明日に向けて

福島原発事故・・・ゆっくりと、長く、大量に続く放射能漏れの中で、私たちはいかに生きればよいのか。共に考えましょう。

明日に向けて(1435)東京が核兵器で襲われる?安倍政権が続くと危険が増大するばかり!

2017年10月17日 18時00分00秒 | 明日に向けて(1300~1500)

守田です(20171017 18:00) 

綾部市林業センターそばの喫茶店からです。総選挙中なので連投します。お許しください。
 
またも安倍政権の閣僚からとんでもない発言が飛び出しました。東京に核爆弾が落とされるかもしれないというのです。
朝鮮民主主義人民共和国によってです。だから強面の安倍政権を支持せよと言っているわけですがあまりにひどいです。
しかも発言したのは安倍内閣の小野寺防衛大臣。防衛大臣が核爆弾を落とされる可能性に言及しているのです。
 
小野寺氏 応援演説で”爆弾”発言 「核爆弾落とされたら大変」
サンスポ 2017年10月17日
 
かの国から日本に核ミサイルが飛んでくることなど、アメリカがかの国への軍事攻撃を行なったとき以外にありえないことです。
その時点でかの国の人々をはじめ東アジアの膨大な数の人々が殺し殺されるのです。
もし本当にそんなことが起こり得るのなら、日本政府は全力を挙げてアメリカを諌め、絶対に戦争にならない道に奔走すべきです。
それがこの国に住まう人々の生命と財産の保全に責任を持つこの国の政府がすべきことです。
 
そもそもアメリカは2003年にも明らかに国際法に違反するイラク戦争を挙行した国です。
しかもイラクが大量破壊兵器を持っているため、危険性を除去するというのが目的とされましたが、実際に軍事侵攻してみたらそんなものはなかったのでした。
アメリカは一方的に何らの正義性もない侵略戦争を挙行し、たくさんのイラク人を殺したのです。
 
この時、世界で真っ先にこの理不尽な侵略戦争を支持したのは当時の小泉政権でした。
安倍現首相はこの時、自民党幹事長としてこの侵略戦争全面支持政策を支えました。
そんな米日両国が脅しを重ねても朝鮮の側の恐怖を煽るだけであり、意図しない偶然の事柄から戦端が切開かれかねません。
そうなったらあとは東アジアに破局がもたらされることしか待っていないのです。
 
軍事的リアリティに立つことなく、無責任に対立を煽り、戦争回避の努力もせぬままアメリカが攻撃したあとのことばかりを語るこの政権はあまりに危険です。
しかももともと選挙に有利になるように極めて安易に対立を煽っているのであって本当に酷いです。
 
ちなみにかつてナチ党の高官であったヘルマン・ゲーリングは国民を戦争に巻き込むことはとても簡単だ、次のようにすれば良いと述べました。
「自分たちが外国から攻撃されていると説明するだけでいい。そして、平和主義者については、彼らは愛国心がなく国家を危機に晒す人々だと公然と非難すればいいだけのことだ。この方法はどの国でも同じように通用するものだ」
 
副総理が「大量の難民が発生することに覚悟せよ」「しかも来るのは武装難民だ。テロが起こるかもしれない」と語り、防衛大臣が「東京に核爆弾が落とされるかもしれない」などと語るいまの安倍政権とナチには共通性があります。実際に麻生副総理は憲法改悪を進めるにあたって「ナチの手口を真似たらどうか」と発言したことすらあります。
 
さらに私たちが本当に考えなくてはならないのは、そもそもアメリカは広島と長崎に原爆を投下した国だということです。
東京大空襲など日本全土への大規模空襲も繰り返しました。沖縄には鉄の暴風と言われた艦砲射撃や空襲が行なわれた後に地上戦が挙行されました。
この国に住まう何十万という民間人が無差別に虐殺されましたが、これらはすべて明らかなる戦争犯罪です。
いや沖縄は多くの部分がいまだに占領されたまま。日本全土の空だって米軍が牛耳り続けています。
 
アメリカはその1つのことにすら謝りもしていない。そんな国の軍事戦略にどうしてこの国はこんなに隷属してしまうのでしょうか。どうして恥じる気持ちが湧かないのでしょうか。
しかも朝鮮民主主義人民共和国は過去にこの国が植民地支配した国であり、日本は一度も謝罪も損害賠償もしたことがないのです。
それでなぜアメリカによって再びかの国が攻撃されたり、日本もまた戦火にまみれる可能性を平気で語ることができるのでしょうか。
この国の人々のことも、東アジアの人々のことも、いや戦争に動員されるアメリカ兵のことも何も考えてないからそんな無責任な態度が取れるのです。
 
はっきりさせなければならないのは、米軍の存在こそが東アジアの最も大きな危険性だということです。
実際、アメリカは何度も朝鮮半島の間近で大規模軍事演習を行ない、朝鮮を挑発し続けているのです。
それでミサイルが発射されれば、高価なミサイル防衛システムが売れるからでもあります。
そんな武器商人たちの儲けのネタである米軍を擁するアメリカという国に、べったりと隷従している政府があることが私たちにとっての真の「国難」です。
 
戦争屋アメリカ、歴史上最も多くこの国の人々を虐殺したアメリカに、隷従する政府しか私たちが持てていないことにこそ、私たちの真の危機がある。
平和を守りましょう。命を守りましょう。そのために選挙に行きましょう。
戦争をもてあそぶ勢力の議席を1つでも減らすために選挙戦を担い抜き、市民と野党の共闘の勝利をつかみとりましょう!
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明日に向けて(1434)大飯原発1,2号機の廃炉が決定!民衆の力で安倍原発成長路線の破たんがより決定的に!

2017年10月17日 11時30分00秒 | 明日に向けて(1300~1500)

守田です(20171017 11:30)

嬉しいニュースが飛び込んできました。関西電力が、大飯原発1,2号機の廃炉を決めました!
これを報じた日経新聞の記事の冒頭をご紹介します。

「関西電力は大飯原子力発電所1、2号機(福井県)を廃炉にする方針を固めた。東日本大震災後、小型の原発の廃炉が進み始めたが、大飯原発のような100万キロワット超の大型の廃炉が決まるのは東京電力福島第1原発を除くと初めて。
安全対策の費用が膨らむなか、電力各社はすべての老朽原発の再稼働を前提とせず、大型炉でも採算重視で選別する時代に入る。
大飯1、2号機の出力は各118万キロワットで、廃炉は国内の原発で過去最大となる。関電は福井の地元自治体などと調整を進めており、今秋中にも最終決定する。」

関電、大飯原発2基廃炉へ 採算合わず、大型炉も選別
日本経済新聞 2017/10/17朝刊
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO22308200W7A011C1MM8000/

記事にもあるように、この間、老朽原発の廃炉決定が続いてきましたが、100万キロワットを超える大型原発の廃炉決定は福島第一原発を除いてこれが初めてのこと、非常に大きな位置性を持っています。
理由は安全対策費用が拡大して採算がとれないからだとされていますが、本来、明らかにすべきことは、採算が見通せなくなったことも含めて、廃炉は私たち民衆の行動が引き出した成果であるということです。
例えば日経の記事で関西電力の2016年の販売電力量が2010年度に比べて約2割も落ちていることが紹介されていますが、これも「原発を使っている関電の電気を買わないようにしよう」というキャンペーンが効果的になされてきた結果です。

それだけではありません。関西電力や各事業者が恐れているのは訴訟リスクです。
膨大な資産をつぎ込んで原発を再稼働させても、連続する住民の差し止め訴訟の中で、いつ原発が運転を止められてしまうかもしれない。実際、関西電力はひとたび稼働させた高浜3号機を大津地裁判決によって停められています。
この判決自身は上級審で覆され、現在は稼働中ですが、しかし差し止め訴訟はさらに次々と提訴されています。これまた経営判断に大きなインパクトを与えているのです。

反原発・脱原発運動の高揚の中で、原発の安全対策費が高騰したために、事業者が原発から撤退していく事態はすでに世界中で起こっていることです。いや撤退時期を誤ったがゆえに崩壊している会社も現れています。日本の東芝やフランスのアレバなどです。
東芝の場合、アメリカでの原発建設に伴う安全対策費がどんどん上がってしまい、追加費用の責任分担をめぐって建設会社の間で訴訟合戦の泥沼が生じてしまいました。にもかかわらずあくまで原発増設路線を邁進しようとしたため、いたずらに傷口を広げ続けました。
挙句の果てに巨額の赤字を発生させてついに原発建設からの撤退を表明し、最も優秀な半導体部門を売却しての生き残りを策すまでに至りましたが、もはやその売買交渉すらなかなかまとまらず、もがきにもがきつつ崩壊を強めています。
そもそも東芝は福島第一原発の原子炉の多くを設計した企業であり、大きな道義的責任を負っています。にもかかわらずメーカー責任が免責されていることをいいことに、何ら反省もせずに原発拡大路線を走り続け、とうとう会社の崩壊にまでいたってしまったのです。

私たちがおさえておくべきことは、こうした原発からのメーカーの撤退や、電力会社による大型原発の再稼働の断念=廃炉の決定は、安倍経済成長戦略の崩壊をも意味していると言うことです。
ここ数年、福島第一原発の反省を横において、原発を経済成長路線の柱の一つにすえ、自ら「トップセールス」で各国に原発を売りつけようとしてきたのが安倍首相だったのであり、その行き詰まりが次々と現れているのだからです。

東芝が福島第一原発を作った責任企業であるように、同じく日本中で原発建設を進めてきたのは歴代の自民党政権なのですから、自民党も福島第一原発事故に大きな道義的責任を負っています。
しかし東芝と同じで、安倍政権も自民党も、何の反省もしてきませんでした。それどころか、福島原発事故が、まだ収束などされておらず、内部の放射線値が高すぎてまともな調査もできていないのに「福島の教訓を生かす」と嘘をつき、再稼働を進めてきました。
東京オリンピック招致演説では「福島原発はアンダーコントロールされている」とか「汚染水は完全にブロックされている」「東京にはいまも未来もなんの影響もない」などと世界に向けて大嘘をつくことすらしました。

しかしいくら嘘をつこうと現実を変えることなどできないのです。原発は極めて危険であり、安全対策を少しアップしただけで、どこまでも出費が嵩んで、経済的な採算にも合わないようなものなのです。
しかもそれでもなお、深刻な事故のリスクを消し去ることなどできない。絶対に事故を起こさない原発など作れないのです。だから事業者にとってもお金をつぎ込んでもさまざまな要因から安定的に運転できる保証が得られないものなのです。
にもかかわらず、これだけ原発の危険性と将来性のなさが明らかになっているのに、いまなお原発を経済成長路線の柱に据えている安倍自民党に未来はありません。
実はこの点を日経新聞も指摘しています。以下、引用します。

「国内では震災前に電力の約3割が原発でまかなわれていたが、現在は数%。政府は現行のエネルギー基本計画で、30年の原子力比率を20~22%としているが、現状は大きく下回っている。
実現には関電や九州電力、四国電力の計5基にとどまっている原発の再稼働を30基程度まで増やす必要がある。ただ、運転開始から30年を超えている原発も多く、いずれも近い将来に廃炉か運転延長を申請するかの選択を迫られる。
関電のように採算を精査して大型原発でも廃炉を選ぶ電力会社が増えてくれば、原発比率が低水準で推移し政府の計画達成は厳しくなる。」

その通りです。安倍首相は自分にとって都合の悪いことは一切、認めず、強引に持論を押し通すことを常としてきましたが、それで現実を変えることなどできるはずがない。
それゆえにすでに経済界までもが、政府のエネルギー基本計画にそっぽを向き始めていることがこの記事ににじみ出ています。この間、保守の人々の間からも安倍交代論が出てきているのもまた、こうした経済戦略の破たんに根拠があることもここから垣間見えます。

この点を見据えて、私たちは今回の選挙過程で、あらためて世界的に破たんを強めつつある原発建設を経済成長の軸に据えているアベノミクスの限界と無責任性をきちんと批判し抜きましょう。
安倍政権のもとでは私たちの生活は少しもよくならない。命の安全すらまったく保障されません。このことをさらに訴え抜いていきましょう!

なおこれから僕は京都府北部の綾部市に向かいます。今日も日本共産党の演説会に参加します。午後7時から綾部林業センターにてです!お近くの方、ご参加下さい。

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