辰野町沢底入村稲荷社下に「日本最古の道祖神」が存在するという事、資料で見ると、男女神の姿も確認できるようで期待が膨らみます。
「握手抱擁双体道祖神」一基。「蚕玉(こだま)大神社」「馬頭観音像」「庚申供養塔」「天照大神」「大神宮」「摩利支天」の神名碑など十六基。
「永正二年(1505) 入澤底中」の刻。女神の差し出す手をしっかりと握りしめ、肩にまわす手に力を籠める男神。ところで女神の足元が若干見え過ぎているようですが・・、もしかして着物の裾を引き上げてます?。
辰野町平出上野、県道50号線沿いの山際に「握手肩抱き双体道祖神」。二人の間には御幣が立てられています。女神の手首をつかんでグイと引き寄せる男神。さて・・互いの肩にまわした手が何処から出ているのか・・長い時の流れの悪戯なのですが、想像するとかなり怖いかも(^^;)
ブロック壁をくりぬいた祠に「文字碑」「馬頭観音」碑、各一基
辰野町平出、道路より一段高くに「蚕神(さんしん)様」一基。「仏塔」「石祠」二基。「庚申塔」「文字碑」各三基・・他
「明治二十四年(1891)九月造立」の刻。紫雲の中、馬にまたがり左手に繭箱、右手に桑の枝を持つ蚕神様。「馬鳴菩薩(めみょうぼさつ)」「おしら様」とも呼ばれ、大切なお蚕が病気や災害に見舞われることなく無事に成長する事を願って建立されます。
「如意輪観音像」
辰野町沢底鴻之田、石室の手前に第七番と番号が振られた「酒器祝言双体道祖神」一基。
顔の判別はできませんが、長い黒髪を後ろで束ねた女神の手には大きな瓢。男神は少し俯き加減で照れたように笑っています。
道祖神の後ろに「如意輪観音像」
道祖神が置かれた場所は、山裾の草木に覆われた一画
「不動明王」と「役行者」の石像も見えます
「大師像」や「宝篋印塔」などもあり、寺の境内の跡のようにも見えますが、近くには説明や案内も無く、全ては想像の域を超えません。
辰野町の道祖神・石仏巡り~Ⅳ~に続きます。
撮影日:2016年4月25日