新・空と鷹と鉄の間に

ヒコーキ、ホークス、鉄道好きのブログです。

北の国から2020〜9

2020-10-05 19:58:03 | 旅行
南富良野町幾寅でお昼ご飯を買ってから国道38号線を富良野へと戻ります。途中で道道544号線へでてJR布部駅へ。

この布部駅は北の国から第1回で黒板五郎一家が降り立った駅で、草太兄ちゃんが出迎えていた駅です。当時は木造の駅舎でしたが、現在はリニューアルされています。なんとなく当時の面影も残っています。この駅前には脚本の倉本聰氏筆による「北の国此処に始る」の木製看板が建てられています。また駅舎内には布部駅に降り立った五郎さん、純くん、蛍ちゃんの写真も掲示されていました。

かつては島式ホーム2線を使っていましたが、現在は棒線化されています。ここで先ほど買ってきたお昼ご飯を車の中で食べます。お昼を食べてから出発。北の国からメインのロケ地富良野市麓郷へ向けて道道544号線を走ります。布部川に沿う道は17年前に自転車を漕いで走った道。一気に時間が戻ります。車でもなかなかの距離があったので、自転車でよく走ったものだと感心します。坂道を登り周囲が開けるとそこは玉ねぎ畑。北海道らしい雄大な景色が広がります。この景色がパーっと広がる感覚も覚えていました。

麓郷市街地を抜けてやってきたのは麓郷の森。ここから北の国からの世界が始まります。17年前はなかった入場料を払って入ります。

まず最初に現れるのが丸太小屋。最初に住んだ家から五郎さんの手により足掛け7話分かけて作られた丸太小屋です。その後、純の不始末により火事で焼けてしまいますが、そのシーンは別の小屋を建てて撮影されたようです。

丸太小屋が火災で焼失した後に住んだのが赤い屋根の家。廃屋となっていた農家の家を直して住むようになったそうです。屋根の上には純が父親の誕生日プレゼントに作った風力発電の風車が乗っかっています。セットとはいえ両方とも生活用品がそのまま置かれており、生活感がにじみ出ていました。

森の外へ出て見るとコスモスの花が咲いていました。ああ、すっかり秋だなあと妙な感慨に浸ってしまいました。

続いてやってきたのは石の家。92巣立ちから02遺言まで黒板家としておなじみとなった石造りの家です。17年前にはまだ02遺言の放送から1年ということで、黒板五郎さんが生活をしているということから遠くから見るだけとなっていましたが、今は入場料を取って中に入れるようになっているようです。

こちらは木で作られた手作り感満載の記念撮影スポット。何人かが記念撮影をしていました。

赤い屋根が印象的な石造りの家。本格的に北の国からを見るようになったのは95秘密あたりからなので、この家はまさにドンピシャです。

こちらは第1回から丸太小屋が完成するまで住んでいた家。廃屋同然だった五郎さんの実家を直し、風力発電を作り、水を引いた家です。こちらはのちに復元されたものです。
石の家を見学しながら、渋る五郎さんを市の観光協会の人が説得して公開に踏み切った…などと妄想が浮かんでしまいました。石の家を後にして次の場所へ。ふと思い立ってiPhoneの中に入っていた「北の国から」を流して車を走らせます。景色と共に流れるテーマソング。運転しながら感動で涙が出そうになりました。

続いてやってきたのは拾ってきた家〜そして街、のエリア。02遺言の中で五郎さんが雪子おばさんのために作った家を中心に、並んでいます。こちらはドラマ終了後の2004に作られた純と結の家。純と結はドラマでは結婚していませんが、富良野市街地に住んでいるらしく、将来麓郷に戻ってくるときのために五郎さんが作った家です。廃バスを利用したりして建てられています。ドラマ終了後に作られたこの家は北の国からの世界がまだまだ続いていることを示しています。

そしてこちらがドラマの中で作られた雪子おばさんの家。電話ボックスやロープウエイのゴンドラなどを利用して作られています。

中畑のおいちゃん夫婦の終の住処として建てられた家。ドラマの中で中畑のおいちゃんこと地井武男さんが建設中のこの家で、奥さんの余命が幾ばくもないことを涙ながらに告白しているのが印象的でした。中畑夫妻は住むことが叶いませんでしたが、いまは娘夫婦の家となっています。

その奥には4番目に五郎さんが住んだ家。ちょうど石の家を建設している頃にすんだ家でこの時に愛犬アキナが登場します。一通り見てから売店で思わず北の国からのCDを購入してしまいました。車に戻り早速開封をして、CDをかけながら走ります。まだ返却の時間まであったのでドラマのサントラを聴きながら上富良野駅へ。八幡丘を越えて走る道も17年前に通った道。丘から一気に市街地へ下ってゆく坂道も懐かしく下ります。富良野市街方向ではなく上富良野町方向へ進路を向けて上富良野駅へ。
上富良野駅で北の大地の入場券を買ってから、富良野市街地へ戻ります。富良野線と並行する国道237号線を走っていると富良野線の列車としばらく並走になりました。富良野市街地へ戻り、GSで給油をしてからレンタカーを返却。時刻は15時過ぎ。列車まではしばらく時間がありますが、一旦駅へ戻ります。

富良野駅へと戻ってきましたが、乗車する列車は1611発と1時間以上時間があります。そこで旧富良野協会病院跡地にできたふらのマルシェまで歩いて行くことにします。

駅のすぐそばにカラーマンホールが。マンホールカードの指標蓋と思われます。富良野市のご当地キャラがデザイされていました。

北の国から2020〜8

2020-10-04 10:31:28 | 旅行

17年ぶりに降り立った富良野駅。17年前は駅前の商店でレンタサイクルを借りましたが、今日は駅のすぐ近くのトヨタレンタカーでレンタカーを借ります。先客がいてしばらく待たされましたが、ほどなくして受け付けてもらえました。トヨタレンタカーは地元でよく使っておりすでにWeb決済をしているので、ほとんど説明省略で出発となりました。
試走がてら富良野市役所へ車を走らせ、マンホールカードをいただきにいきます。富良野市役所の駐車場でナビの設定をしてから出発。国道38号線を南下します。富良野市街地から布部付近までは17年前に自転車で走っているはずですが、景色もあまり記憶に残っておらず、本当にこの道を走っていたんだろうかと思ってしまいます。布部で曲がらずにまっすぐ進みます。北の国からのロケ地は後ほど…。
国道38号線をナビに従い南下。北海道の道路は走りやすいですが、あまりスピードは出さずにのんびりと走ります。峠を越えて南富良野町へ入ると目的地のJR幾寅駅へ到着。およそ1時間のドライブでした。

JR幾寅駅に着いたはずですが、駅舎についている駅名標は「幌舞駅」になっています。

1999年公開の映画「鉄道員」の撮影に際し、舞台となる幌舞駅として改修されたものです。駅舎内は鉄道員の展示スペースになっており、主演の高倉健さんの記事のほか、唯一の映画出演作品となってしまった志村けんさんの訃報記事なども掲示されていました。

こちらは映画撮影に際してキハ10系気動車っぽく改装されたキハ40 764号車のカットモデル。撮影後この姿で営業運転に就き、廃車まで「鉄道員号」として運転されていました。

幾寅駅は根室本線の駅です。駅名標に後から貼り付けられた駅ナンバリングが異様に目立っています。

しかし、現在この駅には列車は来ず、線路は錆びて配線然としています。根室本線は2016年の台風被害の影響で東鹿越ー新得間が不通・バス代行輸送となっており、列車の運転はありません。それどころか存廃論議も起こっています。

ホームにある駅名標は幾寅駅を示していますが、駅舎の方はほとんど幌舞駅。どっちが本当なのかわからなくなって来ます。

キハ40 764号の車内にも入れるので入って見ました。カットされているとはいえ車内はそのままに保存されています。壁には出演者のサインも貼られていましたが、やはり気になるのは運転席の窓の改造。車内側から見ると窓枠を埋めた跡がはっきりと残っていました。

こちらは映画のセットのだるま食堂。駅前の風景として存在していますが、あくまでもセット。しかしながら作り込みがものすごいと感じました。

改めて幾寅駅舎を見ます。幌舞駅がデカデカと掲示され、本来の駅名標は端の方にものすごく小さく掲示されていて、映画のセットのようですがまぎれもなく現役の駅舎。観光地ともなってはいますが、訪れる人のほとんどが車という現状に、本線ですら廃止になってしまうかもしれない厳しさを感じました。
駅から車ですぐの場所にある道の駅へ行って、幾寅駅の北の大地の入場券を購入。道の駅で鉄道の駅のきっぷを買うというなんだか不思議な現象を体験しつつ、車に戻って富良野市へと戻ります。

北の国から2020〜7

2020-10-01 20:54:26 | 旅行
9/21はまたもや早起きです。いつものように5時過ぎに起きてめざましテレビを見ながら朝の支度。7時過ぎにホテルを出発して札幌駅へと向かいます。朝ごはんのお弁当を確保してからホームへ。

列車の時間までしばらくあるので、停車している特急列車を撮影。785系電車で運転の東室蘭行き特急すずらん2号。列車愛称表示器はすずらんのヘッドマークとJRマークを交互に表示していました。785系はかつて札幌ー旭川間の特急スーパーホワイトアローで活躍していましたが、789系1000番台の登場と津軽海峡線からの789系転用により廃車が進み、現在は中間に先頭車を組み込んでいる5両編成2本が残るのみとなっています。

その先頭車組み込み部分がなかなかエモイことになっています。先頭車然としていますが、排障器は取り払われ乗務員室扉が閉鎖されています。なんとも不恰好な姿です。

こちらは0730発の稚内行き特急宗谷号。北の果てへと向かうのでしょうか、4両編成の列車に座席が埋まるぐらいの乗客が乗っていました。

乗車するのは富良野行き臨時特急フラノラベンダーエクスプレス1号です。0733頃に苗穂の車両基地から回送列車で到着。指定された席に座り早速車外観察に出ます。

フラノラベンダーエクスプレスはJR北海道のリゾート気動車キハ183系5200番台ノースレインボーエクスプレスで運転されます。ノースレインボーエクスプレスは1992年に登場した車両で、5両編成のうち4両がハイデッカー車両、中間の1両はダブルデッカー車両となっています。気動車ですが青函トンネル通過対策が施され、過去に何度か青函トンネルを潜って本州へ運行されたこともあります。

今はフラノラベンダーエクスプレス専用車となっているようで、ドア窓には行き先サボシールが貼られています。3号車の2階席が自由席である以外は指定席となっています。

乗車はできるようになっていますが、まだ運転士が乗車しておらず。本来は先頭側の1号車はまだテールランプ状態になっていました。

このノースレインボーエクスプレスは引退が決定しており、このシルバーウィークのフラノラベンダーエクスプレス運転を持って引退するのではということで、鉄が盛んにシャッターを押していました。殺伐とした雰囲気ではなく、のんびりとした雰囲気でしたが。

0753定刻に札幌駅を発車。座席も空席が多い状態での発車となりました。ハイデッカー構造の座席から札幌の街を見ながらの出発となります。

天窓から降り注ぐ日光を避けるにはどうするのだろうと考えてしまいますが、北海道の景色を楽しむことができるので、考えるだけ野暮ということでしょうか。発車してからお弁当を広げて朝ごはんを食べます。朝ごはんを食べて、朝のコーヒーを飲みながら車窓を眺めます。途中停車駅は岩見沢、滝川、芦別のみ。しかしながら臨時列車ゆえの悲しさで岩見沢までは先行の普通列車に阻まれ、のんびりと走ります。
岩見沢からは速度も上がり特急らしい走りに。観光列車ともあり要所で車掌による車窓アナウンスが入ります。こちらは田んぼの向こうで並行して走る国道12号線。撮影は美唄市付近ですが、美唄市光珠内から滝川市までの29.2kmは日本一長い直線区間だそうで、並行して走る函館本線もほぼ直線です。
滝川でも乗車があり根室本線へと入ってゆきます。赤平、芦別とかつての炭鉱地帯を通り、空知川沿いに走ってゆきます。野花南を出ると列車はダム建設により付け替えられたトンネルへと入ります。

「北の国から」の最初で五郎さんが「空知川だ」と言った区間は残念ながらダム建設により水没してしまいましたが、トンネルを抜けて富良野へ入ると空知川を渡ります。

富良野には0949に到着。富良野駅に降り立つのはおよそ17年ぶりです。