お料理をおいしく感じるのは、その味だけじゃなく、その香り・匂いも(もちろん盛りつけなどの見た目も)大きな要素なのはよく言われ、実際に経験することです。先日読んでいたある雑誌に興味深い事が書かれていました。
以下はその雑誌からの抜粋です。
おいしいと感じるのは、味(味覚)と匂い(嗅覚)の両方が脳に伝わって「おいしい」と思う。そのときにいろいろな相乗効果と抑制効果が脳でおこり、たとえば香りが甘みなどの味覚をより強くしたり、逆に抑えたりすることが解っている。
「おいしい」と感じるのは、食べた時に喉越しから上がってくる香り(レトロネーザル)の作用の寄与が大きく、鼻の先端から入ってきた匂いとはちがう味への相乗効果が考えられている。
おいしく食べられないというのは、食べた時にこのレエトロネーザルの香りを感じられないということで、最近は口呼吸のヒトが多く、食べている時に鼻で息ができないヒトは、おいしさを感じることができない。
咀嚼(食べたものを噛み砕くこと)して味を感じて、喉越しから香りを感じて、それが脳に伝わって相乗効果を生んで「おいしい」と感じている。 日医雑誌 第142巻・第12号/平成26年3月
※ これからは美味しそうなものを食べる時、噛みながら鼻から息を出してみよう。