tonto's blog

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理解

2024-11-28 | weblog
 厚生労働省からの封書が届きました。だいたいいつも「重要」の赤字がついています。内容は「オンライン資格確認」つまりマイナンバー保険証に関することです。



 メールの方もこちらはデジタル疔からのものが多いですが、題名にやっぱり「重要」とついていることが多いです。これをつけすぎると本当の時に見てもらえなくなるぞ(そうじゃない時も多いのです)

 この12月2日から新たな健康保険証の交付がなくなるという事で、よくマスコミでも報道されていますが、現在の紙の保険証をマイナンバーカードのみにするのは個々の医療機関にも大きな負担になっています。

 今回のお知らせも、あるツール(往診時など院外でも資格確認できるようにする)の導入に補助金あるので申請するようにとのことのようです(よく理解できていない)

 そもそも受付でマイナ保険証を読み取る(医療機関・調剤薬局などたしか昨年の3月までに義務化)リーダーの設置のため、補助金は出ましたし、いただきましたが、それを使うためにはレセプトコンピューターの買い替えが必要で、その補助金の数倍の費用が必要でした。

 動作ははっきり言って不安定で、特に顔認証はできないことも多くて、その時には暗証番号の入力をお願いしていますが「そんなん覚えてない」ってお年寄りが多いです。
 また「他院での薬内容がわかる」とか広報してるので、「お薬手帳はもういらないやろ」といわれた患者さんも。

 なんかうっとうしいなあ。

 これまで診療内容ではなく、医療保険の制度変更がいくつもなされてきましたが、そのたびごとに「診療所閉院のきっかけ」となり引退された先輩たちを見てきました(レセプトオンライン化の時に多かったです)

 今回のマイナ保険証に関して、私も理解できないことも多く出てきました。年齢とともに先輩方と同様の道を歩む可能性を感じてきています。同級生は定年後の再雇用ももうじき終わりって言ってるし。

 受付ができなければ、診察はできますがそのさきに進めません(当院のように田舎の近所の顔見知りの患者さんだと、何とかなりますが、都会の全くの面識のない患者さんだとどうなるんだろうとぞっとします)

飲酒量低減治療

2024-11-22 | weblog
 40歳代の男性が「両腕の皮膚に黒いところができて広がってきている」との訴えで受診されました。皮膚科的な疾患じゃなく皮下出血のようです。ご本人から「オレかなり酒飲むんねん」その量を聞くと、500ml、7%の缶酎ハイを一晩に5本ぐらいという事でした。500ml×5本×0.07(7%)×0.8(アルコールの比重)=140gの計算で一日の純アルコール摂取量が計算されます。




 一般的には純アルコールとして1日20gまでとされていますので、とんでもない量です。血液検査でも肝臓の数値の異常(AST、ALT、Bil、γ-GTP)と血小板数の減少がみられ、皮下出血の理由となります。この方はいけないのはわかっていても、時間が来ると我慢できなく飲んでしまうという明らかにアルコール依存症です。

 こうなると私の守備範囲を超えていますので、精神科もしくは心療内科受診で、入院「断酒」することが大原則となります。この方は以前から某メンタルクリニックで精神安定剤などの投与を受けていましたので、そちらで相談、入院が難しい(収入が絶たれる)ようなら、飲酒量を減らしながらの通院治療もあると思う(飲酒量低減薬の内服)と再受診を勧めました。

 数日後に当院に来られ、そのメンタルクリニックでは、そのような薬は使っておらず、近隣の精神科病院での加療を勧められたとのことでした。でもその精神科病院受診には抵抗があるので行かないといいます。飲酒量はどうしたと聞くと「だいぶ減らして1本…」「そうなのすごい!」「1本減らした」そんなに激減させられるわけないなと自分でも苦笑いです。

 このままだとアルコール性肝硬変→肝がん、もしくは食道静脈瘤破裂による吐血→急死だよなと大学病院にいたころの患者さんたちの顔が浮かんできました。

 このアルコール依存症の患者さんは、うまく言えませんが「弱い」人なんです。このままだとダメだから、私がこの飲酒低減薬を使えるように講習(ネット上)とテスト(これもネットで)をうけました。受験料も支払いましたよ。10日ほどでこの薬を私も使うことができるようになり、受講どおりの指導を行い、まずは3か月の内服継続と減酒量(1日2本まで)の目標を掲げてもらいました(初めの目標はそんなに高くしないと講義にありましたので)

 それから2週間ほど経過、その間も「〇〇さん、どうしてるかな」と時々気にしていましたが、ある日電話があり看護師が受けました。内容は腕の黒いところが広がっていると。また内服については「まだ服薬していない」と話したそうです。再診を勧めたそうですが、こちらへの受診はいまだありません。

 「また空回りだった」と。よくあるんです。こちらが思うほど相手は考えていないという事。

 結果は出ませんでしたが、まったく専門外のアルコール依存症について、私が投薬するために受講し、テストは満点じゃなければ受講証明はもらえない(つまり投薬できない)ので真剣に聞き、これまでになかった知識を得たので、「まあええか」と思うようにします。

オレキシン受容体拮抗薬

2024-11-19 | weblog
 ベッドに入り寝付くまで10~20分ほどかかるのが睡眠が充足しているのだそうです。目を閉じてすぐに寝てしまうのは気絶しているようなもので、寝つきが良いのではなく、睡眠負荷がたまっている(睡眠不足)いる証拠。入眠まで30分以上かかっている場合は、寝付きが悪いと言えるそうです。

  睡眠障害にはこのような「入眠困難」のほかに「中途覚醒」と「早朝覚醒」があります。


 日本でよく使われるいわゆる「睡眠薬」はベンゾジアゼピン系もしくは非ベンゾジアゼピン系と呼ばれるもの(欧米ではほとんど使われないそうです。内服翌日に交通事故など起こしたら、処方医が訴えられる?)ですが、非精神科の医療機関で使われる睡眠薬の作用時間は数時間で後の二者には効果は少ないと思います。

 この日本で多く使われている睡眠薬は「眠くさせる」ものですが、ほかに「起きておくのをやめさせる」もの(この題名の薬)が使い始められています。これらは後二者にも有用と言われます。

 ただし、長く作用するものは当然朝方に「効きが残る」こともあります。



 睡眠にアルコールがよくないといわれるのは、飲酒後4時間ぐらいでアルコールの分解が進み、交感神経の興奮が高まりはじめ、さらに利尿作用も加わり覚醒に向かうようです。確かに早朝3~4時ごろに尿意で目が覚めることが多いのはこのせいなのでしょう。

 よく使われるいわゆる「睡眠導入薬」も作用点はアルコールも同じ。

 アルコールを毎日飲むのは身体(肝臓以外にも)よくないのはわかります。ですから非ベンゾジアゼピン系の毎夜内服も問題ありますよね → 認知症

 睡眠不足自体が認知症の原因にもなるといわれるので、難しい。こちらからも題名の薬(実際の名前はデエビゴとベルソムラ)が今後有用なんだと思っています。

 もちろん薬に頼らない基本的な日常生活の改善や睡眠衛生指導が先であるのは言うまでもありません。でもこれも実際には難しい。


「音のない理髪店」を読んで

2024-11-11 | weblog
 知人の知人の娘さんが作家の一色さゆりさん。そういうことで、これまで一色さんの作品が出るたびに私にもいただいておりました。

 一色さんは推理小説作家だと思っていました。これまでにもそれ以外の作品も読ませていただきましたが、やはり推理小説が主な作品だと。

 今回の作品はご自身のルーツである徳島の祖父母のこと、その祖父が日本で初めて、聴覚障害者(ろう者)で理髪店を始めた事を中心として、かかわりがあった人たちと「ろう者」に対するいわれなき差別を題材に書かれていました。



 普段は私も推理小説ばかり読んで、読むといいうよりストーリーだけを楽しんでいるような読書でしたが、今回は正直「感動」を覚えました。うまく書けないけど、ページをめくり読み進んでしまうのがもったいないと感じる玉条の一冊だと思いました。

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前島密 さま

2024-11-05 | weblog
 10月から郵便料金が変わりました。

 今日届いたハガキ、85円になったので封書で使っていた84円切手に1円を追加して貼られていました。私も63円切手は使い切っていましたけど、84円切手(色々と楽しい絵柄の)はたくさん残っています。

 届いたハガキのように、1円切手を購入すれば84円+1円で84円切手を活用しながらハガキを出すことができるのですが、写真のようになります。



 せっかくのかわいい84円切手の隣に「おじいさん」1円切手。こうなってしまうのです。

  ネットで探すと、カワイイ1円切手があるそうですね。ただ50枚じゃないと購入できないそうです(シール型のためバラ売りできない)まあ、50枚買っても50円だからなと、週明けに郵便局に行きます。

 私はハガキを結構使う事が多いので、こんな悩み。


 
 ありました、これです。これならまあ。