無責任者ばかりのアマチュアリズム

 今回の高校野球における特待生問題の裏に未だにアマチュア
リズム原理主義者が生息しているのがしっかりと判明した。
 本来アマチュアリズムとは見返りを求めない無償の行為である
のが本筋だ。
 こういった崇高な理想がオリンピックをはじめとした競技に息
づいてきたのだし、武士道精神にも共通するところがあるので戦
前を中心とした日本人にも好まれていた。
 確かにこういう崇高な考えで高校野球なども運営されれば万事
問題ないのだろうが、肝心の運営組織のお偉方にとっては自分達
の都合のいい解釈のみでしめられているのだ。
 何にでも当てはまるが運用当初は素晴らしい理念でも時を経る
ことに劣化していく。アマチュアリズムは悪く言えば無責任体制
なのだ。
 もともとボランティアで運営されているためノルマと責任には
ほど遠いのが現状だ、これは昨年の世界バスケの大赤字を見ると
よくわかる。それでもバスケットボール協会のトップは誰も責任
を取らない、これではプロ化は夢のまた夢である。
 かつてサッカー協会は‘加茂周監督でフランスW杯に出られなけ
れば会長自身が辞める’と言ったにも拘わらずW杯フランス予選で
加茂ジャパンは大苦戦。
 4試合目のカザフスタン戦でロスタイムに追い付かれ引き分けに
されると‘流れを変えるため’という名目で加茂監督を更迭した。
 この時点で本来なら任命責任のある会長が少なくとも辞意を表明
するべきだが当初は‘予選終了後’という。
 更にアジア予選を何とか突破してフランスW杯出場を決めると、
代行で監督に就任した岡田武士について‘加茂監督のアシスタント
コーチだったのでやり方は同じだからOK’と勝手に解釈して居座る
事になった。
 予選突破の報告会である理事にサッカーライターが‘会長辞任の
話は出ませんでしたか?と聞くと‘我々は仲間だから仲間の悪口は
言わないよ’と応えたそうだ。なおも食い下がるライターに‘私は
アマチュアでプロではない。元々私はプロが嫌いでプロ化にも猛反
対したのだ」とまくし立てたそうだ。
 そんな連中がトップの日本が勝てるわけがない!
 結局W杯ではアルゼンチン、クロアチアはおろか同じ初出場のジャ
マイカにすら敗れるという失態を演じている。
 例えば岡田監督が仮想アルゼンチンなどの国とアウェーで対戦を
望んでも、あらゆる理由を設けて遠征させなかったのだ。
 恥の上塗りをしたのがサッカー協会。
 3戦全敗で1から監督の勉強をやり直そうとしている岡田監督に
‘02年日韓W杯まで’続投を要請したが当然断られている。
 本来プロというのはノルマがああり、課す方もノルマが達成でき
るべくしっかりとバックアップするのが義務だ。しかし日本では意
外にも何らかの理由をつけてほとんどバックアップせず責任も問わ
れないケースが多いのだ。
 イマドキ何の競技でもプロ意識なしでは成功しないのだがアマチ
ュアを建前に無責任が蔓延っているのが現実である。
 一刻も早くこういった無責任者を切るのが何よりも強化につなが
ると思うのだ。
コメント ( 2 ) | Trackback ( 0 )
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コメント
 
 
 
とんだ茶番劇。 (さくらい)
2007-05-13 15:59:10
今回の高野連の騒動は本当にばかばかしい。
甲子園の私立の常連校が素質のある中学生を
あっちこっちから引っ張ってくるのに、授業料、
寮費等を免除しているのは誰だって知っている
話だろう。それをいまさら。
春の関東大会も、横浜、帝京などの辞退で
つまらない大会になりそう。
 
 
 
泰山鳴動して・・・ (こーじ)
2007-05-14 00:09:51
>さくらい様
 泰山鳴動してネズミ一匹というヤツですね。
 某公立校でもやっている事だし、高知の某義塾は引っかからないようですし。何を考えて作ったルールなのか理解し難いですよ。
 
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