人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

高関健 ✕ 東京シティ・フィルでブルックナー「交響曲第5番変ロ長調(原典版)」を聴く ~ 冷静な指揮 ✕ 集中力に満ちた熱演:第342回定期演奏会

2021年06月17日 07時15分56秒 | 日記

17日(木)。わが家に来てから今日で2350日目を迎え、北朝鮮は15日、朝鮮労働党の中央委員会総会を開き、金正恩総書記が昨年の台風の影響で「食糧事情が厳しい」と苦境に陥っていることを認めた  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     自国の窮状を公にするということは 米国との取引を期待するメッセージだろうか?

 

         

 

昨日、夕食に「豚のしょうが焼き」と「生野菜と海藻のサラダ」を作りました 豚肉は片栗粉をまぶしてから焼くとマイルドになりますね

 

     

 

         

 

昨夜、東京オペラシティコンサートホールで、東京シティ・フィル「第342回定期演奏会」を聴きました 2021~2022シーズン第1回目のプログラムはブルックナー「交響曲第5番変ロ長調」(原典版)です 私がシティ・フィルの定期会員になるのは、ほぼ10年ぶりくらいだと思います。当時の事務局長Yさんが知り合いだった関係で数年間、定期会員になっていました その後は、毎年2~3月の「都民芸術フェスティバル」や 7~8月の「フェスタサマーミューザ」に出演した時に聴く程度でした 定期会員として毎月のように聴くようになれば、これまでと違った景色が見えてくるかもしれません。楽しみです

プログラム冊子を見て気が付いたのですが、高関健氏が東京シティ・フィルの音楽監督になって早くも7年目を迎えるそうです この間、楽団員も次々と入れ替わり若返ったようで、年々評価を高めているようです 新シーズン第1回目のプログラムにブルックナー「第5番」を選んだのは満を持してのことでしょう 高関氏は、「これほど楽譜の研究に熱心な指揮者が他にいるだろうか」と思うほど、勉強家です しかもその成果を必ず実践に生かします 今回の第5番も 楽譜研究の成果を事前にツイッターに投稿するなど聴衆へのサービスも怠りません

 

     

 

「交響曲第5番」は、アントン・ブルックナー(1824‐1896)が1875年から翌76年にかけて作曲、その後、1877年から翌78年にかけて改訂した作品です 「原典版」というのは、この1878年に完成した作品のことを指し、その後ブルックナーは一切改訂していないので、原典版こそ他の者の手が加えられていない純粋なブルックナーの作品とのことです なお、高関氏のプレトークによると、1876年に一旦完成した後、77年から改訂にかかったのは、その間に彼はワーグナーの作品に直接触れる機会があり、その影響を受けたからだ、とのことです

第1楽章「イントロダクション:アダージョ ~ アレグロ」、第2楽章「アダージョ:非常にゆっくりと」、第3楽章「スケルツォ:モルト・ヴィヴァーチェ」、第4楽章「フィナーレ:アダージョ ~ アレグロ・モデラート」の4楽章から成ります

オケは左奥にコントラバス、前に左から第1ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、第2ヴァイオリンという対向配置=高関シフトをとります コンマスは戸澤哲夫です

高関の指揮で第1楽章が開始されます 低弦のピッツィカートから付点リズムのファンファーレが金管を中心に炸裂した時、これはただ事ではない、と感じました 「名演の予感」と言っても良いかもしれません その後も、竹山愛のフルートをはじめとする木管群の素晴らしい演奏が続き、弦の渾身の演奏が重なります 第2楽章は冒頭のオーボエ・ソロが素晴らしい 第3楽章ではホルンの演奏が冴えわたります 第4楽章では第1、第2楽章の主要主題が回想されますが、柴田克彦氏のプログラムノートによると、これはベートーヴェンの「第九」に由来すると見られているそうです。なるほどと思いました この楽章は金管楽器群の強烈なコラール、弦楽器群の渾身の演奏を中心として音の大伽藍が築き上げられました

高関健は終始 冷静な指揮に徹し、東京シティ・フィルから 弛緩することのない集中力に満ちたスケールの大きな演奏を引き出し、聴衆を熱狂の渦に巻き込みました

この日の公演は「大入り袋」が出たそうですが、なるほど3階席まで埋まっていました 今シーズンから定期会員になって良かった、と心から思えるコンサートでした

     

     

コメント (4)
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