明日に向けて

福島原発事故・・・ゆっくりと、長く、大量に続く放射能漏れの中で、私たちはいかに生きればよいのか。共に考えましょう。

明日に向けて(1442)世界の人々との交流で未来を切り開きたい!(フランス・ドイツ行動へのご支援を)

2017年10月30日 16時00分00秒 | 明日に向けて(1300~1500)

守田です(20171030 16:00 パリ時間)

みなさま。パリに着きました。シャルル・ド・ゴール空港から発信しています。いま午後4時です。
これから僕を今宵、ホストしてくださる方の家に向かいます。初めてお会いする方です。
今回は世界中からパリに活動家たちがやって来る。でもパリのホテルはどこも高い。それで沢山の心ある方たちが自宅を解放してくださっているのだそうです。素晴らしいことです。

一旦、ホストホームに着き、挨拶をしてから再びパリ市内に出て、午後7時からニュークリア・ヘリテージ・ネットワークのディナーミーティングに参加します。
7月にドイツ・デーベルンで反核サマーキャンプを行ったグループがこのネットワークで、いまやぼくもメンバーの1人です。今回はみんなで申し合わせてパリにやってきました。以下のスケジュールに参加します。

10月30日~11月1日 
ニュークリアヘリテージネットワークで来年のサマーキャンプに向けた会議を開催。新しい参加予定者もやってきます。
ちなみに来年は日本からの参加者も増やしたいです。我はと思う方は声かけしてください!

11月2日~4日 
今回のパリ訪問のメインの目的である反核世界社会フォーラムに参加。3日間、さまざまなワークショップに参加します。ここでは僕は発言予定はありませんが、可能な限りさまざま国の方と交流の輪を広げます。
11月5日はこのフォーラムでの旅が予定されているのですが、僕としては休憩の日にしようかなと思っています。

11月6日
フランスの地方都市に移動。
11月7日 
エピナル(仏)で福島と日本の今について講演。
11月8日 
コルマール(仏)で同じ内容で講演します。
2つとも日本で言えば辺野古の座り込みなどで積極的に身体をはって頑張っているグループがホストしてくれるとのこと。ちなみにそれをミリタントグループと表現していました。過激派?武闘派?うーん。ともあれアクティブな人たちなのでしょう。アグレッシブでもあるかも。なんだかそれはそれでとても楽しみです。

11月9日
フランスを出てドイツに移動。ヨーロッパ、とくにドイツは電車のチケットの買い方が難しいこともあって、いつも僕のドイツの旅をコーディネートしてくれている桂木忍さんがすでにチケットを買ってネットで送ってくれました。しかもカンパとして!感謝感激です!
11月10日 
オーバーハウゼン(独)で対話集会に参加。短い講演のあとひたすらドイツのみなさんの質問に答えることになっているそうです。主催してくれるのはドイツマルクスレーニン主義党!
どんな質問が来るんだろう。桂木さんが完璧に通訳してくれるのでなんでも答えられる。これまたワクワクしています。
でも質疑応答って事前の準備ができないから通訳者には一番大変なのですけどね‥。
11月11日 
ドイツのNGO、IBBのミーティングに桂木さんと参加します。
2014年に僕のヨーロッパへの渡航費を出してくれて、なおかつトルコに送り込んでくれたありがたい団体です。同じ年の秋には僕をポーランドの国際会議にも招いてくれました。その時の僕のスピーチを聞いたドイツ人が今年、僕を反核サマーキャンプに招いてくれたのでした。縁がつながるなあ。

以上がメインの活動でその後、ベルギーに移り、日本人ジャーナリストの川崎陽子さん宅にお世話になって、川崎さん、桂木さんと意見交換をしまくります。
11月13日
パリに戻り、せっかくだからちょっとはパリ見学。エッフェル塔に行ってみるかなあ。
11月14日 
フランス、シャルル・ド・ゴール空港より出国。再びインチョンで今度は短くトランジットして15日昼過ぎに帰国します。以上が旅の概要です。

この旅に向けた資金援助をお願いしています。
選挙のあとでみなさん心身とともに金銭的にも「疲れて」いるときだと思いますが、どうかぜひともよろしくお願いします!

振込先 郵貯ぎんこう なまえ モリタトシヤ 記号14490 番号22666151
他の金融機関からのお振り込みの場合は
店名 四四八(ヨンヨンハチ) 店番448 預金種目 普通預金 口座番号 2266615

ちなみにこれまでの僕のヨーロッパやトルコの旅では、周りに日本語を話せる人がなにかとおられました。今回もパリではトルコからプナールさん、インドからクマールさんがやってくるので何かあったら日本語で聴くことができます。でも今回のフランスの地方都市周りでは日本語を使える方がまったくいない!英語オンリーです。
僕はまだまだ流暢な英語をあやつる段階には程遠い。しかしこういう場に繰り返し飛び込む中でしかいまの限界を突破できないとも思うのです。
幸いホストしてくださるのが行動的で、過激派?なひとたちなので、ま、心ではがっちり繋がれると信じています。僕も若い時は相当やんちゃしましたから。あ、政治的にですが。
ともあれどぶんと飛び込んできます!

みなさん。僕が英語を再度学び出したのは40代ですよ~。文字通り40の手習いです。学びの開始に遅いなんてことはない。ぜひみなさんもチャレンジしてください。とくに若い人、今から鍛えれば必ず相当な線までいけます!!今後、世界はますます狭くなり、共通の目標が増えるばかりなのでぜひ!

僕がこうして何度も世界に出向いているのは、日本が高い語学の壁に阻まれていて外から見ればブラックボックス、うちから見ても世界のことがあまりに見えてないからです。

でも世界に飛び出して思うのは、人間にはけして大きな違いがあるのではないということ。講演で感動してくれるのも笑ってくれるのもどよめいてくれるのもほぼ同じポイントです。
だから壁を越えれば実は容易に繋がれる。それを実感し続けています。

とくに重要なのは福島原発事故後の経験を世界に伝えることです。まだまだ広範な被曝状況があって、東日本に来ることにはリスクが伴うということも含めて。
また私たちはこの6年、ものすごく急速に原発のことを学びました。原子炉の基本構造や燃料プールの脆弱性など。またいざとなったら政府は守ってくれないことなども。
そのほか自主判断で逃げた避難者の経験など、良いことも悪いことも含めて、世界にとってもとても大きな経験なのです。それを伝えなくてはいけない。人類の共通体験にしなくてはと思いますし、これらの情報を世界の人々はものすごく渇望してくれています。
だから日本発の福島の今、日本の今が世界にとって本当に大事なのです。
世界の実情を持ち帰るよりも世界に向けて発信しなくちゃいけない!

他方でもちろん大きな違いもあります。何より違うのは日本は世界の中で相当に安全な国だと言うこと。素晴らしい幸せを享受しているということです。理由は何と言っても戦争をしていないからです。街の中に歩いている人殺しの数が違いすぎるのです。日本はもはやほとんど皆無に近いです。戦争をしてませんから。それこそ日本を歩いている人殺し経験者は在日米軍兵士ぐらいなものでしょうか。

日本の中では戦争は良くないこと、悪いものだという考え方が広く浸透していますが、これは世界では実は非常識なのです。戦争には良いものと悪いものがあり、正しい戦争は必要なら断固やるべきだというのがまだまだ世界の常識です!だってだから多くの国が正式に軍隊を持ち、徴兵だって行っているのですから。

その点で僕は憲法9条の精神を世界に広げたいと切に願っています。それこそが世界を救いうるからです。その確信が僕にはあります。
その魂を伝えたくて僕はヨーロッパに通いつづけてもいます。

もちろん学ぶこともすごく多い。何と言っても小選挙区制などは世界はずっと良いシステムを採っている。というより日本が劣悪すぎるのです。恥ずかしいことです。
それに女性の地位も各国の方がずっと高い。ということは僕を含む日本人男性は世界の男性の平均水準から相当に劣っているわけです。
だから背中のチャックをあけるととんでもない親父が出て来るような女性=チャック女子しか議員に上がって来にくい。男性として恥ずかしすぎます。
こうしたことの解消に向けてもヨーロッパから様々なものを持ち帰りたいです。

ともあれ世界を変えるために、もっと素晴らしき世界をみんなで作るために、短い滞在期間ですが、思いっきり頑張ってきます!(あ、多くの方がご心配しているように頑張りすぎないようにほどほどに頑張ります!)

世のため人のために、そして己のためにも頑張り抜いてきます!
何卒、ご支援をお願いします!!

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明日に向けて(1441)ひどいのは小選挙区制ではなく世界で最悪最低の日本の小選挙区制だった!!

2017年10月30日 10時00分00秒 | 明日に向けて(1300~1500)
明日に向けて(1441)ひどいのは小選挙区制ではなく世界で最悪最低の日本の小選挙区制だった!!
 
守田です(20171030 10:00)
 
インチョン国際空港にいます。トランジット中でもうすぐパリに向けて飛びます。
韓国滞在時間は約22時間。この買い方が最も安かったからですが、同時に旅の前にたっぷり睡眠をとってと考えてのことで大正解でした。
夕べは空港近くのトランジットホテルでぐっすり寝ることができました。
 
それでもうすぐフライトなのですが、その前にどうしても紹介しておかなくてはならないことがあります。
小選挙区制についてです。僕はこの制度のためにまったく民意が反映されていないことを告発しましたが、これに対して、友人で心から尊敬している細川弘明さんがすぐにメールをくれて「悪いのは小選挙区制ではなくて、「死に票」を減らす仕組みが皆無の日本の小選挙区制ですよ」と指摘してくださったのです。
細川さんがこのまま僕がパリにいって、「小選挙区制のせいでこんなひどい結果になった」といってもヨーロッパの人々にぽかんとされてしまうと考えていそぎ指摘を行なってくれたのです
 
実は初めてではなくて、前にもこのご指摘をいただき、僕も文献を集めて調べてみたのですが、かゆいところに手が届かず、今回もその辺を調べて論じなければと思っていました。そうしたら速攻でメールをいただいたのでわたりに船でした。細川さんの承諾を得た上で全文を転載しますのでお読みください。なお二つの文章を添付で送っていただいているのですが、そのうちの1つをネット上で見つけたので末尾にアドレスを書いています。
 
ポイントだけまとめてみます。私たちは選挙では有権者は一票しか持ってないので、好ましい候補者がいても一人にしぼらなければならないし、場合によっては「死に票」を覚悟しなくてはならない状態にあります。それを避けるためにはあえて嫌な候補者に投票し、もっと嫌な候補者を落選させるべきだ、いや、でもそれはどうしても嫌だ。。。とかも悩み続けているわけです。その際、わたしたちは前提としてこの仕組みに疑いの目を向けていません。
 
しかし、なんとヨーロッパではこんな制度はほとんどないのだそうです。こんな、ひどい、有権者の声の大半を切り捨てる、民主主義にふさわしくない制度は、ほとんどないのです。ではどんな仕組みがあるのか。投票者に優先順位をつけて投票できるのだそうです。例えばAさんが一番、Bさんが2番、Cさんが3番みたいに。それでAさんが下位にまわってしまったらその票はBさんのものになる。Bさんも下位だったらCさんのものになる。
つまり私たちが候補者一本化にむけてものすごい苦労をしていることが、投票の過程で自動的になされてしまうのです。
 
最初は「すごい」と思いましたが、反対に途中から怒りが込み上げてきました。「騙されてる!!」
うーん。社会運動をこれだけ頑張っている僕ですらスコーンと騙されている。もともと「選挙は嫌いだ!」とか言って勉強を怠っていましたが、なんのことはない。僕が嫌いだったのはこの日本の、あまりに劣った、低俗な、民主主義とは言えない、日本的小選挙区制だったのです。
 
なぜ政治家たちはこれを明らかにしないのか。知らないはずがない!それだけでも騙しです!許せない。同時にこのことに気付いてなかった自分が恥ずかしい。
みなさん。世界の小選挙区制について調べ直しましょう。そして何をどう変えるべきなのかみんなで議論しましょう。
野党共闘を作る上でも私たちはいろいろと意見が食い違い、ときに険悪な仲にもなってしまっているとも思います。でも私たちが争う必要なんてないのです。
制度が悪いのです。
 
あああああ。もうフライトが近い!
とりあえずここまでにして細川さんのメールを貼付けます。
みなさん。ぜひがっつり学習して下さい!
 
ではパリに向かいます!
なお私たちはもっともっと世界に自分たちを開いて行かなくてはと痛感しています。
今回の旅もそのためのもの。ぜひご支援ください。
選挙のあとでみなさん心身とともに金銭的にも「疲れて」いるときだと思いますが、新しい可能性を必ず切開きますのでどうかよろしくお願いします!

振込先 郵貯ぎんこう なまえ モリタトシヤ 記号14490 番号22666151
他の金融機関からのお振り込みの場合は
店名 四四八(ヨンヨンハチ) 店番448 預金種目 普通預金 口座番号 2266615

 
以下、細川さんのメールを転載します。
 
*****
 
守田さん、細川です。
精力的なご活躍、頼もしい限りです。
 
守田さんが繰り返し主張しておられることのうち、前からちょっと気になっていたことがあり、メールします。特に海外で話をされる機会がおありとのことで、日本の一般通念が通じないこともありますので。
 
----------------------------------------------
ひとつは「小選挙区制」について。
自民党が小さな得票率で過大な議席を占めるという非合理・不条理。そのこと自体は仰る通りです。でも、それは小選挙区制度のせいではありません。小選挙区制を採用している他の多くの国では、そのような不条理はおきていません。原因は、日本が一票につき一人の候補者しか指名できないという、とてつもなく原始的な投票方式をとっていることにあります。これは比例区でも同じことです(立憲民主党の名簿が尽きたので、自民党が議席を得る、というような不条理がおきたのと同じ原因です)。
 
解決策は(理屈としては)簡単で、一票でたくさんの候補者に順位をつけて投票する方式(preferential voting 選好投票、順位投票)にすればよいのです。というか、それがむしろ世界の常識です。だから、「日本は小選挙区制だから、こんなおかしな結果になる」と主張しても、「何いってんの?」ということになりかねません。
 
選好投票方式について、(専門家によるちゃんとした解説も探せばあると思いますが)とりいそぎ、何年か前に細川が『オルタ』に書いたエッセイと、朝日の小暮哲夫さんの最近の記事を添付します。あと、少し古いですが、細川ブログにも豪州の方式について書いたことがあります。
 
 
小選挙区制を否定する方に、ではどうするんだと尋ねると、比例代表とか中選挙区とか仰ることが多いのですが、比例代表は多党化を促しますので、政権は必ず連立政権となり、どの党も公約をそのまま実現することができなくなり、野合的妥協を迫られます。中選挙区制は、まさしく55年体制に逆戻りで、野党第一党は万年野党の地位に甘んじなければなりません(国会運営で腐敗的妥協が蔓延することは、社会党の歴史をみればわかります)。
 
小選挙区制がなければ民主党が政権をとることもできませんでした。立憲民主党が政権をとることも、小選挙区制でのみ可能でしょう。選好投票方式と比例代表制がうまく組み合わさったデザインが導入されれば、政権交代は早まるでしょう。小選挙区制度それ自体は、超長期政権を許さないという点で、優れた制度です。
 
小選挙区、是か非か、という議論はほとんど意味が無いと思います。どのような投票方式をデザインして死票を減らすことができるか、ということが本当の問題です。(坂井豊貴さんの『多数決を疑う』(岩波書店、2015年)は、このあたりをもう少し丁寧に論じておられます。)
 
「世界で最も完璧に近い投票制度」オーストラリアの難解すぎる選挙
with news 2017年10月16日 小暮哲夫
https://withnews.jp/article/f0171016001qq000000000000000W03510101qq000016047A
コメント (1)
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