私を変えた 1日

　6年前の今日・02年1月21日は、長野で行われたdhkの
新年総会に支局長代理で出席した日である。
　過去2年は、仲人をしてくれた支局長に付いて行き悪く
言えば物見遊山気分だった。
　ところが前年の12月18日夜に支局長が脳梗塞で倒れた
ので、2年続けて出席していた私が支局長代理として新年
総会に出席する事になったのだ。

　これは責任重大である！

　総会の資料である前年度の活動報告書と、今年度の行動
計画書を 提出して本部の会長以下・お偉方の前で発表し
ないといけない。
　お偉方の中には私の師匠もいるので、師匠に恥をかかせる
ワケにはいかないではないか！
　当日は東京本部の面々と特急‘あずさ’に乗って会場の下諏訪
まで行く。
　到着後、諏訪大社にみんなで参拝し いよいよ総会に入る。
　北九州支局は最西なので、最後に近いから順番が来るまで
長く緊張する。

　おかげさまで、発表は滞りなく終わった。

　終了後、懇親会に入る。
　座る席は、くじ引きとなっていたが‘41番’だったので ‘後ろの
方でラッキー’と思ったら何と上座に座っているお偉方のすぐ下・
いわゆるトップ下である。
　悪いことに、宴会が始まると隣の先生がビールを次々に注いで
くれるので大変だ。
　そこで（本来なら支局長の仕事だが）会長以下、お偉方の所に
徳利を持って挨拶に行くと 覚悟していた通り返杯は茶碗に並々と
日本酒が注がれるではないか！
　これを一気に飲み干して（まるで黒田節である）幹部の先生方の
所へ行くと、同じく返杯はどんぶり茶碗だ。
‘オマエ、いい発表だったぞ！さすがは○○の弟子だ’とは世界
チャンピオンになった師匠の親友からのコメント。
これを見ていた師匠は、満足そうな笑みを浮かべていたのでホッと
する。
‘ホント、発表の時は人を殺しそうな殺気立った目をしてたぞ。あれ
だけ入れ込んで大丈夫か？と思ったけどな’とは、別の師匠の友人
からのコメント。
　こうして合計5杯以上の日本酒どんぶり茶碗一気飲みを してよう
やく今回の支局長代理の大役が成功裏に終わったのを確信した。

　宴会の途中で私は東京日帰りコースの人達と共に退席。
　残念ながら釜飯を 食べ損ねた。
　東京へ帰る電車では、1両に全員が集結し大騒ぎ！
　一番騒いでいたのが、会長の2番弟子で新人研修の時に最も怖かった
先生だ。あまりの騒ぎぶりに車掌から注意されるというオチまで付いた。

　この時の酒の味は一生忘れる

事ができないぐらい、美味かった。

開放感に浸るというのは、こういう事をいうのかと思ったのだ。
　実は、私は蒲田の店に3年ほど務めようとしたのだが 家の事情で
1年半で辞め帰郷する事になってしまった。
　だから会長以下、師匠の友人の先生方など全国チャンピオン
ばかりで、蒲田時代は話す事も畏れ多い人達だった。
　それが支局長代理で出席したのがきっかけで、自信がついたため
翌年からは毎年支局を代表して出席し、活動報告などの発表をして
いる。
　02年の新年総会での発表が、転機になったのは言うまでもない。
　そんなわけで6年前に新年総会を開催された長野支局の役員の方々
には、勝手ながら妙な親近感ができたのだ。

　支局長をはじめＳ野さんや、Ｃ野さんホントにお世話になりました。