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昭和の恋物語り

小説をメインに、時折よもやま話と旅行報告をしていきます。

心象風景  第一弾:祭りの夜 (計画)

2010-05-03 13:32:24 | 小説
祭りは今日までで、
明日には次の土地に行ってしまう。

助け出すには、
今晩しかない。

二人は綿密に計画を練った。

といっても、
子供の考える事である。

唯、
小屋から連れ出すことだけで、
その後どこでどうするということまではなかった。

ともあれその夜、
友人宅に泊まるからと自宅に連絡を入れた。

捜索願いを出されては困る、
と考えたのである。

眠い目をこすりながら、
午前二時の柱時計の報を聞いてから行動に移した。

家人に気づかれぬようにそっと出ると、
目指すはあの小屋である。

歩いて四、五分の神社だが、
できるだけ暗い道をと回り道をしながら歩いた。

決意はしたものの、
やはりためらいがあったのだと思う。

酔っぱらいの声に怯え、
巡回の警察官に出くわしはしないかと、
また怯えていた。


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