ウルトラセブンEP45・円盤が来た

 当初のタイトルは‘夜毎の円盤’だったそうだ。
 実相寺監督が自ら脚本を書いた作品。
 セブンでは珍しい市井の一市民が事件に巻き込まれるEP、とはいえ
‘明日を捜せ’のような予知能力を持った者ではなく、気の弱い天体観測
好きの青年や自動車修理工場の頑固オヤジといったセブンワールドとは
異質のキャラが異彩を放っている。

 アマチュア天文家のフクシン君は望遠鏡で円盤群を発見しウルトラ警備
隊に通報するが、防衛軍の観測班では円盤は認められない。
 このシーンではフルハシがウルトラマンの‘空の贈り物’を髣髴させる
パジャマ姿で作戦室に集合するシーンがある。

 それから何度もフクシン君は円盤群を発見するが、ことごとく認められ
ずに終わった。
 フクシン君に‘今日こそ円盤が見られるよ’と教えていた少年こそ、円盤を
地球に侵入させるべく不透視バリアを張って地球に接近させていたベロ
リンガ星人だった。
 地球の童話・狼少年の話をモチーフに警備隊を油断させようとしたの
だが、この星人とんでもないミスをしていた。 
 一瞬の露光で星は写らないのだが、フクシン君の写真には星が写って
いる。
 ということは、これは星ではないという事。

 そこでホーク1号が発進し円盤群と交戦状態に入り、巨大化した星人も
現れセブンと戦い敗れた。 

 それにしてもベロリンガ星人の円盤は、あれだけの大群で来襲しながら
ホーク1号1機で全滅されている。

 かなり弱い!

 星人が化けた少年の家で襖を開けると円盤群が映っている大画面TVが
出てくるのは、メトロン星人偏でアパートの一室でダンと会談を終えた後に
星人が襖を開けたら円盤の内部だったという描写と一緒である。

 星人の人間体を演じたのが超人バロムワンの白鳥健太郎や、ウルトラ
マンティガでキリエル人の人間体を演じた高野浩幸。
 これが記念すべきヒーロー作品デビュー作だ。

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コメント
 
 
 
『円盤が来た』は僕のマスト・フェバリットな作品です。 (HOOP)
2008-08-14 10:15:03
『円盤が来た』は大好きな作品の
ひとつになります。
配役も渡辺文雄やミッキー安川といった
メジャーどころの名前が見られ
ユニークな味を作品に添えていましたし
ペロリンガの少年役を演じた方は
NHK少年ドラマやバロム1の主役もされていたのは
ご存知だと思います。

さえない一般の青年に突然起る
非日常的現象、
円盤襲来、宇宙人との接触を体験するも
誰も信じてくれないといった
SFの王道を行く物語は
自身、こたえられない作品となっています。
それにペロリンガのサイケな風貌も秀逸ですし
シリーズの中でも特異な存在と言えるでしょうか。

僕にとりまして、何度見直しても飽きることのない
特別な作品が『円盤が来た』なんです。
 
 
 
なるほど (こーじ)
2008-08-16 08:35:01
>HOOP様
 最初に見た時はBGMといい、戦いといい‘なんのこっちゃ?’という感じですが、大人になって見るとなんとも味わいが深い作品ですよね。
 これをネタに自分で作ったオリストで‘謎の円盤UFO'で時間が止まるEPと、このEPを合わせたヤツを作った事がありました。
 主役はフクシン君ならぬ‘ルーズのケンちゃん’で宮脇康之をイメージしてましたよ。
 
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