イタリア、ドイツ破り決勝へ=スペインと頂上対決―サッカー欧州選手権(時事通信) - goo ニュース
日本時間の今朝行われたサッカーヨーロッパ選手権EURO 2012のセミファイ
ナルはイタリアがスペインと並ぶ優勝候補といわれたドイツに2-1で勝ちファイ
ナル進出を決めた。
1位通過した4チームの中でグループステージを唯一3連勝で突破、それも
オランダ・ポルトガル・デンマークという死のグループだっただけに好調な戦いぶり
からベスト8のチームの中で最も評価が高かったドイツはトーナメントでも初戦が
8か国中最も力が落ちるといわれるギリシャで、ベスト4はイタリアではあるが
相手より2日休養期間が長く120分戦っている事もあり かなり有利な立場だと
思われた。
ところが5分の最大のチャンスを逃すとイタリアのFW:バロデッリに2得点されて
妙に焦ってしまい終了間際にPKで1点を返したものの逃げ切られてしまった。
これでドイツはW杯とEUROという2大大会で最後に優勝したのが96年EURO
以来と‘ここ一番で勝てない’チームになっている。
12年前のEUROでグループステージで敗退したドイツだが02日韓W杯では
戦前の予想を覆してファイナルに進出しブラジルに0-2で敗れたものの準優勝
は善戦といわれた。
ところが4年後の自国開催である06W杯では決勝トーナメントでスウェーデン・
アルゼンチンに勝って開催国優勝を期待されたがイタリアに0-2で完敗し3位に
終わると08年EUROと10年W杯ではスペインに敗れて準優勝と3位と これまで
のドイツの強味だった‘ここ一番の勝負強さ’に翳りが見えている。
ドイツといえば華はないが無骨で徹底的に勝ちに拘り、見た目には面白味が無い
もののここ一番の勝負強さが持ち味だった。
それが最近はサミ・ケディラやメスト・エジルにマリオ・ゴメスといった移民系の
代表選手が増えテクニカルな‘華のある’試合運びをするようになったのは間違い
ないし、2年前のW杯では決勝トーナメントに入ってもイングランドやアルゼンチン
をショートパスをハイテンポで回す攻撃的なサッカーで4点づつ奪って勝つなど世界
的な評価も高い。
ところが それと引き換えに最大の持ち味だった勝負強さが なくなった感が強い
のも事実。
過去2度とも敗れているスペインとの対戦など持ち前の‘ここ一番の勝負強さ’で
少なくとも連敗する事はなかったはずなのだが、いずれも0-1で敗れるという
結果には かつての憎たらしいほどの勝負強さを知っているので驚かされた。
むしろ かつて‘華麗なスタイルで戦うものの ここ一番で勝てない’といわれて
いたスペインの方が 2年前のW杯など決勝トーナメントに入ってから無失点という
かなりしたたかなサッカーをしていたのが印象的だった。
前記したようにMゴメスやメスト・エジルのような移民系の選手達が選出されて
テクニックなどは上達しているものの、持ち味だった伝統の勝負強さの源である
自らの担当エリアだけは しっかり守るというドイツの伝統の意識が希薄になって
きているのかもしれない。
まぁファイナルに進出したイタリアが守り倒して勝つカテナチオの伝統から脱却
して攻撃サッカーをしている時代だからスペインやドイツのスタイルが変わるのも
時代の流れかもしれないが。