昭和の恋物語り

小説をメインに、時折よもやま話と旅行報告をしていきます。

心象風景 第二弾:ある時の彼 (五)

2010-05-11 22:36:08 | 小説
先ずもって、
どうしてもお話しておきたい。
決して誤解をしてもらいたくない、
ということである。
筆者は、
ある朝の偶然ともいうべき事件に遭遇した男を、
瞬可的に捉えてそれを報告しているのである。

(その女性)

その女性は、
男と同じ吊り革に掴まっている。
そして彼は、
この女性だけではなく、
いつも他人の手に触れないようにと吊り革の上部を掴んでいる。

そのくせ、
その女性の手に触れてみたいと願っている、
と推察する。
(実は、私がそうだから・・)

もっとも、
手が触れたからといってどうということはない。
混雑時である、
足を踏まれる事もあれば踏むこともある。
偉大なるヒップに圧迫されることもある、
その時は辟易する。

ま、
うら若き女性の場合には・・。
(やめておこう、
変態と思われるのも心外である。)

ましてやこの暑さである、
香水でさえ苦痛に感じる。
少し控えて頂きたいものだ。

不感症ではない。
映画のラブシーンを見れば興奮するのだから。

つまりその時の
心の置き場に左右されるのだ。
彼の為だけではない、
筆者の為にも断じたい。

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