‘大阪桐蔭はカープより強い’という話は出なかった吉田輝星のプロ初勝利

吉田輝星投手、デビュー戦で白星 広島相手に5回4安打1失点

 昨日ファイターズの高卒ルーキーの吉田輝星が札幌ドームの
カープ戦でデビューし、5回を4安打1失点で初登板初勝利を挙
げた。

 立ち上がり1アウト満塁のピンチを切り抜けると2回に2アウト
1塁から1番の長野久義の2ベースで追いつかれるものの、3回は
3番から始まるクリーンアップを3人で討ち取り4回に2アウトか
ら2ベースを打たれるが後続を絶つと5回は1番からの攻撃を3人
で抑えての降板だった。

 5回を打者21人に対し84球を投げ4安打2四球4奪三振とい う
内容は申し分なく、相手エースの大瀬良大地に投げ勝つ形で上々
のデビューだろう。

 吉田は昨夏の甲子園で金足農を準優勝に導いて一躍有名に
なった わけだが今回のデビュー戦のようなピッチングをすると
昭和の時代 なら、カープ好きの芸人が‘大阪桐蔭はカープより強
い’などと言 って嘆くのではないかと思った次第。

 元ネタは83年に前年夏と春に夏春連覇をした池田の強さを表し
た‘池田はタイガースより強い’という月亭八方の名セリフ。

 83年に早稲田実からプロ入りした荒木大輔が神宮でのタイガー
ス戦でデビュー戦初勝利を挙げたわけだが、タイガースが荒木か
ら1点しか取れなかったのを‘池田は前年夏のベスト8で荒木を打ち
込んで14点取ったのだから池田はタイガースより強い’と熱烈な
タイガースファンの八方が言ったのが有名になったのだ。

 そういえば やくみつるの四コママンガでも蔦文也監督そっくり
のオッサンがホエールズに試合を申し込み‘超高校級のエガミ&
ミズノ抜きでどうでっしゃろう’と言うと関根潤三監督が‘もう
一声’と返すオチもあった。

 当時は高校野球が相当な人気で国民的な関心事だったわけだから
こういったネタにもなったし85年に桑田真澄&清原和博の超高校
級選手を擁したPL学園に対し、日本一になったタイガースファン
が‘今年のタイガースはPL学園と互角に戦える’と言って喜ぶ話も
あった。

 考えてみればいくら弱くてもプロと18歳の高校生ではレベルが
全然違うのが当たり前で八方のコメントなど平成では一笑にふされ
るのだろうし、昭和の野球ファンの多くは現実を直視せずにイメー
ジでモノを言っていた時代という事になるのではないか。

 昨年最下位に沈んだタイガースに対して根尾昴ら超高校級選手を
揃えた大阪桐蔭が圧倒的な強さで春夏連覇を達成しても‘今年のタイ
ガースは大阪桐蔭より弱い’という声は一切聞かなかったのだから。

 

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