次の繕いの依頼です。
元尼崎市職員でしたが、大学の陶芸分野に行き直して、陶芸教室も開いていた方です。
こんな品物です。
お気に入りの抹茶茶碗とのことですが、釉薬にカオリンを混ぜたせいか、ひび割れがたくさん入って雰囲気が良かったのですが、そのうち剥がれだしています。
少し横から見るとこんな感じ。
どんどん剥がれが広がっていきますね。
内側にももう1箇所剥がれだしています。
何とかやってみましょうと預かって。
先ずは剥がれがこれ以上広がらないようにアラルダイトを注入します。
電子レンジ、更にはドライヤーを使って熱くなるまて熱して。
アラルダイトが広範囲に染み通って固めてくれます。
この2か所以外の箇所も、念のため同じような処理をしておいて。
次の工程は、アラルダイトに地の粉を混ぜたものでベースの繕いです。
もう剥がれの部分の周りはしっかりと固定されたようです。
そして、接着剤が固まった後、仕上げに入ります。
黒艶漆を塗って。
銀の丸粉(3号)を蒔いて。
その2に続く。