たっちー:キジロウ、10歳の誕生日おめでとう。これでお前さんも本格的におっさんの仲間入りだな。
キジロウ:いやな言い方するなぁ~。飼い主なんだから贔屓目に「背中のシマシマに渋みが増してきたな」とか言えないのかよ。
たっちー:すまん、オレはウソは苦手だ。
キジロウ:ウソじゃなくてさぁ~、よく見てみろよぉ~、この背中のシマシマを~
たっちー:(背中をじーっとみる)ところで……。
キジロウ:わかんねぇのかよぉ~
たっちー:すまん、まったくわからん。そんなことより、にゃんこは人間をはるかに超えるスピードで老化が進むぞ。近いうちに、血液を採って健康診断をしてもらおうと思っている。
キジロウ:健康診断~! それって病院に行くの?
たっちー:もちろんだ。家ではできん。
キジロウ:いりません。お気持ちだけで結構です。
たっちー:そうはいかん。病気は早期発見、早期治療。健康診断はそのために不可欠だ。
キジロウ:自分の身体のことは自分が一番わかっています。大丈夫、健康です!
たっちー:ダメだ。同じようなことを言っていて入院したヤツを何人も見ている。
キジロウ:それは自己管理ってもんができていないのであって……
たっちー:それなら多少不味くても新しいカリカリを食え。パートナーが奮発して健康によりいいものに変えたんだ。残していることに気づいていないとでも思ったか。
キジロウ:えーっと、あれは、わおんが残したんじゃないかなぁ?
たっちー:ウソをつくな。我が家にはお義母さんというチェッカーがいるんだ。ごまかせると思うな。とにかく、年内か年明け早々には病院に行くぞ。心の準備をしておけ。
キジロウ:あー、年末年始をドキドキしながら過ごすのかぁ……。
たっちー:そんなに嫌がるな。これも君に健康で長生きをしてもらうためだ。
キジロウ:って言いながら嫌がっている僕を面白がってない?
たっちー:……ちょっとね。
キジロウ:くそぉ〜!