懺悔
一度の過失もない
一回の誤りもない
一個の後悔もない
そんな人間など・・
聖人や君子も
赤子からの約束事ではない
彼のMessiahも
牛小屋の伝説かも知れぬ
凡庸の普通は
大小や多少を問わず
誰もが間違いを犯し
多くが
懺悔の溜息を吐く
その哀愁が鼓膜を震わし
巷を流浪し
渾沌の漣を起こし
軈て
聴覚の異人に依って
人生と言うUtaに紡がれる
僕らは
附与された幾許の情感の素養で
後ろを向かず
己のinochiを端っこまで
運んでゆけるのかも知れぬ