7日(水)。昨日は3日間連続コンサート通いで疲れたので、ラ・フォル・ジュルネ音楽祭で買ってきたアンヌ・ケフェレックの3枚組CDを聴きながら新聞や本を読んで過ごしました このCDは「ラヴェル・ドビュッシー・フォーレ」アルバムで、1970年代後半から80年代にかけて録音されたLPからのコンピレーション・アルバムです ラヴェルの「ピアノ協奏曲」、ドビュッシーの「ピアノと管弦楽のための幻想曲」、フォーレの「ヴァイオリン・ソナタ」などが収録されていますが、あらためて聴いてみて”いいな”と思ったのはアモイヤルとの演奏によるフォーレのヴァイオリン・ソナタです。またドビュッシーの「ピアノと管弦楽のための幻想曲」も面白い曲だと思いました
閑話休題
今年の「ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン2014」には3日間で19公演聴きましたが、特に良かったコンサートを独断と偏見で5つ選んでみました。今回聴いた19公演は聴いた順に以下の通りです
1.モーツアルト「ピアノ四重奏曲第2番」ほか(アンヌ・ケフェレック、レジス・パスキエ他)
2.モーツアルト「クラリネット協奏曲」「フルートとハープのための協奏曲」(ラファエル・セヴェール、吉野直子他)
3.ベートー―ヴェン「弦楽四重奏曲第11番、第7番」(プラジャーク弦楽四重奏団)
4.ベートーヴェン「七重奏曲」(ルートヴィヒチェンバープレイヤーズ)
5.チャイコフスキー「ヴァイオリン協奏曲」ほか(ジェヌヴィエ―ヴ・ロランソー、タタルスタン国立交響楽団)
6.シューマン「ピアノ五重奏曲」「ヴァイオリン・ソナタ第1番」(クレール・デゼール他)
7.ブラームス「ピアノ五重奏曲」(アダム・ラルーム、モディリアー二弦楽四重奏団)
8.ショパン「チェロ・ソナタ」「ピアノ三重奏曲」(ボリス・ベレゾフスキー他)
9.ブラームス「ヴァイオリン協奏曲」(イェウン・チェ、ドミトリー・リス+ウラル・フィル)
10.ブラームス「3つの間奏曲」、シューマン「交響的練習曲」(仲道郁代)
11.モーツアルト「ピアノ・ソナタ第12番」、ショパン「ノクターン”遺作”」ほか(アンヌ・ケフェレック)
12.フォーレ「ヴァイオリン・ソナタ第2番」「ピアノ三重奏曲」(レジス・パスキエ、ジャン=クロード・ペヌティエ、堤剛)
13.ベートーヴェン「ピアノ・ソナタ第26番、第21番」(小菅優)
14.フォーレ「夜想曲第2番、第4番」、「ピアノ四重奏曲第1番」(ペヌティエ、モディリアー二弦楽四重奏団)
15.モーツアルト「ピアノ協奏曲第9番”ジュノム”」ほか(アンヌ・ケフェレック、横浜シンフォニエッタ)
(当日のアンコール曲=ヘンデル「メヌエット」収録CD)
16.ベートーヴェン「ヴァイオリン協奏曲」(マリナ・シシュ、カントロフ+シンフォニア・ヴァルソヴィア)
17.ブラームス「弦楽六重奏曲第1番」ほか(ジャン=マルク・フィリップス=ヴァリャベティアンほか)
18.ドヴォルザーク「チェロ協奏曲」(アレクサンドル・クニャーゼフ、リス+ウラル・フィル)
19.ラヴェル「ピアノ協奏曲」、「ボレロ」、ビべス「ファンダンゴ」、ヒメネス「間奏曲」(萩原麻未、ルセロ・テナほか)
(萩原麻未・唯一のCD=グリーグ「ピアノ協奏曲」)
以上19公演ですが、奇しくもヴァイオリン協奏曲はベートーヴェン、ブラームス、チャイコフスキーの3大協奏曲を聴いたことになります 協奏曲では他に、モーツアルトの「クラリネット協奏曲」「フルートとハープのための協奏曲」「ピアノ協奏曲第9番」、ドヴォルザーク「チェロ協奏曲」、ラヴェル「ピアノ協奏曲」を聴きました
これらを含めて5つに絞り込むのは非常に困難なのですが、清水の舞台から飛び降りるつもりで選ぶと、聴いた順に次の5公演になりました
〇モーツアルト「ピアノ四重奏曲第2番」ほか(ケフェレック、パスキエほか)
〇モーツアルト「クラリネット協奏曲」「フルートとハープのための協奏曲」ほか(セヴェール、吉野直子ほか)
〇ブラームス「ピアノ五重奏曲」(ラルーム、モディリアー二弦楽四重奏団)
〇ブラームス「ヴァイオリン協奏曲」(イェウン・チェ、リス+ウラル・フィル)
〇ドヴォルザーク「チェロ協奏曲」(クニャーゼフ、リス+ウラル・フィル)
以上の5公演は順番の付けようがありません 演奏家で印象に残るのは、若手では、モーツアルトのクラリネット協奏曲を独奏したラファエル・セヴェール、ブラームスのヴァイオリン協奏曲を独奏したイェウン・チェの2人です 中堅・ベテランでは、ドヴォルザークのチェロ協奏曲を演奏したクニャーゼフを筆頭に、フォーレを演奏したペヌティエとパスキエ、モーツアルトを演奏したケフェレックの4人です グループではブラームスやフォーレを演奏したモディリアー二弦楽四重奏団が印象に残っています
さて、皆さんの「マイ・ベスト」はどの公演だったでしょうか?今から来年のLFJ音楽祭が楽しみです
LFJの主宰者ルネ・マルタン氏は今年フランスのナントで開かれた本場のラ・フォル・ジュルネ音楽祭について「アメリカ音楽をテーマに、20世紀の音楽だけで見事に成功した」と言っていますが、日本ではそのような無謀なことは止めて欲しいと思います そんなんだったら聴きに行かないから