8日(火)。いま住んでいるマンションの1階にイオン系のミニスーパーが入居していて、毎日便利に利用しているのですが、1週間ほど前から今月25日のリニューアル・オープンに向けて改装工事に入っています 不便だけれど、それまでは近所のコープで買い物をすればいいや、と思っていたら、そのコープが今日と明日の2日間休業し、改装工事をして10日にリニューアル・オープンするというチラシを配っていました 両店は言わばライバル同士で、過去にも開店時間が早いミニスーパーに対抗して、コープが開店時間を早めた経緯があります 小さなお店同士の顧客獲得競争ですが、民間はどこも生き残りのために必死ですね
ということで、わが家に来てから今日で2341日目を迎え、自民党の二階幹事長は7日の記者会見で、野党側が党首討論での菅義偉首相の答弁次第で内閣不信任決議案を提出する構えであることに対し、「覚悟を持って不信任案を出される場合はどうぞ。直ちに解散します」と述べ、衆院解散も辞さない構えであることを重ねて強調した というニュースを見て感想を述べるモコタロです
オリンピック前に解散するの? 覚悟を持って言ってる? 2階の二階が気にかかる
昨日、夕食に「もやし巻き豚肉生姜焼き」「生野菜サラダ」「玉ねぎの味噌汁」を作りました 「もやし巻き豚肉生姜焼き」は本当はもやしのヒゲを取らなくてはならないのですが、面倒くさいので省きました 柔らかくて美味しかったです
昨夜、サントリーホール「ブルーローズ」で「サントリーホール チェンバーミュージック・ガーデン」参加公演、エルサレム弦楽四重奏団「ベートーヴェン・サイクルⅡ」を聴きました プログラムはベートーヴェン①「弦楽四重奏曲 第2番 ト長調 作品18-2」、②「同 第8番ホ短調作品59-2『ラズモフスキー第2番』」、③「同 第13番 変ロ長調 作品130『大フーガ付』」です この日も、初期、中期、後期から1曲ずつ選ばれたプログラミングです
開場時間の6時半にサントリーホールに行ったら、ちょうど4人のメンバーが、マスクをして 半袖半ズボンのカジュアルなスタイルでカラヤン広場を横切り、ANAホテルに向かうところに遭遇しました メンバーの4人は特徴があるのですぐに分かりました コロナ禍なので六本木の繁華街までは散歩できなかったのではないかとお察しします
1曲目は「弦楽四重奏曲 第2番 ト長調 作品18-2」です この曲はルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン(1770‐1827)が1798年から1800年にかけてフランツ・ヨーゼフ・フォン・ロブコヴィッツ侯爵に献呈した6曲の弦楽四重奏曲の1曲で、実質的に最初に作曲された作品です 第1楽章「アレグロ」、第2楽章「アダージョ・カンタービレ」、第3楽章「スケルツォ:アレグロ」、第4楽章「アレグロ・モルト・クアジ・プレスト」の4楽章から成ります
第2番となっていますが、作曲順からいうと第3番、第1番に次ぐ3番目の作品です 第1番が先輩のハイドンやモーツアルトの影響をさほど受けていないのに対し、この曲は明らかにハイドンの影響が見られます 4人の演奏で第1楽章に入りますが、冒頭は まるで知人同士が道端で会った時の挨拶のような曲想です ウィットに富んだ微笑ましい演奏でした 第2楽章は大好きな緩徐楽章です。第3楽章のスケルツォを演奏する4人は実に楽しそうです 第4楽章はユーモアを湛えた疾走感がたまりません
2曲目は「弦楽四重奏曲 第8番ホ短調作品59-2『ラズモフスキー第2番』」です この曲はウィーン駐在ロシア大使アンドレイ・ラズモフスキー伯爵の依頼により1805年から06年にかけて作曲した3曲の弦楽四重奏曲(作品59ー1~3)のうち2番目の作品です 第1楽章「アレグロ」、第2楽章「モルト・アダージョ」、第3楽章「アレグレット」、第4楽章「フィナーレ:プレスト」の4楽章から成ります
第1楽章冒頭の2つの和音と、後に続くミステリアスな音楽が印象に残ります この曲も第2楽章のアダージョが素晴らしい 第3楽章では中間部で現れるロシア民謡が印象的です これはベートーヴェンがパトロンのラズモフスキー伯爵を喜ばせるために入れたものです 第4楽章のフィナーレは馬で疾走するような爽快感がたまりません
最後の曲は「弦楽四重奏曲 第13番 変ロ長調 作品130『大フーガ付』」です この曲は1825年8月にウィーンで完成、1826年3月21日、ウィーンでシュパンツィヒ四重奏団によって初演されました 従来の4楽章形式を超えた6楽章形式をとるのが大きな特徴ですが、第2楽章は2分程度、第4楽章は3分程度の短い演奏時間となっています 第1楽章「アダージョ・マ・ノン・トロッポ」、第2楽章「プレスト」、第3楽章「アンダンテ・コン・モート・マ・ノン・トロッポ」、第4楽章「ドイツ舞曲風に:アレグロ・アッサイ」、第5楽章「カヴァティーナ:アダ―ジョ・モルト・エスプレッシーヴォ」、第6楽章「大フーガ」から成ります
この作品の初演時に、第6楽章「大フーガ」について「総合音楽新聞」が、「中国語のようにわけが分からない」と評したように、当時の聴衆は困惑したようです 楽譜の売れ行きを心配した出版者のアルタリアは、ベートーヴェンに対し、彼の仲間たちを介して、別のフィナーレを書くように依頼し、思慮の末、ベートーヴェンはこの申し出を受け入れ、分かり易いフィナーレ(アレグロ)を作曲しました そのため「大フーガ」は作品133として独立した番号が付されました 一般の聴衆の感覚よりも、ベートーヴェンが先を行き過ぎていたというエピソードです
4人の演奏で第1楽章に入りますが、目先が目まぐるしく変わる曲想で、ベートーヴェンがかなり自由に、そして柔軟に作曲した様子が窺えます この曲の魅力はやはり緩徐楽章です。第5楽章「カヴァティーナ:アダ―ジョ・モルト・エスプレッシーヴォ」こそ「祈りの音楽」です ベートーヴェンの頭にあったのは人間ではなく神ではなかったか、と思えるほど静謐で純粋な音楽です 抑制された美を感じる素晴らしい演奏でした この後、最終楽章「大フーガ」の演奏に入ります 4人は楽譜通りに演奏しているのですが、聴いていると、責めたてられているような印象を受ける厳しい演奏でした ベートーヴェンはなぜか初演を聴きに行かなかったそうですが、ベートーヴェンの友人でヴァイオリニストのカール・ホルツが、居酒屋で待っていたベートーヴェンのところに行って、「ドイツ舞曲(第4楽章)とカヴァティーナ(第5楽章)が嵐のような喝采を受けてアンコールしなければならないほどだった」と伝えたところ、ベートーヴェンは、「何だ、そういう美味しいこころだけか!どうしてフーガではなかったのだ」と怒りをあらわにしたといいます しかし、ベートーヴェンの死後194年も経った現在でも、音楽の楽しさよりも厳しさを感じる「大フーガ」を、当時の聴衆のどれほどの人たちが理解できたか、非常に疑問に思います
「大フーガ」の4人の演奏は「厳しいものだった」と書きましたが、もちろん、曲そのものが「厳しい」のですから当然そのような演奏になります 別の言葉で言えば、終始 集中力に満ちた素晴らしい演奏でした
終演は午後9時23分でした。今日は弦楽四重奏曲第4番、第10番、第15番を聴きます