私はECE (Early childhood education)という資格を取る勉強をしています。0歳から12歳の子供達と関わる仕事につける資格です。
保育園や幼稚園、学童で有資格者としての勤務もできます。カレッジのプログラムを卒業すると、ECEのカリキュラムを修了した卒業証明書がもらえ予定ですが、ECEと公的に名乗ってプロフェッショナルとしてお仕事をするには、レジスターをする必要があり、RECEと言われています
そして、この登録先が、The College of Early Childhood Educators (CECE)という協会??で、ここに登録すると、RECEとしての登録番号を取得でき、就職の際もRCECの資格を確かに持っているという証明ができます
最初はこの協会の役割がいまいち分かっていなかったのですが、最近ようやくわかってきた部分があります
2つ前に書いた日本の保育園での虐待ニュースと少し関係があるのですが
カナダ(オンタリオ州)の幼児教育は、主役は子供達。
発達(身体、頭脳、感情コントロール、社会性)を理解したアプローチ
観察によりその子の興味を探り「遊びから学ぶ環境づくり」
大人は子供の「ガイド役」。子供の言動をコントロールするのではなく、話を聞き、自主性を尊重し、問題解決できるように導きをする役割
そんな所をとても重視していると認識しています。
私自身はそこにとても共感を抱いています
このCECEは、オンタリオ州が掲げている幼児教育の指針を各地域の子供達と関わる場所で実践してもらうために、プログラムの修了&卒業資格をもつ人が登録をすることで、会員の中で情報のアップデイトやシェアができます
極端な話、経験年数は豊富なベテランの中で、一昔前ではよくあったけど、今では不適切なアプローチ。なども、今はそれは科学的にも違うんだよ。という情報のアップデイトができますね
また、不適切な言動が自分の職場環境で見られた際、それを職場の上司にまず相談することもありだと思いますが
それでも改善の期待が持てない場合、もしくは上司が話し合いを設けても改善する様子が見られない場合、日本のウェブで見たような園長先生自身に差別や偏見が見られるなどの場合、
CECEのスタッフが指導&教育に入り、それでも改善が見られない場合は、資格の剥奪もできるようです
例えば、しつけの一環としてタイムアウトをする人いると思いますが、それは心理的な成長面からも メリットはなく
一時的にコントロールしているだけで、本人が抱える問題可決への導きにはなっていないと言われています
怒鳴りつけるのも同様です。子供はその恐怖で一瞬 大人しくなり、言うことを聞くように見えるかもしれないけれど、たいてい何故怒鳴られたのかわかっているようでわかっていない。恐怖の方がインパクト強く子供の心に残ります。
それよりも、なぜそれをしようとしたのか。なぜこの状況が生まれたのか、その状況の場合どうすることがよかったか。子供なので できるだけシンプルに 「適切な解決方法」を伝えて導く方が、時間はかかっても長い目でみると、成長を期待できるとされています
RECEがプロのガイド役として、子供の気持ちや発達に寄り添うことで、子供達が心身頭脳共にバランスよく発達していけるように親御さんと共に促していくわけですが、こうした機関ができた背景も、私の想像もありますが
カナダでも不適切な養育があったのだと思います。もしかしたら他の職場では今でもあるのかもしれません。文化的背景の違いも想像できます
それを、どうしたら子供の発達のプロとして適切な対応ができるスキルを高く維持できるか。そのためにできた協会なのかもなと、私は感じました
例えば、職場の同僚が不適切な言動を関わる子供達にしていた場合、見て見ぬ振りは子供成長に何も助けになりません。子供はつらいだけ。
同僚ともめるのも嫌なことですが、上司に相談をしたり、それでも改善の見込みがなく、子供達にとってよくないと思う事が日常的にあるのならCECEに相談して、そこから改善へのアプローチをお願いすることができるみたいです
学校にも同じような協会があるのかどうかわかりませんが、時々日本のニュースで目にする保育士や学校の先生からの不適切な言動。
これに対して、指導&教育したり、場合によっては免許剥奪できる機関って日本にはないのでしょうか。
明らかに虐待である事に、仕方ないと目をつぶるのは、その子にとって本当に気の毒でしかありません。
ちなみにRECEを保持するために、CECEへは年会費を払います。
現職のRECEの方の話によると、ワークショップなどもあるみたいです。
子供達の適切な発達環境を整え、維持するためにも良い仕組みだなと感じています