民放地上波がボクシングをもダメにする

 最近のボクシング界では一部の選手を除いてアメリカに進出して
強豪相手のビッグマッチを希望する選手が多い反面、なかなか実現
せずモチベーションを落し内山高志のように不覚を取ったり拙戦を
演じるケースが見られる。

 特に内山の場合は昨年の大晦日に防衛成功後ニコラス・ウォータ
ース相手にアメリカでの対戦をブチ上げていたわけだが、正直言って
いきなりは無理だろうと思っていた。
 また2人とも他のジムからの移籍選手で西岡は長谷川穂積、三浦は
山中慎介という地上波TVの看板選手がいたので日本TV興行では
メインを張れずTV東京やフジTVが中継する興行でも試合を行って
いた。

 地上波局の看板選手になると視聴率を稼ぎづらい海外での試合には
局側が消極的になる傾向が強く、海外でのビッグマッチにつながる
敵地防衛戦が実現しづらいものがある。

 内山の場合は所属ジムに河野公平や田口良一という世界王者がいる
のだが、やはりKOダイナマイトといわれる内山のネームバリューム
には適わないしTV局側も内山メインでの興行に拘るという形になる
だろう。

 河野公平が昨年10月シカゴで日本から追放されている亀田興毅と
の防衛戦を行なったのだから、その時に内山の試合を抱き合わせで
行い内山の実力をPRするという手もあったのだがTV局は大晦日
興行のメインに設定しているので日程的に無理があった。

 こうなると地上波TV局が海外でのビッグネーム相手の試合を阻む
存在に成り下がっているのが分かるし放映権料でジム経営を安定さ
せてくれるという利点はあるものの、視聴率稼ぎのために咬ませ犬と
戦わせたりディレー中継や全国ネット中継をせずローカル中継のみに
するというマイナス面の方が目立っているのが現状ではないか。

 最近は民放地上波のスポーツ中継の劣化ぶりが目立つわけだが、
ボクシングにおいても然りだというのを実感させるものである。

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