト教授:松下重人
ヴェールの娘:正木ひかり
アンチ:仙石貴久江
ドクトル:浅井純彦
ナンダ:奈須弘子
カーソン 公家義徳
ハーゲン公:坂本勇樹
ヴィレ王女:永野愛理
ホルツ:小田勇輔
ローラウフ中尉:篠原祐哉
ドレーバイン:真野季節
ポール:永濱渉
シャルロッテ伯母:志賀澤子
デーモン:松下重人
ジョン:洪美玉
ロッソ:永濱渉
娘:正木ひかり
門番:小田勇輔
助手篠原祐哉
少年:山﨑智子
老婦人:原口久美子


2019年3月20日~31日
20日(水)19時 終了
21日(木)14時 終了
22日(金)19時 終了
23日(土)14時 終了
24日(日)14時 終了
25日(月)休演
26日(火)19時★ 満席
27日(水)19時★ 残席僅か
28日(木)19時 〇
29日(金)19時 〇
30日(土)14時 残席僅か
31日(日)14時 満席

ブレヒトの芝居小屋 (西武新宿線・武蔵関)
全席自由

料金
当日=4,500円
前売一般=3,800円
前売U30=3,000円
★Low Price Day=2,500円(3/26・3/27)

チケット取り扱い・問い合わせ
https://www.confetti-web.com/detail.php?tid=50629&
劇団事務所:03-3920-5232



第9回 戯曲を読む会のご案内

2019-03-25 11:40:42 | 芝居小屋企画

東京演劇アンサンブルでは、昨年6月から月一回を目処に、「戯曲を読む会」を開催しています。

劇団員若手の提案による、いろんな戯曲を皆で声に出して読んでみようという会です。

ワークショップという形式ではないので、どなたでも気軽に参加出来ます。

第9回はレジナルド・ローズの「十二人の怒れる男」を読みます。

第一回目から何度も候補に上がっていた作品です。


戯曲に興味がある方、作品について話し合ってみたい方、「講座に行くほどではないけど演劇ってやってみたい・・・」と思っている方等、お気軽にご参加下さい!

日時 4月13日(土) 18時30分~21時30分
場所 ブレヒトの芝居小屋
参加費 500円(会場費等)

参加希望の方は2日前までに03-3920-5232、もしくはteeyomukai@gmail.comご連絡ください。
ご質問等もお気軽にお待ちしています。


第8回はイ・ボラムさんの「少年Bが住む家」でした。

今年1月に座・高円寺にてリーディング公演があったばかりの作品です。


「思春期で価値観が大きく変わった経験がある、だから20歳と14歳の違いが面白かった」
「作者は天才、特に最後の描写」
「事件そのものではなく、その時間経過を描いてるのが面白い」
「逃げないことを選択した父親っていうのがあまり描かれない父親像だった」
「いやでもこの父親は許せない」

等々、作品は1時間20分位でしたが、その後1時間以上感想を言い合い、盛り上がりました。

この作者は本当に言葉が綺麗で、行間も過不足がなく想像が膨らみました。



この日もプロダクションや劇団に所属している俳優の方や、大学生、社会人の方など、沢山の方が来てくださいました。

そして、過去最多タイとなる14人が参加しました!




チラシデザインは劇団員の山﨑智子です!
そちらもご覧ください!!

東京演劇アンサンブルHP
http://www.tee.co.jp



レジナルド・ローズ(1920年12月10日 - 2002年4月19日)
アメリカの脚本家。初期のテレビドラマにおいて活躍した。映画化された『十二人の怒れる男』の作者として知られる。
1954年、陪審制に基づき、ローズは殺人事件の陪審員に選出される。この時の議論は8時間にも及んだという。この実体験をふまえて、その後、陪審員によるディスカッションドラマ『十二人の怒れる男』を書いた。この作品は同年9月20日、フランクリン・J・シャフナーの演出により、「スタジオ・ワン」で生放送された。その後、エミー賞など数々の賞を受賞した。




京演劇アンサンブル
1954年4月,俳優座養成所を卒業した3期生の有志が結成。初めは劇団三期会を名のったが,67年 12月現名称に改称した。早くからブレヒト作品に取組み,80年元映画スタジオを改装して設けた劇場「ブレヒトの芝居小屋」を開場,活動の拠点とする。広渡常敏演出によるブレヒト作『セチュアンの善人』,『ガリレイの生涯』,チェーホフ作『かもめ』などが代表作。岸田国士作品の連続上演も行なった

TEEリレートークVol.24 『ブレヒトの芝居小屋だからこそ出来ること』 永濱渉

2019-03-16 18:48:16 | 劇団員リレートーク
ブログを読んでくださってる皆さま、こんにちは 永濱 渉です。
大橋さんから引き継いで今回は僕が担当させて頂きます。



いよいよ武蔵関ブレヒトの芝居小屋のラスト公演『クラカチット』の幕が開けようとしております。
連日、稽古も作業も日付が変わるまで続いております。
この芝居小屋だからこそ出来ることですね。

僕が初めてこの芝居小屋に来たのは高校受験を目前に控えた中学三年生の時でした
演劇のワークショップで、
アンサンブルの方々を講師に迎えて『銀河鉄道の夜』を上演するというもので(劇団では通称"保谷銀河"と呼ばれてます)、
その稽古のために芝居小屋に来たのが一番初めでした。



最初はどこにあるのか分からず1時間くらい周辺を彷徨って、
ようやく見つけたのを覚えています(気づいたら隣駅の上石神井まで歩いてました笑)
正直、その時はこの空間の凄さはよく分からず、
わりかし身近にこんなところがあったのか~、
しかしちょっとボロいなぁと思ったものです。

この芝居小屋の良さを実感し始めたのは劇団に入ってからで、
作業は毎回大変ですが、
どんな舞台でも作れてしまうというのはほんととんでもないことで…(笑)

『浜下り外伝』では舞台に水を張ったりして、
まさか水を張った舞台で芝居をするとは夢にも思わず、
でもそんな空間を実現させられるのがこの芝居小屋だなぁと思ったり。



この芝居小屋を離れるのはとても寂しいことですが、
でもだからこそ今出来ることを全力で!
最初の方にも書きましたが芝居小屋最後の公演『クラカチット』が3月20日(水)から幕を開けます!
今回もこの芝居小屋ならではの公演となっております!
是非是非、皆様足をお運び下さいませ!



次回のブログは個性溢れる坂本先輩です!
よろしくお願いしまーす


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東京演劇アンサンブル
ブレヒトの芝居小屋最終公演

クラカチット
Krakatit
http://www.tee.co.jp/?p=774

『ロボット』でおなじみのチェコの作家カレル・チャペックの『クラカチット』。
化学者プロコプはなぜ原子爆薬「クラカチット」を作り出したのか? 
人間の欲望を描くSFファンタジーです。


作:カレル・チャペック
訳:田才益夫
脚本 小森明子+桑原睦+BR稽古場
演出:小森明子
音楽:国広和毅
衣裳協力:稲村朋子
音響:島猛
ムーブメント:原田亮
舞台美術:入江龍太
照明:真壁知恵子
映像:三木元太
宣伝美術:奥秋圭
舞台監督:松下重人
制作:太田昭

◆キャスト
プロコプ:雨宮大夢
イジー・トメシュ:大橋隆一郎
秘書 :山﨑智子
大プリニウス:坂本勇樹
ヴァルト教授:松下重人
ヴェールの娘:正木ひかり
アンチ:仙石貴久江
ドクトル:浅井純彦
ナンダ:奈須弘子
カーソン 公家義徳
ハーゲン公:坂本勇樹
ヴィレ王女:永野愛理
ホルツ:小田勇輔
ローラウフ中尉:篠原祐哉
ドレーバイン:真野季節
ポール:永濱渉
シャルロッテ伯母:志賀澤子
デーモン:松下重人
ジョン:洪美玉
ロッソ:永濱渉
娘:正木ひかり
門番:小田勇輔
助手篠原祐哉
少年:山﨑智子
老婦人:原口久美子


2019年3月20日~31日
20日(水)19時
21日(木)14時
22日(金)19時
23日(土)14時
24日(日)14時
25日(月)休演
26日(火)19時★
27日(水)19時★
28日(木)19時
29日(金)19時
30日(土)14時
31日(日)14時

ブレヒトの芝居小屋 (西武新宿線・武蔵関)
全席自由

料金
当日=4,500円
前売一般=3,800円
前売U30=3,000円
★Low Price Day=2,500円(3/26・3/27)

チケット取り扱い・問い合わせ
https://www.confetti-web.com/detail.php?tid=50629&
劇団事務所:03-3920-5232




TEEリレートークVol.23 『ブレヒトの芝居小屋で感じたこと』 大橋隆一郎

2019-03-09 14:03:06 | 劇団員リレートーク


みなさんこんにちは。
大橋 隆一郎です。

僕が東京演劇アンサンブルに入団して6年が経ちました。
長いようで短く感じる時間だと思います。
ブレヒトの芝居小屋のことを考えると思い出すのは、入団した当初のことです。
最初はモノの場所が全然わかりませんでした!
というのもアンサンブルは舞台も芝居も自分たちで作る劇団と聞いて入りましたが、
まさか!?
ここまでやるのか!!!
と、入った当初は思いました 笑
それに長年芝居を作り、
それにより作ったもの、
使ったものが倉庫にビッシリとありパッと見ただけでは何がどこにあるかわかりません。
最初はものを取ってこいと言われても、
分からずに戻ってくる日々が続きました。
今考えると簡単なことなのになぁ~と思い出します 笑



今回『クラカチット』では小道具を担当します。
最初はお使いすら出来なかった僕ですが!
今回は色々なものをてっぺんまで作っています!
(劇団豆知識)
劇団では夜中を超えることを「てっぺん」といいます。笑

電動ノコギリ、普通のノコギリ、カンナ、メジャー、電動ドライバー、
いろんな道具を時間を気にすることなく作業できる場所がブレヒトの芝居小屋です。
夜中に来て大声を出せたり、
集会、飲み会やりたいことを時間を気にせず出来る素晴らしい空間だと僕は思います。



最初、移転を聞いたとき頭の整理ができてなかったのだと、
最近ひしひしと感じます。

ブレヒトの芝居小屋での最後の公演です。
今回出る役者はブレヒトの芝居小屋に対して色々な気持ちをもって稽古に励んでおります。
みなさまぜひ! 『クラカチット』にお越しください!!!



TEEリレートークVol.22 『染み込んでいる芝居小屋』 正木ひかり

2019-03-02 08:51:07 | 劇団員リレートーク


リレートークを書くことになって、改めてみんなが書いた文章を読んでみた。
そしたら、みんなの芝居小屋に対する想いに「わかる!わかる!」って気持ちでいっぱいになった。
みんな芝居小屋が大好きなんだ!!!

そういえば、芝居小屋への想いに共感するこの感じ前にもあったな〜と思い出した。

それは、音楽劇 はらっぱのおはなしのワークショップオーディションで演出家の関根さん(外部スタッフ)に
「まだブレヒトの芝居小屋のことをよく知らないので、
芝居小屋のいい所を一人ひとつ教えてください」と言われた時だ。



その時も、今回のリレートークのようにそれぞれの芝居小屋に対する想いやエピソードが語られた。

私はその時、
いい所が多すぎてひとつになんて絞れないって悩んだ覚えがある。
そのくらい魅力的なんだ。

そんな私が関根さんに話したのは、
「芝居小屋のいい所は大稽古の床です! この床は、劇団員が張った床なんです。
それこそ汗も涙も、あとは酔っ払った人がこぼしたワインとかも(笑)...
色んなものや、想いがたくさん染み込んだ味わいのある床なんです!」

みんなニコニコ笑顔で、
たくさん「わかる! わかる!」と頷きながらお互いの話を聞いていた。
この時間が、キャスティングを決めるオーディションということなんてすっかり忘れて、
共感し合い、めいっぱい楽しんだ1日でした。



さて、そんなみんなが大好きな芝居小屋とのお別れが寂しいけれど近づいています。

今はブレヒトの芝居小屋最終公演《クラカチット》の稽古真っ只中。

私は主人公の化学者プロコプが長い長い旅へ出るきっかけとなるヴェールの娘。
そして、最後に出会う娘の2人の女性を演じます。

24時間使える贅沢な芝居小屋で早い人は朝から、
遅い人は晩まで...いや、日付変わるまで!?
全力で稽古&舞台の空間作りに励んでいます!

ぜひ、お見逃しのないように...チケットご予約お待ちしております(✽˘▿˘✽)




次回のリレートーク更新担当は、《クラカチット》で私と同じく、
主人公プロコプの旅へ出るきっかけのもうひとつの鍵を握る役を演じる“りゅーちゃん”こと、大橋隆一郎の番です!