年末に西子の夢を見た。
元気なときのように猫ベッドで寝たまま、大きな声で鳴いている。
「どうした?」
近づいて声をかけ抱き上げた。
すると、西子の半身が猫ベッドに置き去りになった。
びっくりして、おろおろしながら「どうしよう……西子、大丈夫か?」と抱いたまま、西子に語り掛けた。
西子が「大丈夫だよ」とでもいうように、ゆっくり瞬きをしたところで目が覚めた。
西子のことで気になっていることがあった。
西子を埋葬したのは、共同の納骨堂。しかし、2年ほど前にその納骨堂がいっぱいになり、散骨することになった。
「西子はもうここにはいないのかなぁ……」
そう思うと、墓参りに行かなくなった。
同時に「個別に埋葬していればよかったかなぁ」という思いがよぎった。
所詮、人間も動物も死後は「千の風」だと思えば、墓などどうでもいいようにも思ったけど、わだかまりがあった。
そんなわだかまりを、西子は「気にしなくていいのよぉ~」と瞬きで一蹴した気がした。
今年が七回忌だ。
久しぶりに墓参りに行こう。
ちなみに、僕は夢を見ることは滅多にありません。
さらに女性が夢に登場することも滅多にありません。
にもかかわらず、西子は複数回に登場しています。
にゃんこ、恐るべし……?