☆My Everyday Life in Canada☆

カナダに来て18年。2人の子供達の成長記録やカナダの幼児教育など梅ちゃんからの日常エピソード色々☆

バイリンガル教育

2014-11-17 | 育児グッツ&情報
今日はバイリンガル教育の権威である方のお話を伺えるとても貴重なセミナーに参加してきました。
しかも遠いトロントではなく地元で!!

バイリンガルの子は、考え方も柔軟な子が多いと聞きます。
もしかしたら、物にある名前は1つではない事を小さな頃から自然に感じているからじゃないかと。
1+1は2だけれど、その言い方は、各言語で違うし、アクセントも違うし、感情の表現方法も各言語で違います。

日本はメディアなどの影響で「こうであることがかっこいい!」「こういう時はこうするべきだ!」と決めつけたような環境を作るのが好きなのかなって感じるけれど(だからきっと、それに当てはまらない人、当てはまりにくい人は、自分の考えや存在価値を否定されたような感じで、実は窮屈で生きづらいと思っている人、いるんじゃないかなあ。。)。それって実はモノリンガルの文化も関係しているのかな。。なんて。カナダにきて、こちらの文化と触れ合ってから感じるようになりました。

英語の発音だって、その国によって、母国語のバックグラウンドによってアクセントに違いがあるのは自然な事。そういう事も、バイリンガルで育っている人って、自然に感じ取っているような気がしています。

母語だって、1つと決めつけなくてもいいのですね。両親が別の言語(英語、日本語など)で話しかけて育った場合、同じように習得出来ていて、その人にとってどちらも使いこなせるレベルであるのなら、その人の母語は英語であり、日本語であること。子供にとって、少し成長した時に、自分は何者なのかと、アイデンティティについて悩む時期が来る事は珍しい事では無いようですが、それに対しても、1つに決めようとすると苦しいけれど、こうであり、こうである。と、柔軟にとらえる事ができるといいのかな。

セミナーの内容は、とっても興味深いものでした。
言語の発達には、その言語の環境を整えてあげる事がとっても大切。そして母語をしっかり習得させることも大切。
家庭でできる事、学校でできること、それぞれあるし、アプローチは小さい頃からしている方がより良い事。そして適齢期を逃さない事も大切。
今日は学校の先生方の他に、私の様に子育て中のママさん達も多数来ていました。
日本語の学校、コミュニティでの日本語学級へは週に一度ずつしか行けないから、こういった内容をふまえて、学校と家庭とで協同して進められると、より味方が増えて心強いなあと感じました。

そして、自分の息子達を見ていても感じるけれど、人間って言葉を習得するにあたって、ものすごい時間を必要としているんですよね。
継承語の先生方のお話からも、各言語5000時間の聞く時間が必要だと聞きます。
カナダにはフレンチイマージョンの教育方法があるけれど、それも、いきなりフランス語が流暢に出て来るわけはなく、子供達は1年ちょっとの時間をかけて沢山聞いて理解する事を習得してから、段々自分でも使えるようになってくるそうです。先生方はその発達をふまえた上で、授業のアプローチもされているみたい。日本の英語教育にも使えそうな話でしたよ!

赤ちゃんは、1歳半~2歳頃にかけて話し始めるけれど、それまではどちらかというと聞いている時間。聞かせるシャワーを沢山浴びせて、5000時間分バケツにたまると、今度は少しずつ外に出て来て、溢れ出るように言葉も発達していく。1歳8ヶ月の我が家の赤ちゃんも、生まれた時からた~くさん、話しかけて来たけれど、今の時点ではまだ発音、発言はできなくても、私達が言ってる事、理解してるというのを態度やジェスチャーで教えてくれます。
そして、最近ポツポツ話し始めたので、少しずつバケツに溜まって来てるのかなって。
だから、言葉を習得する時期に親御さんが働いていて、保育園などで1日の大半を違う言語環境で育っててもらう場合、よほど親が意識をして、子供と接する時間、話しかける時間を作るようにしないと、もし、自分の言語も習得させたい場合は、大変ですね。

私が最近読んだ本で興味深いなと思った内容。アメリカでの調査で、言葉に関しての臨界期にある子供達に中国語を聞かせるという実験。
グループAには、1日5時間、生身の人間によって中国語を聞かせ
グループBには、DVDなどのメディアを使って中国語を聞かせるという実験。
結果としては、グループAでは、中国語の内容を理解できるようになった子がいたけれど、グループBでは効果がなかったそうです。
赤ちゃん、子供は、生身の人間による語りかけによって、その人の表情、仕草、話し方などから、その言葉がどういった意味、エネルギーを持っているかを感じ取って理解するようになるみたい。

そして、今日のセミナーでもあったのですが、親は、自分が自信のある言葉で話しかけ、話し合い、読み聞かせる事が大事だそうです。
そして、どの言語も大事だという姿勢や態度も大事。

だから、親は、自分の言葉で赤ちゃんの時から沢山の言葉のシャワーを浴びせてあげて、もし別の言語を習得させたいのであれば、その言葉を母語とする人と触れ合う時間を作って、習得するのが良いようです。

我が家は今の所、英語も日本語も両方年齢相応のレベルを保っているけれど、どうやら一般的には9歳頃に1つの大きな壁がやってくるそうで
そこをどう乗り切れるかがバイリンガルに育てる為の鍵となるそうです。

そして、乗り切る為に、特に子供の年齢が上がって行くと、同じような境遇の友達の存在が役にたってくれるみたい。

私の場合、近くに日本語継承を支えてくれる環境があることも、本当にありがたい事だなと思います。
それを作ってくれたお友達に感謝だし、これからもその方だけにお願いするのではなく
一緒に協力して進めて行くという姿勢で、子供達の力になれたらと思います。

我が家のバイリンガル教育はまだ始まったばかり。自分自身、我が子達を通してバイリンガル教育に携われる事、なんだか楽しいなと思います。結果は20年後くらいにご報告できるかな。
でも、今の所の方向性は間違っていないという確認ができて良かったです。子供の年齢がこれから上がった時にさらに+αしていった方がいいアプローチなど、とてもためになりました。



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