新・空と鷹と鉄の間に

ヒコーキ、ホークス、鉄道好きのブログです。

北の国から2021夏〜10

2021-08-05 19:42:06 | 旅行
釧路1342発札幌ゆき特急おおぞら8号に無事に乗り継ぎ、自由席に座り一息つきます。とはいえ次の停車駅白糠までの乗車なのであまりゆっくりもできません。1401着の白糠で下車。特に用事はありませんが、北の大地の入場券を買って駅前をぶらりと回っておきます。駅近くのセコマでジュースを買って喉を潤します。そういえばお昼を過ぎましたが、あまり食べる気が起きなかったので、手持ちのおせんべいを駅の待合室でぱりぽり。

白糠では50分ほどの滞在で釧路へ戻ります。1451発の普通列車釧路行きに乗車。

キハ40のタラコ色の車両でした。空いていたので、空いているボックスに座って窓を開けます。1451に白糠を発車。

青いモケットもボックスシートに座り窓を開けて、入り込む風と列車の走行音を感じながらボーッと過ごしていると、久しぶりに感じる列車の旅です。北海道ワイド周遊券を携えて旅をしていた頃は行き帰りも普通列車なんて時もあり、当時は東北筋も50系客車や急行型電車が走っていて、こんな感じで長旅をしていました。そんなことをふと思い出しながら、もうすぐこんな旅もできなくなるなあ、と少々感傷に浸っていました。

庶路駅では使われなくなったホームに国鉄時代の駅名標が色あせて残っていました。

40分ほどの乗車で釧路に1527に到着。釧路にも新型気動車が新製回送されてきているので、キハ40の活躍ももう間も無く終了でしょうか。

釧路駅に降り立つのも30年ぐらいぶり。ほとんど変わっていない駅舎にちょっとホッとします。この町で宿泊したことがありますが、駅前に泊まったこと以外はほとんど覚えていません。

釧路といえばタンチョウ。釧路空港連絡バスの阿寒バスの車体や、

釧路市内を走る路線バスを運行しているくしろバスの車体にもきちんとタンチョウが描かれています。もちろんご当地マンホールもしっかりとタンチョウが描かれていました。

この旅で初めて昼間に涼しいと感じた釧路に30分ほどの滞在で離れます。本当は泊まりたかったのですが、のちの行程を考えて本日の宿泊地は帯広に決めてあります。帯広までは1612発札幌ゆき特急おおぞら10号に乗車します。

国鉄時代からある駅名標に、違和感のある駅ナンバリングの表示の釧路駅を定刻にはなれます。

車窓には道東らしい湿原の雄大な風景や、

太平洋の景色を見ながら進みます。この海をずっと下っていけば東京に着くな、などと馬鹿なことを思っていると…
音別駅手前の川を渡る勾配を駆け上がるために、列車のエンジンの唸りが大きくなり加速をした次の瞬間、
「急停車いたします、ご注意ください」
と、JR北海道の水先案内人、大橋俊夫氏の声で注意喚起放送が入り、列車は急減速して駅間で停車してしまいました。
iPhoneの地図で見てみると先に踏切があり、その踏切で危険を察知して非常ブレーキを扱ったか、あるいは動物との接触か、どっちかだろうと思っているのですが、車掌の放送が非常に小さく聞きとれないので何があったのかわかりません。現場では10分ほど停車して発車。結局何があったのかよくわからないままでした。

札幌と帯広、釧路などを結ぶ重要路線の根室本線ですが、悲しいかな単線なので、交換待ちもあり一度遅れると遅れは増大してゆきます。豊頃では運転停車をして釧路行きのおおぞらと交換待ち合わせ。次の停車駅である池田には17分遅れで到着。直線区間ではエンジンを唸らせて全力で走っていますが、なかなか遅れは取り戻せそうにもありません。

結局帯広には17分遅れの1804頃に到着。帯広駅では指定席、自由席とも乗車の列ができていたので、暑い中待たされるのは大変だったことと思います。

札幌へ向けて発車してゆく列車を見送ってから改札口を出て駅前のホテルにチェックイン。久しぶりに長い時間列車に乗っていたなあと思いながら、汗を流して夕食を買いに行きます。夕食は帯広名物の豚丼。駅構内の売店で豚丼弁当を買い、駅前のスーパーでそのほかのおかずなどを買い、本屋で帰りの新幹線で読もうと思う本を買ってホテルへ戻って夕食としました。
 
 

北の国から2021夏〜9

2021-08-04 19:36:33 | 旅行
朝の支度をして9時半ごろにホテルを出発。網走駅へ向かいます。網走1024発の釧網線快速しれとこ摩周号釧路行きに乗るので、少し早めに改札に並んでおきます。この時間でも改札が始まる前には並んでいました。

今度は釧路まで乗り続けるので、なんとか良い席を確保。網走発はオホーツク海側の進行方向左側の席が人気ですが、およそ2時間半後の釧路湿原を堪能するために右側の席を確保します。キハ54型ですが流氷物語号でした。

改札口前の1番線では遠軽行き普通列車が発車準備中ですが、2両編成にさらにもう1両連結する3両編成でした。その増結車は「道北流氷の恵み」号キハ40 1720号車でした。キハ40の特別塗装車は北海道各地に散らばっており、出会えばラッキーな車両になっています。

乗車する釧路行き快速しれとこ摩周号はキハ54 507号車の「流氷物語」号。車体にも流氷がラッピングされています。冬の流氷の時期には臨時列車の「流氷物語」号に充当されていますが、いまは一般車と同じように運用されています。しかし涼しそうなラッピングであることは確かです。

車内はもと海峡線の快速「海峡」で使われていた50系客車から転用された転換クロスシートで、元をたどれば東海道新幹線0系車両で使われていた座席です。もちろんモケットは北海道らしいものに変えられています。暑いので窓を開けておきます。1024定刻に網走を発車。車内はほぼ満席の状態です。

オホーツク海に目が行きがちですが、車窓左手には濤沸湖が広がり、北海道らしい広大な景色が広がっています。

国道と並走しながら列車はオホーツク海と濤沸湖、それに挟まれた湿地帯の間を通ってゆきます。この辺りは小清水原生花園と呼ばれ、観光地ともなっています。臨時駅の原生花園駅前の駐車場にはレンタカーを主体とした車が多く止まっていました。

知床斜里から釧網線は海から離れ内陸部へと入ってゆきます。内陸へ入ると広大な農場が広がり、これまた北海道らしい景色が続きます。窓を開けているので、爽やかな風と列車の走行音が入ってきて、汽車旅の醍醐味を楽しめます。

アトサヌプリ(硫黄山)の異様な姿が見えると川湯温泉。

ログハウス風の駅舎内には喫茶店が入り、車で訪れた人で賑わっています。列車の本数が非常に少ないのでほとんどがレンタカーでの移動になるのは致し方ありません。
それでも摩周湖観光の拠点駅である摩周駅では乗客の乗り降りもあり、相変わらずの混雑です。この摩周駅でも下車して摩周湖までバスで往復したこともあります。

1241着の標茶は30年ほど前に初めて北海道に渡り訪れた町。その後学生時代にも途中下車したことがある懐かしい駅でもあります。標茶を出るといよいよ釧路湿原へ向けて列車は歩みを進めて行きます。

タンチョウがやってきて、某第三セクター鉄道会社の社長の持ち物のSLの動輪が置いてある茅沼駅を発車すると、列車は釧路湿原へと入ってゆきます。30年近く前の学生の頃、この茅沼と塘路駅の間、釧路湿原駅と細岡駅の間を湿原を見ながら歩いたことがあります。それ以来の釧路湿原。

国道を車で走ったり、あちこちにある展望台から見る釧路湿原もいいですが、やはり列車から見るのが一番よく見られます。草が生えているところはまだ湿地ですが、木が生えているところは陸地化しているそうです。そういう目で見るとまた違って見えるのではないでしょうか。

大きく蛇行して釧路湿原を作っている釧路川とも列車は絡んで行きます。

1303に塘路駅に到着。この塘路駅は釧路湿原観光の中心的な駅になっており、釧路から走る臨時列車「釧路湿原ノロッコ」号の折り返し駅でもあります。列車にも乗車してくる人がおり、立ち客も出るようになりました。

塘路駅を発車しても車窓には釧路湿原と蛇行する釧路川が広がります。木などは成長していると思いますが、雄大な景色はほとんど変わっておらず、改めて時の流れの無情さを感じます。遠矢駅付近でほぼ釧路湿原の景色は終わり、釧路市街地へ続く街並みが広がるようになります。
花咲線(根室本線)と合流する東釧路駅では花咲線根室ゆき普通列車に乗り継ぐ人を下ろし、1336に釧路に到着。釧路で1342発札幌行き特急おおぞら8号に乗り換える予定なので、到着前からデッキに陣取ってすぐに降車します。自然の圧倒的な雄大さと、年だけを重ねてしまった自分と重ね合わせて、時の流れの無常を感じる旅になってしまった。そんな釧網本線の列車旅でしたが、それを振り切るように乗り換えます。
 
 

北の国から2021夏〜8

2021-08-03 19:18:04 | 旅行

7/23。またまた早朝に起きて網走市内を散歩します。昨晩の霧はすっかり晴れ、ほどよい気温の中歩きます。ホテルには戻らずに網走駅へ。

昨晩に北海道時刻表をめくり、早朝に釧網線の始発列車に乗れば途中で折り返して帰ってこれることが判明。網走発の始発列車と知床斜里発の始発列車は交換する浜小清水駅よりも手前で折り返せばいいので、行ってみたかった北浜駅に下車することにします。スマホで検索をすれば簡単ですが、どこですれ違うとかの情報は紙の時刻表の方が把握しやすいです。もっとも時刻表を見るのに慣れているせいもあるかと思いますが。

網走0641発釧路行き普通列車に乗ります。青春18きっぷのシーズンなので、明らかに18きっぷ所持と思われる男たちが改札を待っていました。15分前に改札が始まり乗車。18きっぷ所持者にとっては長旅なので席を争うように確保しています。こちらは北浜下車なので、とりあえず後部デッキに立っておきます。定刻に網走を発車。

網走駅を出て次の桂台駅までは市街地を見ながら走りますが、トンネルを抜けると車窓にはオホーツク海が広がります。冬場になるとこの海を流氷が覆い尽くし、釧網本線の列車は流氷観光の列車になるのですが、今の時期は普通の海岸線です。乗務員室の窓越しのオホーツク海です。

0656に北浜駅に到着。下車したのは私一人でした。

誰もいないホームに降り立ち、発車してゆく釧路行きを見送ります。列車が発車してゆくと、すぐそばを通る国道を時折走る車の音と、波の音しか聞こえなくなります。ここでボーッと過ごすのもいいですが、20分もすると折り返しの列車が来るので、駅の周りをぶらぶら。

北浜駅は小さいながらも駅舎があり、駅の中は喫茶店になっています。もちろん早朝なので、開店はしていませんが。そしてフリースペースの待合室内はきっぷや名刺が貼られており、この駅の一種の名物になっています。つぶさに見るのは大変なのでざっと見るだけにしますが、最近貼られたものもありました。そして待合室には駅ノートも備え付けられており、列車が来る合間にパラパラと見てみましたが、様々な人が様々な思いを抱えてきていることがわかりました。その中でも某YouTuberの動画を見てきた人が多かったです。

ホームから見えるのはオホーツク海の大海原。水平線を見るのはいつぶりでしょうか。

駅舎の脇には流氷を見物するための展望台がありました。誰もいないので登ってみると、北海道らしい雄大な景色の中を走る2本のレールが。ずっと見ていたい景色です。そうはいっても網走へ戻る時間が迫って来ているので、展望台を降りて待合室で列車を待ちます。

やがて知床斜里始発の北見行き普通列車が定刻0716にやってきました。乗り込むと地元客の中に斜里町付近で宿泊したと思われる旅行者の姿も。朝早い行動なので18キッパーでしょうか。短い滞在でしたが今度は流氷の時期に来たいと思いました。空いていた席に座り海を見ながら網走へ戻ります。
ちなみに朝の列車往復では20分程度の滞在ですが、並行している国道を網走バスが網走と浜小清水駅の間を走っており、バスとうまく組み合わせれば滞在時間は増えるようです。
列車に揺られ、網走駅に0734に戻って来ました。一度ホテルに戻って支度をすることにします。

駅からホテルに戻る間に渡る網走川の景色。前日は霧に包まれていたので、こんな景色だったんだとちょっと驚きました。戻る間にコンビニで朝食を仕入れホテルの部屋に戻り、朝食を食べて朝の支度をします。


北の国から2021夏〜7

2021-08-02 20:03:01 | 旅行
北見1325発旭川行き特急大雪1号の指定席に座り遠軽駅を目指します。早速パンを取り出してよつ葉乳業の飲むヨーグルトとともにいただきます。たまコロバーガーなるものがあったので、卵のコロッケとは珍しいと思って食べると、玉ねぎコロッケでした。北見市のご当地グルメになっているようで、特産の玉ねぎをふんだんに使ったコロッケだそうです。なかなか美味しかったです。

遠軽に1420着。車内は方向転換で座席を転換させる人で忙しいですが、こちらは早々に下車します。

遠軽駅に特に目的があるわけではなく、北の大地の入場券を買っておよそ30分後の網走行き特急大雪1号で折り返します。一応駅周辺を歩いてご当地マンホールを収めます。
遠軽1449発網走行き特急大雪1号に乗り今宵の宿のある網走へと向かいます。3回目の常紋越えをして、まったりと座席に座り過ごします。遠軽と北見で下車客が多く、北見を発車すると指定席はガラガラになっていました。

車掌車が4両連なる女満別を発車すると次は終点網走。やがて車窓左手には網走湖の姿が見えます。この景色も三十年近く前に夜行特急オホーツク9号に乗って眠い目をこすりながらも見た景色。札幌から自由席の座席で一晩を過ごし、目にした網走湖の景色ははっきりと覚えています。そんな懐かしい景色を眺めていると、間もなく終着網走。

網走湖から網走川に車窓がかわり、網走刑務所の付近で大きく右にカーブを切ると、車窓が急速に霧に包まれます。つい1分前まで青空が広がっていたのに、急激な変化に驚きを隠せません。

終点網走駅に1635着。駅に到着するとすっかり霧に包まれていました。そしてホームに降りると先ほどまでの暑さが嘘のよう。半袖では寒いくらいです。慌てて荷物の中からパーカーを取り出して羽織ります。

網走駅と言えばこの景色。30年近くぶりに駅舎の風景を見ましたが、変わっていません。変わったのはこちらが年をとったこと。大体が札幌行き夜行特急オホーツク10号の発車を待っている時なので、夜の景色が印象に残っていますが、この駅名標の漢字ははっきりと覚えてます。懐かしさと時の流れの無常を感じながら、本日のお宿へ。

本日のお宿のホテルは網走川を越えた先にあるので、駅から網走川を越えて歩きます。網走川から見た風景は霧に包まれていました。

ホテルにチェックインしてしばし部屋で休憩したのち、夕ご飯を仕入れに出かけます。霧はますます深くなっており、網走駅の風景もだいぶ霧に包まれていました。

網走といえば網走監獄。駅には顔はめパネルとでも言うのでしょうか、記念撮影できるスポットもありました。流石に自分は写せないので、ホームに止まるキハ54にモデルになってもらいました。そして気温計は20度を示しています。昼間は30度越えのところにいたので、体がおかしくなりそうです。
霧の中網走市街を散策しながら、スーパーへ。霧はますます濃くなってきて視界も悪くなってきました。スーパーで非常にお安い惣菜やご飯を買ってホテルへ戻り、部屋でテレビを見ながら食べます。あとは明日の行程をチェックしたりして網走の夜を過ごしました。