金継ぎ、金繕い? いえ、陶磁器の繕いを楽しむ会「器再楽(きさら)」です!

「陶工房たつみ」が主催する「器再楽(きさら)」のブログ。金繕い、金継ぎと呼ばれる手法もオープン。繕いの依頼にも応じます。

ちょっとした繕い

2019-03-13 15:06:38 | 陶器の繕い例

千代木園の陶芸教室の作品でちょっとしたトラブルが。

 
大きな鉢を制作したこの作者は、次年度は参加されないので、早めに焼成してあげました。
ところがこんな亀裂が入って。

 

反対側にも少しトラブルが。

 

早めに修復です。

いつものアラルダイトに地の粉を混ぜて。

 

こちら側は、外側にプラスチック板を利用して。

 

内側です。

 

そして、翌日以降にベースを整えて。

「新うるし」で色合わせです。

 

食器ですので、上から「新うるし」の本透明を施して。

 

終了です。

 

この作業に合わせて、私の菌類模様の皿も繕いです。

こんなのを。

 

こんな風に。

豆皿として使ってあげましょう。

 

次の繕いの依頼

2019-03-06 14:35:43 | 磁器の繕い例
次の繕いの依頼です。
ヨーガの先生からです。
 
可愛い器ですね。
口辺が欠けて。

 

もう一か所も。

 

こちら側はよく見るとにゅう(ひび)が入っていますので、先ずは器を温めて、にゅうの部分の接着です。

 

そして、アラルダイトでのベース作り。

うすくアラルダイトを塗って。

 

磁器ですので、小麦粉(強力粉)を混ぜたものがベースになります。

 

そして、翌日以降に整形です。

ミニヤスリとかで整えて。

 

ベースの復元終了です。

 

次は本漆を使って。

黒艶漆をテレピンで少し薄めて。

 

そして、この器には本銀の丸粉(3号)を蒔いて。

このあと、湿気のあるところで2、3日かけて乾かして。

 

この後、生漆をテレピンでうんと薄めたものでの粉固めの処理を3回ほど施して。

 

仕上げです。

木綿でしっかりと磨いた後、鯛の牙で磨きます。

 

完成です。

どうですか。

作業は短時間ですが、漆を乾かさないといけないので、ほぼ1週間の作業でした。