守田です(20150411 11:30)
前回の配信記事で高浜原発仮処分事件に関する決定が14日に出ることをお知らせしましたが、京都精華大学の細川弘明さんが、やはりこの決定は樋口裁判長から出されることに間違いないことを教えてくださいました。細川さんのメールから引用します。
「樋口判事は4月1日付けで名古屋家裁に異同しましたが、同日付で名古屋高裁が「職務代行辞令」を発令したとのことですので、高浜原発仮処分事件については、樋口判事が担当裁判長として決定を出します。」
やはり運転禁止決定が出される可能性が極めて高いです!決定は午後2時に出されます。
これから僕は原発建設予定地のシノップに行き、12日シノップ、13日お隣のサムソンという町で講演して14日にはイスタンブールに戻ってきますが、決定が出るのはイスタンブールでは14日朝8時になるのでこの日のイスタンブールでの講演は午後6時から。これは日本では夜中の12時に相当しますので、この日は朗報を届けられる可能性が高いです。もちろんシノップ、サムソンでもこのことを伝えます。
昨日はイスタンブールで、この間、トルコやベラルーシ、ドイツ、ポーランドの展開をともにしてきた海外の友人たち、トルコ人医師のアルパー・オクテムさん、ドイツ人医師で核戦争反対国際医師会議ドイツ支部長のアンゲリカ・クラウセンさん、トルコ人アクティヴィストで今回の企画のコーディネートをしてくださっているプナール・デミルジャンさん、ベラルーシから参加された医師のラリーザ・ダニエロバさんなどと合流し、楽しい時間を過ごせました。なお今回は京都の友人の千田悦子さんも同行してくださっています。
今日はこれからみんなでシノップに向かいます。空港で新たにチェルノブイリ原発事故のよる黒海沿岸東部の汚染を研究しているトルコ人大学教授が合流します。明日から3日連続でこのチームで講演の旅をします。
今回、ラリーザ・ダニエロバさんとは初めての旅になりますが、昨夜、夕食後に町をあるいいるとき「私のおじいさんはパルチザンだったのよ!」と誇らしげに教えてくださいました。
パルチザン・・正規軍ではなくゲリラ部隊などの別働隊などをさします。もともとはイタリア語の「パルティジャーノ」から来ていますが、この場合は今のベラルーシに侵攻し、虐殺の限りを尽くしたナチス・ドイツに転校した人々を指しています。そのお孫さんのラリーザさんは今、人々を被曝から守ろうと奮闘しています。「私たちの国の政府は人々を守ることに積極的ではない。だからベラルーシの人を助けてくれる人を少しで増やすためにトルコまできたと語ってくださいました。
彼女にはベラルーシを訪れた山下俊一教授のことも聞きました。彼女によると「山下氏はアメリカ人たちにベラルーシの人たちにずっと優しかった。とてもノーブルな人だ」と語りました。僕が「でも山下さんは日本の多くの人々に嫌われています。事故の直後に安全だと言って回ったので」と言ったら「それはよく知っています。人々が怒るのは当然だと思います。私はきっとその罪は彼の心の深くにも入り込んでいると思います」と語っていました。
ただこの件は、僕の英語力が不十分でそれ以上、深く聞き取れませんでした。この旅の間にもっといろいろと彼女からいろいろなことを教わろうと思っています。
ところで今回で「チェルノブイリに学び福島を伝える」僕の海外への旅は4回目になりますが、今回泊まっているホテルは1年前、正確には3月に僕がはじめてトルコで講演した会場のすぐ隣でした。あのとき僕は腹痛がこうじていて講演前に痛み止めをうってもらいました。その後、向かいのレストランに行きましたが、そこで悶絶してソファに横たわっていたら、レストランのオーナーさんが「この人はどうしているのか」と聞いてくれて、そのまま彼女の経営している病院に僕を送り込んでくれたのでした。
そのときは極度の便秘になっていたのですが、すぐに大型浣腸をするとともに、一泊させてくれました。おかげで僕は翌日からシノップ、イズミルへと講演旅行を続けられました。
今回、再びそのレストランに連れて行ってもらえて、オーナーさんに再会できました!それではじめてお礼を言えました。彼女も僕をよく覚えていてくれて、「このソファに寝ていたねえ」と指差してくれました。
その後、食事。トルコ料理を心行くまで堪能できました。今回は最初の旅でほとんど口にできなかった世界三大料理のひとつ、トルコ料理を楽しむことも目的にしていたのですが、それがこのレストランで味わえて感激でした。14日は再びこのレストランの向かいの会場に戻ってきますが、そのときは彼女も講演会に来てくださるそうです。嬉しいです!
ともあれこれから空港に向かい、シノップに飛びます。
トルコの方たちとの連帯、世界の方たちとの核のない世の中に向けた連携を深めてきます!