昭和の恋物語り

小説をメインに、時折よもやま話と旅行報告をしていきます。

[宮本武蔵異聞] 我が名は、ムサシなり!(二十三)

2017-08-27 10:52:43 | 小説
ムサシなり!」と叫ぶ、赤ら顔の大男。 吉岡英二先生が創り上げた武蔵像を、根底から覆した新しい発想の、ムサシ像です。 小次郎がムサシに目を移したとき、櫂を削って作った木刀を振りかざしながら、ムサシが波打ち際を走り始めた。木刀をブンブン振り回しながら小次郎に間合いを計らせない。宍戸梅軒との闘いにおいて会得した戦法を見せた。いきなりの激しい動きに苛立ちを感じつつも、小次郎もまた走り続けた。 「臆したか、小次郎!」 . . . 本文を読む

[宮本武蔵異聞] 我が名は、ムサシなり!(二十二)

2017-08-20 11:40:50 | 小説
「ムサシなり!」と叫ぶ、赤ら顔の大男。 吉岡英二先生が創り上げた武蔵像を、根底から覆した新しい発想の、ムサシ像です。 「 ムサシが来たぞお!」  どっとざわめく武士達が、「オォーッ!」と、歓声をあげた。 小次郎は、その声を聞くや否や、弾かれたように立ち上がった。 太陽を背にしたムサシの姿は、頑強だった。 誰からともなく、声が飛んだ。 「 鬼神だあ!」 . . . 本文を読む

[宮本武蔵異聞] 我が名は、ムサシなり!(二十一)

2017-08-13 21:20:19 | 小説
「ムサシなり!」と叫ぶ、赤ら顔の大男。 吉岡英二先生が創り上げた武蔵像を、根底から覆した新しい発想の、ムサシ像です。 庭に飛び出した小次郎、手にした長剣でもって、朱美の丹精込めた椿の枝を、秘剣燕返しで斬り落とした。 試合前日において、これほどに高ぶる小次郎を知らぬ朱美だった。 何やら危うさを感じて落ち着かぬ朱美だった。 . . . 本文を読む

NTTコム リサーチ

NTTコム リサーチモニターに登録!