ウルフ・アロンの全日本選手権優勝は いいけれど

ウルフが初優勝=加藤は7年ぶり制覇ならず―全日本柔道

 平成最後の全日本柔道選手権は100㌔級のウルフ・アロンが7年
前の王者・加藤博剛に、延長で支釣込足で技ありを奪い初優勝を
飾った。

 体重無差別で行われるこの大会は8月に東京で行われる世界選手
権100㌔超級の代表選考を兼ねており、今大会はリオ五輪の銀メダ
リストで前年優勝の原沢久喜を中心に王子谷剛志や新鋭の小川雄勢
らを中心にした優勝争いになる事が予想されていた。

 実際にベスト8には先述した3人が入っていただけでなく小川に
至っては、ベスト8の相手が両者反則負けという珍事で不戦勝での
ベスト4進出となっていたので‘小川にツキありか?’と思われたの
だが…

 まず原沢は準々決勝で太田豹雅相手に指導2つでリードを奪いな
がら延長に入って追い付かれると最後は技ありを取られて敗れると、
王子谷もウルフに攻めまくられて指導2つと追い詰められ最後は内
股で一本負けし早くも本命2人が敗退する。

 これで1試合少ない小川が有利になったし平成最初の優勝者が父
の小川直也だったので、平成最後を息子の雄勢で締めるのかという
事を一瞬考えたが準決勝ではウルフが小川を押しまくり指導を奪い
リードすると最後は大外刈りで一本勝ちし決勝進出。

 決勝の相手・加藤は同じ100㌔級ながら7年前の同大会で優勝し
ているベテランで、ウルフの勢いが勝るのか?加藤の経験が勝るの
か?という形で決勝は始まり最初に両者指導を取られたもののウル
フはひるむ事なくペースを握り延長で支釣込足で技ありを奪っての
初優勝だった。

 ただしウルフの初優勝は見事ではあったが原沢や王子谷に小川ら
100㌔超級勢の今ひとつ元気のない戦いぶりは気になるところで、
特に大本命の原沢は指導2つをリードしながら追い付かれると妙に
焦って組み手が雑になって敗れたし王子谷と小川はウルフのスピー
ドにペースを握れず指導を受けるなどいいところなし。

 とりあえず王子谷と小川は1階級下のスピードに翻弄された形で
世界選手権ではそういった相手ではないだろうが、何とも世界選手
権への不安が拭えない大会になってしまった。

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