愛猫・西子と飼い主・たっちーの日常

亡き西子とキジロウ、ひとりっ子を満喫していたわおんのもとに登場した白猫ちくわ、その飼い主・たっちーの日常…です。

ネズミ捕獲長

2019年06月30日 | たっちーの部屋

元号改定後、初の国賓として日本を訪れたアメリカのドナルド・トランプ米大統領。日本国内での移動に使っていたのが、動く要塞の異名をとる大統領専用車「ザ・ビースト(The Beast)」。日本以外でも外国を訪問した際、訪れた国での移動はもっぱらビーストを使っているようです。

6月にイギリスを訪問したときも、同様にビーストを持ち込んでいました。動く要塞とも呼ばれる専用車ですが、大統領が乗車するわけですから、その周辺も含めてとっても厳重……と思っていました。

しかし、そのザ・ビーストの下になんなく入り込み「なかなかいい日陰になってんじゃね?」とでもいうかのように、緊張感なく座り込んでいるにゃんこの映像がニュースで配信されました。さらに、このにゃんこ、英首相夫妻がトランプ夫妻を玄関前で出迎えた際には、やはり緊張感の欠片もない姿で窓枠に座りくつろぐ姿も見つかっています。

この大物ぶりはただモノではない……と思っていましたが、本当にただモノではありませんした。首相官邸でネズミ捕獲長という資格を与えられた、とってもスペシャルなにゃんこだったのです。

実は、イギリス首相官邸は、昔からネズミが多く住み着いていることでもとっても有名。その対策として猫をネズミ捕り兼ペットとして「雇う」という習慣が1500年代初期からあったといいますから、まさに由緒ある役職。当初「ネズミ捕獲長」の肩書は非公式でしたが、いつしか公式な名称となります。さらに、「雇う」という言葉通り待遇も公務員です。

今回、ビーストの下に潜り込んでいたネズミ捕獲長はラリー。しかし、ラリーがネズミ捕獲長として落ち着くまでには、それなりのドラマがあったのです。

ラリーが最初にネズミ捕獲長に就任したのは2011年2月14日。その年の1月、テレビ・ニュースの中継中に首相官邸の玄関前を駆け抜けて行く1匹のネズミ……。当時ネズミ捕獲長は空席だったのです。

マスコミ「いつまでネズミ捕獲長を空席のままにする気ですか!」

首相報道官「21世紀にネズミ捕獲長もねぇだろ~」

マスコミ「1500年からの伝統を絶やす気ですか!」

首相報道官「あー、うるさいなー、にゃんこを雇う計画はにゃ~」

などというやり取りはなかったと思いますが、当初、首相報道官はネズミ捕獲長に否定的な見解を示していました。

これを聴いたイギリスの人たちは「直ちにネズミ捕獲長を雇え!」と強い意見を政府に届けたかどうか不明ですが、翌月にはラリーがネズミ捕獲長に就任します。

しかし、当初ラリーは「なんでオレが人間のためにネズミを捕らないといけねぇんだよ。オレは追いたいときにだけネズミを追うんだ」とでもいうように、就任後、数カ月で職務に対し不熱心な様子が報道されるようになり、9月になって遂に更迭。ネズミ捕獲長の座を追われてしまいます。

代わってネズミ捕獲長に就任したのは、当時の財務大臣が飼っていたフレイヤというにゃんこ。ラリーは捕獲長ではなくなったものの、ネズミ捕獲員としては留任することになりました。フレイヤはノラの経験もあることから「職務遂行能力の高さはきっと歴代のネズミ捕獲長の中でも屈指のはず」と活躍が期待されていました。

しかし、ワイルドすぎるフレイヤは「ネズミ捕りなんてやってられっかよ~」とでもいうかのように官邸から度々脱走。さらに離れた路上で交通事故にあって以後も脱走を繰り返します。

事ここに至っては、フレイヤの職務遂行は困難と判断され引退。ロンドンを離れることになりました。すると、ネズミ捕獲員だったラリーが再度、ネズミ捕獲長に昇格。ラリーも今回は心を入れ替えた……かどうかはわかりませんが、単独で任務に当たることになり、現在までなんとか職務をこなしています。

それでも、なんでも人間の言うなりになるもんか! という意思表示でもあるかように、野獣を手玉にとって話題をさらうあたりは、なかなかやるなぁ~という感じです。

ところで、気になるラリーの報酬(?)ですが年間100ポンド。現在の為替レートで日本円にして13万円~14万円程度でしょうか。たしかに、害虫駆除の業者に頼むよりも割安だし、話題にもなるのでいいかも? そのうち、ネズミ捕獲長兼広報推進部長とかになるかもしれません。

それにしても、あんなにスペシャルにもてなしたトランプ大統領に好き勝手なことを言われて反論しないなんて……日本政府にはラリーの爪の垢でも煎じて飲んでいただきたいところです。

なお、いつのもことですが、たっちーのお届けするにゃんこニュースは、自分でいうのもなんですが結構雑に調べ、かつ、妄想を暴走させて脚色してまとめていますので、事実に多少(?)反するところがあるかも? 正確なニュースはネタ元をご覧ください。

ちなみに、今回の写真はテーブルの上でちゅーるを待つキジロウ。早くくれぇ~と目で訴えています。

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