人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

第12回東京音楽コンクール優勝者コンサートを聴く

2015年01月13日 07時01分08秒 | 日記

13日(火)。わが家に来てから108日目を迎えたおしゃれなモコタロです   まだまだカメラの扱いに四苦八苦している状態です。早くいい写真が撮れるようになりたいなぁ、と思う今日この頃です

 

          

           ブラッシングしてもらってんだ~ ついでに歯のブラッシングもしてくれないかな~

 

  閑話休題  

 

昨日、東京文化会館大ホールで第12回東京音楽コンクール優勝者コンサートを聴きました プログラムは①スメタナ「歌劇”売られた花嫁”より序曲」、②シベリウス「ヴァイオリン協奏曲イ短調」(独奏=坪井夏美)、③シューマン「ピアノ協奏曲イ短調」(独奏=梅田智也)、④グノー「歌劇”ファウスト”より”門出を前に”」ほか(独唱=岡昭宏)、バックは円光寺雅彦指揮読売日本交響楽団です

 

          

                    

東京文化会館大ホールは本当に久しぶりです。昨年リニューアル工事をしていたため公演がなかったことが大きな理由です コーヒーが飲みたかったのでホワイエのコーナーに行って注文しました。コーヒー1杯が450円ですよ、奥さん 昨年のブログでも書きましたが、サントリーホールほかほとんどのコーヒー・サービスが400円なのに、東京文化会館(大・小ホール)だけが450円なのです これは消費税が5%から8%に上げられた際に値上げされたものです。ここは上野精養軒がレストランとコーヒーショップを経営しているので、『精養軒価格』になっている訳です。もうバカバカしいので、次回からは文化会館の建物に入ってすぐ右サイドにある自動販売機で200円のインスタント・コーヒーを買って入場することにします

自席は1階L12列4番、左サイドの左から2つ目の席です。会場は8割方埋まっている感じです かなりシニア世代が目立ちます。元気な若者は3階以上に席を取っているのかも知れません

このコンサートは、コンクール優勝者のガラ・コンサートなので、演奏がどうのというよりも、理屈抜きに曲を楽しもうと思いました

1曲目はオケだけでスメタナの歌劇「売られた花嫁」序曲です。自称”お父さんにしたい指揮者第1位”円光寺雅彦がタクトを持って登場します。オケの配置は左から第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、その後ろにコントラバスというオーソドックスな態勢をとります コンマスは小森谷巧です。華やかな音楽が展開しますが、やはり東京文化会館は響きの良いホールだと再認識しました 難を言えば、座席が狭いということです。これは今回のリニューアルには含まれていなかったようです

司会の朝岡聡(元テレ朝、現在フリー)が最初のソリストを紹介します。1曲目はシベリウスの「ヴァイオリン協奏曲ニ短調」です。1993年生まれでニューヨーク出身の小柄な坪井夏美が明るいブルーのロングドレスで登場します この曲は第1楽章が圧倒的に長く、後半でなく中間にカデンツァが現われますが、坪井は終始素直な演奏を展開し、好感が持てました

演奏後、朝倉がインタビューします

朝岡:ありがとうございました。ヴァイオリンを弾くリトル・マーメイドといった感じで・・・・(会場)。どうです、会場をご覧ください。ご高齢の方々ばかりで、孫の演奏を聴きに来たようなものですよ(会場)。ところで、どんな演奏家になりたいですか?

坪井:また聴きたいと思われるような演奏家になりたいと思います

是非そのようになって欲しいと思います。現在東京藝大3年在学中とのことですが、楽しみな演奏家です ここで20分の休憩に入ります

 

          

 

プログラム後半はシューマン「ピアノ協奏曲イ短調」から入ります。1991年生まれ、岐阜県出身の梅田智也が登場します 坪井夏美が相当緊張の面持ちだったのに比べ、ニコニコしてリラックスしているように見えます 円光寺のタクトで第1楽章に入ります。が、どうも音楽の流れがあまり良くないように感じます。気のせいかも知れませんが しかし、第2楽章を経て第3楽章に移ると流れが良くなってきて、フィナーレの聴かせどころでは、こう演奏してほしいというように演奏してくれました

演奏後、インタビューがあります

朝岡:この曲がお好きなんですってね。どうしてですか?

梅田:ピアノだけが突出して名人芸を披露するのでなく、ピアノとオケが一体となって音楽を作って行くところが好きです

朝岡:「あら、梅田さんのチケットは売り切れちゃったの?」と言われるような演奏家になると良いですね

梅田:そうなるように頑張ります

最初、かなりリラックスしていたように見えましたが、相当緊張していたようです。それはそうでしょう。オーケストラをバックにして大観衆を前に演奏する機会は滅多にないでしょうから 現在東京藝大大学院に在学中とのこと。頑張ってほしいと思います

最後にバリトンの岡昭宏が登場します。1980年生まれ、香川県出身です。この人はどこかで見たことがあると思ったら、新国立劇場オペラ研修所の出身とのことです 研修所公演で何かのオペラを聴いたのかも知れません。最初にグノーの歌劇「ファウスト」よりマルグリートの兄ヴァランタンのアリア”門出を前に”と、プッチーニの歌劇「エドガール」よりフィデーリアの兄フランクのアリア”この愛を、この恥を”を歌います テノールを目指す人が多い中で、”脇役”の多いバリトンを選んだまでのことはあります

次にヴェルディの歌劇「ドン・カルロ」よりロドリーゴのアリア”終わりの日は来た”を歌います。これは何度聴いても良い曲です。親友のために死んでいく青年の想いを切々と歌い上げました。良く通る素晴らしい声です ある程度彼自身のスタイルが出来上がっているような気がします。背も高くイケメンなので人気が出るでしょう

ここでインタビューがあります

朝岡:バリトンというとテノールのような良い役が少ないのですが、どうですか?

岡 :たしかに、良い役はテノールが持っていってしまいます テノールの引き立て役とか、恋人を奪う役とか、あまり良い役はありませんね。そうした中で「ドン・カルロ」のロドリーゴはとても良い役で、ああいう人間に成りたいと思います

朝岡:ますますのご活躍をお祈りします

現在34歳という岡ですが、まだまだこれからが旬というべきバリトンです

最後にこの日の出演者全員が再登場し、拍手の中コンサートの幕を閉じました。今後、毎年このコンサートを聴こうと思います

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