みやしたの気まぐれblog

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鉄道車両の寿命

2006-12-01 01:27:58 | 鉄道その他
昨日、神岡鉄道が廃線になりましたが、開業以来のKM-101、KM-151の2両がこれで廃車される事になりました。運行は22年間でした。この車両の台車はキハ20形で、キハ20形の製造は昭和32(1957)年から昭和40(1965)年の間に行われています。
また先日、秩父鉄道で活躍していた3000形電車(元JR東日本165系)が引退、廃車されましたが、こちらは平成4(1992)年の譲渡時に大幅な改造を施していたものの、昭和38 (1963)年から昭和45(1970)年に製造された車両です。

鉄道車両の寿命は、一般に20~40年と言われます。実際は、車両の運用実績に影響される為、15年と持たずに廃車される例もあります。例えば、高速で長時間走る新幹線車両は寿命が短い傾向にあり、最初の新幹線0系は13年程度で廃車されています。JR東海では新造10年ほどで100系新幹線を全廃しましたが、これは270km/h運転の高速化対応がメインであって、本来の寿命を迎える前の廃車でした。一方で、走行距離も走行時間も短い地方路線では、古い車両が長く使われる傾向があります。

では長生きの車両はどれかと言うと、おそらく調べた限り現役最古の車両は路面電車では長崎電気軌道160形168号(1911年製:95歳 年数回運行)、一般の電車ではJR西日本の保留車クモハ42001(1933年製:73歳 ただし今年は運用実績無し)、気動車では鹿島鉄道キハ600形601号(1936年製:70歳 元国鉄キハ07形)です。このうち、実際の営業運転が行われているのは鹿島鉄道キハ601のみで、同線には1937年製のキハ602もあります。

鉄道車両の本来の使命は多くの人数を短時間で運ぶ事にあり、このため1両が16~25mの長さとなるので、必然的に価格も高く(だいたい新造車は数千万~3億円ほど)なるので、自動車やバスよりも長期間使われるものがある反面、使用頻度の高い車種は寿命も短くなってしまい、都会の通勤電車には常に新しい車種が投入されていきます。

古き良きに哀愁の感情を抱くのは、鉄道ファンの中では共通の感情と言っていいでしょう。現在、現役最古の車両が走る鹿島鉄道は、来年春に廃止の見込みで、こういった古き良きものが動く姿もだんだん見られなくなっていくのは寂しいものです。せめてどこかで保存されて、きれいな姿で残される事を祈るばかりです。
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