明日に向けて

福島原発事故・・・ゆっくりと、長く、大量に続く放射能漏れの中で、私たちはいかに生きればよいのか。共に考えましょう。

明日に向けて(62)子どもを逃げさせない日本という国

2011年04月21日 17時30分00秒 | 明日に向けて4月1日~30日
守田です。(20110421 17:30)

子どもたちに対する迫害としか言えないような措置が始まりました。
高い線量の放射線を発している学校を閉鎖せず、子どもたちの登校を続け
させようというのです。一番先に守られるべき子どもたちが、「放射能は
怖くないキャンペーン」のために、学校に縛りつけられようとしています。
子どもたちをなんとか救いだす必要があります。

記事は次のように述べています。
「文部科学省は19日、福島県内の小中学校や幼稚園などの暫定的な利用
基準を公表した。校舎や校庭を利用できるか判断する目安として、年間
被曝(ひばく)量が20ミリシーベルトを超えないようにし、校庭の放射線量が
毎時3.8マイクロシーベルト以上では屋外活動を制限することとした。」

「今回の基準は、国際放射線防護委員会(ICRP)の「緊急事態収束後の年間
被曝量は1~20ミリシーベルトの範囲で考える」という目安を参考にした。」
「この数値は、屋外で同じ線量を24時間、1年間浴びると仮定すると20ミリを
超える。だが、木造校舎や室内で16時間過ごせば、被曝量は約6割になり、
20ミリにおさまるという。」

要するに、緊急事態収束後の年間被ばく許容値は1ミリから20ミリシーベルト
であり、この範囲で収めるためには、校庭では1時間当たり3.8マイクロ
シーネルト以上、浴びないようにすればいいというのです。

これはもはや暴論であると言わざるをません。
まず緊急事態収束後に、私たちの被ばく許容値が20ミリシーベルトに緩和
されてしまうこと事態が問題ですが、かりにそれを問わないにしても、
子どもの場合、放射線への感受性は、大人よりも格段に高いわけです。
とくに小さい子ほど高い。幼稚園児などはもっとも危ない。

大まかに子どもは大人の3倍から10倍の放射線に対する感受性を持って
いると言われますが、かりに10倍と考えた場合、大人の許容値が1ミリから
20ミリであるならば、子どもの許容値は0.1ミリから2ミリでなければ
いけない。もちろん、被ばくは可能な限りゼロに近づけるべきで、1ミリという
値も政治的に決まっているものでしかありませんが、それでもこれを基準に
しても、幼稚園児を含む子どもたちの基準を年間20ミリとするのは
あまりの暴論です。

しかもその子どもたちの中にも、感受性には個人差があり、もっと少ない
値の放射線でもダメージを受ける子どももいる。これらを考えた時に
子どもたちに年間20ミリシーベルトもの被ばくを強いるのはもはや
大人社会による暴力以外ではない。子どもたちの、大人たち、社会への
信頼を著しく裏切る行為です。


さらに校庭にはそれほどいないので、毎時3.8マイクロシーベルトの放射線が
出ている校庭にいても、年間20ミリを超えないと言われていますが、
これだけ継続的に放射能漏れが起こり、校庭が汚染されているような状況では
教室内もまた汚染されていることは確実です。

また校庭が汚染されているならば、通学路も汚染されているし、当然、自宅
も汚染されている。長期間にわたって、家の中に外気を取り込まないことなど
不可能ですから、屋内にいても相当量の被ばくをすることは間違いありません。

しかも汚染物質は風で繰り返し巻き上げられます。小さい子どもほど、地面に近く、
そこから受ける線量も多ければ、巻き上げらる放射能を呼吸によって
とりこんでしまう可能性も高い。その上、こうした地域では当然、飲料水等々の
汚染濃度が高いので、放射能はさまざまな経路から体内に入ってきます。

それらを考えて、仮にこれらの地域では、毎時3.8マイクロシーベルトの放射線を
浴び続けることになると過程してみましょう。これはどのような値になるのか。
まず24時間で91.2マイクロシーンベルトになります。約0.1ミリシーベルトです。
つまり年間被ばくの許容値を大人を1ミリから20ミリと考え、子どもをその
10分の1と考えた時の、0.1ミリシーベルトにほぼ1日で到達してします。

ここに90日いるとどうなるでしょうか。8208マイクロシーベルト、したがって
約8ミリシーベルトにもなってします。子どもの許容値を緩い値として2ミリ
シーベルトと考えても3カ月でその4倍になってしまう。

ちなみに、これは放射線管理区域をも大きく超える値です。この区域は
「外部放射線による実効線量が、3月間につき1.3mSVを超えるおそれのある
区域」と規定されているからです。そのため幼稚園や、小学校が、この基準の
6倍もの放射線にさらされる場になってしまうのです。

この国は子どもたちを逃がそうとしません。子どもたちは、多くの場合、登校
するかどうか、どの学校に通うかを自己判断などできません。だから大人に
社会に子どもの安全を守る義務があるのに、私たちの国はこれを完全に
裏切っています。これは未来世代への暴力です。

いつか子どもたちが大人になり、原発事故のことを詳しく知った時、大人たちに
こう言うのではないでしょうか。「どうしてあの時、あなたたちは、私たちを逃がして
くれなかったのですか」・・・。それはこの世代の子どもたちの深いトラウマに
なってしまうに違いない。そんなことがあってはなりません。

何とかこの暴力的な措置を止めて、子どもたちを救わなければいけない。
子どもを守れ、子どもを救え、子どもたち、逃げろという声をあげていきましょう!

*******************************

学校の放射線量、暫定基準を公表 文科省
2011年4月20日1時36分 朝日新聞

 福島第一原発事故を受けて、文部科学省は19日、福島県内の小中学校や
幼稚園などの暫定的な利用基準を公表した。校舎や校庭を利用できるか
判断する目安として、年間被曝(ひばく)量が20ミリシーベルトを超えない
ようにし、校庭の放射線量が毎時3.8マイクロシーベルト以上では屋外活動を
制限することとした。

 現在、制限の対象は13施設。各施設に線量計を配り、変化を監視する。
基準は8月下旬までに再検討する。

 今回の基準は、国際放射線防護委員会(ICRP)の「緊急事態収束後の年間
被曝量は1~20ミリシーベルトの範囲で考える」という目安を参考にした。
校庭の放射線量が毎時3.8マイクロシーベルト以上の学校などで
屋外活動を制限する。

 この数値は、屋外で同じ線量を24時間、1年間浴びると仮定すると20ミリを
超える。だが、木造校舎や室内で16時間過ごせば、被曝量は約6割になり、
20ミリにおさまるという。

 この基準を超えたのは、福島市や郡山市、伊達市の13の小中学校、
幼稚園、保育園(児童生徒ら3560人)。この13施設では、校庭や砂場での
屋外活動は1日あたり1時間程度にとどめる。手洗いやうがい、帰宅時に
靴の土を落とす、などを勧める。

 学校の汚染調査から、放射性物質が沈着した砂ぼこりを吸い込むことに
よる内部被曝の影響は、高い学校でも全体の被曝量の3.5%ほどで、
考慮する必要はないと結論付けた。

 今後、1週間ごとに校庭や校舎の放射線量を測り、制限の解除を再検討する。

 学校の基準を巡っては、原子力安全委員会の委員が13日の会見で
「(子どもの年間被曝量について)大人の半分の10ミリ程度に抑えるべきだ」
との見解を示したが、翌日に正式決定ではないと撤回していた。

 原子力安全委員会の久木田豊委員長代理は19日、現実的には、
校庭内の外に8時間以上いる可能性は低いことなどから「毎時3.8
マイクロシーベルトを超えても、年20ミリを十分下回る見通しだと
理解している」と述べた。(佐藤久恵)
http://www.asahi.com/special/10005/TKY201104190598.html
コメント (4)
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明日に向けて(61)草津、渋谷・原宿、そして被災地仙台でもデモ!

2011年04月20日 18時00分00秒 | 明日に向けて4月1日~30日
守田です。(20110420 18:00)

全国各地でのデモ情報の続きです。一つはすでに紹介した草津でものの。
前回は、素敵な呼びかけ文を掲載できなかったので、再度、載せました。

2つ目は、東京、渋谷・原宿のもの。主にツイッターで呼びかけており、
約900名が参加表明されているそうです。新しい試みが実るといいですね!

そして3つ目は被災地仙台でのもの。福島第一原発から100キロと、
最も近いところでのデモになるのではないでしょうか。
大地震から立ちあがり、脱原発を訴えて歩こうとしている方々に
エールを送りたいものです。

それぞれのお近くのみなさま、どうかご参加ください!


********************

4.23草津(滋賀)

4.23原発いらん!草津(滋賀)デモ 2011年4月23日(土)

【日時.場所】 2011年4月23日(土)
 13:30 JR草津駅東口2階デッキ 集合
 14:00 デモ出発(雨天決行)
 (草津駅西口から草津エイスクエアをぐるっと一周して駅に戻る)
【主催】 「原発いらん!草津(滋賀)デモ」実行有志
【連絡先】 077-565-3260(いないときも多いです)
 njrbf977[@]ybb.ne.jp(ほりいけ)
★ 自作プラカード、鳴り物(楽器)などぜひ持ち寄って下さい!
にぎやかに歩きましょう。

放射性物質が怖い。
ヨウ素131、ストロンチウム90、セシウム137などなど。
見えないけどそこにあって放射線を出している。今まで自然界になかった
これらの放射性物質は少量でも体内に取り込まれれば、人の代謝に紛れ
込んで濃縮され、細胞を遺伝子を傷つける。すると癌ができやすくなる。
特に赤ちゃんやこどもは同じ量でもおとなの何倍も影響を受ける。だから、
これ以下なら大丈夫なんてことはない。

こんな放射性物質が今回の福島第1原発の事故で大量に空気中に海に
土に水に撒き散らされた。作物も、家畜も海産物も汚染された。しかもまだ、
事故は進行中でまだどんどん放射性物質は出てくるし事故が収束するまで
何年も私たちは不安にさらされる。悪夢というしかない。

でも、日本には沖縄を除く全域に原発があと50基以上あって、これらもいつ
地震に津波にやられるか、 事故を起こすかわからない。滋賀のお隣、
若狭にも10基以上の原発がある。もし、これらが事故を起こして 大量の
放射性物質を出せば、滋賀の田畑も川も琵琶湖も汚染される。私たちの
生活が破壊される。

それだけじゃない。これらの原発は事故がなくても、動き始めてから今日まで
ずっと原発で働く労働者を、燃料であるウランの採掘労働者を被爆させ、
かれらの健康を害してきた。

ただでさえ過疎に苦しんでいた地域に大都市用に電気を作るために危険な
原発が押し付けられた。今回、福島周辺は実際に放射性物質に汚染され、
何万人の人が故郷を追われ、さらに多くの人が生活にダメージを与えられた。

こうして私たちは原発の被害をより弱い人たちに押し付けてきた。そして、
その現実を見ようとしなかった。知ろうとしなかった。

もうたくさんだ。もうこれ以上、人に被害を押し付けたくないし、自分も被害に
合いたくない。だから、できるだけ早くすべての原発をとめたい。

その思いを実現するために路上に出て声を上げようと思います。

あなたも一緒にたまった思いを吐き出してみませんか?ぜひ一緒に草津の
まちをにぎやかに歩きましょう。

*****

4.30渋谷・原宿

4・30 脱原発デモ@渋谷・原宿

★参加・賛同頂く方は、こちらのツイートを公式RTしてください。
★こちらで皆さんの参加・賛同状況を見ることができます。

【日時】
2011年4月30日(土曜日)
午後13:30集合開始
午後14:00出発

【主催】
4.30 脱原発デモ@渋谷を実行するTwitter有志一同

【集合場所】
代々木公園ケヤキ並木南側
(渋谷から公園通りを上りきってNHKとマッスルシアターの間の広いエリア)
住所:東京都渋谷区神南2丁目1
→ Google Map

【コース】
代々木公園ケヤキ並木南側出発 → 公園通り下る → 神南1丁目交差点を
右折 → 渋谷駅前交差点を左折 → 宮益坂下交差点を左折 → 明治通りを
歩く → 神南前交差点を左折 → 神宮橋交差点を左折 → 代々木公園ケヤキ
並木北側で流れ解散

【呼びかけ文】

4月30日、渋谷にて、全ての原子力発電所のできるだけ早い停止と、「原発を
使わない社会」への転換を求めるデモを行います。

このデモはTwitter上で見ず知らずの有志によって組織されたものであり、
発案者による一つのツイートを公式リツイートして頂くという形で、現在
890名以上の皆さんの参加表明を得ています。

全ての原発を止めることになれば、多かれ少なかれ、私たちの社会や
生活には変化が生じるでしょう。
しかし多くの人が、あえてその変化を引き受けて、「原発の危険にさら
される社会」を終わらせたいと考え始めています。

そのことを意思表示できる場になるよう、現在準備を進めているところです。
参加される方は、各自でプラカードや垂れ幕、楽器などを各自ご持参ください。
もちろん手ぶらでの参加もOKです。

先月までデモに参加したことがなかった人間が呼びかけ、今までデモに
参加したことがない人も参加できるようにと企画したデモです。
至らぬ点は多々あるかと思いますが、よろしくお願いします。

4.30 脱原発デモ@渋谷を実行するTwitter有志一同

【賛同メッセージ】
賛同してくださる方は、1.お名前 2.肩書き 3.賛同コメントをご記入頂き、
以下のメールアドレスまで、メッセージをお寄せください。
nonukesshibuya@live.jp
お寄せいただいたコメントは、この欄に掲載させて頂く場合があります。

【プラカード】
※現在準備中です。

*****
5.1仙台

反原発集会とデモのお知らせ

原子力発電に反対する集会とデモ in 仙台
今回の地震により福島原発は大きな損害を受け、放射性物質が放出される
事態となりました。国際的な基準による事故の評価は最悪の「レベル7」となり、
多くの影響が予想されています。原子力発電所は、平常稼働時でも放射性
廃棄物を生み出し、事故が起これば多量の放射性物質を放出します。これは、
自然環境や人の生にとって大きな脅威です。宮城県には女川原発があり、
また、青森県には原発からの使用済み核燃料を処理するための六ヶ所
再処理工場があります。このような危険な原発やその関連施設を止める声を
上げるため、集会とデモ行進を行います。ぜひご参加下さい。

●日時 5/1(日)14:00から集会開始 荒天時中止
●集会場所 肴町公園(仙台市青葉区国分町、一番町アーケード ロイヤル
ホストを西に入る)
  地図 http://tinyurl.com/3cpfkrc
●よろしければプラカードや楽器を持参して下さい。コスプレも歓迎。
●手伝って頂ける方を募集しています。連絡先にあるメールアドレスに
ご連絡下さい。
●連絡先
 仙台プレカリアート労働組合(準備会)
 http://tokiminori.under.jp/wp/
Tel: 070-6689-3052  sendaipurekari@gmail.com
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明日に向けて(60)脱原発のさまざまな動きが加速中・・・イタリア、アメリカ、そして日本で

2011年04月20日 17時30分00秒 | 明日に向けて4月1日~30日
守田です。(20110420 17:30)

このところ、世界中で、また国内のいたるところで、脱原発の動きが加速しつつ
あります。

まずイタリア政府が、「原発再開に関する議論を無期限で凍結することを
上院に伝えた」という報道が入ってきました。
イタリアでは6月に、原発の是非を問う国民投票が行われようとしているの
ですが、敗北必至とみたイタリア政府が、早々と断念を表明したようです。

またアメリカで、日本の東芝が、はじめて単独で受注していた原発建設
計画が事実上の断念に追い込まれました。これはアメリカでの脱原発の
動きの一歩となるともに、日本にとっても原発輸出の道が閉ざされていく
一歩であり、貴重な動きだと思います。

さらに私たちの国の中でも、菅首相が、18日に原発増設計画を凍結し、
エネルギー政策を見直すことを明らかにしました。これは評価したい
動きですね。
枝野官房長官も、岡田民主党幹事長も、これに同調し、「党内でも原子力
政策の見直し論議を進める考えを示した」と報じられています。


福島原発の現状は、依然、二重三重にシリアスであり、被ばくの拡大に
身構え続けなければなりませんが、世界で、また日本の中でも、脱原発の
動きが進みだしていることは明るい展望です。

私たち自身がより大きく声をあげて、この展望をさらに大きくして
いきたいものです。

******************************
福島第1原発:伊が原発再開を断念 国民投票前に反対強く

2011年4月19日 23時40分(最終更新 4月20日 1時05分) 毎日新聞 
 イタリア政府は19日、同国の原発再開に関する議論を無期限で凍結する
ことを上院に伝えた。これまでは凍結期間を1年間としており、事実上の再開
断念。福島第1原発の事故を受けて最近の世論調査では反対が7割近くに
達し、再開の是非を問う6月の国民投票での敗北は避けられないと判断したと
みられる。

 これで6月12、13日に予定されていた国民投票は実施されない公算が
大きくなった。政府は3月23日、原発再開の候補地選定などについて
1年間、議論を凍結することを決めていた。

 レプブリカ紙(電子版)によると、野党民主党のベルサニ書記長は「国民の
勝利だ。原発再開は日本の事故の以前から明らかにばかげた計画だった」
と歓迎した。

 イタリアは旧ソ連のチェルノブイリ原発事故を受けて1987年に国民投票
で原発廃止を決定した。しかしエネルギー需要の8割以上を輸入に頼って
いることから、ベルルスコーニ政権は再開方針を表明。ことし1月、憲法
裁判所が野党の求めに応じて国民投票実施を認める判断を下した。(共同)
http://mainichi.jp/select/world/europe/news/20110420k0000m030153000c.html

国内初の原発単独受注、米側が事実上の計画断念

2011年4月20日14時51分 読売新聞
 【ニューヨーク=小谷野太郎】米電力大手NRGエナジーは19日、東芝と
提携し、米テキサス州で予定していた原子力発電所の増設計画について、
追加投資を打ち切ると発表した。

 事実上、計画断念を表明したもので、東芝が国内メーカーとして初めて単独
受注した原発建設の実現が難しくなった。日本が官民一体で推進している
プラント輸出にも、打撃となるのは確実だ。

 NRGと東芝は2008年2月に合弁会社を設立し、同州にある「サウス・
テキサス・プロジェクト原発」に3、4号機の2基(総出力計270万キロ・ワット級)
を増設する計画だった。東京電力も最大1億5500万ドル(約128億円)
を出資することで昨年、合意した。

 しかし、福島第一原発の深刻な事故を受け、計画を取り巻く環境が一変。
事故の対応に追われる東電が、海外投資を凍結する方針を出したほか、
米政府も原発の安全性を包括的に見直す方針を表明していた。
http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20110420-OYT1T00563.htm?from=navr

首相、原発増設の凍結示唆 具体策は示さず

2011年4月18日20時32分 朝日新聞
 菅直人首相は18日の参院予算委員会で、今後の原子力政策について
「安全性をきちんと確かめることを抜きにして、これまでの計画をそのまま
続けることにはならない」と答弁した。原発の新増設計画の凍結もあり得る
との発言だが、具体的な道筋は示されていない。

 首相はこの日の答弁で「(福島第一原発事故が)ある一定の収束段階が
来たときには、白紙からの検証をしなければならない」と指摘。新増設計画を
念頭に「何か決まっているからそのままやるんだということにはならない」と
語った。

 政権中枢も首相に同調する。枝野幸男官房長官は18日の記者会見で
首相の発言の真意を問われ、「普通、白紙で検討する、と言ったらまさに
白紙ではないか」。民主党の岡田克也幹事長も会見で「総理のご発言を受けて
党の検討体制を考えなければいけない」と語り、党内でも原子力政策の
見直し論議を進める考えを示した。

 政府は昨年6月に閣議決定したエネルギー基本計画で、現在54基ある
原発を2030年までに14基以上増やすと決めている。ただ福島第一原発の
事故をきっかけに、政権内でもこの計画に慎重論が出ている。

 首相は先月31日、共産党の志位和夫委員長との会談で「見直しを含めて
検討したい」と発言。同日のサルコジ仏大統領との会談後の共同会見でも
「原子力、エネルギー政策は事故の検証を踏まえ、改めて議論する必要が
ある」としていた。

 ただ、首相が新増設計画の是非の判断の前提に挙げる「徹底した検証」の
内容ははっきりしない。18日の参院予算委で「核燃料サイクルの問題を含め、
必ずしもしっかりした体制がとれていない中で使用済み燃料が(原発内に)
保管されていたことも検証しなければいけない」と語ったが、核燃料サイクルの
どこをどう問題視しているのかは明確にしなかった。

 原発に代わる代替エネルギーについても「現在のところ水力をのぞくクリーン
・エネルギーはまだ数%のシェアしか占めていない」と述べたが、それ以上は
踏み込まなかった。

 政権内では検証はどんな体制でいつから始め、何をテーマにするかも議論
されておらず、「じっくり検討せず、自分の思いを言ってしまっている」
(官邸スタッフ)との声も出ている。
http://www.asahi.com/special/10005/TKY201104180409.html
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明日に向けて(59)工程表の座礁→被ばく許容値の大幅緩和?

2011年04月20日 16時30分00秒 | 明日に向けて4月1日~30日
守田です。(20110420 16:30)

東電が17日に発表した「工程表」が座礁しつつあり、さすがにマスコミ
各紙からも、実現性がないのではといぶかる論調が増えていますが、
こうした中で、大変、気になるニュースが入ってきました。

工程表に記された作業の行く手を阻む、高い線量の放射線を前にして、
原発作業員の被ばく許容値をさらに緩和させようというものです。
すでに作業員の被ばく許容量は、非常時に限った100ミリシーベルトの
上限が、250ミリシーベルトに変えられていますが、さらにそれすらも
変えてしまおうというものです。

この点については、今のところ日テレニュース24のみが報じており、
こうした論調が本当に高まっているのかどうか、もう少し諸ニュースを
見極める必要があるとも感じていますが、実際にこうした動きがあると
するならば、けして見過ごすことはできない事態です。


この一連の事態を記事に即してみていきましょう。すでに概略は紹介した
ことですが、16日に作業員が、今後の作業の行方を探るために、事故後
初めて原子炉建屋内に入り、放射線量を測定しました。すると1号機で
1時間当たり、270ミリシーベルトもの放射線が観測された。とても人間が
入って作業できる環境ではないことが明らかになったのです。

さらに17日には、米国製のロボットを使った計測も行われました。この
ときも1号機と3号機で、1時間当たり50ミリシーベルト前後の放射線が
観測された。5時間いれば、現在の緩められた被ばく許容値の250ミリに
達してしまう。平時の作業員の許容値50ミリシーベルトには1時間で
達してしまいます。

さらに建屋内は高温の蒸気がまん延していること。このためゴーグルが
曇って何も見えなくなるとか、暑くて息苦しい点でも作業に不向きなことが
明らかになったことが、他の報道で伝えられています。とても工程表の
通りに作業できる環境ではないのです。


しかしここでもまた新たな疑問が生まれます。そもそも1号機で270ミリ
シーベルトが観測されたのは16日、さらにロボット投入は17日に
行われている。それでなぜ、工程表が17日に公表されたのかという
ことです。

考えられるのは、こうした現場の実態の調査と、工程表はまったくリンク
していないということです。つまり、この工程表は現実に即した調査に
即していない。科学的な論拠にたっていないものだということです。
そうでなければ、なぜ工程表の発表時に、ロボット投入がなされているの
でしょうか。先に結論ありきで、その展望を調べるために、ロボットが
投入されたことは明らかです。そのため16日の計測値や、ロボットが
観測してきたことが、工程表の発表の後になされることになったわけです。

そして実態調査から出てきた結論が、政治的に決められたスケジュールを
現実化するためには、作業員の被ばく量を大幅に緩和するしかないと
なっていると思われます。現実にやれるかどうかを調査して、工程表が
出されたのではなく、反対に、やるべき目標が任意に決められ、それに
合わせて被ばく量が決められようとしているのではないか。このような形で
決められた工程表に作業員の方たちが従わさせられてよいはずがないです。


またこのことから、この工程表は、今後の水素爆発の阻止のための
窒素封入、水棺といわれる世界初の事故収束方式の適用など、さまざまな
点でもまた、十分に科学的な洞察と調査を踏まえた判断に基づいている
のではなく、政治的必要性から優先されたスケジュールに基づいて実施され
ようとしていることが想像できますが、それは非常に危険なことです。

こう考えると、原子力安全委員会が、即座に「『相当のバリアがある』と述べ、
実施には困難が伴うとの認識を示した」理由も見えてきます。おそらく
安全委員会は、工程表の作成過程からはずされてしまったのでしょう。
その上で、とてもこんなものには付き合いきれないと、即座に、否定声明を
出したのだと思われます。


工程表を出すことで、事態の収束への道筋が見えたのではなく、むしろ
人為的危機が増加してしまったのではないでしょうか。政府内の亀裂が
生じるほどに。そうした最悪の流れの中で、作業をされている方たちの
人権がさらに踏みにじられつつあるように僕には思われます。


これに対して、作業員の安全を守る観点と貫くことの方が、現場の実態を
明らかにすることにつながり、結果として、事故収束の科学的な可能性も
広げるのではないかと思えます。

こうした観点からのウォッチと、必要に応じた告発に力を注ぎたいと思います。

****************************

高線量、大幅に作業制約 1号機建屋、1時間で被曝上限

2011年4月18日13時5分 朝日新聞
 福島第一原発の原子炉建屋で高い放射線量が計測された。特に1号機では
出入り口の扉ごしに毎時270ミリシーベルトあり、作業が一切できなくなる
作業員の被曝(ひばく)線量の上限(計250ミリシーベルト)をわずか1時間で
超える値だった。原子炉建屋内の計測は事故後初めて。人間が作業する
には極めて厳しい環境だと分かった。

 作業員が16日に、1~3号機でタービン建屋から原子炉建屋に入るための
二重扉付近に立ち入り、じかに放射線量を測った。

 東京電力によると、最初の扉を開けて入った1畳ほどの小部屋の線量は、
1号機で最大で毎時270ミリシーベルトだった。2号機は12ミリシーベルト、
3号機は10ミリシーベルト。作業員は扉の陰に隠れながら計測したという。

 今回の事故の作業のため、厚生労働省と経済産業省は作業員の緊急時
の被曝線量限度を計100ミリシーベルトから計250ミリシーベルトに引き
上げた。明確な定義はないが上限を超えると数年は作業ができなくなると
みられ、原子炉建屋内での1人当たりの作業時間は大幅に制限される
見込みだ。通常の原発作業の被曝線量の上限は年間50ミリシーベルト。

 今回計測した場所の奥には、原子炉建屋に入る厚さ約20センチの鋼鉄製の
扉がもう一つある。扉の向こうの放射線量は、今回の計測値よりも高いと
見られている。

 また、東電は17日、米国製の遠隔操作ロボットを原子炉建屋に入れて
放射線や温度を測った。1号機では今回の計測よりも北側にある別の
二重扉から入り、暫定値ながら最大毎時49ミリシーベルトだった。3号機は
同57ミリシーベルトだった。いずれも通常では放射線はまず検出されない
場所だが、約5時間で緊急時の被曝線量の上限を上回る高い値を示した。

 1号機は原子炉内の核燃料の破損の度合いが全体の70%とみられ、
2号機(30%)や3号機(25%)と比べて激しい。破損した核燃料から発生
した水素による爆発で、壊れた配管などから高濃度の放射能汚染水が
漏れ出ている可能性がある。

 原子炉を安定的に冷やすには、大量の水が循環する冷却系の再構築が
欠かせない。原子炉建屋内にある機器や配管の修理や、配管を仮設ポンプ
につなぎ直す工事が必要になる可能性が高い。

 今後、ロボットが調べた原子炉建屋内の放射線量や映像などを詳しく
分析。どの付近の放射線量が高いのかや、配管が破れていないかなどを
確認する。原子炉を安全に停止するのに6~9カ月かかるとする工程表の
実現に向け、作業内容が練られる。(東山正宜)
http://www.asahi.com/special/10005/TKY201104180079.html


作業員の被ばく線量、さらなる引き上げ検討
2011年4月18日 23:22  日テレニュース24

 福島第一原子力発電所事故の安定化に向け、政府が作業員の年間被ばく
量の上限を、現在の250ミリシーベルトよりさらに上げることを検討している
ことがわかった。

 原子力発電所の作業員に認められる放射線量の限度は年間100ミリ
シーベルトだが、今回の事故に限り、250ミリシーベルトまで引き上げ
られている。政府関係者によると、十分な作業員の数の確保が難しくなって
いることや、原子炉建屋内の放射線量が高く、今回引き上げた250ミリ
シーベルトの上限では原子炉の安定化に向けたロードマップの実現に
追いつかないことから、上限の引き上げを検討しているという。

 国際基準では、緊急作業の場合は年間500ミリシーベルトまで認められて
いるが、今後どこまで引き上げることになるのかは決まっていない。作業員の
健康不安や世論の動向などを見据えながら、引き上げの時期や方法に
ついても慎重に検討するという。

 原子力発電所内部の作業は、労働環境の厳しさに加えて、技能と経験が
必要とされるため、作業員の人数の確保が大きな課題となっている。
http://www.news24.jp/articles/2011/04/18/06181199.html
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明日に向けて(58) 地下水の放射能汚染が進んでいる・・・

2011年04月20日 07時00分00秒 | 明日に向けて4月1日~30日

守田です。(20110420 07:00)

放射能による地下水汚染が進行しています・・・。


3月11日による事故以降、福島原発は非常に危機的な状態になり、水素爆発や、圧力抑制室の損傷、燃料プールの水位低下、危機回避のためのベントの連発などにより、大量の放射能が大気の中に流れ出しました。

放出された放射能は、ほとんど数日で、チェルノブイリ原発事故での放出量の少なく見積もって1割に達し、近郊の村や町を汚染し、一部は東京へも流れていきました。

しかし世界の人々には申し訳ないことですが、この国に住んでいる人々には幸いなことに、大気中に流れた放射能の多くは、風に乗って、太平洋上空へと流れていき、そのまま世界中に拡散されました。

その後、燃料プールの水位低下を回復するために放水が開始されました。むき出しになった炉心にも、緊急冷却のために海水が投じられ、大掛かりな冷却作戦が始まりました。

このことにより、大気中に飛散する放射能の量が抑えられはじめた。炉内で進行していた溶融も、止めることができたか、そのスピードを遅らせることには成功しているのではないかと思われています。

ところが炉内に投じられた水が、次々とどこからか漏れてくるようになった。
いわば炉内を水で洗い流すかのように、核分裂生成物が次々と流れ出してきた。非常に高い濃度の汚染水が溜まりだしました。

燃料プール目指して行われている放水も、周辺に飛び散った放射能を洗い流すことに結果しました。あるいは燃料プール自身が漏れているとも考えられここからも汚染水が落ちるようになった。

こうして原発周辺は、国の基準値の何万倍、何百万倍、ときに何億倍もの放射能汚染水に取り巻かれ、その一部が海に流れ込みだした。また原発敷地の下の地下水にも染み込みだした。

政府はその一部をタンクに収納しましたが、次々と出てくる汚染水の濃度があまりに高いために、「低レベル」の汚染水の海洋への自主的投棄すら始めた。周辺国が驚き、一斉に非難の声をあげました。

およそこのような過程を経て、海洋の深刻な汚染が進み、同時に地下水の汚染も進んできました。どれだけの量が流れ出したのか、またどれだけの物質が出て行ったのかは分からないだけに不気味です。


さて、このように汚染が大気から海洋や地下水に移ったことで、一たび私たちは頭上から放射能が降ってくる恐怖から解き放たれました。空気中の放射線量は、多少の上がり下がりは経ながら、だんだんに落ちて来ている。

これとともに、人々は原発が危機を脱したかのように感じ、(最初から危機を感じない人々もいましたが)深刻な汚染に見舞われ、避難を余儀なくされた近郊の人々をのぞいて、生活に平穏が取り戻されだしました。

一時期は飲み水までに達した放射能汚染は、過去のものになったような感覚が首都圏を覆いつつあり、いわんや原発の破局的危機はもはやありえないことと受け取られだしています。


本当にそうなのでしょうか。残念ながら、そうではないと僕は思う。

僕がもっとも危惧しているのは、空中に飛び出そうとしている放射能に水がかけられ、地面に落され、海へ、地下水へと流れが変わったことにより、実は大気の中に拡散しているよりも、より近場に放射能が落とされたという点です。

大気の汚染も怖いですが、先ほども述べたように初期的に飛び出した高濃度の放射能は、多くが太平洋上へと流れ出して、日本列島を遠く離れて行った。しかし水によって封じられたものはどうでしょうか。

何があっても「安全」を繰り返す人々は、海に拡散していくと言います。確かに一部は拡散するかもしれない。しかし大気のように拡散するでしょうか。そうではなくて、多くが動植物に取り込まれ、近海にとどまるのではないか。

あるいは海から色々な形で戻ってくるのではないか。海岸線は普段でも塩害が起こり続けています。潮が陸地に上がってくるのです。同じことが放射能でもありうるのではないか。放射能が、浜に打ち上げられてくるのではないか。

さらに地下水に入り込んでいった放射能はどうなるのか。地下から海に流れ出すのではないか。一方で海に流れ込まず、地下で広がっていくのではないか。そしてそれがわき水となって戻ってくるのではないか。

水をかぶり、近場に落とされたが故に、放射能は私たちのそばに存在しているのです。だから今後、色々な形をとって戻ってくることが考えられる。今はそれまでの一時的な汚染の安定期とでも呼べるものなのかもしれません。


この点で注目すべき記事が朝日新聞に掲載されたので紹介します。
産総研による地下汚染の解析ですが、そこには「敷地内に大量にまき散らされた放射性物質が地中に入っても、地下深くには浸透せず、地下水とともに5~10年ほどで海に流れ出るとみられる」と書かれている。

一方で、「ただ、30キロ圏の境では一部の地下水が南側と西側から圏外に流れ出る結果となった。この地域の土壌が汚染されていた場合、内陸部の水源に影響する可能性も否定できない」とも書かれています。

地下水は、表面に現れることなく、そのまま海に流れ出している場合があります。一つにはこの経路を辿って放射能が海に流れていく。しかも5年から10年というスパンで流れ込む。汚染が長期間化するのです。これが怖い。

しかし記事によく注目してみると、この点は、地下水があまり汚染されないことにフォーカスして書かれています。あたかも「大丈夫だ、海に出るので地下まで浸透しない」と書かれているようです。

それに続いて、「ただ、30キロ圏の境では」と続いて、南側と西側で内陸部の水源への影響が出始めている可能性が書かれています。そうなれば汚染は地下深くに浸透し、地中深いところで進んでいく可能性がある。

一方、この記事の下に、地下水の汚染が深まっていることを論じた二つの記事を紹介してあります。それらを読むと、むしろ汚染水が、海に流れ出すことの方が心配されている。この時期は海洋汚染が主要な話題だったからです。

ここに見られるように、地下に入り込んだ汚染水は、海に流れても、地下に浸透していっても大変深刻なのです。海の場合は、地表から流れ込むものよりも、ゆっくり、長く出てくることになる。10年近く、汚染水が海に出ていく。

一方、内陸部に浸透していく地下水汚染は、恐らく、思いもよらぬ地域で突然、地表に現れてくるのではないか。そのとき作物の汚染が連動することが懸念されます。水を使ったさまざまな産業への影響が懸念されます。

私たちは、海洋汚染と、地下水汚染に対して身構えなければならない。
何が起こるかを予想し、その場合、何ができるかを考えなくてはいけない。
危険の認知こそが、私たちの安全の可能性を高める第一歩なのです。

・・・海洋汚染と地下水汚染のウォッチを続けます。


******************************
放射能汚染水、地下深くには浸透せず 産総研が流れ解析
2011年4月18日22時42分 朝日新聞

 産総研地下水研究グループは、これまでに調査されている地層や井戸などの「情報をもとに、地下水の流れをシミュレーションした。
 研究グループによると、福島第一原発周辺は、砂利や砂などが積もった厚さ5メートルほどの堆積(たいせき)物があり、その下層には水を通しにくい厚さ約20メートルほどの泥岩層がある。敷地内に大量にまき散らされた放射性物質が地中に入っても、地下深くには浸透せず、地下水とともに5~10年ほどで海に流れ出るとみられる。

 原発から30キロ圏内でも、地下水の大部分が阿武隈山地から海に流れていることが分かった。ただ、30キロ圏の境では一部の地下水が南側と西側から圏外に流れ出る結果となった。この地域の土壌が汚染されていた場合、内陸部の水源に影響する可能性も否定できないという。

 30キロ圏内外とも放射性物質による汚染は地表から数メートルの表層に限定されるため、深い井戸を掘れば安全な地下水が得られ、復興のための工業用水などに使うことは可能だという。研究グループは、今週にも30キロ
圏内からの地下水が圏外で実際にどう流れているかの調査を始める。
http://www.asahi.com/national/update/0418/TKY201104180467.html


福島第1原発:地下水汚染7日間で10倍 1・2号機

2011年4月15日 11時19分(最終更新 4月15日 12時02分)毎日新聞 
 東京電力は14日夜、福島第1原発1、2号機のタービン建屋付近にたまった地下水中の放射性物質の濃度が、1週間で10倍前後に増えていることを明らかにした。この水を意図的に放出してはいないが、「海側に漏れている可能性も否定できない」と説明している。

 地下水は、通常は「サブドレイン」と呼ばれる水はけ用の井戸のようなものにたまる。東電が13日に採水して調べたところ、2号機の地下水1立方センチ当たりのヨウ素131の濃度が前回6日の調査に比べ約17倍の610ベクレル、セシウム134は同約8倍の7・9ベクレルが検出されるなど、1、2号機の地下水で10倍前後の濃度に高まっていた。通常、この地下水から放射性物質が検出されることはない。汚染源について東電は、原子炉からの放射能を含む空気のベント(放出)の影響か、タービン地下やトレンチのたまり水がひび割れから漏れている可能性も否定できないが、現段階では不明と説明している。

 経済産業省原子力安全・保安院は、監視を強化するように指示。これを受けて東電は、採水調査頻度を週1回から3回にする。【大島秀利、大場弘行】
http://mainichi.jp/select/weathernews/20110311/news/20110415k0000e040028000c.html


1号機の地下水も基準の1万倍ヨウ素 汚染拡大を裏付け

2011.4.1 09:22 産経ニュース
 福島第1原発事故で東京電力は3月31日、1号機のタービン建屋付近の地下水から、敷地境界で設定されている基準の約1万倍の放射性ヨウ素が検出されたと発表した。地下水で放射性物質が確認されたのは初めて。汚染の拡大があらためて裏付けられた。

 東電は「非常に高い値と認識している。(地下経由で)海に流出した可能性は否定できない」とした。汚染の原因については「地面に降り注いだ放射性ヨウ素が雨水で地中にしみこんだ可能性が高い」と説明している。

 東電は通常、建屋の地盤が緩むのを防ぐため、余分な地下水を各号機の地下15メートルからくみ上げる「サブドレーン」と呼ばれる設備で海に排水しているが、事故発生後は停電でポンプが使えず、中止している。
調査した水はサブドレーンから30日午前に採取した。普段の放射性物質の濃度は、計器で測定できない程度の低水準という。
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110331/dst11033123500092-n1.htm

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明日に向けて(57)冷却はできているのか。再臨界の可能性はあるのか。 それとも・・・。

2011年04月19日 14時30分00秒 | 明日に向けて4月1日~30日
守田です。(20110419 14:30)

昨夜、「事故収束に向けた工程表」についての意味するものの推論と、
疑問点を書きましたが、それに引き続き、どう考えてよいのか、悩んでいる
点について、述べてみたいと思います。

僕が一番、考えあぐねているのは、福島原発の今が、よく把握できないことです。
いろいろなデータを見ても疑問が深まるばかりです。

何より重要だと思われるのは、水素爆発の可能性はどうなったのかということ。
4月6日時点の東電や政府の発表で、1号機から3号機まで、水素爆発が
懸念されるため、順次、窒素を注入していくことが明らかにされました。これは
工程表の中にも当面の作業として書きこまれていることです。

しかし6日の夜遅くに始まった1号機の窒素注入のその後が分からない。すでに
数日前に、ある程度の気圧以上入らなくなり、窒素と水蒸気が漏れ出している
ことが報じられていましたが、その後、どうなったか分かりません。;

少なくとも周辺の放射線モニター値を見る限り、高い濃度の放射能漏れが
起こったというわけではないらしい。しかしいずれにせよ10日以上、経過して
いるのに、1号機の作業完了が伝えられない。

そうなると、2号機、3号機はどうなるのでしょうか。この二つの原子炉格納
容器内は、1号機よりも放射能濃度が高いと予想されるため、ドライベントの
時のような大量の放射能の放出が予測されています。

4月7日の読売新聞でも、次のように報じられていました。
「『気密性が完全ではなく、放射性物質が漏れる可能性はあるが、より大きな
事故を防ぐために必要な措置』。東電の松本純一原子力・立地本部長代理は
理解を求めた。東電は、1号機に続き、2、3号機でも窒素注入を行う
予定だが、両号機の格納容器の圧力はほぼ大気圧にまで下がっており、
注入で放射性物質が漏れ出す危険性は1号機よりも高い。」
http://www.yomiuri.co.jp/feature/20110316-866921/news/20110407-OYT1T00089.htm

このため僕は事実上のドライベントへの注意をこの場で喚起しましたが、
しかしこの「より大きな事故を防ぐために必要な措置」である2号機、3号機への
注入がいっこうに始まらない。とすれは水素爆発の危険性は増しているのでは
ないか。にもかかわらず、この点の情報がまったく出て来ていません。


二つ目の問題として、1号機の原子炉が2号機、3号機に比べて高い温度を
保っていることです。おおむね200度以下ぐらいと、100度超ぐらいのひらきが
ある。これはなぜなのか。1号機で何が起こっているのか。

これに対しては二つの説が出されています。一つは後藤政志さんによる、
冷却失敗説です。原子炉内に水が注入されていますが、この水は、
いったん炉内に入ってから、再循環経路をめぐったのち、再び原子炉に
入り、ジェットポンプという場所を経て、炉心の下に入っていく。そして下から
上へと炉心を冷やしてくことになる。

しかし再循環系統のどこかに破断などがあり、思ったように水が炉心に
届いてないのではないか。そのため満足に冷やすことができてないのでは
ないかという推論です。

一方では再臨界説が語られています。小出裕章さんのものです。被覆管を
失った燃料が、一部溶けながら、下部に落下して集まっている。そこで自然
発生的に臨界が起こり、そのエネルギーによって燃料の形状が変わって、
臨界が終息し、暫くしてまた燃料がつもって臨界になり・・・という状態が
繰り返されているのではないか。核暴走にいたるのではなく、ブスブスと
燃えるような状態にあるのではないかということです。

これらの推論は、原子炉温度が他の2基に比べて高いことを根拠としています。
また8日にいきなり1号機の放射線量が上がったことも、論拠の一つとされました。
これに対して、東電側は、計器が故障したという説明を行った。

しかし昨日になってロボットが、建屋内に入ったところ、1号機だけ、放射線値が
高い地点があることが分かりました。朝日新聞でこう報じられています。
「東京電力によると、最初の扉を開けて入った1畳ほどの小部屋の線量は、
1号機で最大で毎時270ミリシーベルトだった。2号機は12ミリシーベルト、
3号機は10ミリシーベルト。作業員は扉の陰に隠れながら計測したという。」
http://www.asahi.com/national/update/0418/TKY201104180079.html

これらから1号機の中で、何らかのなかなか抑え込むことができない反応が
起こっている可能性が考えられます。あるいはこのことが、窒素注入が
終了しないことと連動しているのかもしれない。


一方で、昨日も述べたように原子力安全委員会は、工程表の現実性を
否定していますが、その際に、一番、問題なのは2号機だとの見解をもらしている。
これはどういうことなのでしょうか。

昨日の報道を見ると、2号機プールから高濃度の放射能が漏れ出しており、
プールにある燃料棒が、がれきなどによって破損している可能性があることが
伝えられています。同時に、2号機は格納容器そのものの損傷が早くから
伝えられており、これを修理することの困難さが指摘されたのかもしれませんが、
いずれにせよ、2号機が何らかのトラブルを抱えていることが分かります。


3号機はどうかというと、4月15日の朝日新聞で「原因は不明だが12日に
約170度だったのが、13日に約200度、14日に約250度に上昇した」
と書かれていました。この場合も計器の故障の可能性が指摘されていましたが、
この温度の正体は何だったのか、追加情報が出てきません。


さらに4号機はというと、燃料プールの温度が90度になったことが伝えられ
ました。ここには1号機のプールの4倍、2号機、3号機のプールの2倍以上の
1331体の燃料集合体がありますが、その冷却不足が起こっていると思われ、
温度上昇が起こっているわけです。ちなみに4号機も3月15日に水素爆発と
火災を起こしましたが、その時のプールの温度は85度でした。
この4号機がその後、どうなっているのかもよく見えない。


僕が把握できていない面もあるかと思いますが、このように福島原発の
状態は、どうも靄の中に見え隠れするような状態で、さまざまな危機の
兆候が語られながら、それに対して施された処置の結果や、その後の
推移がいずれも明らかにされていないのです。
なぜなのだろうか。何が起こっているのだろうか。良く見えてきません。


ちなみに再臨界の可能性について、後藤政志さんは、4月14日の説明で、
事故当初は、「再臨界などと言うと怒られた」が、それが起こりうることは
原子力をやっている人間なら常識だと強い調子で語られました。だからこそ
初期の段階で、中性子を吸収し、臨界を抑制するホウ酸が投入されている
のであり、当然にも再臨界はありうるものとして、対処がなされているのだと
指摘されています。その上で現状について、後藤さんからは再臨界説は
出ていません。

後藤さん自身は、すでに3月20日の段階で、4号機の燃料プールで、臨界があったの
ではないかという推論も出されています。
http://blog.goo.ne.jp/tomorrow_2011/e/77afc15a89857a60c2bdd6d9acb904dd
地震で燃料集合体が斜めに傾き、それぞれが接近して、臨界の状態が
できたのではないかということです。

現状でも、核分裂で出てくるクロル38やテルルなどが観測されており、1号機か、
そうでなければ4号機プールで断続的な臨界がある可能性も考えられますが、
これらも推論の域を出ません。


・・・これらから福島原発は、1号機から4号機まで、それぞれに深刻な
トラブルを抱えていながら、その状況が十分にモニターされていないか、
また実情が公開されていない面があるのではないかと思えます。

破局的事態に近づいているとは思いたくないし、またそう即断するだけの
根拠があるわけではないですが、しかし原子炉の状態が小康状態にある・・・
と結論づけられるデータも見当たりません。

またそもそもこの霞のような状態をもたらしているものは何なのか。計器が
次々と故障し、誰にも分からなくなっているのか。それとも情報が隠されて
いるのか。いるとすればなぜなのか。それも見えてきません。

そのために私たちは、最悪の状態への身構えを解くことはできない。しかし
この状態はすでに1カ月以上続いており、私たちの精神力を大きく削りとっても
います。そのため社会の多くの人々が、危機は去ったモードになってしまって
いる。こうした状態の中で、危機感を維持するのは難しいことです。

ひょっとして、明日にも原子炉の破断という破局が訪れるのかもしれない。
しかし生活者である私たちは、その前に今日の夕飯の心配もしなくては
いけないし、日常のこまごましたことに関わらないわけにはいかない。

これが、ゆっくりと、長く、大量に続く放射能漏れという、人類初の事故の
残酷性そのものなのではないかと僕には思えます。

・・・ともあれ、僕自身は、危機感を保持しながら、霞の向こうにある原発の
ウォッチを続けます。

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明日に向けて(56)城南信用金庫が脱原発宣言!

2011年04月19日 12時00分00秒 | 明日に向けて4月1日~30日
守田です。(20110419 12:00)

ワクワクするニュースが飛び込んできました。城南信用金庫が、
「原発に頼らない安心できる社会へ」という高らかな宣言を
発しています。拍手です!

しかも宣言の中には、次のようにもうたわれている。
「私達が地域金融機関として、今できることはささやかではありますが、
省電力、省エネルギー、そして代替エネルギーの開発利用に少しでも
貢献することではないかと考えます」。

これは小水力を始め、代替エネルギーへの転換を進めようとする
ムーブメントにとって大きな追い風なのではないでしょうか。
ぜひ、城南信用金庫を応援したいですね!

以下、城南信用金庫の宣言と、それを伝えるニュースをご覧ください。

*****************************

原発に頼らない安心できる社会へ

城 南 信 用 金 庫

 東京電力福島第一原子力発電所の事故は、我が国の未来に重大な
影響を与えています。今回の事故を通じて、原子力エネルギーは、
私達に明るい未来を与えてくれるものではなく、一歩間違えば取り
返しのつかない危険性を持っていること、さらに、残念ながらそれ
を管理する政府機関も企業体も、万全の体制をとっていなかったこ
とが明確になりつつあります。

 こうした中で、私達は、原子力エネルギーに依存することはあま
りにも危険性が大き過ぎるということを学びました。私達が地域金
融機関として、今できることはささやかではありますが、省電力、
省エネルギー、そして代替エネルギーの開発利用に少しでも貢献す
ることではないかと考えます。

 そのため、今後、私達は以下のような省電力と省エネルギーのた
めの様々な取組みに努めるとともに、金融を通じて地域の皆様の省
電力、省エネルギーのための設備投資を積極的に支援、推進してま
いります。
 

① 徹底した節電運動の実施
② 冷暖房の設定温度の見直し
③ 省電力型設備の導入
④ 断熱工事の施工
⑤ 緑化工事の推進
⑥ ソーラーパネルの設置
⑦ LED照明への切り替え
⑧ 燃料電池の導入
⑨ 家庭用蓄電池の購入
⑩ 自家発電装置の購入
⑪ その他
以 上
http://www.jsbank.co.jp/

******************

城南信金、脱原発へ節電計画「3年以内に3割減」

2011年4月19日8時27分 朝日新聞
信用金庫2位の城南信用金庫(東京都)は、福島第一原子力発電所の事故を
受けて脱原発を訴え、節電に積極的に取り組む。自社の電力消費量を今後
3年以内に約3割減らす。国内発電電力量に占める原発の比率を、削減の
目安にした。

 融資先にも「脱原発」を問題提起し、省エネ設備の導入を促す。必要な
融資には積極的に応じるという。

 吉原毅理事長は、朝日新聞のインタビューに対し「原子力エネルギーに
依存するのは、危険性が大きいことが明らかになった。安全な地域作りを
掲げる地域金融機関として、できることをやる」と話した。

 城南信金では全85店舗で省エネ型のLED照明や空調システムを順次導入、
一部店舗などに太陽光発電システムも設ける。5月以降、月間の電力
消費量の削減分を毎月公表する。(寺西和男)
http://www.asahi.com/special/10005/TKY201104180537.html


城南信金が「脱原発」宣言 「省エネや節電に貢献」
2011/4/14 20:36 JCASTニュース

とかく、お固い印象の金融機関が「脱原発」を宣言した。東京都品川区に本店を
構える信金業界大手の城南信用金庫がホームページに、「原発に頼らな
い安心できる社会へ」と題したメッセージを掲載し、話題となっている。

メッセージは2011年4月8日に掲載され、異例ともいえる「宣言」にネット上
では「勇気ある行動だ」「応援する。預金する」「本気かよ。業界から爪弾きに
されるんじゃない?」などの声があがっている。
LED照明やソーラーパネルを導入
金融機関では異例!?城南信金の「反原発」宣言
「東京電力福島第一原子力発電所の事故は、我が国の未来に重大な影響
を与えています。」ではじまるメッセージは、言葉は抑えているが「反原発」
への思いが明確に伝わってくる内容だ。

「信用金庫という地域を預かる金融機関にとって、その地域を失いかねない
事態の福島県を思うと、いま企業の姿勢として反原発の立場を明確にし、
そのうえで省エネや節電に協力していくことが必要だと考えた。自らが言う
べきことを言い、やるべきことをやれば、地域金融機関として地元企業の
協力を引き出していくこともできると考えている」と、城南信用金庫の
吉原毅理事長はそう説明する。

同信金はメッセージで、今後は省電力や省エネルギー、代替エネルギーの
開発利用に「少しでも貢献する」とし、その具体的な取り組みとして、徹底した
節電運動の実施や冷暖房の設定温度の見直し、省電力型設備の導入や
断熱工事の施工、緑化工事の推進、ソーラーパネルの設置にLED照明への
切り替え、燃料電池や自家発電装置の導入など――をあげている。

すでに本店のロビーやウインドウディスプレイの照明や、エレベーターの
節電などで通常の電力量の約3割をカットできた。LED照明の切り替えや、
大型店でのソーラーパネルの導入も、「できるところから順次実施していく」
(吉原理事長)という。

城南信金によると、営業区域内の経営者にも被災地の出身者は少なくなく、
「反原発」宣言に賛同した福島県出身の工場経営者が、同信金が呼びかけて
いる義援金に100万円を寄付したり、震災直後から取り扱っている「震災
ボランティア預金」が発売後1か月の残高で2億円超を集めたりと、共感
する人は少なくないようだ。

「草の根金融」でユニークな取り組み

城南信用金庫といえば、「小原鐵学」といわれ、担保主義の銀行経営を
嫌って「草の根金融」を説いた故・小原鐵五郎氏の経営を旨としてきた。
本店に入ると事務室までの廊下は節電で薄暗く、ふだんから経費節減は
徹底している。

その一方で、宝くじ付定期預金の火付け役として「懸賞金付き定期預金
スーパードリーム」をいち早く発売するなど、ユニークな取り組みで地域に
根ざしてきた。

震災支援も、被災地の金融機関への「支援金」や「見舞金」の振り込み
手数料の無料化や、被災者への物資の支援にも積極的に取り組んでいる。

吉原理事長は、「ストップ原発も、信用金庫と同じ草の根運動で広がって
いくものと考えている。メッセージに共感してもらえて、地元企業に省エネや
節電運動が広がっていけばいい。もちろん、そのための融資には積極的に
応じるし、こちらからも提案していきたい」と話している。
http://www.j-cast.com/2011/04/14093150.html
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明日に向けて(55)「事故収束に向けた工程表」の意味するもの

2011年04月19日 02時40分00秒 | 明日に向けて4月1日~30日
守田です。(20110419 02:40)

福島原発の現状と対策の今について、このところ、よく分からないことが続き、
現状をどう見るか、ずいぶん、思い悩んでいます。今宵は、この悩んでいる点を
そのままに論じてみたいと思います。

すでにご存じのように、4月17日に、東京電力により、事故収束にむけた
「工程表」というものが発表されました。
読売新聞がこれを報じていますが、記事が短いので、まずは再確認の意味で
これを読んでいただきたいと思います。

*********************
原発安定へ6~9か月2段階で冷却停止…工程表
2011年4月18日01時20分 読売新聞
 東京電力の勝俣恒久会長は17日、福島第一原子力発電所の事故収束に
向けた工程表を初めて発表した。
 原子炉の本格的な冷却システムを復旧させ、放射性物質の放出を大幅に
低減して安定した状態を取り戻すまでの期間を6~9か月と設定した。発表を
受けて海江田経済産業相は同日、周辺住民の避難生活の長期化は避けられ
ないとの見通しを示した。

 工程表では、放射線量を着実に減らす「ステップ1」と、放射線量をさらに
大幅に抑える「ステップ2」の2期に分けた。「1」は今から約3か月後、「2」は
6~9か月後の完了を目指す。当面は、発生した水素が激しく反応する
「水素爆発」を避けることと、放射性物質を高濃度に含んだ汚染水を敷地外に
出さないことに重点的に取り組む。
http://www.yomiuri.co.jp/feature/20110316-866921/news/20110417-OYT1T00546.htm?from=nwla

**************************

一読して思ったのは二つの点。一つは東電の非常に甘いよみでも、「放射線
量を着実に減らす」のに3カ月。「大幅に抑える」のに6カ月から9カ月もかかる
とされていることへの何とも言えない苦々しい思いです。実際、長くかかるのは
事実だと思いますが、ともあれ、まだまだ「高濃度」の放射能漏れは続いていく
わけです。本当に、ゆっくりと、長く、大量に放射能が漏れ続けていきます。
私たちはまだまだ緊張感を持って、これと相対していくしかありません。

しかし二つ目に思うのは、東電のこの工程表の達成可能性に、いかなる裏付け
があるのだろうかという点、ただの希望的観測を述べたにすぎないのではと
思われる点です。現状でもタービン建屋の水や外のピットの汚染水を排除
できないのに、なぜ3カ月で「着実に減らす」と言えるのか。何の根拠も示されて
いない。本当に東電はこの内容に確信を持っているのだろうか。場つなぎの
発言なのではないかと思えてきます。

ところが次の記事を読んで、どうしてこういうことになるのか、さらに深く考え
込んでしましました。東電の工程表を、安全委員会が早速、否定しているのです。
これも短いので、記事をお読みください。

**************************

東電工程表、実施に相当の困難と班目委員長
2011年4月18日20時19分 読売新聞 
 内閣府原子力安全委員会の班目春樹委員長は18日、東京電力が発表した
事故収束への工程表について「相当のバリアがある」と述べ、実施には困難が
伴うとの認識を示した。

 また「工程表の精査はできていないが、スケジュールありきで安全がおろそか
になることは避けてほしい」と語った。

 班目委員長は「一番難しいのは2号機対策」とし、理由としてタービン建屋地下
に高濃度の放射性物質を含む汚染水があることを挙げた。フランスから導入
予定の浄化処理技術についても「本当に(高濃度の汚染水に)使えるのか、
安全委員会側として承知していない」と効果に未知数の部分が多いことを挙げた。
http://www.yomiuri.co.jp/feature/20110316-866921/news/20110418-OYT1T00857.htm

**************************

率直に思うのは、東電は安全委員会とのすり合わせを行っていないのだろうか
という疑問です。とくにフランスからの浄化処理技術について、「安全委員会
側としては承知していない」と語られているのですが、ということは、この決定に
安全委員会が参画してないことが見えてきます。しかしそもそも安全委員会は
内閣府の組織、つまりは政府組織です。それが承知してない技術を、一民間
企業である東電が採択しているのでしょうか。

ここまで考えてきて、はたと気がついたのは、そもそもなぜこの工程表が
東電から出されたのかという点です。もはやこれは政府が出すべきものなの
ではないか。これほどの危機的な状況からの脱出が、いまだに一民間企業に
託されているのはどう考えても不合理です。

菅首相は、東電の会見に対して、これで少し前進だと述べたそうですが、どう
考えてもおかしい。首相がそんな客観的なことを言っていてどうするのでしょうか。
首相自身が、こうした工程表を国民と住民に提示すべきなのではないか。
ここには何が介在しているのでしょうか。

責任の所在が全く見えてこない・・・。

この背後には一体何があるのでしょう。何か深い思惑があるのでしょうか。
それとも単なる責任のなすりつけ合いなのでしょうか。良く分かりません。
どう考えても僕には理由が合理的に解けない。

そもそもこの工程表に対して、政府は責任を負っているのでしょうか。少なくとも
安全委員会が、自分たちは責任を持てないと言っているのは明らかです。
となると、東電に計画を言わせて、とりあえず、人々の不安をおさえて、その
実行の結果については政府は責任を取らないつもりなのだろうか・・・という
憶測も成り立ちます。しかし幾らなんでもそれほど低レベルな政治が行われて
いるとは信じたくない気持もある。そんなことは止めて欲しい。


こう考える時に思い起こされるのは、「ベント」の問題です。事故当初に炉内が
極めて危機的な状況になり、圧力容器から蒸気が格納容器に吹き出して、
格納容器の気圧が設計気圧の2倍にもなってしまった。
このとき「ベント」という、非常用の弁が開けられ、非常に高濃度の放射能が
排出されたわけですが、このベントのときに、実は政府と東電の間で、
「やれ」「やりたくない」というやりとりがあったのです。

この点は後藤政志さんが4月14日に詳しく説明して下さっていますが、もともと
ベントは放射能を閉じ込める格納容器にとって「自殺」と言えるようなものであり、
設計思想には入っていなかった。ところが原発事故の多発の中で、非常用
としてつけられた。

このとき、ヨーロッパでは、蒸気の排出には高濃度の放射能が含まれることが
確実なため、特殊なフィルターの設置が義務付けられた。ところが日本の場合、
それこそ極めて「あいまい」な対処がなされた。というのは、ベントについては
理論上、使うことがあり得るものではあるけれど、「現実」には使う可能性が
極めて低い。そのためこれについての電力会社への義務規定が設けられ
なかったというのです。

「論理上ありえることだけれど、ほとんどありえないから、考えなくて良い」
という発想に日本の原子力規制は立ってきたというわけです。

そのため今回のベントでも、するかしないかは、東電の自主性に任されていて
義務的な規定がなかった。それに対して、東電は責任を取るのを嫌がった。
一民間企業の判断で、強烈な毒ガスを排出することを嫌がったのです。

これに対して後藤さんは、民間ではそのような判断はできなかったのではと
指摘しています。東電も責任を免れないにせよ、政府が責任主体にならざるを
得ない。ところが政府は自ら責任を取らずに、東電に「自主的」放出を迫った。
命令ではないため、東電はこれを渋り、ベントが遅れてしまった・・・と
言われています。(詳しくは以下の内容を参照)
http://blog.goo.ne.jp/tomorrow_2011/e/6f8c4f9a278060e6a88f25806214509f


実は未だにこうした矛盾が解決されていないのではないか。そのためもはや
国家の存亡がかかった工程表を、一民間企業である東電が出さねばならな
かったのではないか。

繰り返しますが、それほどに低レベルな政治が動いているとは思いたくないです。
ただ、考えても考えても、他の要因が見つかりません。見つからないけれども、
そうだという確信も持てないというか、持ちたくない気がします。


ともあれ言えることは次の点です。第一に、この工程表は、翌日に、内閣府
安全委員会からたちまち否定的な意見が出るようなあやふやなもの、しっかりと
した基礎に立っていないものであり、従って、実現可能性は極めて低いと
言わざるをえないということ。

第二に、これほどに重要な計画を、政府は民間企業に託しており、少なくとも
工程表の推進主体としては立ち現われてはいないこと。政府の責任性が
まったく見えず、今後の展望に期待が持てないこと。

第三に、いずれにせよ、事態に対して、オールジャパンで、打って一丸となって
取り組んでいる姿勢が見えず、内外の英知の総結集・・・には程遠いことが
感じられること、そこに事態の打開の可能性を封じてしまう人的危機が
介在しているように思えてならないことです。

工程表は、そのことを意味しているように僕には思えます。
東電、安全委員会、政府を構成する今の人々ではなく、後藤さんのような方たち
こそが対策チームに参画しなければ、事態は収束に向かえないのでは
ないでしょうか。
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明日に向けて(54)自転車はまだまだ必要!・・・京都OHANAプロジェクトからの報告

2011年04月18日 22時30分00秒 | 明日に向けて4月1日~30日
守田です。(20110418 22:30)

被災地に自転車を届ける、京都OHANAプロジェクトの森さんより、
活動報告が届きましたので、転載します。

次回の取り組みの際も、みなさんのご協力をお願いします。

****************************

京都OHANAプロジェクト自転車を送る企画でお世話になった皆様

いつもありがとうございます。
昨日、被災地に自転車を持ち込まれた山中さん、大槻ファミリー、
森ファミリーで少しリラックスしながら、現地での活動模様、
今後のことについて、話し合いました。

本来詳細レポートを送らせて頂きたいのですが、
とりあえずの現状連絡となることをお許しください。

今後の、プロジェクトの大きな枠組みは、これから1~2週間を目途に
作っていき、被災地にに向けた行動に変えていきたいと思います。
今後、改めてご協力などお願いすることもあるかと思いますが、
その節は何卒よろしくお願い申し上げます。

こちら山中さんが撮られた現地の写真です。
https://picasaweb.google.com/106504166220832938204/2011_0413OHANA?authkey=Gv1sRgCNWgh8ju8PC4vQE&feat=email#

以下、現状について、箇条書きになります。
・被災地での必要物資に変化が出てきている。たとえばベビーカーなど、
どろどろになってほとんど使えない。赤ちゃんを抱えたお母さんが
困っている。

・自転車はまだまだ必要である。(根拠:①あっという間になくなった事
②現地NPO団体から「100台くらい置き場所すぐに用意します」と
言って頂けている事 ③今回送った場所以外に、石巻市で活動されている
方からもリクエストがあった事。お渡しできず大変残念がられた事)。

・現地で、(他からの)支援自転車の分配が上手くいっていない可能性が
ある。震災直後からずっと活動している方々が自転車を運んだり、配られ
ているのは見たことがない。京都からのトラックが初めてだ。」とのこと。

・被災地では、今すぐにでも必要な物資がまだまだある。「いますぐ命に
かかわる」という状態はある程度脱した感があるが、現地で活動されている
方から「あまりにかわいそうだから、10台だけでも送って欲しい」という
依頼が今も入ってきている。

・ボランティアが使命感に燃えるあまり、目の前で起きている出来事に、
対応することが全ての「正義」となるケースが見受けられているとのこと。
 ボランティアに対する心のケア、体制作りも必要。また、しっかり
活動できているNPOなどは一週間ごとに人員を入れ替えているとのこと。

・今回は約15万円の活動費がかかった。事前に集めていたカンパ、
その場でのカンパのお願いなど、場当たり的対応はとったものの、一部の
方に負担を背負って頂いた。また、物資、労働力など多数の無償提供を
頂いた。今後は、金銭面についても、支援集めをしていく必要がある。

・支援を受けやすくできるよう、NPO法人化を急ぐ。大手高速道路株式
会社に後ろ盾して頂ける可能性が出てきている。

・現地で送った自転車が使えなくなり、今後数カ月のうちにゴミ化してしまう
可能性があること。支援物資を運搬した際に、ゴミの持ち帰りも検討材料で
あること。

・被災地での自転車の整備スタッフが必要なこと。

・運搬時に自転車のかごが潰れてしまったり、荷崩れをおこしたりするなどが
あった。運搬方法については改善の必要がある(籠をはずして運ぶ。フェリー
の利用など)

京都OHANAプロジェクト
森拓哉

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明日にむけて(53)東京、鎌倉、札幌、新潟、甲府、三重、和歌山でデモ+各地で予定!

2011年04月18日 10時30分00秒 | 明日に向けて4月1日~30日
守田です。(20110418 10:30)

4月10日、16日、17日と、各地で脱原発デモがありました。
情報を集めることができた、東京高円寺、札幌、新潟、甲府、三重、和歌山の
ものを紹介します。

また23、24日、その後に、草津(滋賀)、東京(二つ)、松山、高知、札幌
でも予定があります。

このほか、講演会等は無数に行われています。
全国各地でみなさんが、にぎやかに行動中です!

今後、こうした情報もフォローしていきます。

以下、まずはすでにあったデモの様子です。

************************

脱原発デモ 4月10日東京高円寺15000人 動画
脱原発デモ 4月10日鎌倉400人 動画
脱原発デモ 4月10日札幌500人 動画
http://410nonuke.tumblr.com/page/1

脱原発デモ。4月10日札幌500人 動画
http://www.ustream.tv/recorded/13893478

卒原発デモ 4月17日新潟 動画
http://www.asyura2.com/11/genpatu9/msg/469.html

浜岡原発の停止訴えデモ 4月10日甲府 山梨日日新聞
http://www.sannichi.co.jp/local/news/2011/04/11/7.html

今こそ脱原発を 三重4月16日 (三重集会ちらし.pdf)
http://stophamaokanuclearpp.com/blog/wp-content/uploads/2011/04/4.16

原発やめようピースウォーク 和歌山4月17日 (ネットでの告知)
http://blog.murablo.jp/mituwaka/theme/7300.html

なお4月10日沖縄でもデモがあったようですが、情報がつかめませんでした・・・。

************************

今後の予定

4月23日 草津(滋賀)

原発いらん!草津(滋賀)デモ」*雨天決行!…

場所 JR草津駅東口2階デッキ
集合 午後1:30
出発 午後2:00~ 草津駅西口→草津エイスクエアを一周→駅に戻る

* 自作プラカード、鳴り物(楽器)など持ち寄り、にぎやかに歩きましょう

主催「原発いらん!草津(滋賀)デモ」実行有志
TEL 077-565-3260
MAIL njrbf977@ybb.ne.jp(ほりいけ)

***

東京芝公園 4月24日

4/24原発とめよう!東京ネットワーク、集会&デモ
日時:4月24(日)集会&デモ
集合2時、集会開始 2時30分、デモ出発 3時30分
場所:芝公園23号地(都営地下鉄三田線 御成門駅下車 徒歩5分)

デモコース:経済産業省別館前・中部電力東京支社前・東電本社前・銀座
数寄屋橋交差点(ソニービル前)・東京駅前・中部電力東京支社前・常磐橋
公園で流れ解散(東京駅先)
※参加者が多い場合は、もうひとつコースを設定するかもしれません。
雨天決行 参加費無料 

集会内容:
◎司会 伴 英幸さん
・海外ゲスト(ロシアから) パーベル・ヴドヴィチェンコさんのお話
・福島の現状報告(澤井正子さん/原子力資料情報室)
・福島現地報告(大賀あや子さん/大熊町住民)
・集会決議(富山洋子さん/日本消費者連盟)

※海外ゲスト/パーベル・ヴドヴィチェンコさん(NGOラディミチ国際プログラム
マネージャー) パーベルさんはロシアのブリヤンスク州の汚染地域にある
ノボツィプコフという街のNGO「ラディミチムチェルノブイリの子どもたち」 の
「国際プログラム・マネージャー」で創始者のひとりです。元は教員。 http://old.radimichi.ru/

主催:原発とめよう!東京ネットワーク
連絡先:プルトニウムなんていらないよ!東京03-5225-7213(AIR内)/
大地を守る会 03-3402-8841 原子力資料情報室 03-3357-3800/
日本消費者連盟 03-5155-4765 /たんぽぽ舎 03-3238-9035

賛同のお願い 団体一口 2000円、個人 一口 1000円
郵便振替口座/「原発とめよう!東京ネットワーク」 00170-0-159426
浜岡原発運転停止に賛同⇒ここをクリック!
浜岡原発を止めても停電しません!浜岡原発の発電量は全中部電力の発電量の14%

***

東京代々木 4月24日

バイバイげんぱつ エネルギーシフトパレードに参加して、
今こそ、自然エネルギーの未来へ
2011年4月24日(日曜日)
代々木公園から14時15分出発予定
© Greenpeace / Ricardo Beliel
福島第一原子力発電所事故によって、被ばくや放射能汚染に直面されている
方々にお見舞い申し上げます。

福島原発周辺だけではなく、私たちをとりまく水や空気はすでに以前のもの
ではありません。
日本は、実は豊かなエネルギーに恵まれた国です。
太陽光、風力、水力、地熱 - 自然エネルギー利用とエネルギー効率を高める
ことによって、原発に頼らなくても必要なエネルギーをまかなうことは可能です。
政府の「エネルギー基本計画」では震災後の現在でも、2020年までに9基、
2030年までに14基の原発の新増設を目指すとしたままです。
ドイツでは、すでに250万世帯が自然エネルギー電気を利用中。
スペインでは、風力が最大の電力源に成長中。
中国は風力の伸び率、世界一。
もう、こんな犠牲を、不安な日々を、二度と繰り返したくない - いまこそ、
声をあげ、日本のエネルギーの未来を私たちでつくりませんか。

4月24日、エネルギーシフトパレード(エネパレ)から始まります!!!
エネルギーシフトパレード一同

現時点の呼びかけ人:
FLAT SPACE代表 羽仁カンタ
アースガーデン代表 南兵衛@鈴木幸一
グリーンピース・ジャパン事務局長 佐藤潤一

***

松山 4月24日

!原発いらない!松山デモのお知らせです!
伊方原発止めよう!
思いを行動に!
原発いらない松山デモ!

2011年4月24日(日) 13:00~
集合場所:松山市駅前 坊ちゃん広場
13:00  アピール
13:30  出発(銀天街・大街道・ロープウェイ街)
14:30  ロープウェイ街にて解散予定

だれでも参加OK★途中参加ももちろんOK★
プラカード・鳴り物OK★
主催:原発さよなら四国ネットワーク  089-933-4237(大野)
http://genpatsu-sayonara.net/

***

高知 4月29日

「原発のない日本へ」の行進
来る4月29日(祭日)11時から、高知市内を歩きます。
高知城下、丸の内緑地公園を出発)

福島原発事故発生以来、
皆さん不安とやりきれない思いで日々を過ごされていると思いますが、
落ち込んでいるだけでは何も変わりません。

いろんな考え、主張はあっても「原発はいらない!」というところでは同じはず。
とにかく意思表示をしましょう。
是非、子供達も一緒に。
子供達の未来の為の行進です。
「思いをひとつに!」

行進コース:丸の内緑地公園ー追手筋ー帯屋町ー中央公園ー丸の内緑地公園
(途中からでも参加可)

*当日は皆さんそれぞれに言いたいことを、ダンボールなり布に書いて
(プラカード)持ってきてください。
*お車で来られる方、なるべく乗り合わせて来てくださいね。

尚、2時からは、丸の内緑地公園にて意見交換会をする予定です。
県外の方も歓迎です。
よろしくお願いします。

発起人: 中土佐町 宮崎朝子
                           
E-mail : amanogawa314@yahoo.co.jp
tel.fax:0889-54-0076
賛同者・団体/グリーン市民ネットワーク高知
刻屋、山元彩乃、海工房
ハレハレ本舗、塩の邑

***

札幌4月24日、26日

「25年目のチェルノブイリデー記念講演会・市民集会」を開催します
☆記念講演会チラシPDFへ ☆市民集会チラシPDFへ

★4.26チェルノブイリデー記念講演会★
テーマ 「いらない原発!変えようエネルギー政策!」
と き 2011年4月25日(月)18:00~20:00
ところ かでる2.7 1F かでるホール
(札幌市中央区北2条西7丁目)
資料代 中学生以上500円
主 催 4.26チェルノブイリデー市民集会実行委員会
講 演 「福島原発事故を考える~原発政策の誤り~」
講師 小山 英之さん  
(美浜・大飯・高浜原発に反対する大阪の会 代表) 

★25年目の4.26チェルノブイリデー市民集会★
日 時 2011年4月26日(火)11:00~
会 場 札幌市大通公園西6丁目広場 
内 容 集会後、市内デモ行進



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