三国志 (1) (吉川英治歴史時代文庫 33) | |
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講談社 |
三国志(1)~(8)を読んだ。
一言、長い史記だった。
もともと中国史記はあまり興味がなかったが、とある人に読むのを進め
られ、読んでみた。
なるだけ原書に近い記述で史記が訳されているようで、なんともいえない
長さに感じてしまった。
魏、呉、蜀の春秋戦国時代に、国の取り合いで蜀が滅ぶまでが書かれている。
個人的には蜀の劉備、関羽、張飛が時代を制圧して国を治めて欲しいと
思いながら読み進んだが、最終的には、諸葛孔明がなくなった後、蜀は
人材不足で滅んでしまった。
1巻からの数々の戦は、裏切りと協調の繰り返しの歴史でもあり、この辺は
節操の無さを感じた。
3国の浮き沈みが実直に書かれていて面白みが増す。
6巻から以降は、諸葛孔明の孤軍奮闘の策略と人心の読みが際立つ面白さ
だった。
面白い史記ではあるけど、個人的には長く、登場人物の多さに少しげんなり
とするところもあった。