井岡一翔よ、なぜ急いで 世界挑戦

井岡、次戦で世界挑戦へ=3戦目で世界ランク入り確実-ボクシング(時事通信) - goo ニュース

 元世界ストロー&Lフライ級王者・井岡弘樹の甥・井岡一翔が昨日行われたノンタイ
トル10回戦で世界12位の国重隆に3-0 の判定勝ちを収め、4戦目となる
次戦での世界挑戦を目指す方針を固めたようだ。

 ただ個人的には井岡一翔の好素材は認めるものの、最低でも10戦は
キャリアを積んでからでも遅くはないと考えるので拙速だと思う。

 プロ入り最短キャリアで世界を取ったといえばタイのセンサクが3戦目、
ウイラポンが5戦目という記録があるが いずれもムエタイで かなりのキャリ
アを積んでの転向だ。

 国内では辰吉丈一郎と名城信男の8戦目が最短キャリアでの世界奪取
だが、特に辰吉の場合は8戦目で世界を取ったものの網膜裂孔と網膜
はく離を患い2度防衛したのみだった。

 特にキャリアの差を痛感させられたのがSフライ級に上げてのダニエル・
サラゴサ戦。
 辰吉自身プロ入り初のサウスポーとの対戦だったが、周囲は ‘高齢の
サラゴサ’という事で心配してなかったし辰吉もサウスポーとはスパーリン
グで対戦しているから・・・・という事で楽観論が蔓延っていた。

 ところがサラゴサは単なるサウスポーではなく変則サウスポーだったので
アジャストできずに2試合とも完敗している。

 そういえばプロ入り初黒星を喫したビクトル・ラバナレスも変則スタイルで
国内はおろか東洋圏にもいないタイプだったのだ。

 井岡陣営は井岡一翔に求めるものは何であろうか?

 最短記録を作れれば それでOKなのか? 

 ハッキリ言って世界王者は防衛して初めて本物といえる。
 仮に4戦目で首尾よくタイトルを奪取できても初防衛戦で負ければ ‘やはり
キャリア不足’と言われるのは目に見えている。

  それよりも辰吉が6戦目で戦ったアブラハム・トーレスのような中南米の
強豪とグローブを合わせて しっかりとキャリアを積んで どんな相手でも
勝てるという自信を持って欲しいのだ。

 バンタム級で10回の防衛に成功している長谷川穂積は20戦目で、メキ
シコで強豪のジョニー・ゴンサレスを逆転KOしたSバンタムの西岡利晃の
初挑戦は24戦目。
 元WBCフライ級王者の内藤大助も初挑戦は22戦目なのだから、長く
王座を守りたければ焦らず しっかりと強豪相手にキャリアを積んでから
挑戦すればいい。

 マスコミも‘最短キャリア王座奪取記録’などと煽り立てずに
世界の常識を基準に見守らないと単なる御用メディアになって
しまうのではないか!

 せっかくの好素材を一時的な栄誉のために潰す愚を繰り
返してはならないと思うのだ。

コメント ( 4 ) | Trackback ( 0 )
« 難しい話を見... 初めてウルト... »
 
コメント
 
 
 
お前にはまだ早い! (怪人太郎冠者@1553)
2009-12-31 09:43:54
全てのものには理由がある!
やめた方がいいですね。世界ランカーに勝ったとはいえ、まだ日本タイトルさえ取ってないわけでしょう。
先ず日本タイトル、ついでOPBFでしょう。
殊にもうだいぶ前から、日本のボクシング界はOPBFを軽視しているように(私には)見えるんです。
かつては先年亡くなった関光徳氏や辰巳八郎氏のように、日本はOPBFでも名チャンピオンを輩出していました。そしてOPBFが世界挑戦への足がかりだったような感じもします。
でもってその後、日本とかいう小さな島国でちょっと実績をつけるといきなりの世界挑戦で返り討ちにあう。その悪循環を繰り返しているように感じ取れるんです。いきなりの世界挑戦というのは、寒い中、いきなり熱いお湯にはいるようなものです。もっと分かりやすく言うと(釈迦に説法ですが)10キロのものを持ち上げられるようになったから20キロのものを持ちあげさせるようなものです。私はダイビングをやったことがありますが(と言ってもインストラクター付きですが)、水圧があるのでいきなり深くは潜れません。少しずつ深く潜れるようにして馴らしていくものなのです。まして私のような素人は推して知るべし。
好素材ならばなおのこと、いきなり世界ではなく、日本やOPBFのタイトルを取るか、実績を積んだからでも世界挑戦は遅くありません。(某ご一家の手から)ボクシングの灯を守るためにも、長谷川や西岡の後継者は必要ですが、早急な世界挑戦はジムやプロモーターのゼニ儲けと私は勘繰ってしまいます。
とにかく今は日本やOPBFに挑戦、もしくは実績を積ませることです。

追伸 今後赤坂テレビは某ご一家がらみの時は亡国テレビと、お台場テレビは某女史がらみの時は売国奴テレビ、または非国民テレビと称することにします。
 
 
 
OPBFは (こーじ)
2009-12-31 22:28:44
>怪人太郎冠者@1553様
 OPBFタイトルは基本的にWBC系ですが、00年代に入ってからWBA系のPABAというタイトルができました。

 当然ながら日本はPABAを認定しませんが、東洋圏で
日本のライバルのタイはPABAに主力を出してますので
OPBFのレベルが一気に下がっているので日本王者よりも格下という感が強いのが現状です。

 だから辰吉や名城のように せめて日本タイトルは
取って欲しいと思うのですよ。

 どうも最近のTV局主導というのはロクなものがありません。 
 
 
 
JBCは…… (怪人太郎冠者@1553)
2010-01-01 22:16:41
何か杓子定規といおうかお役所と言おうか(意味が同じやんけ!)、確かもともとはWBAしか加盟してなくて追認的にWBCも加盟したわけですよね。
少なくともIBFとPABAには加盟するべきです(IBFを名乗る怪しげな団体が国内にありますが、本家本元のIBFは認定してません)。
理想論かもしれませんが、世界を取れないから東洋太平洋に行くのではなく、世界を取るために先ず日本、ついで東洋太平洋で実績を積んだりタイトル取ったりするようにしないと真の世界王者にはなれないと思います。

何にしても先立つものがカネなので、そういう考えを否定するものではありませんがTV主導で行くと、第二第三の某ご一家が出てくるだけなんですがね……。
 
 
 
最近では (こーじ)
2010-01-02 00:29:44
>怪人太郎冠者@1553様

 実は最近では最も まともな団体がIBFです。
 というのも暫定王者を殆ど作ってないのですよ。

 余談ながらご存知かもしれませんが日本がWBCに加盟
したのは関光徳がイギリスで、ファイティング原田が
オーストラリアで不当判定に泣いたため特に原田のリターンマッチが日本初のWBCタイトルマッチとして行われたようです。
 
 あれから40年経つのですからIBFを認めてもいいのかもしれません。
 
 日本・東洋・世界と順番を追って行くのが帝拳ジムぐらいですからね。
 
 
コメントを投稿する
ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません
 
名前
タイトル
URL
コメント
コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。