金継ぎ、金繕い? いえ、陶磁器の繕いを楽しむ会「器再楽(きさら)」です!

「陶工房たつみ」が主催する「器再楽(きさら)」のブログ。金繕い、金継ぎと呼ばれる手法もオープン。繕いの依頼にも応じます。

次の繕い3点

2018-12-17 11:24:06 | 多種類の繕い例

次の繕い品は3点です。

 
先ずは、千代木園の陶芸教室の作品。
すごい作品を作られる方の1点。
本焼き前に割れていたものを、焼成して繕ってあげますよと。
 
本焼き後です。

 

本焼き前に割れてしまっていたので、少しずれができますね。

アラルダイトで充填と接着して。

 

接着完了。

 

この後、「新うるし」の白などで修正。

 

裏側も。

 

完了です。

亀裂があまり目立たないくらいに修復が出来ました。

今度の金曜日の陶芸教室の時にお渡ししましょう。

 

2点目の繕いはすり鉢です。

リハビリの病院に入院中の義母のものです。

家の片づけをしていて、妻が持ち帰りました。

割れた破片も取置いていてよかったですね。

 

アラルダイトで接着です。

 

そのあと、本漆での仕上げですが、すり鉢の色とあわせて本漆の赤呂色にしました。

 

釉薬に亀裂が入った部分もあわせて。

 

完了です。

赤呂色漆、乾燥させると少し濃い位の色でしたね。

さあ、これでまた使えますよ。

 

もう一点は茶碗の欠けです。

書道教室の仲間からの依頼品です。

 

先ずはベース作り。

アラルダイトに小麦粉(強力粉)を混ぜたもので。

この後の固まるまでの面倒見が大切なんです。

ずっと付き合って。

 

そして黒艶漆を塗って、銀の丸粉を蒔いて。

 

2、3日後、次は粉固めの作業です。

生漆をテレピンでうすく薄めたもので、銀粉の上に塗って。

乾かします。

これを3回ほど実施して。

 

この後、木綿と鯛の牙で磨いて完了です。

 

よく輝いています。

今日の午後の書道教室の時に、早速お渡ししましょう。

さあ、いくら頂きましょうか。

銀粉は安いですが、ここまでの手間が大変ですね。