済美の敗退は高校野球が進化した証明

安楽の夏終わる 11奪三振も敗退/愛媛(日刊スポーツ) - goo ニュース

 高校野球愛媛県大会の3回戦で豪腕投手と名高い安楽智大を擁する
済美が東温に1-4で敗れ2年連続の甲子園出場を逃した。

 今年は既に昨春&昨夏の優勝校・浦和学院と前橋育英が敗退して
いるので2年生で優勝投手となった小島&高橋の両投手の姿を甲子
園で見られなくなったのに続き、2年生で昨春準優勝投手となった
安楽までが甲子園の土を踏めなかった。

 スター選手を目玉にしたいマスコミは残念がるだろうが個人的
には この3校の敗退は予想通りだったし、これからの高校野球の
ためにも負けるべきだと思っていた。

‘野球で大事なのは投手を中心にした守りで、好投手ある所に
栄冠あり’という思想が特に高校野球では頑なに守られてきたし
トーナメントで勝ち進むには最適だったのだが、最近は高校野球
もレベルアップしているので好投手を前面に押し立てて少ない
点数を守りきって勝つというスタイルは時代遅れになっている。

 つまり好投手をチームの中心に据えて戦うスタイルでは特に
消耗度の激しい夏の大会で勝つのは難しいのだが、済美の場合は
安楽にエースと4番だけでなくキャプテンまで据えていたので負担
やプレッシャーは大きかったと思う。

 何とか言いながら高校野球も夏の甲子園の優勝チームのスタ
イルがトレンドになるケースが多く、仮に済美のようなエース
が4番を打ちキャプテンまで務めるスタイルのチームが甲子園で
勝ち進んだり優勝したりすると‘スーパーエース1枚のみでも
甲子園で勝てる’という流れが起きかねない。

 するとエースに過度な負担がかかるわけで故障のリスクが高く
なって、投手達の将来にも影響を及ぼす。

 いくら良識あるファンが‘投手の投げ過ぎはよくない’と声高
に主張しても済美のようなチームが勝ち進むとマネをするチーム
が出てくるのだが、勝てなければ時代遅れのスタイルとして誰も
見向きもしない。

 1枚エースに おんぶに抱っこというスタイルこそ高校野球及び
日本の野球のレベルアップを阻む元凶なので、こういうチームに
勝たせない事がレベルアップへの近道だろう。


 


 

コメント ( 8 ) | Trackback ( 0 )
« メルトダウン... 次男の誕生日... »
 
コメント
 
 
 
横浜愛甲は最強打者でも三番、ピッチャー、キャプテンでしたね(^^)☆ (なにわのヒバゴン)
2014-07-26 22:45:00
私も今年の済美は精々甲子園出場(序盤戦敗退)がいいところだと予感していました。昨年の選抜決勝でのオーバーワークぶりなど上甲監督は‘牛鬼打線(宇和島時代)’構築者のはずなのにチーム指向がイマイチはっきりしませんね。力投型の投手一人で現在の夏の甲子園制覇はほぼ不可能でしょう。今の高校トップレベル投手の大部分は甲子園=通過点。当然のことながらプロやメジャーを視野に入れているはずでしょうから指導者はもっと彼等の将来を大切に、夢を壊さないよう送り出してあげて欲しいですね。剛腕が燃え尽きるたびに91年の沖水大野投手がフラッシュバックされてなりません☆
 
 
 
上甲氏は (こーじ)
2014-07-26 23:54:52
>なにわのヒバゴン様
 上甲氏は牛鬼打線を完成させるなど進歩的なところが
ありますけど、投手起用については保守的で2枚目の投手を作ろうとしませんからね。

 少なくとも20世紀までは名監督でしたが21世紀では評価が下がるでしょうね。
 
 
 
松山商、新居浜商、川之江も見たいですね(^_^)q  (なにわのヒバゴン)
2014-07-27 02:04:15
04年の済美優勝&準優勝もありましたが、88年春の宇和島東こそ上甲監督のベストバウトだと私は思います。3回戦まさか近大付の笹垣投手があれほど打ち込まれるとは予想もしなかったです。決勝で明神がセンターオーバーの長打で宇和島ベンチお祭り騒ぎ、苦虫を噛み潰す東邦阪口監督。この追加点で気を良くした前日延長16回を投げ抜いた小川投手(失礼ながら平凡な右腕でしたね)が悠々と完封。94年は順調に8強まで進出、智弁和歌山の猛追に遭い競り負けたものの松瀬投手、橋本捕手、岩村選手など印象に残ってます。あれよあれよと頂点を極めた智弁和歌山時代の到来、宇和島東衰退を告げるエポックメイキングな一戦でもありましたよね☆
 
 
 
宇和島東は (こーじ)
2014-07-27 22:37:31
>なにわのヒバゴン様
 宇和島東は前年夏に一関商工から完敗していたので翌春に出場しても評価は低かったのですが、あそこまで強いとは思いませんでした。

 もっとも93年は平井で1勝のみでしたし、94年は智弁和歌山相手の逆転負けというのが響きましたね。

 ただ94夏は北海に敗れるなど意外に東北&北海道勢に
取りこぼすケースが目立ちました。
 
 
 
北海道勢に弱い野球王国愛媛(゜-゜)(。_。)☆ (なにわのヒバゴン)
2014-07-28 02:17:15
そうなんですよ。上甲監督87年夏の初出場時は渡辺投手の一関商工に3安打?完封負け。私はこの試合全く見なかったこともあって‘宇和島東?フロックで出てきただけやろ’と翌春の登場の際も全く眼中にありませんでした。まだ小松島西の方が要注意くらいに感じていましたから(しかも上宮があっさり破った)、近大付も宇和島を一蹴するだろうとタカを括っていたわけです。が、野洲を圧倒した牛鬼打線の勢いを止められませんでしたね。  智弁和歌山といえば今回まさか和歌山大会の決勝、延長での逆転サヨナラ負け。同大会決勝で20戦無敗の記録に終止符が打たれる歴史的イヤーになってしまいました。夏2年連続出場を逃すのは19年ぶりとかで明らかに智弁高嶋時代に異変が起きているように感じます。勝った市和歌山は94年から10年周期で出場を決めているのも奇妙?なところですね。74、81、88年(7年周期)の愛工大名電や85、95、05年(10年周期)の銚子商が復活を果たしたのと同様に。。。昨年オールド(私世代も?)ファンを歓喜させた箕島の完全復活はなるのでしょうか?就任いきなり運の強さも見受けられた尾藤強監督ですが、フィーバーの声もすっかり消えた今からが腕の見せ所。群雄割拠の情勢ですし、次は箕島十八番のセンバツ初采配をぜひ期待したいですね☆
 
 
 
智弁和歌山の低落傾向の原因は (こーじ)
2014-07-28 23:22:57
>なにわのヒバゴン様
 智弁和歌山の下落は2シームやカットボールなどの
ムービング系のボールに対応できてないのが大きいのではないでしょうか。

 なにせ1人で155㌔に設定したマシーンのストレートを
1時間半以上打つらしいですからね。

 市和歌山は確かに西暦で4が付く年に出場してますよね。

 
 
 
 
最後の決勝進出から干支が一回り (なにわのヒバゴン)
2014-07-29 00:26:17
ピッチングマシンをとことんまで豪速球が出るように改造し看板の打撃に磨きを掛ける‘智弁野球’も高度に変化球を操る投手が多い近年は対応しきれてませんよね。今春明徳を接戦で破った一戦などは相変わらずの試合巧者ぶりなんですが全盛期の身震いさせる強さは年々薄まってきているように感じます。(高校)野球は年々進化&変化を遂げているということなんでしょうね。 
 
 
 
変わらないと進化に付いて行けない (こーじ)
2014-07-29 22:46:35
>なにわのヒバゴン様
 やはり智弁和歌山の強さは20世紀までだったという事でしょうか。

 もっとも智弁和歌山がずっと勝ち続ける事は高校野球が全く進化してないという証明ですので、こうして勝てなくなるというのもレベルアップが凄いという事でしょう。

 41年前の作新-柳川戦や、銚子商-作新戦の外野守備など今では考えられないぐらいレベルが低いですよ。
 
コメントを投稿する
ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません
 
名前
タイトル
URL
コメント
コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。