明日に向けて

福島原発事故・・・ゆっくりと、長く、大量に続く放射能漏れの中で、私たちはいかに生きればよいのか。共に考えましょう。

明日に向けて(1752)核の終わりは世界のヒバクシャとともに歩めば切り開けるーマーシャルの方たちと結んだ暖かな結びつきから(核の終わりを探る旅ー6)

2019年11月06日 08時00分00秒 | 明日に向けて(1701~1900)

守田です(20191106 08:00 ワシントン州シアトル時間)

核の終わりを探る旅の報告の6回目です。

●  Reach-miなどが交流の場を作ってくださいました

シアトルでの3日から5日に至るマーシャルの方たちとの素晴らしい交流についてご報告します。
2日夜にホテルで素敵な出迎えを受けた私たちは3日から5日にシアトル在住のマーシャルの方たち、またシアトルで平和運動を担う方たちと素敵な交流を重ねることができました。
3日はシアトル北方、カナダとの国境に近い町、エバレットに車で向かい交流会の会場となる教会へ向かいました。マーシャルの方は敬虔なクリスチャン(プロテスタント)が多い。

ここにシアトル在住のマーシャルの方たちが集ってくださっていました。
主催は竹峰誠一郎さんも立ち上げに参加されたReach-miというマーシャル人主体のグループです。

https://www.facebook.com/REACH.MI80415/posts/reach-mi-reaching-out-locally/640951176082518/


教会の礼拝堂を借りて日本からの一行がそれぞれに短いプレゼンを。
僕も主に自分が父が広島での被ばくが疑われ、母が東京大空襲の奇跡的生き残りなこともあって平和のために尽力していることを紹介。
またその心を込めてどこにでもpeace flagを持参して掲げていることを紹介しました。
竹峰さん、渡部さん、今中さん、玉山さんもそれぞれにハートフルなプレゼンを披露。内容はまたの機会に紹介します。

礼拝堂を借りて私たちがそれぞれに短いプレゼンを。写真は今中哲二さんの発言風景です。守田撮影

サイパン出身の方と語らって

このプレゼンを終えた後にサイパン島出身の男性が近寄ってきて話をしました。
サイパン島は北マリアナ諸島に属していてマーシャル諸島には含まれません。まだアメリカから独立していないのですが、そのサイパン周辺にはかつて日本軍の基地がありました。
太平洋戦争の後半で米軍の激しい攻撃を受けましたが、この時、彼のお父さんは山に逃げたのだけれど米軍機に機銃掃射されたそうです。上陸してきた米兵が日本人を殺すのも見たとか。

米軍は日本軍守備隊を壊滅させて島を占拠。やがてわずか8キロ離れたテニアン島を奪取、日本軍が作ったハゴイ飛行場を拡張しB29発進の基地としました。
僕の母や親戚を襲い、主要都市の全てを燃やし尽くした300機を超えるB29編隊も、広島、長崎を襲ったエノラ・ゲイもボックスカーもここから飛びたったのでした。

彼はこの2機がテニアンから飛び立ったことを始め、日本人を殺しに行く爆撃機を毎日、お父さんが見ていたこと。それが心の痛みであることを僕に伝えにきてくれたのです。

あとで竹峰さんにお話を伺うと、太平洋の島々の人々は日本軍を襲う米軍の空襲に巻き込まれたそうですが、同時にそれに反撃する日本軍の攻撃にも晒されたそうです。
どちらの攻撃も危険で島の中で逃げ惑ったのかとか。
そんな体験をお父さんが経ただろうに、なお広島・長崎、そして空襲を受けた日本の諸都市の痛みをシェアしてくれているこの方に深く心を動かされました。。。

マーシャルの方たちとの交流から。写真は5日夜のものなのですが、早くお見せしたくてここで先に紹介しちゃいます!
 

● 子どもの誕生日会にたくさんの人々が

さてそんな意味深な交流もありましたが、続いて子どもの誕生日に来賓招かれ、マーシャル人コミュニティの陽気さ、結びつきの深さを実感しました。
1歳の子の誕生祝い」と聞いて、どんなものか想像がつかなかったのですが、参加してみたら二人のお母さんがぞれぞれに子どもを抱いている。
そこに次々と人々が集い、歌を唄い、紙幣(1ドル)を用意された桶に入れて子どもの手を握っていくのです。コミュニティの子どもの1歳の誕生日をみんなで祝福していく。

驚いたのはマーシャルの方たちが歌が上手いこと。誰かが適当に歌いだすとどんどんハモっていく。素晴らしい歌声でした。
もう少し大きい子どもたちもたくさん集まり、大騒ぎしている。とにかく楽しい場なのですがこれがまた延々と続いていく。
みなさん、明日の仕事もあれば子どもの学校もあるのに。でもこうやってみんなで集って、祝福し合い、励まし合い、助け合って生きているのですね。

竹峰さんによると最近、マーシャル諸島からアメリカへの’移住者がどんどん増えているのだそうです。
移民に対する態度が厳しくなっているアメリカですが、それでもマーシャル諸島は中・長距離のミサイル実験ができる唯一の場なのだとかで、そのためアメリカもマーシャルの方たちには多少の便益ももたらしているのだとか。
ではなぜ特にワシントン州なのかと言うと、最初にマーシャルからの移民コミュニティが形成されたアーカンソー州などに比べて医療補助がいいからなのだそうです。と言っても65歳までなのだそうですが。
ともあれそんなことも新たに知りながら交流を深めました。

旅を続けます。

今日はシアトルを発ちニューメキシコ州、アルバカーキに向かいますが、この場ではもう少しシアトルでの交流をお伝えします。
しかしどこまで書ききれるかなあ。。。完全にinputが上回ってます。。。

子どもの誕生日をみんなで祝うマーシャルの方たち もりもりチャンネル
https://www.youtube.com/watch?v=ymqj7_5uuF0&feature=youtu.be&fbclid=IwAR3rLwg9j6qR5j0eaOi62iTcvlPpQt35q6NDUdgcS-r_6NlvST4todxGsYE
 

***

 「核の終わりを探る旅」へのご支援をお願いしています。
今回はホテル泊が多くいつもの海外の旅より経費がかなり嵩んでいます。
どうかお力をお貸しください。よろしくお願いします!

 

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